野球部活動報告

第77回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝

~ リードを守り、27個のアウトを取り切る試練を与えられた春 ~

3月31日(日)、阿南市のアグリあなんスタジアムで、第77回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝が行われました。本校は、池田高校と対戦しました。


《バッテリー》
(城南)馬詰、國平-島(池田)幸田、香川-關口

《試合の内容》エース馬詰は5回までを無安打に抑える見事な投球を展開し、野手もその投球に応える堅実な守備でリズムよく試合を展開しました。野手陣も1、2回戦とは違い、1試合を通して無失策の堅実な守備でバッテリーを盛り立てます。

試合が動いたのは1回裏。今大会初スタメンとなる1番宮本が中前に安打を放ち、2番國平の犠打と3番中山の右中間への二塁打で一死二・三塁とし、4番島の犠飛で1点を先制します。

4回表には3番中山が敵失で出塁し、4番島が犠打で送り一死二塁。5番馬詰の安打で一・三塁としたところで重盗が成功し、リードを2点に広げます。さらに今大会好調の7番大川が左前に安打を打ち、二塁走者馬詰は果敢に本塁を狙いましたがタッチアウトとなり、3点目とはなりませんでした。

6回から8回にかけても堅実な守りと馬詰の気迫のピッチングで無失点に抑えますが、攻撃面ではこの間、先頭打者を毎回出しながらも得点には結びつかず、2対0のまま9回の攻防を迎えます。9回表、ここまで無失点の好投を続けてきた馬詰が、制球に苦しみながらも二死一塁という局面を迎えます。その後、四球と安打で満塁となり、押し出しと適時打でついに逆転を許しますが、代わった國平が確実に打ち取り、このピンチを切り抜けます。

1点ビハインドの9回裏。まだ終わったわけではないと最後まで声を枯らし続けながら立ち向かいましたが、この回は走者を出すことができず試合終了。2対3で敗れ、2年ぶりのベスト4進出を逃しました。

《試合の総括》2回戦の選手数からさらに体調不良者が増え、15名で戦う非常事態。一人でも「状況が厳しい」と思ったら負けるという中で、全員が共通して持っていた意識は「選手20名全員が揃って校歌斉唱できるまでは負けられない」というものでした。すべての者がチームの勝利を目指して行動・プレーすることによって、好ゲームを展開することができました。結果的には勝利まであとアウト一つというところまで到達しながら、そこを勝ち切れなかった悔しさはしばらく、夢にまで出てくるのではないかと思います。アウトも得点も、取るべきところで取り切らなくてはならない。これは夏への課題として、現状が分かって良かったと捉え、この課題を乗り越え絶対に今度は勝ち切る、というエネルギーにすることが求められます。課題も多く見つかりましたが、苦しい状況でも全員で力を合わせ、決して引かない城南の野球を十分に魅せることができた春の戦いでした。126年の歴史で、先輩方もまだ見たことがない夏の甲子園の舞台に立つという目標を成し遂げるため、明日から学年が一つ上がる部員たちは、成果と課題を胸により一層成長してくれると確信しております。

応援してくださった皆様のおかげで、今大会を戦い切ることができました。

チーム一同、温かいご声援に心より感謝申し上げます!!

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会2回戦

~ ここにいないメンバーのためにも、雨中の激戦を絶対に勝つ!! ~

3月28日(木)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第77回徳島県高等学校野球春季大会の2回戦が行われ、本校は小松島西高校と戦いました。

《バッテリー》(城南)馬詰、國平-島  (小松島西)早内、村瀬-藤本
《長打》▽二塁打 十川、島(城南)

 

《試合内容》試合が動いたのは4回表。高校の主要大会で初スタメンとなった2人が大きく躍動し、ニューヒーロー誕生を予感させる活躍を見せました。城南は先頭から2つの四球などで一死一・二塁の場面で7番大川が右前に安打を放ち満塁とします。その後、二死満塁の場面で9番遠藤がしぶとく押し出しの四球を選び、待望の先取点を獲ります。さらに1番大野が中前に適時打を放ちリードを2点に広げます。5回表にも安打と失策で1点を追加し、3点リードで前半戦を折り返します。

グラウンド整備後の6回表の攻撃前。円陣の中心に立ったのはこの日、スタメン出場の遠藤。「ここにいない4人のためにも絶対に、絶対に勝ちましょう」との力強い声に後押しされた攻撃は、先頭の8番十川が右中間への二塁打を放ち、9番遠藤の犠打で一死三塁。1番大野が執念で転がした遊ゴロの間に1点を追加し4対0とします。

後半にかけて風雨が強まり、守りにくいグラウンドコンディションの8回裏には、足を滑らせたことによる打球処理のミスや安打で2点を取られますが、同点・逆転を許すことなく9回の攻防を迎えます。

9回表、先頭の2番國平が四球で出塁し、3番中山が犠打で進め一死二塁。4番島が右翼線に二塁打を放ち、5対2とします。

9回裏のマウンドに立ったのは1回戦と同じく國平。守備のミスが出ながらも打たせて取る巧みな投球を見せ、無失点でしのぎ試合終了。選手10名で戦った2022(令和4)年以来となる、2年ぶりのベスト8進出を果たしました。

《総括》直前に体調不良者が相次ぎ、16名で戦うことになったこの試合。選手20名が揃わず、スタメンも2名入れ替えとなった危機的状況で、負ければチームが沈没しかねないという危機を救ったのは投手陣の力投と新戦力の台頭、そして「ここにいないメンバーのために絶対に勝つ」という執念そのものでした。馬詰は8回で12奪三振の力投を展開し、要所を締めて試合を最後まで優位に戦えるリズムを形成しました。当たり前の話ですが、試合に勝つためには、レギュラー9名の力だけでは不可能です。ここまで裏方に徹し、チームの勝利を信じてベンチを盛り上げてきたメンバーが出場し活躍する姿に感動を覚えるとともに、戦力の底上げを実感できたことが非常に心強く思います。そこに続くニューヒーローが続々誕生し、戦い方の幅が広がることが望まれます。

準々決勝の対戦相手は、かつて一世を風靡した「やまびこ打線」で全国的に有名な強豪・池田高校です。ここからも厳しい戦いが予想されますが、選手20名が揃って校歌斉唱するまでは絶対に負けられない戦いです。皆様の応援がいちばんのエネルギーとなりますので、これからも応援よろしくお願い致します。

 

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会1回戦

~ 126年目の春 「新基準の攻撃」で初戦を制す ~

3月25日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第77回徳島県高等学校野球春季大会の1回戦が行われ、川島高校と対戦しました。


《バッテリー》(城南)馬詰-島(川島)森本-溝口 

《長打》▽二塁打 中山、松尾、蔭山(城南)

《試合内容》

城南は1回裏、2つの四球と犠打で一死二・三塁とし、4番島の中前適時打で1点を先制します。なおも失策と暴投の間に得点を挙げ、初回で3点のリードを奪います。

2回裏には9番松尾が左翼線に鋭い打球を飛ばし、積極果敢な走塁で二塁打とします。さらに四球で走者を増やし、3番中山は左翼線に二塁打を放ち2点を追加、さらに暴投でリードを6点に広げます。

4回表には安打と失策により1点を献上しますが、その後はエース馬詰の力投に野手が応え、失策が出ても次打者で併殺に取ったり、送球が逸れても体を張ったプレーでしのぎ、これ以上の失点を許しません。

グラウンド整備後の6回裏。中押しの追加点が欲しいこの回、先頭の9番松尾が再び左翼線に二塁打を放ち、1番大野の犠打で一死三塁とし、2番國平の二ゴロが野選を誘い1点を追加します。さらに5番馬詰の右前適時打で1点、6番蔭山の左越二塁打で2点を追加し、リードを9点に広げます。9点差で迎えた7回表は6回までを2安打1失点に抑える力投を展開した馬詰に代わり、遊撃手の國平が登板します。國平は1回を無安打、無失点に抑える見事な投球を見せ、この回でコールドゲーム成立。3年連続の春季大会初戦突破を果たしました。

《考察》春の初戦を勝つ、という結果をもたらしたのは、10安打と活発な打線の活躍で終始、優位に進められたことによるものです。2024年シーズンから、高校野球で使用される金属バットはやや細くなり、飛びにくい新基準のバットを使用することが義務付けられています。甲子園球場で行われている選抜高等学校野球大会でも本塁打数が激減するなどの影響が出ており、打球が遠くへ飛びにくくなったということは報道されている通りですが、その反面、芯でとらえてライナー性の当たりを打つことには大きく影響は出ないという声も聞かれます。チームとして「低い打球を打つ」という意識をしっかりつなげてきたことが安打数と得点につながったように感じます。「飛ばない」というマイナス思考より、「いかに攻めるか」というプラス思考が「新基準の攻撃」につながります。一方で、初戦の固さと雨によるコンディションの悪さからミスも多く見られました。2年ぶりのベスト8進出を懸けて戦う2回戦までに修正し、次の勝利を目指します。

皆様、本日もそれぞれの場所から応援していただき、誠にありがとうございました。

2回戦も、皆様と「一球一心 ~心はひとつ~」をシェアできる戦いを展開していきます!!

《文責》尾形

2024(令和6)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式)

3月1日(金)、卒業式が挙行されました。前日まで、校内では3年生の担任を務めている部長の「赴任と同時に入学してきた3年生との別れが辛すぎる」という気持ちを示すかのような激しい雨が降り続きましたが、当日は朝から3年生の生徒達の素晴らしい人柄と門出をたたえるような晴天に恵まれ、素晴らしい卒業式となりました。

式の後は、今年も卒業する3年生への送別セレモニーが行われました。昨年度は部員たちが3年間、仲間とともに切磋琢磨してきたグラウンドで行いましたが、今年は前述のような天候でグラウンドコンディションが最悪であったため、「フェアゾーン以外の270度」で戦う力を仲間とともに磨いてきた教室での開催となりました。

セレモニーの司会進行を務めたのは、ホームでの練習試合では場内アナウンスを務め、このようなイベントではMCを精力的にこなす優秀な1・2年生マネージャー3名です。指導者、主将からのあいさつの後、記念品が贈呈が贈呈され、卒業生のあいさつがありました。

選手5名、マネージャー2名、計7名の卒業生からは「特に2年生は、残りの高校生活に悔いを残さないように頑張ってほしい」「(5段階の)成績評定は本当に大事。自分は低かったから推薦を出せなかったけど、みんなは授業や学習を大切にしてください」といった今後の学校生活に対する深いアドバイスや、「県外の大学に進学するのでめったに会えなくなるけど、夏大(なつたい:夏の全国高等学校野球選手権徳島大会の通称)には帰ってくるので頑張ってほしい」「地元に残るので、ときどきグラウンドに顔を出すから、そのときは野球でも勉強でも、何でも相談に乗ります」といった、これからはOB会の一員として最大限に現役生を応援するという意思を示す頼もしいひとこと、さらには「グラウンドでは常に楽しくて、笑顔でいた記憶しかない」という3年間の思い出など、7名がそれぞれの言葉で思いを後輩たちに託しました。

今年の卒業生は、野球では2021(令和3)年の2022(令和4)年の春季大会では選手10名でベスト4に進出した「伝説の10人」の一角として活躍しました。その存在感を示すエピソードとして、2年生の6月に行った修学旅行では練習試合と日程が重なり、当時の3年生と1年生だけで戦った2試合は惨敗となりました。引率していた私も結果が気になり、旅行中の選手から速報を聞いた際には「3年生から電話で、今すぐ帰ってこい!お前らがおらなあかん!!と言われた」という話を聞きました。全員が本当に人格者の集まりですから、様々な場面でいかに信頼されていたかがよく分かります。

この7名を一言で表せば「少数精鋭」。全員が高校野球を引退した後すぐに勉強に切り替え、野球で培った見事な集中力と忍耐力、そして勝利に懸ける執念を発揮しました。7名全員が将来の夢の実現に向けて最も良い進路選択ができたと感じております。中には医学部医学科に進み医師として健康な地域社会とスポーツ文化の発展に貢献することを志す者、教育学部などに進学し、教員として未来の城南高校、そして徳島を支える次世代のリーダーを志す者など様々ですが、卒業生にはそれぞれの道で高校生活、野球での経験を活かし、平和な社会の形成者として活躍してほしい、と心から願っております。

 

3年生の皆さん、卒業おめでとう!

今後の活躍を、チーム一同期待しております!! 

《文責》尾形

2024(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(炊き出し)

~ 他校では決して取れない栄養素を補給し、残りの冬に強くなる!! ~

1月20日(土)、硬式野球部保護者会主催の炊き出しが行われました。毎年1月に、部員を激励するための恒例行事として行われていましたが、2020年以降は新型コロナウィルスの感染拡大により中止されていたため、今年は4年ぶりの開催となりました。

この日は朝早くから、保護者会の皆様は豚汁、マネージャーはおにぎりを作り、練習を終えて空腹の部員たちへ効果的に栄養補給する準備を整えていただきました。

天候不順のため、当初は終日練習だったところを午前練習に変更することになりました。

秋季大会は体調不良者の続出と、連戦を戦う体力が不足し敗れました。この屈辱的敗戦以降は課題を克服するべく、管理栄養士による栄養指導を継続して受けております。

選手たちは食事の重要性に気づき、日々の食生活で意識を高め実践することが冬のトレーニングの効果を高めることにつながり、この冬で身体のスケールも一回り大きく、そして強くなっています。良い状態を維持し、より強くなるためには、エネルギーの効果的摂取による疲労からの回復と身体機能の強化が不可欠となります。

今日の豚汁とおにぎりには、保護者の皆様とマネージャーの「チームの躍進に懸ける熱意と愛情」という、目に見えない必須栄養素が豊富に含まれており、間違いなく食品という物質的特徴を超越したエネルギーをチーム全員に与えてくれたと確信しています。

昨年までにも「炊き出しを復活させたい」という声は毎年ありましたが、新型コロナウィルスの感染拡大状況が改善されない中、自粛を余儀なくされてきました。こうした無念の思いで卒業に至った保護者の皆様の思いを、やっと実現することができ、万感の思いです。

改めて、「当たり前の日常」などありません。チーム一同、大好きな野球に取り組むことができる今という瞬間への感謝を忘れず、日々の取り組みに後悔を残すことなく邁進していきたいと思います。

保護者会の皆様におかれましては天候も悪い中、朝早くから準備していただき誠にありがとうございました。

春以降のチームの躍進と、全力プレーによって恩返しできるよう、残りの冬でさらに強くなることを目指していきます。

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会 組み合わせについて

~ 126年目の球春到来間近 春の主役を目指す戦いの始まり ~

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。

2月17日(土)、徳島市の徳島県教育会館で第77回徳島県高等学校野球春季大会の開会式・組み合わせ抽選会が行われました。

組み合わせは以下の通りです。

第77回_徳島県高等学校野球春季大会_組合せ.pdf

城南高校の初戦は3月24日(日)、阿南市のアグリあなんスタジアムで行われる第2試合(12:00開始予定)川島高校と対戦します。なお、2回戦は3月27日(水)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で行われる第2試合(12:30開始予定)で小松島西高校と対戦します。以降はトーナメント表の通りです。

体調不良者が続出し、日程変更と連戦という厳しい条件の中、実力を発揮しきれなかった秋季大会の悔しさを持って、課題に取り組んできた冬の成果を発揮する舞台です。

一戦必勝で勝ち上がり、2024年の球春の主役といえる躍進を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと全力で戦い抜きます。

皆様、応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

2024(令和6)年 硬式野球部 新年のご挨拶

~ 126年目のスタート 仲間とともに 野球に取り組めることへの感謝を ~

城南高校硬式野球部からの新年のご挨拶に先立ち、1月1日(月)の能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復興を、祈願しております。

改めまして皆様、明けましておめでとうございます。

今年も城南高校硬式野球部の活動にご支援・ご協力のほどよろしくお願い致します。

チームは例年通り、1月4日(木)から2024(令和6)年の活動を開始しました。活動開始前には監督、部長、副部長から新年の挨拶をした後、学校近くの忌部神社に初詣に行きました。

2024年は正月から能登半島地震に羽田空港における航空機衝突事故の発生、と暗い影を落とすようなニュースが相次ぐ波乱の幕開けとなりました。世界に目を向けるとロシア・ウクライナやイスラエルなど、長く紛争が絶えない地域も存在します。こうした中、晴天に恵まれて野球に取り組めることがいかに尊いことであるかを実感した私たちはこの日常に感謝し、野球ができる平和で安全な環境のありがたみを胸に今日からの活動に取り組んでいきます。

神社への参拝の後は、今年の初練習として神社の石段でトレーニングを行いました。学校へ帰校してからはスタッフ3名と硬式野球部OBの大学生2名による新春初打ちとなるノックを受け、スイング練習とウェイトトレーニングで全日程を終えました。まだまだ正月ムードを引きずる動きの悪い者もいれば、しっかりこの期間に体を動かしてきたんだなと分かる者もいました。この日の様子は様々でしたが、春にはすべてのメンバーがコンディションを整えて、夏の甲子園初出場、来春の選抜出場につなげるべく、「一球一心 ~ 心はひとつ ~」のチームスローガンのもと、126年目の躍進を期して戦います。

今年も城南高校硬式野球部の活動をしっかり発信していきますので、よろしくお願い致します。

《文責》尾形

2023(令和5)年12月 硬式野球部活動報告(OB戦)

~ 青空のもと、世代を超えて野球を愉しんだ1日 ~

12月10日(日)、硬式野球部OB戦が開催されました。OBチームは立石剛OB会長様をはじめ、現役時代にエースとして決勝進出に導いたレジェンドOBや、結束力が高く歴代有数の実力者が集結した創部100周年世代、競争が激しいお笑い界において第一線で活躍中の芸人・中山女子短期大学さんなど、普段は様々な世界で徳島、日本を支える多くの硬式野球部OBが参戦する豪華な顔ぶれとなりました。また、綱島同窓会事務局長様をはじめ、マネージャーOGも現役時代と変わらぬバイタリティーで、さわやかにベンチを盛り上げました。

なお、試合の結果は以下の通りです。

  現役 ⚪ 11 ー  6 OB

  現役 △   4 ー  4 OB

OBとしては「新入生」となる、さわやかな3年生マネージャー2名の始球式からはじまった一日。今年は例年にない晴天のもと、好ゲームが展開されました。

今年のOBチームは、年を追うごとに強くなるOBの皆様の結束力と勝利への執念が体現され、非常に強力なチームでした。特に、百戦錬磨のOB投手陣には見事な投球術を披露され、高校生との対戦だけでは得られない見事な駆け引きを学ぶことができました。

勝負は甘くない、逆にこうして勝つんだということをプレーで証明していただいたことは、チームの生きた財産になります。また、中山さんの姿からは「笑いのプロ」としてチームの盛り上げ方を学び、現役で最も声を出す選手まで完全に圧倒されるという、今まで見たことのないような姿を見ることができました。

さらに、第2試合の9回表には現役の新旧指導者4名が連続して代打に登場し、連続安打で逆転することにより、現役部員に勝負の厳しさを見せつけるという場面もありました。この2試合はOBの皆様が有形、無形の財産を見せてくれたナイスゲームであり、参加者全員が野球を愉しむことができたのではないかと思います。

これからの戦いをもって、城南高校硬式野球部に関係するすべての人が野球を愉しむことができるように。チーム一同、この一日で得た財産をしっかりとチーム力向上に役立てていきたいと思います。

試合開催にご尽力いただきましたOB会の皆様、誠にありがとうございました!

《文責》尾形

2023(令和5)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ 強く戦える理由を手に入れるため、全員で「限界突破」の秋!! ~

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。

城南高校硬式野球部創部125周年となる、2023(令和5)年のシーズンもまもなく終わりを迎えます。

文武両道を高い次元で達成しようと日々、努力し続けている部員たちは12月の2学期期末考査を終え、冬休みを迎えました。2年生は、年明けには「3年0学期」と呼ばれる3学期を迎えるにあたり、理想の進路実現に向けて戦い抜くための心の準備を進めています。1年生は来シーズンの「下剋上」を目指し、「限界突破」を心がけて日々熱心に練習に取り組んでおります。

今回は、秋季大会以降の練習試合について、結果と概要を報告させていただきます。

 10月1日(日)

 城南 ⚫ 4 -  6 鳴門渦潮

 城南 ⚫ 1 ー  8 鳴門渦潮

10月7日(土)

 城南 ⚫ 1 -  9 松山商業(愛媛)

 城南 △ 10 - 10 松山商業

10月22日(日)

 城南 ⚪15 -  1 洲本実業(兵庫)

 城南 ⚪10 -  0 洲本実業

11月5日(日)

 城南    △ 2 -  2 神戸(兵庫)

 城南 ⚫ 2 -  8 長田(兵庫)

11月23日(木)

 城南 ⚪ 2 -  1 阿波

 城南 ⚫ 4 -  7 川島

11月26日(日)

 城南 ⚪ 9 -  1 穴吹

 城南 ⚪ 7 -  5 穴吹

9月末から10月にかけて開催された「Liga 徳島」と並行し、県内外強豪校との練習試合も多く戦いました。秋季大会では実力を発揮し切れたとは言えない状況の中、しばらくは不調も続きました。その厳しい状況の中でも秋季大会で上位に進出し、結果を残してきたチームとの間に圧倒的な格差があるようにも感じさせない、見事な戦いぶりを発揮する一面も見られました。一方で、チームとして、個人としての課題がたくさん現れ、これらを一つずつ乗り越えていくことで本物の強さを生み出すことにつながります。

戦力は、選手だけではありません。マネージャーは毎晩、補食としておにぎりを作り、試合では記録員を務める傍らグラウンドに向けて大きな声で打順と全打席までの打撃結果を伝達することで、チームとして一体感を持って戦うための強さを創出しています。試合に出場することはできないけど、チームの躍進のために尽くしたい。そう思うと、声を出さずには、行動せずにはいられない。チーム愛が原動力の献身的な取り組みに、ベンチのメンバーも、試合に出ているメンバーも「コール&レスポンス」。感謝の思いをプレーでしっかり表明してほしいものです。

先日の体力・技術向上研修会で実証されたとおり、城南高校硬式野球部は間違いなく「選手が育つ」環境です。この冬は、新しいヒーローが次々に誕生するための準備期間です。城南の実力は、まだこんなものではない。そのことは、実際に大会で実力を発揮しなければ証明できません。

2024(令和6)年は春季大会から実力を発揮できるよう、野球人としての初心に立ち返り、ひたむきに努力し続けることが不可欠です。来シーズンこそ、チーム全員で最高の盛り上がりを。この冬は各個人が覚悟を持って取り組み、春には成果として現れることを期待しております。

皆様、今年も一年、応援いただき誠にありがとうございました。

創部126年の2024(令和6)年も、応援よろしくお願い致します!!

 

《文責》尾形

第15回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会

~ 「阿南の空」に見た「明るき極み」のパフォーマンス発揮 ~

 11月25日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第15回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。

この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、ベースランニング部門で大村豪くんが優勝、炭谷敦也くんが8位、ロングティー部門では神戸潤くんが9位入賞を果たしています。過去に遡りますと2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした8名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。

《ベースランニング部門》

 第1位 松尾 昭汰 記録:13秒97

《ロングティー部門》

 第9位 馬詰 伸吾 記録:100.34メートル


新スピードスター・ここに降臨。松尾の快走が、ベースランニング部門2連覇をもたらしました。松尾は昨年度こそ出場権を逃したものの、日頃からスピード感あふれるプレースタイルを確立することを意識した練習の成果、部内記録会1位の走力を見事に披露しました。数少ない連続出場組の馬詰も、この日に照準を合わせコンディションを調整してきた成果、エースで主力打者の責任を果たす嬉しい初入賞となりました。入賞を果たしたのはもちろん本人の努力の賜物ですが、出場した他のメンバーの大多数がしっかり部内記録会以上の数字を出すことができ、改めて城南高校硬式野球部は「成長する環境」であることが実証されたように思います。

この研修会で得た自信をさらなる成長につなげるためには、冬の取り組みが重要となります。特に、今回入賞を果たした選手たちは他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されてもはるかに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。また、今シーズンは後半にかけて故障者も発生しましたが、シーズンを通じて戦い抜く体力も並行して高めていきたいと思います。

惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。

「盛り上がりが足りない」。2023年の日本中の応援シーンで話題となり、城南応援席でも声高に叫ばれたこのフレーズは、秋季大会以降のチームを象徴するようなものであったように思います。最後の見せ場で最高の盛り上がりを創出してくれた2人の活躍は、校歌の一節を借りて表現するなら「阿南の空の明るき極み」。来年に向けた最高のスタートダッシュとなります。チームとして今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場という最高の盛り上がりを創出できるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。

この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。

 《文責》尾形

2023年10月 硬式野球部活動報告(Liga Agresiva徳島)

~ 仲間とともに真剣に戦い、切磋琢磨し、野球を愉しむ ~

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

今年も9月末から10月にかけて、恒例のリーグ戦「Liga Agresiva徳島」が展開されました。

これは全国各地で行われている『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組み「Liga Agresiva(リーガ アグレシーバ)」の一角をなすものであり、今年の夏に行われた第105回全国高等学校野球選手権大会の出場校では、見事に全国制覇を果たした慶応高校(神奈川)、ベスト8と躍進を果たしたおかやま山陽高校(岡山)など4チームが「Liga Agresiva」参加校であることが話題となり、新時代の高校野球を形成する画期的な取り組みとして全国的に注目を集めています。

「Liga Agresiva徳島」特別ルールの一例として

 ・ 1試合7イニング制で延長戦なし、5回7点差(2023年、5点差から改正)でコールドゲーム成立

   ※ クライマックスシリーズのみ無死満塁からのタイブレーク適用

 ・ 打者は低反発(新規格)バットもしくは木製バットを使用

 ・ バントは禁止

 ・ 投手は変化球の投球禁止(ただし、クライマックスシリーズでは2ストライクから投球可)

 ・ ストライクの見逃しは1球目でもアウト(見逃し三振扱い) などが挙げられます。

        なお、球審を含む審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。

本校は2021(令和3)年から参加しており、3度目のシーズンを迎えました。

初年度は選手10名でリーグ優勝、クライマックスシリーズ準優勝、昨年度は選手15名でリーグ準優勝、クライマックスシリーズ優勝と輝かしい成績を残しておりますが、まだ完全優勝には届いておりません。

今年は選手が19名となり、より選手一人ひとりの出場機会を拡大し、経験値を高めることを目指して2年生10名を「ジョー」、1年生9名を「ミナミ」と2チームに分割して出場しました。今年度の結果は以下の通りです。

リーグ戦

9月30日(土) 

 ジョー ⚪  5 -  3  城北

 ミナミ ⚪  9 -  2  連合(つるぎ・城ノ内・池田辻・阿波西)

 ミナミ ⚫  0 -  7  城北

 ジョー ⚪ 14 -  6  連合

10月8日(日)

 ジョー △   6 -  6  徳島科学技術

 ミナミ ⚪  6 -  0  連合(つるぎ・城ノ内・池田辻・阿波西)

 ミナミ ⚪ 13 -  5  徳島科学技術

 ジョー ⚪  5 -  0  連合

 

10月14日(土)

 ジョー ⚪  2 -  1  徳島科学技術

 ミナミ ⚪  2 -  1  城北

 ジョー ⚪  7 -  4  小松島西

 ジョー △   2 -  2  小松島西

 

10月15日(日)

 ジョー ⚪ 14 -  0  吉野川

 ミナミ ⚪  5 -  1  吉野川

 ジョー ⚪  7 -  1 ⚫ ミナミ

 

《結果》

 1位 ジョー 8試合 7勝 0敗 1分

 4位 ミナミ 8試合 5勝 2敗 1分 

《個人タイトル》

 本塁打王、打点王:蔭山凜太郎(ジョー)
 最多安打:中山昌也(ジョー)


 最多勝利投手:大川太陽(ジョー)
 最多奪三振投手:池田晃誠(ミナミ)

クライマックスシリーズ

10月28日(土) 

 1回戦 ミナミ ⚫ 2 - 3 城北

 2回戦 ジョー ⚪ 8 - 0 吉野川 

10月29日(日) クライマックスシリーズ

 準決勝 ジョー  ⚫ 0 - 3 三本松

 今年も残念ながら完全優勝は逃しましたが、選手全員がスタメン出場し実戦経験を積むことによって経験値を高めることができました。また、個人タイトルも打撃二冠の蔭山をはじめ4名が獲得するなど、成果を挙げています。一発勝負のトーナメントでは負けたら終わりですが、リーグ戦は負けても次の試合があり、反省を活かす機会があります。その試行錯誤の過程こそ、逆にトーナメントで発揮するために必要な力をつけるためには不可欠です。そういう意味でも、リーグ戦は選手としての成長を引き出すには絶好の取り組みであるように思います。

高校野球界では、2024(令和6)年度から金属バットの規格が変更され、現行の物より金属の厚みがあり、0.3mmほど細い低反発バットの使用が義務付けられます。高校野球自体が大きく変わる可能性がある中、打球感はこのリーグ戦で経験する状況に近いものとなるため、参加校はいち早く新規格への対応を始めていることになります。私たちはここでの学びを活かし、来年こそは甲子園の夢を実現できるよう課題をしっかり乗り越えていきたいと思います。

今年も運営に尽力していただいた先生方や、共に戦った仲間への感謝とともに、徳島県はもとより全国の参加校の皆様と、これからも野球文化を発展させるグッドフェロー(良き仲間)であり続けたいと心から願っております。

 

《文責》尾形

 

2023(令和5)年10月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)

~ グラウンドの外でも強くなれる!目標達成に向けた「すさみ除去」のための勝負! ~

2学期中間考査最終日の10月13日(金)、毎年恒例の環境防災活動が行われました。硬式野球部は今年も、選手は学校敷地の東側にある側溝の掃除、マネージャーは投球練習場付近の草抜きをしました。

3年前は選手10名で、約3時間かけて掃除した側溝。今年は選手19名。硬式野球部がこの場所の掃除を行うのは1年に1回だけですが、年を追うごとに清掃の成果が現れているのか、今年はゴミも少なかったため30分程度で終了しました。

3年前と比べてほぼ倍になった選手の人数。しかし、ただ人数が多いだけでは話にならない。全員が機能しなければ意味を成さない。「人数相応のベンチワークのクオリティー」を創出するべく、部員全員が役割をしっかり果たして取り組みました。

スタッフも試合中の作戦のごとく的確に陣頭指揮を執ったり、側溝の中に先陣を切って入り作業に取り組むなど、チーム全員が協働した結果が、この短時間での清掃完了につながったといえます。

秋季大会以降、練習試合では連敗が続いていますが、このような悪い流れの時期こそ「すさみの除去」が不可欠です。

2001年にアメリカ合衆国で発生した同時多発テロ。その収束に向けて奔走したことで知られる当時のニューヨーク市長、ルドルフ・ジュリアーニ氏は「割れ窓理論」を市政に取り入れ、世界的な犯罪都市として悪名の高かったニューヨーク市を安全な都市に生まれ変わらせたことで知られています。

「割れ窓理論」とは、 1枚の割られた窓ガラスをそのままにしていると、誰も注意を払っていないという象徴になり、さらに割られる窓ガラスが増え、いずれ街全体が荒廃してしまうという、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング博士が提唱した理論です。学校でいえば、教室のガラスが割れているのをそのまま放置しておくと、クラスの空気が悪くなることに誰も注意を払わないという象徴となり、クラスや学校が崩壊するということにつながります。それを防ぐために、学校教育の現場においては、少しでも心がすさむ要素があれば、それを排除することが不可欠となります。

ニューヨーク市の場合は、軽犯罪の徹底的な取り締まりによって治安が劇的に改善されたことで知られていますが、この活動の場合はチームにとって「私たちが快く野球をさせていただいている地域への感謝」が原動力となります。

城南高校は活気にあふれる学校ですから、常に一日を通して大きな声が響き渡ります。

硬式野球部の練習や練習試合においても金属音やピッチングマシンの動作音、そして生徒の声、人によってはうるさいと感じることもあろうかと思います。

しかし、地域の皆様がすべて受け入れ、応援していただいているからこそ私たちの活動が成り立っています。私たちは、この環境を作っていただいている温かさに感謝しております。側溝も生活排水の流入で悪臭が漂い、やはり水質も悪かったのですが、少しでもその環境が改善されるように取り組むことで、野球だけではない形で地域の皆様への恩返しができるのではないかと考えています。

自分の利益や損得だけではなく、誰かの幸福のために取り組むことも大切である。人間形成こそが勝利、甲子園、人生の目標へと続く道。文武両道を実践する私たちは野球の練習だけでなく、日々の学校生活や日常生活の中でも成長を目指して取り組んでおります。

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦

~ 連戦連勝ならずとも、総力を尽くした「グッドゲーム」 ~

9月24日(日)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第76回徳島県高等学校野球秋季大会の2回戦が行われました。

対戦相手は、徳島県では毎年10月に開催されている「Liga Agresiva」で共に切磋琢磨する、城南高校のグッドフェロー(良き仲間)、徳島科学技術高校です。

 《バッテリー》

(徳島科学技術)宮内-中内 (城南)馬詰-島

《長打》

▽三塁打 (徳島科学技術)川原
▽二塁打 (徳島科学技術)大久保,楠,濵野 

《試合の総括》

常にスポーツマンシップの精神を大切にして指導し、フェアプレーで勝利を目指して戦う両校監督の「グッドゲームを共に創ろう」という対話の後に始まったこの試合は、連投という厳しい状況でも気合十分の城南エース馬詰と、スピード以上に打ちにくい球筋が持ち味の徳島科学技術エース宮内投手の好投手対決となりました。

先に試合を動かしたのは城南。四球で出塁した6番馬詰が7番松島の送りバントの間に進塁し、盗塁を決め三塁へ進塁します。9番松尾の四球で二死一・三塁。1番中山が中前に安打を放ち、先制点を挙げます。

3回以降は走者を出しながらも得点に結びつかず、残塁の目立つ厳しい展開となりますが、好守と馬詰の力投で再三のピンチをしのぎます。

5回表、徳島科学技術の攻撃では二死から9番打者にストレートの四球を与え、1番川原選手に投じた高めに大きく外れたボール球を痛打されます。この打球は中越三塁打となり、ここで同点に追いつかれます。

練習試合から課題となっていたグラウンド整備後の攻防。守備に入る前の円陣で、中心に立ったのは主将の島。

「1点差で勝とう。打つから俺に回してくれ」との声かけから始まった後半戦。

6回表、徳島科学技術の先頭打者、3番楠選手の右前への詰まった打球は、右翼松島の懸命のダイブも及ばず二塁打となります。4番打者のコースをうまく狙ったバントが安打となり、無死一・三塁のピンチを迎えます。一塁走者が盗塁し、二・三塁となったところで伝令を送り、続く5番打者をフライアウトに打ち取り、6番打者の遊ゴロを遊撃國平が冷静に本塁へ送球した後、挟殺プレーが決まり二死二・三塁とします。ここで7番濱野選手をカウント上では有利なところまで追い込みますが、高めのカーブを狙い打たれた打球は中越二塁打となり、ついに勝ち越されます。

まだ攻撃は4イニングある。焦ることはない。1点づつ返していくのみだという意識で6回裏以降も攻め続けますが、走者を出しながらもホームが遠い、苦しい展開が続きます。試合の最後まで無失策で守り抜いた野手陣からも、これ以上の失点を許さない、守って流れをつかむという執念が見られました。連投で17イニングを投げ抜いたエース馬詰も、志願の完投で援護を待ちます。 

試合をひっくり返されて以降、1点ずつ返していけば間に合うと攻め続けながらも無得点に終わり、9回裏の攻撃を残すのみになります。

逆転を期して攻めるには十分な、1番中山から始まる好打順。一死から2番國平が四球、3番大野が安打でつなぎ一死一・二塁とします。ここで、チャンスで回してくれと強く願った4番島。低く速い打球は三遊間を抜けるかと思われましたが、遊撃手がノーバウンドで好捕し、すぐに二塁へ転送され二塁走者が戻り切れず併殺となり試合終了。2年ぶりのベスト8進出を逃しました。

体調も万全でない中での連戦という過酷な日程は圧倒的に不利な状況でしたが、最後まで無失策でよく戦い切りました。

勝つことができなかったのはチームの誰もが悔しいですが、まず秋季大会を戦わせていただいたことへの感謝を忘れてはいけません。

野球以外の部分、いわゆる「フェアゾーン以外の270度」で勝負するなら、この秋季大会は1回戦の時点で完敗です。それでもチームを勝たせてくれたのは、保護者の皆様や部員の友人といった関係者の全力応援、全力バックアップの賜物です。いかに苦しい状況でも応援される存在、それが城南高校硬式野球部であり、これからもより応援されるチームであり続けないといけない、と実感する大会となりました。

甲子園を目指すチャンスも1年生は後3回、2年生は最後の夏を残すのみとなりました。ここからは冬にかけて体力強化と新戦力の可能性伸長ですが、春季大会以降の戦いで鍵を握るのは「10人目以降の戦力」と「2番手以降の投手陣」です。

公式戦は春季大会までないので、ここからは長い冬になります。

今大会で感じた選手層の薄さを覆すことができるよう、特に控え選手には控えに成り下がることなく、春にはレギュラー争いに殴り込みをかけられるよう、悔しさを原動力に変えて奮起し、冬に鍛え抜くことで一回り大きく成長することを期待しています。すべての学年に共通することですが、3年生になってレギュラーが取れたらいいな、という悠長な考えでは、下手をすれば来年入学してくる新1年生に一気にポジションを奪われかねません。強気の勝負と共創で、学年に関係なく強い勝利意欲を有し、自己実現のための努力を惜しまない、誰もが認める強い選手がチャンスをつかんでほしいと願っております。

この試合が、秋の四国大会終了後に大規模リニューアル工事に入る鳴門オロナミンC球場で戦う最後の公式戦となりました。完成は2026(令和8)年の予定ですから、今後、生徒たちが高校生の間にプレーできることはありません。

現役の選手だけでなく、監督・部長・副部長の3名も高校野球でプレーした経験のあるこの球場との別れが突然にやってきたということで、淋しい気持ちはありますが、ここまで私たち徳島県の野球人を50年にわたって見守ってくれた球場への感謝を今後の野球人生においても忘れることなく、新しい舞台で飛躍できるチームへと成長を遂げることが球場への恩返しです。工事期間中は学校所在地と同じ、眉山が背後にそびえる徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)がメイン会場となる予定ですが、私たちはこの長い冬に鍛え上げ、春には満開の桜が咲き誇る眉山をバックに躍動することのできる強さを身につけて全力で戦います。

応援していただいた皆様におかれましては、大会開幕前は大変なご心配をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。

重ねて、今大会も全力応援いただき、誠にありがとうございました。今後とも応援、よろしくお願い致します。 

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦

~ 大魔境を乗り越え、3年連続の初戦突破!! ~

9月23日㈯、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第76回徳島県高等学校野球秋季大会の1回戦を戦いました。

臨時休校等による日程変更により、1週間遅れの初戦。対戦相手は城南高校とはライバル関係に当たり、練習試合での交流も深い同じ徳島市内の普通科実力校、徳島北高校です。私たちはこの試合を戦えることへの感謝を忘れず、「グッドゲーム」「ナイスゲーム」を共に創ろうという意識で勝負に臨みました。

 

《バッテリー》(城南)馬詰-島(徳島北)日下,山下,日下,赤澤-原田 

《長打》▽三塁打 (城南) 國平    (徳島北) 桒原   
    ▽二塁打 (城南) 中山,馬詰 (徳島北) 高瀨   

《試合の総括》

序盤は徳島北高校エース・日下投手の140KM近い速球にタイミングが合わず、前半に多くの三振を喫しました。先に試合を動かしたのは徳島北。2回表、5番桒原選手に右中間への三塁打、6番高瀬選手に左中間への二塁打を打たれ1点を先制されます。連打を浴びながらも最少失点に抑え、迎えた2回裏。二死から6番馬詰が四球で出塁し、盗塁を決め二死二塁。この日は右翼手としてスタメン出場した背番号3の7番松島がカウント3‐2から右中間に渋く流し打った安打により、二塁走者馬詰が生還しすぐに同点に追いつきます。

その後、3回裏、4回裏にもチャンスを迎えますが無得点に終わり、いつ勝ち越されてもおかしくない状況ながらエース馬詰の気迫の力投、野手陣の懸命の守備で失点を許しません。

グラウンド整備前の5回裏。ついに城南がこの試合初めてのリードを奪います。先頭打者の9番松尾が中前への安打で出塁し、1番中山が送りバントを決め一死二塁。2番國平が広く空いた右翼線方向に流し打った打球は三塁打となり、二塁走者の松尾が生還します。

1点リードで迎えた6回表。守備前の円陣で中心に立った國平の「みんなの力が開花するような戦いにしよう」という言葉から始まった守備は、先頭打者が初球をとらえたライナーを二塁松尾がジャンピングキャッチし1球で一死を取り、その後も遊撃國平の好守、捕手島がこの日2つ目の盗塁刺と、攻めの守備がさらに流れを呼び込みます。

後半最初の攻撃、6回裏は先頭の6番馬詰がフェンス直撃の二塁打で出塁し、7番松島の送りバントの後、8番三次の犠飛で馬詰が生還し、リードを2点に広げます。

7回表、徳島北の先頭打者を四球で歩かせ、安打と内野ゴロで一死一・三塁。7番打者がスクイズを敢行し、城南のリードは1点に縮まります。点を取られた直後の7回裏。徳島北は継投を選び、代わったばかりの投手から1番中山、2番國平の連打でチャンスを作り、3番大野の送りバントで一死二・三塁とチャンスを広げます。4番島を迎えたところで日下投手をマウンドに戻します。その後、二死二・三塁から5番蔭山が右前に安打を放ち中山が生還、國平は本塁タッチアウトとなりますが、再びリードを広げます。

8回裏には先頭の6番馬詰が右翼方向への三塁打を放ち、7番松島が四球で出塁。その後、9番松尾が三遊間をゴロでうまく抜き1点を追加。さらに1番中山、3番大野にもタイムリー安打が生まれ、リードを5点に広げさらに突き放します。

9回表は先頭打者こそ出したものの後続を併殺打に打ち取り、完全に流れを断ち切りました。エース馬詰は119球にわたる力投を展開し、秋季大会では3年連続となる初戦突破に導きました。

体調不良からの復帰者もまだ万全の状態ではなく、序盤は声もあまり出ない苦しい展開が続きましたが、イニングを重ねるごとに本来のプレーが出るようになり、最後はリードを守り切ることができました。

この試合ができたのは、徳島北のスポーツマンシップによる協力なくして語れません。もし従来通りの予定であれば、選手の人数が揃わず、棄権を余儀なくされるところでした。徳島北にとっては1週間待たされて、チームが間延びしてもおかしくないという状況の中、私たちのために条件を受け入れてくれたからこそ今日の試合があったのだと確信しています。改めて、本校の体調不良者続出に際し、より良い形での初戦実施の可能性を模索していただいた皆様と、徳島北の皆様への感謝は尽きません。

加えて、城南の生徒たちの「1点に対する執念」が最後までしっかり発揮されました。2学期以降、苦しい思いに耐えてきた城南高校すべての関係者に、希望の光を呼び込むナイスゲームとなりました。過去に経験したことのない逆境どころか「大魔境」といっても過言ではない苦しみの中でつかんだ勝利は、間違いなく今後のチームにとって非常に大きい財産となります。

2回戦は9月24日㈰14時30分から、鳴門オロナミンC球場徳島科学技術高校と対戦します。連戦となるだけでなく、ここからも実力校が揃い、簡単に勝たせてもらえない相手が続きますが、次の一勝につながるよう「一球一心 ~心はひとつ ~」のチームスローガンのもと、生徒、保護者、OBなどすべての関係者に勇気を与える試合となるよう、全力で戦い抜きます。

皆様、本日はそれぞれの場所から応援いただき、ありがとうございました!

明日以降も応援、よろしくお願い致します!!

《文責》尾形

2023(令和5)年7・8・9月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ そう簡単に勝てるほど、野球は甘くない!厳しさを乗り越えて強くなれ!! ~

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。

7月19日(水)に新チームが始動して、約2ヶ月が経過しました。チームは前チームからのレギュラーを中心に、経験豊富な選手たちを軸として、新戦力としての台頭を狙う選手たちと切磋琢磨しながら強化に努めています。

今回は新チームになって戦った、7月後半と8月の練習試合結果について報告させていただきます。

7月22日(土) 

 〇  7  -  5 徳島科学技術

7月26日(水) 

 〇  4  -  0    阿波

7月30日(日) 

 〇  7  -  4 岡山工業
 〇  8  -  1 岡山工業

8月1日(火)

 ●   2     -   7    西条(愛媛)

 △   16  - 16    西条(愛媛)
8月4日(金) 

 〇    4  -  1  岡山城東

 △    7     -    7     岡山城東
8月5日(土)

 △   9  -   9  関西大学第一(大阪)
 〇  12 -   4  関西大学第一(大阪)
8月6日(日)

 ●  5  - 12  今治西(愛媛)
 〇 13     -   3  大崎(長崎)
8月20日(日)

 〇   4     -   3  徳島商業
8月22日(火)

 〇  8  -  1  徳島北
8月26日(土)

 ●   1  -  9  尽誠学園(香川)
8月27日(日)

 △    4   -    4  松山聖陵(愛媛)
 〇  10   -    7  松山聖陵(愛媛)

9月2日(土)

 〇  13  -   11     阿南光

 〇  4  - 3   梼原(高知)

9月3日(日)

 ●        0 - 4   高瀬(香川)

 〇       7 - 0  川之江(愛媛)

各校において、まだチームのスタイルが固まり切っていないこの時期の勝率としては高い部類になりますが、内容に関して言えば悪い意味で新チームらしい、何点リードでも追いつかれたりひっくり返されたりという展開になり、セーフティーリードなど存在しないという大味な試合も見られました。

各選手にとって、格好のアピールチャンスとなる各試合。各個人にとってもチームにとっても攻守に課題が多く見つかった一方で、攻撃面では集中打も飛び出すようになり、ベンチワークを引っ張る上級生やマネージャーの素晴らしい仕事ぶりが見られるなど、チームは確実に成長を遂げています。

相手も強豪校がずらりと並び、簡単に勝たせてくれないようなよく鍛えられたチームばかりで、レベルの高いプレーが生徒達に良い学びをもたらしました。

夏休みと城南祭が終わり、2学期も平常運行へとシフトチェンジが進んでいます。今年は例年にない壮絶なイベントの後に通常授業が再開されましたが、高校生としての平常運行に戻ったときに秋季大会初戦を迎えます。

ここで躍進し、来年春には13年ぶりに選抜の舞台に返り咲くことができるよう、これからも「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の活動に悔いを残すことのないよう全力で取り組みます。

皆様、今後とも応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球秋季大会 組み合わせについて

~ 勝負の秋! 勝ち上がるごとに強くなれ!! ~

9月8日(金)、鳴門市のアミノバリューホールで第76回徳島県高等学校野球秋季大会の組み合わせ抽選会が行われました。

第76回徳島県高等学校野球秋季大会組み合わせ.pdf

日程が当初と変更になり、城南高校の初戦は大会4日目となる9月23日(土)鳴門オロナミンC球場時30分から行われる第一試合徳島北高校と対戦します。

本校の入ったゾーンは今大会の最激戦ゾーンといわれ、城南が新人ブロック決勝で2対3で敗れ、第一シードの鳴門渦潮高校をはじめ、昨年度21世紀枠で選抜に出場したメンバーも残る城東、県内最速投手を有する生光学園高校など有力校が続きます。初戦から実力校が続き、簡単に勝たせてくれないチームとの対戦が続きますが、健康管理をしっかりと行い、一戦必勝で勝ち上がることができるよう全力で戦いますので、応援よろしくお願い致します。

本校が無事、初戦を迎えることができるよう柔軟かつ迅速に日程調整に尽力していただきました高野連関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

《文責》尾形

2023(令和5)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会(報告)

~ シード権は逃しても、秋季大会の躍進に向けた課題と成果を見出す準優勝 ~

8月11日(金)から、新チーム初の公式戦となる徳島県高等学校野球新人ブロック大会が開幕しました。

城南高校の新チームはエース馬詰をはじめ旧チームからのレギュラー4名が残り、秋季大会での躍進に向けて絶対に負けられないこの大会をいかに戦うか。新主将の島を中心に、部員たちが掲げたテーマは「一球一心 ~心はひとつ~ 」いま一度、このチームスローガンの基本に立って戦おう。チームはそのテーマ通りに戦うことができたのかを皆様と一緒に検証すべく、今大会の2試合について報告させていただきます。

8月12日(土)準決勝

 

 

《バッテリー》

 (城南)馬詰 ー 島 (城北)渡邉、米澤 ー 米澤、木崎 

城南は初回から走者を得点圏に進めるも相手投手の緩い速球に苦しめられ、5回裏まで無安打かつ無得点のイニングが続きます。流れは完全に城北、という厳しい展開の中、6回表に外野手の失策で1点を先制されます。

6回裏、3番大野が左前にチーム初安打を放ち、4番島と連続安打で一死一・三塁。5番馬詰の三塁へのゴロが野選となり大野が生還し、同点にします。さらに7番十川が一塁強襲の安打で出塁し、二死満塁。ここで代打に登場したのは春季大会まで主力打者として活躍しながら、ケガで夏の選手権に出場できなかった蔭山。2か月ぶりの打席ではベンチの期待に応え、復活を告げる左前への安打を放ち島、馬詰が生還しリードを2点に広げます。

9回表、城北は3番打者からの好打順。無死からの連打と内野ゴロの間に一死二・三塁。定位置で確実にアウトを重ねたかったところに内野手の手痛い失策で同点に追いつかれますが、最後は馬詰の気迫の投球で8番打者を三振に取ります。

9回表、先頭の8番蔭山が右前に安打を放ち、9番松尾がバントで送って一死二塁。最後は1番中山が中前に安打を放ち、蔭山が本塁にヘッドスライディングで生還しサヨナラ勝ち。すべての失策が失点につながり、なかなかチャンスが得点につながらないという悪循環が目立つ、内容的には完全な負けの非常に苦しい試合を制し、決勝進出を果たしました。

 

 

8月14日(月)決勝

《バッテリー》

 (城南)馬詰 ー 島 (鳴門渦潮)金山、岡田 ー 藤原

《長打》

 ▽三塁打(鳴門渦潮)川口、金山 ▽二塁打(城南)蔭山 (鳴門渦潮)岡田

中央Aブロックは徳島商業高校が自動通過となるため、秋季大会のシード権を懸けて戦う新人中央大会に進出するためには優勝するしかない。しかし、準決勝のような試合をしているようでは勝てない。その反省が、1日を挟んで活きるのかがこの試合最大の見どころでした。

城南は初回から、走者が出てもあと1本が出ない状況が続きましたが、この日は守備も確実に要所を締め、連投となるエース馬詰の力投を支えます。

 

4回表、先頭打者の5番馬詰が四球で出塁し、この日はスタメンの6番蔭山が二塁打を放って1点を先制します。続く5回表は二死一・二塁から5番馬詰が中前に安打を放ち二塁走者國平が生還、リードを2点に広げます。

 

練習試合から課題となっていた整備後の6回表。鳴門渦潮の2番打者が安打で出塁、3番打者がバントで一死二塁。4番打者に左中間へ運ばれ、1点を返されます。さらに、6番打者の打球は中堅手の右を抜け、三塁打になり同点とされます。7回裏には先頭の8番打者を四球で歩かせた後、二死二塁としますが、2番打者の打球は右翼手の頭上を越え、三塁打になり、ついに逆転を許します。

反撃を狙う8回表。先頭打者は公式戦初スタメンの8番松島。渋く右前に安打を放ち出塁し、代走に遠藤が起用されます。9番松尾がバントで送り、捕逸で一死三塁のチャンス。1番中山が二塁へゴロを打ちますが、三塁走者が惜しくも本塁でタッチアウトとなり、同点にはなりませんでした。9回表にもチャンスはありましたが、得点には結びつかず試合終了。準優勝に終わり、残念ながら新人中央大会進出を逃しましたが、最後まで無失策とよく戦い切ったことは高く評価できる一戦でした。

《大会を振り返って》勝負には勝ったものの内容的には完全な負け試合で、反省点ばかりだった準決勝。それに対し、勝負には負けたものの先制、無失策と充実した内容の決勝。対照的な試合ではありましたが、今後の課題と自信を得ることができただけでなく、一戦勝負のトーナメントで負けることの悔しさを強く感じ、チームの成長につながる大会であったように思います。ノーシード確定の秋季大会は、各県3位まで四国大会に進出できるため、県大会では準決勝、決勝で負けたとしても四国大会に進出しさえすれば、そこでの結果次第で選抜出場のチャンスはあります。しかし、夏の選手権では一銭たりとも負けは許されません。新チーム立ち上げから間もない今、負けが許されないトーナメントを決勝まで戦うことができたのはチームにとって良い経験となったはずです。

試合で結果を出し、大会で勝ち進むためには、まず各個人がやるべきことをやり切る。本当に戦うべき相手は「自分」です。日々の練習でしっかり自分に打ち克つことで、大会の勝負どころでの一本を確実に生み出し、要所を締めることが求められます。

また、この大会で良かったのは2年生の控え選手がベンチワークを引っ張っていたことです。本当は出場したいのに叶わず、悔しいはずの彼らが声を枯らし仲間を鼓舞する姿、攻守交代の際に効率よくできるようテキパキと動く姿に胸が熱くなりました。

今年の2年生選手は10名。出場メンバーを2年生で固めたとしても必ず1人は同時に出場できないことになり、背番号においても必ず1人は控えを表す二桁を背負わざるを得ないという厳しい現実があります。

このような状況にあっても一生懸命動く彼らの姿を見ると、次はレギュラー獲れよ、出場したらどうか大活躍してくれ、と心から応援したくなります。これまで、私も「昨年春までの選手10名の時期よりベンチワークが悪い」と酷評し続けましたが、その潮流が変わりつつあります。この姿に倣い、同じく選手10名の1年生も城南の伝統として受け継いでもらいたいものです。

 

これぞ本物の「一球一心」、チームの勝利とメンバーの活躍を願う心はひとつに向かっています。応援したくなるメンバーが多ければ多いほど、様々な力が後押ししてくれる、勝てるチームになります。

皆様、猛暑に加え台風の影響と過酷な条件の中、応援いただきありがとうございました。

秋季大会での躍進を目指し、これからの活動に全力で取り組みますので、今後も応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

 

2023(令和5)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会

~ シード権獲得に向けて、2位じゃダメ! 一戦必勝で、優勝しかない! ~

8月3日(木)、鳴門渦潮高校で徳島県高等学校野球新人中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が行われました。抽選結果は以下の通りです。

新人ブロック大会組み合わせ表(R5年度)_085558.pdf

本校の初戦は8月12日(土)10:00から鳴門オロナミンC球場で行われる準決勝第一試合で、城北高校と城ノ内中等教育学校、つるぎ高校、池田高校辻校の勝者と対戦します。

この大会は新チームになって最初の公式戦となりますが、 中央A、中央B、西部、南部の各ブロック大会における上位2校が、秋季大会のシード権獲得をかけて戦う新人中央大会に進出します。ただし、夏の選手権徳島大会を制し、甲子園に出場する学校に関しては新チーム移行への準備期間が短いため、所属ブロック2位扱いで自動通過となります。したがって、徳島商業高校が本校の入った中央Aブロックの2位扱いで中央大会進出が決定していることから、本校が新人中央大会に進出する条件は優勝以外にありません。

選抜高校野球も四国の出場枠は2校となり、夏の選手権に出られるのは徳島県で1校のみということを考えると、負けて良い公式戦などありません。2位や3位で通過してやろう、という浅はかな考えで甲子園に行けるはずがないので、勝ちにこだわるという意識は不可欠です。その意識を高めるために、負けが許されない状況を経験することは必ずプラスに働きます。

新チーム発足以降、多くの強豪校と練習試合を行う中で、勝負の厳しさを実感しつつ、課題克服とチーム力強化に努めています。いかに勝ち切ることが難しいかを知った私たちはまず、この大会を一戦必勝の意識を大切にし、頂点を目指して戦い抜きます。

皆様、新チームも応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第105回全国高等学校野球選手権記念徳島大会2回戦

~ 最後のアウトを取られるまで諦めない これぞ城南野球の神髄 ~

7月18日(火)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権記念徳島大会の2回戦を戦いました。

対戦相手は春季大会優勝校の阿南光高校です。

《バッテリー》(城南)馬詰、神戸ー上原 (阿南光)吉岡ー井坂

《長打》▽本塁打(阿南光)福田 
    ▽二塁打(阿南光)直江、(城南)馬詰

《試合の概要》この試合のテーマは「守り勝つ」140KM台のストレートとスライダーのコンビネーションで春季大会を一人で投げ抜いた阿南光の2年生エース・吉岡投手を、どう攻略するか。とにかく、流れをつかむまではどんなに厳しい戦いになろうと耐え抜く。覚悟はしていましたが、想像以上に壮絶な試合展開となりました。

先攻の城南は7回表終了まで無安打に抑えられ、突破口を開くことはできませんでした。

一本出れば流れは変わる、そこまで守り切ろうと覚悟して戦う一方、阿南光に2点の先制を許します。

さらに、3回裏には内野手の失策から走者を出し、3番福田選手が放った右翼方向への大飛球はスタンドへ一直線の見事な本塁打となり、リードを4点と広げられます。

4回裏には、ここまで力投を続けてきたエース馬詰に代わり、1回戦で復活登板を果たした神戸がマウンドに上がります。試合当初の想定より早い登板となりましたが、神戸はエースの風格を見事に発揮し、この後8回裏まで5イニング1失点の好救援となりました。

 

その神戸が7回裏、無死一・二塁のピンチを迎えます。ここで右翼方向へのファールフライを右翼手の炭谷が懸命のスライディングキャッチ。二塁走者のタッチアップこそ許したものの、この気迫あふれるプレーはチームの士気を高めます。盗塁で一死二・三塁とピンチは拡大しますが、前進守備で1点も与えられないプレッシャーの中、次打者も遊ゴロに打ち取り、遊撃手の川丘が冷静に処理し二死とします。しかし、二塁走者の飛び出しが大きいと判断して投げた一塁からの送球が悪送球となり、その間に三塁走者が生還。リードを5点に広げられます。5点目の取られ方が悪かったため、無安打のままコールド負けという最悪の状況まで想定しないといけない状況に陥りましたが、ここで簡単に終わらないのが城南の底力です。次打者には中前への安打を打たれますが、この打球を処理した中堅手の大村主将が本塁へ見事なダイレクト送球を決めます。捕手の上原が体を張って本塁に突入する走者にタッチし3アウト目を取り、非常に厳しい局面を何とか1失点で乗り切りました。

給水タイム終了後の8回表。スタンドからは「流れ持ってこい!!」の大声援が聞こえてきます。

その声援が、本当に流れを城南に持ってきました。

先頭打者の5番島がこの試合のチーム初安打を放ち、ついに無安打を阻止します。続く6番上原も安打で出塁し、無死一・二塁。途中から二塁手で出場している7番松尾がバントを決め一死二・三塁。ここから、偉大な3年生の背中を追ってきた2人の2年生による連打で待望の得点を重ねます。8番大野が左中間に運び、島と上原が生還し、ついに2点を返します。さらに降板後、左翼手として出場していた先発投手の9番馬詰が右中間に二塁打を放ち、一塁走者の大野は本塁までの激走を見せ生還し、ついに点差を2点まで縮めます。

その裏の守備でも、右翼手の炭谷が再びファールゾーンへの決死のダイブでフライをつかむなど、流れと勢いは間違いなく城南という球場内の空気を味方につけ、9回表の攻撃を迎えます。一死から4番神戸、5番島が四死球で出塁し一打同点のチャンスを作りますが、後続が断たれ3対5で試合終了。残念ながら2回戦で敗退し、先輩方を超えるベスト8進出は果たせませんでした。

《総括》好投手を相手に無安打が続き、下手をすればコールド負けも想定される劣勢を強いられながらも、最後には観戦していた多くの方から「ナイスゲーム」と声を掛けられる、非常に充実した戦いを展開しました。終わってみれば今大会屈指の好ゲームになり、負けたという結果は悔しいですが、部員たちは本当によく頑張ったと思います。

3年生にとってはこの試合を持って引退となりますが、全員がしっかり実力を発揮した夏であったように思います。

俊足好打とリーダーシップで攻守にチームを引っ張ってきた大村主将、捕手として個性派投手陣をうまくリードしてきた上原、最後にベストピッチングを展開し、エースのあるべき姿を見せた神戸、高いポテンシャルとガッツでチームを鼓舞した炭谷、勝負どころで発揮される強肩・堅守と小技で見せた川丘。この5名の選手に加え、ベンチの主将とも呼べる敏腕仕事人・岡、チームに安心感と癒やしを与えるモチベーター・山田のマネージャー2名。彼らは監督・部長の就任した年度に入学し、選手10名の時代を共に乗り越えた苦しみと輝きを知る最後の学年です。

このメンバーと一緒に戦い、城南高校硬式野球部の新潮流を作り上げたことは私たちの誇りであり、チームの歴史に内容のしっかり詰まった1ページを刻んだことは間違いありません。3年生は、ここからは受験生になりますが、野球だけでなく学校生活、日常生活も含めた「フェアゾーン以外の270度」でのあり方も大切にしてきた部員たちは、360度どの角度からでも勝負できるので、あとは自信を持って人生の大一番を戦い抜いてほしいと思います。

一方で、この試合で悔やまれるミスをした2年生の選手は、悔しい経験を忘れずに日々の練習で実力を伸ばすことで、今後の野球人生における大きな成長へのステップとなるはずです。新チームにはスタメン4名をはじめ、7名の今大会出場者が残ります。翌日から再び、ポジションやキャリアに関係なくレギュラー争奪戦が始まりますが、今のところレギュラーは全席自由席となっております。そこを勝ち抜き、甲子園の舞台に立つことこそ先輩方への恩返しです。

ただし、甲子園に出場するためには今日対戦した阿南光の吉岡投手や春季大会で対戦し、今大会最速153KMをマークした生光学園の川勝投手らを筆頭に、他校にも能力の高い選手が多く残ることから、このような選手を擁する強豪校と対戦したときに「一撃で仕留める」強さが必要になります。その強さを持った熱いニューヒーローの出現を期待していますが、熾烈な競争を勝ち抜いてヒーローになるのは何年生でも良く、グラウンド上の争奪戦には先輩も後輩もありません。

この2試合のためにスタンドで声を枯らし応援してくれた硬式野球部以外の生徒たち、休暇を取るなど調整してまで球場へ応援に来ていただいた保護者会・OB会をはじめとした関係者の皆様、それぞれの場所から様々な形で観戦、応援していただいた全国の皆様への感謝は尽きません。改めて、たくさんの方に応援していただけるチームになったことをチーム一同、感動しており、心から御礼申し上げます。

創部125周年の夏は今日で終わりましたが、次の照準は秋季大会。来年の春には13年ぶり2回目の選抜出場という形で恩返しできるよう、全力で取り組んでいきますので、今後とも応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形 

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦

~ 何日かかろうと、俺たちは必ず勝つ! 勝負を決めた1点への執念 ~

7月15日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の1回戦を戦いました。

バッテリー》(阿波)小川和,栗栖-多田   (城南)馬詰,神戸-上原

《長打》    ▽二塁打  多田(阿波) 大村(城南)

《試合の概要》

当初、7月10日(月)に行われる予定だった1回戦は天候不順により5日延び、時間帯も変更になったことからコンディションとモチベーションをどのように高めるかが課題となりました。

この日の先発は、総体からエースナンバーをつける2年生の力投派・馬詰。勢いのあるストレートと変化球のコンビネーションで「レッドウェーブ極打線」を標榜する阿波の強力打線を7回2失点に抑え、バックの堅い守備に盛り立てられエースの責任をしっかりと果たしました。

少しでも馬詰を楽にしてやりたいと全員攻撃で臨む城南は3回裏、先頭打者の1番大村の左前への安打と4番神戸の四球で二死一・二塁とし、勝負強さに定評のある5番島が中前に安打を放ち、1点を先制します。

さらに4回裏には渋く内野の間を抜く安打で出塁した7番中山を8番大野が手堅くバントで送り、9番馬詰が四球で歩き一死一・二塁。1番大村の放った右中間への打球は二塁打となり二塁走者の中山が生還し、なおも一死二・三塁。2番川丘がスクイズを決め、三塁走者の馬詰も生還しリードを3点に広げます。

 

5回裏には5番島が安打で出塁し、6番上原の内野ゴロの間に進塁し二死二塁。7番中山がしぶとく転がした打球は一・二塁間を抜け島が一気に生還。前半戦を4点リードで折り返します。

後半戦は相手の継投もあり、攻守ともに押され気味の展開となります。7回表は失策と安打、四球で一死満塁。阿波の1番打者に左前に運ばれ1点を返されます。この打球を処理した左翼手の中山が両足を攣り、担架で救護室へ運ばれるというアクシデントに見舞われ、試合は5分間中断します。その後、中山はトレーナー・看護師の的確な手当てにより見事に回復し、守備に戻ります。再開後、2番打者の犠飛で2点目を取られ二死一・三塁。ここで回ってきた強打の3番打者から馬詰が気迫の力投で三振を奪い、この最大のピンチをしのぎました。

そして8回表。誰もが、この男の復活を待っていた。この回から春までのエースで、ここまで二塁手として出場していた3年生の神戸が満を持してマウンドに上がります。

神戸はベンチの期待に応える安定感抜群の投球で2回をきっちりと抑えます。9回表にはこの試合好調の1番打者を三振に仕留めて試合終了。2年連続の初戦突破を果たしました。

 不完全燃焼で敗退した総体協賛ブロック大会については散々な書き方をしましたが、この試合についてはこれぞ城南野球といえるナイスゲームでした。苦しみながらも最後まで相手にリードを許さず勝ち切る、見事な戦いを展開しました。その裏側には何日かかろうと勝つ、1点への執念を強く持って戦うという強い意識が現れたと言えます。特に3年生は高校野球に後悔を残さないことが大切であり、1点でも多く取る、1点たりとも無駄に失わないという意識は共通テストや入試でも必ず活きる思考です。

度重なる順延の結果、試合が土曜日になったことにより、スタンドで応援してくださる方がいつも以上に多く、盛り上がったことは城南にとって大きな追い風になりました。例えば今年の3月に卒業し、全国へ巣立った硬式野球部の卒業生もこの日のために夜行バスなどあらゆる方法を活用して球場へ駆け付け、ほぼ全員集合となりました。ベンチ入り外の選手はボールパーソンを含めて4名、マネージャーも記録員を除くと5名ということで、部員だけで歌いながら応援するのは難しい人数ではありましたが、卒業生や部員のクラスメイトが大きな声で歌って盛り上げ、スタンドは例年にない活気に充ち溢れました。校歌斉唱の後にスタンドを見渡すと、非常に多くの方が応援に駆けつけてくれたことに気付き、チーム一同、本当に感謝の思いは尽きません。改めて硬式野球部は愛される存在であり、勝つことこそ最大の恩返しであるとの認識を強めました。野球を通じて人生を豊かにするという発想を大切に、次戦も「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと全力で戦い抜きます。

2回戦は7月18日(火)の13時30分から行われる第一試合で、阿南光高校と対戦します。

春季大会優勝の実力校であり、厳しい戦いとなることは予想されますが、相手はこの夏の初戦。どこのチームでも初戦は戦いにくいものですが、私たちが苦しみながらも初戦を勝ち抜いたという経験は必ずプラスに働き、そこに勝機があると考えております。

皆様の応援のおかげをもちまして、1回戦を勝つことができました。2回戦も全力で戦い抜きますので、応援よろしくお願いいたします。

《文責》尾形

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会 日程変更について

~ 日程が変わろうと 一球一心 一戦必勝へ向けて 心はひとつ ~

7月13日(木)に行われる予定だった試合が中止になったことに伴い、今後の大会日程は以下のように変更となりました。

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会やぐら(0713変更1)-1.pdf

本校の初戦は7月15日(土)の8時30分から行われる、第一試合に変更となりました。時間帯や試合順が当初の予定と変更されていますので、応援に来られる際にはご注意ください。なお、今大会の会場はすべて鳴門オロナミンC球場です。

なお、この日程変更によって残念ながら応援に来ることができなくなった方には、ケーブルテレビでの中継・再放送、「バーチャル高校野球」サイト内でのライブ配信もあります。

球技大会でケガ人が出ることもなく、連日の中止・順延となりましたが、連日の猛暑による体力が消耗しやすい状況下においてコンディションを万全に整えるには十分な期間となりました。

私たちは、初戦を待たされているとは思っていません。何日かかっても、勝てば良いのです。そして、土曜日に変更されたことによってより多くの皆様に応援していただけると思えば、この雨は絶対に城南を後押ししてくれています。様々なイレギュラーにもしなやかに対応し、一戦必勝で戦い抜きます。皆様、それぞれの場所から応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会開会式

~ 最高の仲間と共に戦う、熱い夏の始まり ~

7月8日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の開会式が行われました。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、開会式の開催は4年ぶりとなりますが、入場行進を見ると本当に球児たちの夏が帰ってきたんだな、という非常に感慨深いものがあります。

鳴門オロナミンC球場は大規模リニューアル工事のためこの秋に解体され、現在の姿で夏の選手権を行うのは今年が最後となりますが、徳島県の野球関係者としてこの姿の最後に開会式を行うことができ、本当に良かったと心から思います。選手入場では前年度優勝校の鳴門高校を先頭に、抽選番号順の逆から各校が入場し、城南高校は岡楓マネージャー、大村豪主将を先頭に勇ましい入場行進を披露しました。

学校へ帰着後、保護者会主催の壮行式が行われました。冒頭に流したマネージャー作成の応援動画は硬式野球部員以外の生徒や卒業生による激励のメッセージが集められたものであり、部員はもちろん私たちスタッフや保護者の皆様にとってもいかに城南高校硬式野球部は愛されるチームであるかを実感することができ、一緒に見たすべての者が感動する、非常に素晴らしい作品でした。

続いて保護者会の皆様が作成した二千羽鶴が、マネージャーからは千羽鶴とお守りが贈呈されました。それぞれにこの夏に懸ける思いが詰まっており、グラウンドに立っている者だけでなく支えてくれている人も一緒に戦っているということを知った私たちは、この3学年で一日でも長く戦おう、という思いを全員で共有できました。 

関係者の皆様におかれましては、本日は非常に暑い中、ご協力いただき誠にありがとうございました。

私たち城南高校硬式野球部は、125年目の躍進を目指し「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝で戦い抜き頂点を目指します。皆様、この夏も応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

硬式野球部OB会による激励品贈呈式

~ 先輩方の思いを乗せた豪打連発を、応援する誰もが待っている!! ~

6月30日(金)、硬式野球部OB会の立石剛会長、海出雄市事務局長が激励のために来校され、第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を前にOB会からバット5本とスポーツドリンクが贈呈されました。

新しいバットに少しでも早く慣れてほしいというOB会の皆様による温かい配慮から、昨年度同様にバットは先行して贈呈されており、すでに試合でも使用させていただいております。

応援してくださる皆様の熱い思いに応えることができるよう、一戦必勝で戦い頂点を目指します。OB会の皆様、ありがとうございました。あとは選手たちが先輩方の思いを乗せて、このバットを振り抜くのみです。全力で戦い勝利を積み重ねますので、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2023(令和5)年6・7月 硬式野球部活動報告(練習試合)

「雨降って地固まる」のごとく ~ イレギュラーへの対応力を高めよ! ~

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。

6月は総体協賛ブロック大会からのスタートですが、以前に書いた記事の通り、課題の残る敗戦となりました。練習試合ではその課題克服に向けて取り組んでいます。

今回は梅雨入りした天候同様に不安定なチーム状況の中で苦しみながらも最後まで戦い抜いて勝つ、イレギュラーな状況には必ず対応することで選手権につながるという強い意識を持って戦ってきた、6月と7月の練習試合の結果と概要について、報告します。

6月4日(日)

 城南 ●   8   - 14   徳島市立
 城南 ○  11     -    5   徳島市立

6月10日(土)

 城南 △     1   -  1   阿南光
 城南 ○   5   -  4   阿南光

6月11日(日)

 城南    (雨天のため中止) 加古川北(兵庫)
6月17日(土)

 城南 △   8   -    8   尾道商(広島)
 城南 ●   3   -    4     今治西(愛媛)

6月18日(日)

 城南 ○  15   -      9   高松商(香川)
 城南   ●   6    -   10   小松(愛媛)

6月24日(土)

 城南 ●  5  -  6   観音寺第一(香川)

   城南 ●  5  - 10   観音寺第一(香川)

6月25日(日)

 城南 ○  7  -  0   高松西(香川)

 城南 ●  5  -  6   松山北(愛媛)

7月   1日(土)

 城南    (雨天のため中止) 高松北(香川)

7月  2日(日)

 城南 ●  3   -  8   玉野光南(岡山)

   城南 ●  2  - 11   玉野光南

 

今年の梅雨はエルニーニョ現象の影響もあり、長くなることが見込まれていますが、この期間に2つのカードが中止となりました。梅雨のごとく攻守にすっきりしない試合もあれば、全国に名前を轟かせてきた強豪校とも対等に戦う試合もあり、自分たちの力でコントロールできない結果をいかに良い方向にコントロールするかはチームの課題です。

6月最終週は今日こそ練習ができる、と意欲を高めながらも6,7時間目の授業中に一気にグラウンドが使用不能となる大雨に見舞われるといった日が続くなど、すっきりしない天候の中、条件は各校とも同じです。そうであれば、イレギュラーな状況には強ければ強いほど、勝てる確率は高まります。

このチームは部員、スタッフともグラウンドに出たくて仕方のない者の集まりではありますが、どんな状況でも「勝つための準備」を常に心がけています。

野球における試合の目的は公認野球規則の「1.05」に記載されているとおり「相手より多くの得点を記録して、勝つこと」です。

特に3年生にとっては、選手権での負けは引退を意味するもので、この仲間とともに一日でも長く野球をする方法は勝利以外にありません。雨であろうが、コンディション調整が難しかろうがすべては勝利をつかむため、日々の練習でしっかり力を付け、選手権では実力発揮の舞台となるよう取り組んでいく覚悟です。

いよいよ、この3学年での練習試合も全日程を終了し、選手権を残すのみとなりました。あとはけがや病気に気をつけて、ベストコンディションで1回戦から戦い抜くのみです。

城南高校硬式野球部125年の思いが実を結ぶ戦いとなるよう、これまで私たちと対戦していただいたチーム、支えてくださるすべての方への感謝の思いを持って戦い抜きますので、応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせについて

~ さあ行こう、城南高校硬式野球部125年の夢へ!!  ~

6月26日(月)、鳴門市のアミノバリューホールで第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の組み合わせ抽選会が行われました。抽選結果は以下の通りです。

第105回全国高等学校野球選手権徳島大会やぐら.pdf

城南高校の初戦は7月10日(月)16:00から行われます大会3日目の第2試合で、阿波高校と対戦します。

今大会の会場はすべて鳴門オロナミンC球場です。

抽選会ではくじを引く順番を決める予備抽選で25番。大会参加校の中で最後にくじを引くことが決まり、対戦相手が最後まで分からないという緊張感のある今まで経験したことのない重圧を大会前に経験することができました。

「残り物には福がある」という格言を、現実のものにするためには一戦必勝を積み重ねるのみです。本校の入ったブロックには初戦で戦う学校創立・野球部創部100周年のビッグウェイブに乗ろうと意気込む赤い軍団・阿波、勝ち進めば2回戦で対戦する、好投手を擁し春季大会を制覇した第3シードの阿南光高校、「やまびこ打線」で一世を風靡した強豪・池田高校など実力校が揃い、気の抜けない戦いが続きます。

私たちは、徳島県の野球文化を築き上げた先輩方から受け継いだ125年の思いを持って戦い、悲願の「夏の甲子園初出場」を達成すべく「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一球一打に魂を込めて戦います。

皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2023(令和5)年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球ブロック大会

~ 勝負は、グラウンドの中だけで決まるものではない ~

6月2日(金)から徳島県高等学校総合体育大会が開幕しました。野球は協賛競技として中央A、B、西部、南部に別れてブロック大会が行われました。

6月3日(土) 徳島北高校グランド(1回戦)

《バッテリー》

 (城北)飯田、田中-向井

 (城南)馬詰-上原

《試合の概要》2回表、城北は先頭の5番打者が四球で出塁し、三塁への内野安打と送りバントで一死二・三塁から8番打者の二塁ゴロの間に1点を先制されます。さらに5回表には、先頭の9番打者に安打を許し、盗塁と送りバントで一死三塁から2番打者の放った一塁寄りの投ゴロ間に1点を追加し、リードを2点に広げられます。対する城南は5回に馬詰の内野安打が出るまで無安打に抑えられ、走者を出しても併殺やあと1本が出ず、無得点で試合を折り返しました。

 

グラウンド整備を挟んだ6回表。連続失策から無死一・二塁とピンチを迎えますが、相手打者のバント失敗と、次打者を併殺打に打ち取り無失点と、逆転に向けた良い流れで後半最初の守備を終えます。6回裏は一死から4番神戸、5番島の連打でチャンスを広げます。二死一・二塁から7番大野が左前に運び、点差を1点に縮めます。

好投を続けてきた先発の馬詰は8回、9回に連打を浴びますが、3年生が引っ張る堅い守備に救われます。9回表には一死から3連打を浴びますが、その間に捕手上原の盗塁刺殺、二死一・二塁から2番打者の中前安打では中堅大村が懸命のバックホームがダイレクトに捕手のミットに収まり捕殺と見事な守備で後半を無失点に抑え、9回裏を迎えます。

先頭打者に中山を代打に送り、同点の走者が出塁します。ここで代走に松尾を送り、まずは同点を目指して手堅く送りバントで二塁に走者を進めます。その後、内野ゴロと四球、盗塁で二死二・三塁とし、一気にサヨナラ勝ちを狙える場面を迎えますが、最後は投ゴロに打ち取られ試合終了。残念ながら初戦敗退となり、連覇とはなりませんでした。

《総括》この試合の勝敗を分けたのは、野球という角度だけで見れば相手投手を攻略できなかったことやチャンスで一本が出なかったことに見えますが、本当の敗因は準備不足によって試合前ノックの開始が遅れたり、初回の攻撃でバット引きが配置されていない状況からスタートするなど、試合に入る準備やベンチワークの甘さといった野球以外の部分であったように思います。準備と確認の不足は、試合の悪い流れに直結するという典型的な試合展開でした。

もしこれが高校生活のラストゲームであれば、生涯にわたり後悔を残すような内容です。ただし、野球の場合は幸いにして、総体が最後の大会ではありません。このような準備不足、確認不足による不完全燃焼で終われば、入試でも悪い流れを引きずり、ひいては人生にも悪影響を及ぼしかねません。この試合は、まさに準備・確認の徹底の大切さを私たちに教訓として示してくれたといえます。その最悪の状況を直前に経験でき、二度と同じことを繰り返さない、という決意を持つことができたことだけは良かったと考えておりますが、どう活かすかは私たちの意識次第です。

これからの照準は、夏の甲子園への出場権を懸けた7月の選手権徳島大会ですが、ここではしっかり一戦必勝で戦い抜き、125年間の思いが実を結ぶ夏にしたいものです。そのためには、この屈辱的敗戦で地の底に落ちたチームが、そこから得た教訓を活かしてどう這い上がっていくかが大切です。このまま沈みっぱなしで終わるわけにいかない、そして終わるはずがないと信じております。

会場へ応援に来ていただいた皆様、勝ち進んだら応援に来ていただける予定だった皆様におかれましては、不甲斐ない試合になり申し訳ありませんが、応援いただいたことを深くお礼申し上げます。

《文責》尾形

2023(令和5)年5月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ 新快速のごとく、ホームを駆け抜けろ!! ~

 

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

5月を迎え、2,3年生にとっても上級生としての自覚が芽生え、チームを支える強い責任感が学校生活、野球すべての面において現れようとしています。4月に入部した1年生も、素晴らしい先輩のもと、すっかりチームの一員として馴染んできました。31名の部員が一つになって戦う姿に、強さが伴うことが望まれます。ここからは、5月に行われました練習試合の結果について報告させていただきます。

5月4日(木)

 城南  ●  3 ー  7 ○ 加古川西(兵庫)

 城南  ●  1 ー 12 ○ 加古川西

5月5日(金)

 城南  ○ 11 ー  2 ● 長田(兵庫)

 城南  ○  5 ー  0 ● 神戸(兵庫)

5月20日(土)

 城南  ○  9 ー  8 ● 阿南高専

 城南  ●  3 ー 10 ○ 徳島科学技術

5月21日(日)

 城南  ○  6 ー  5 ● 高松桜井(香川)

 城南  △  5 ー  5  △ 高松桜井

5月28日(日)

 城南  △  6 ー  6 △ 東洋大姫路(兵庫)

 城南  ●  0 ー  4 ○ 京都翔英(京都)

 

ゴールデンウィーク期間中の5月4日(木)、5日(金)は1泊2日の遠征でした。いつも通りの賑わいが日本中の観光地に戻りつつある中、反対車線には長蛇の渋滞が続いておりましたが、逆に渋滞もなくスムーズに相手校に到着しました。しかし、野球ではチャンスがなかなか得点に結びつかず、塁上の大渋滞を引き起こす、悪い流れを4月後半から断ち切れずに初日を終えました。宿舎に到着する直前、そこから近い西明石駅のホームを駆け抜ける新快速の姿を見て、「うちの選手たちもこれくらいホームを駆け抜けてくれたらなあ」と感じずにはいられない、もどかしい展開でした。新快速といえば15分に1本。2時間の試合でいえば8点ですから、野球ではなかなか取れないというのは承知ですが、世界的にも高速安全輸送で有名な日本の鉄道のごとく確実にホームを目指してほしい。確実に勝てるチームを目指すのであれば、決めるべきサインは1回で決め、チャンスは確実にものにする積み重ねが大事です。

翌日以降はその課題を消化しつつあり、得点力も高まりつつあります。ここからは県外校との対戦機会も多く、どこまで自分たちの野球が通用するのかを知ることができる絶好の機会となります。5月の後半には10年以内に甲子園に出場した経験を持つ強豪校相手にも粘り強い試合を展開し、夏に向けての実力発揮を期待できる戦いぶりには頼もしさを感じる反面、まだまだ発展途上であり成長が十分に見込めると感じます。試合に出ている者だけでなく、様々な状況において誰が出場してもチーム力を落とすことなく戦うことができるよう、各部員が自分の武器をしっかり自覚し、そこを十分に発揮できる準備が必要です。そこまで大きな差は見られない分、支配するのは「意識」です。各学年、高い意識を持ってチーム内でレベルの高い競争を展開し、チーム力の向上に努めてほしいと願います。

6月は総体協賛ブロック大会から始まり、ここからも実力校との対戦が多く用意されており、さらなる成長が見込まれます。チーム一同、この夏の躍進を目指して強い信念と意識を持って、日々の活動に取り組んでおりますので、今後とも応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

2023(令和5)年4月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ 城南の野球を、31名全員で展開するために ~

日頃は、本校硬式野球部の活動に対し多大なご理解、ご協力をいただき誠にありがとうございます。

チームは4月に1年生の選手10名、マネージャー2名が入部し、2・3年生と合わせ選手25名、マネージャー6名、総勢31名の部員で活動しております。選手数は昨年の春までと比較し2.5倍。部員一人ひとりが自分に与えられた役割を果たし機能することで、チームとして勝利という目標に向かうことができるよう、強い信念を持って日々の活動に取り組んでおります。ここからは、4月に行われました練習試合について報告させていただきます。

4月 2日(日) 

 城南  ●   4 ー 10  城東

4月 8日(土) 

 城南     ○    8 ー    7  小松島西

4月9日(日) 

 城南   ○ 11   ー   10     飾磨(兵庫)

 城南   △      5 ー  5  飾磨

4月16日(日)

 城南  ○   5 ー  2  穴吹

4月23日(日)

 城南  ○   7  ー  5  洲本(兵庫)

 城南  ○   4  ー  3  藤井(香川)

4月29日(土)

 城南  ●  2  ー  4  富岡西

 城南  ○  7  ー  3  富岡西

4月30日(日)

 城南  ●  0  ー  3  鳴門渦潮

 城南  ●  1  ー  8  鳴門渦潮

 

春季大会以降、故障者や体調不良者が相次ぎ、ベストメンバーを組むことができず苦しい状況が続きました。このような状況においてもしっかり戦い抜き、接戦をものにすることのできる強さを発揮した試合もあり、心強さを感じる一面も見られました。

一方で、チームを救う新戦力の出現が求められますが、そのチャンスをもらった選手たちもアピールにはまだまだ不十分、といった状況です。レギュラーにもまだまだ空席もありますので、積極的にチャンスを掴みに行く姿勢が見たいものです。そして、選手数が増えたことから、チーム内競争を勝ち抜かなければ定員20名の全席指定席となっている夏の選手権のベンチ入りは叶いません。1年生も最低5名は入れるので、ここまでのキャリアに関係なく、可能性を信じて挑戦してほしいと思います。

昨年度は10名の選手で春季大会ベスト4に進出したわけですが、当時の2,3年生は部員数が増えてもレギュラーとして圧倒的な存在感を発揮してきました。

現在のメンバーがその境地に達するのはまだまだこれからだな、と感じますが、進学校の生徒は本番に向けて成長し仕上げてくるのがセオリー。生徒たちの、夏にかけての「もうひと伸び」があると信じております。

4月後半は、ゴールデンウィーク渋滞を思わせる残塁の多さや四死球、失策によるピンチの誘発など、随所に課題が見つかる厳しい試合が続きました。5月にしっかり課題をクリアし、悪い流れを早く断ち切り、6月の総体協賛ブロック大会、そして3年生の高校野球の集大成となる7月の選手権での躍進につなげていきたいものです

31名の部員、スタッフ、そして応援してくださるすべての皆様と「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを共有できる戦いを展開していきますので、今後とも応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

令和5年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会 組み合わせについて

令和5年度徳島県高等学校総合体育大会協賛高校野球中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が先日開催され、対戦相手が決定しました。

R5総体組合せ表(改訂版).pdf

夏の選手権に向けての前哨戦。初戦は新人ブロック大会1回戦と同じく、城北高校との対戦となりました。本校の入ったBブロックは、好勝負が展開されるであろう実力拮抗のチームが揃う組み合わせとなりましたが、勝ち上がるごとに成長できるよう、しっかり戦い抜きます。

昨年度は優勝を果たしましたが、2年連続の優勝を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」。その先の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会へとつながる流れを形成できる戦いを展開していきます。皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ 125年目の球春到来、この時が来るのを待っていた!! ~

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご支援いただき、誠にありがとうございます。

更新は少し遅くなりましたが、3月に練習試合が解禁となりました。各試合において冬の成果と、大会を戦うにあたっての課題を見出すことができました。概要は以下の通りです。

 

3月 4日(土)

 城南  〇  3 - 1  高瀬(香川)

 城南  △  2 - 2  高瀬 

3月 5日(日)

 城南  ●   3 - 4  尽誠学園(香川)

 城南  △  6 - 6  尽誠学園

3月11日(土)

 城南  〇  6 - 0  新居浜商(愛媛)

 城南  〇 10 - 0  新居浜商

3月12日(日)

 城南  〇    7 - 6  高松中央(香川)

 城南  〇    6 - 1  高松中央

3月30日(木)

 城南  ●   3 - 5  徳島北

 城南  〇 11   - 0  徳島北

 

県外強豪校との対戦でもしっかりパフォーマンスを発揮できる戦いぶりに、この冬で一回り成長したことを実感します。シーズン開幕とともに、WBC日本代表のごとく打撃面が好調の選手もおり、特に打球の飛距離が大きく伸びた選手が多くなったように思います。練習試合では高校であればサヨナラで勝利をつかむ試合もあり、粘り強さを発揮することもありますが、大会ではそれを発揮し切れずにもどかしい展開となる試合が多く、本物の強さが求められます。

3月の終わりからは新入生が練習に参加しています。昨年の春までは選手が10人しかいなかったわけですが、今は15名、そしてプラスアルファの新入生加入で安泰の者は誰一人おらず、逆に言えばすべての者にレギュラー獲得のチャンスがあります。そのチャンスを逃さない、チーム躍進のために活躍できる戦力は何年生でも良いので、すべての者が自覚を持ってよりレベルの高い各種争奪戦を展開してほしいと思います。特に上級生の実力はまだこんなものではないということを、スタッフは知っています。

125年目の夏を甲子園で迎えるためには、すべての角度からレベルアップすることが望まれます。本気の「共創」を展開し、そこを勝ち抜いた誰もが認める存在の者が出場し、勝利を積み重ねる夏となるよう、不完全燃焼となった春季大会の反省と課題をしっかり踏まえて日々の練習に取り組んでもらいたいと思います。

特に、3年生にとっては、7月に開催される第105回全国高等学校野球選手権徳島大会が甲子園を懸けて戦う最後のチャンスとなります。125年の歴史で、城南高校硬式野球部がまだ見たことのない夏の甲子園の景色を見るために、チーム一同より成長していきたいと思います。皆様、今後とも応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球春季大会2回戦

~ 改めて私たちは「挑戦者」であると自覚する、「あと少し」の差 ~ 

3月27日(月)、阿南市のJAアグリあなんスタジアムで第76回徳島県高等学校野球春季大会の2回戦が行われました。城南高校は、実力校の生光学園高校と対戦しました。

 

《バッテリー》(城南)馬詰、神戸-上原 (生光学園)大山、川勝-桁谷

《長打》▽本塁打 安藝(生光学園)
    ▽二塁打 神戸(城南) 

《試合の概要》

先攻の城南高校は2回まで、生光学園のエース大山投手の投球にに狙い球を絞りきれず、ノーヒットに抑えられます。逆に、生光学園は1回裏に安打2本で先制し、この試合の主導権を握ります。この日の先発は新2年生の力投派・馬詰。強力打線を4回まで2失点に抑える気合いの力投で試合を作ります。

3回表、城南の攻撃は今大会絶好調の7番大野が先頭打者として安打で出塁した後、8番馬詰の犠打、9番松尾がしぶとく内野安打で出塁。1番大村が中前に安打を放ち、同点に追いつきます。なおも2番島が内野安打で出塁し一死満塁と逆転のチャンスを作りますが、3番、4番が相次いで凡退し、追加点を挙げることができません。

試合の形勢を決めたのは5回の攻防でした。城南は先頭の9番松尾が四球で出塁し、1番大村の犠打でチャンスを広げるも後続が打ち取られ無得点。逆に、5回裏の生光学園はこの回からマウンドに上がったエース神戸の立ち上がりをとらえます。先頭打者が失策で出塁し、犠打と四球、暴投で一死一・三塁。2番打者のセンター返しのライナーを遊撃川丘が好捕し二死とします。ここで3番の安藝選手が右中間に大飛球を飛ばします。グラウンドに大きく跳ね返った打球を処理した右翼炭谷から送球をつなぎ、打者走者を三塁で止めますが、審判4氏の協議の結果、この打球が柵越えの本塁打と判定され、1対5とリードを広げられます。

グラウンド整備を挟み、円陣を組みもう一度流れを呼び込みたい6回表の攻撃。4番神戸が左翼への二塁打を放ち先陣を切りますが、後続が断たれこの回も無得点に終わります。守っては6回以降、神戸が要所を締め無失点に抑えます。

生光学園は7回表、最速145KMを超える直球を持つ2年生の川勝投手を投入します。城南打線は7,8回に走者を出したものの反撃の糸口をつかむことができず、2年連続のベスト8進出を逃しました。

 

生光学園には、昨年度のチームでは公式戦で3連勝しましたが、私たちは相手の実力が確実に上であるということを自覚していました。 その中で、いかに勝利に結びつけるかということを意識して戦ったわけですが、残念ながら力及ばず敗れました。負けたとはいえ、勝負を分けたのは「あと少しの差」だったと思います。厳しい言い方になりますが、この春の戦いをもって「野球は城南」と言うには、まだまだ程遠いと感じます。今までの取り組みを見て、チームが実力が発揮できたとは言えません。彼らの実力はこんなものではないということを知っているからです。しかし、その実力を発揮できなかった現状こそ自分たちの「弱さ」と受け止め、「強さ」に変えていくことが大切です。

勝敗を分けた「あと少しの差」とは、勝利のための準備、そして執念。本当の勝負となる夏は、このまま終わるわけにはいきません。新3年生にとっては高校野球の集大成となる選手権で、例年以上に好チームが揃い、戦力拮抗の様相である徳島県を勝ち抜き、125年分の城南高校硬式野球部の夢を実現するためには、日々の練習で後悔を残すことなく取り組むことが大切です。さらに新入生も練習参加しており、チームには新しい「競争」と、「共創」が求められます。より良いチームとなるためには、学年、正選手、控えに関係なくチームの勝利を願い、そこへ導くエネルギーを持つニューヒーローが続々誕生する必要があります。どの学年も、3年生でレギュラーが取れたらいいな、という意識ではなく、1年生からレギュラーを取ってやるという野心を持って、日々の練習で成長し、試合で実力を発揮する。このサイクルを大切にし、夏に躍動する姿を今度こそ、手放しで称賛できる戦いにしてほしいものです。

関係の皆様におかれましては、今大会も雨天順延等の厳しい日程であったにもかかわらず、応援いただき誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦

~ 125年目の「SAMURAI JONAN」 雨中の激闘を制す ~

3月21日(火)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦が行われました。本校は小松島高校と対戦しました。

 

この日、本校の試合が開始する前にはアメリカ合衆国のマイアミで、WBC準決勝の日本対メキシコ戦が行われていました。球場にいるスタンドの観客も、野球関係者も日本代表の勝敗が気になっている様子で、スマートフォンの速報で一喜一憂する光景が見られました。城南がグラウンドに入る直前に、日本が終始劣勢から逆転サヨナラ勝ちし日本中が歓喜に満ちあふれる中、ここでも歓喜の渦が至るところで形成されていました。まさに野球の持つエネルギーを実感し、この勢いは絶対に城南への追い風となる、と確信していました。

徳島県では現在、メディアで高校野球の話題といえば選抜出場の城東高校一色ですが、徳島県における野球発祥校であり、125年の歴史を形成してきた私たち城南としては黙っていられません。「日本の野球は世界一である」ことを証明する戦いを展開し、翌日の3月22日(水)に見事、アメリカ合衆国代表を3対2で下し、3大会ぶりの優勝を飾った日本代表同様、私たちにとってこれからの戦いは「徳島県の高校野球といえば城南」を実証するための戦いです。

試合開始に先立って、幸先良く日本と同じ後攻を選んだ城南でしたが、この試合は日本対メキシコ戦を彷彿とさせる厳しい戦いとなりました。

1回表、四球と安打でさっそく満塁のピンチを迎え伝令を送ります。「ここを抑えたらチャンスが来るぞ」その期待通り、遊飛に抑え0点で切り抜けます。その裏、2死から四球で走者を出した後、4番神戸の強烈な打球が三塁強襲の二塁打となり先制し、なおも5番上原が右前にうまく運んだ打球が安打となり2点リードとします。

しかし、城南の守備のミスや四死球も重なり余分な走者を出すと、3回までに7安打を集める小松島打線の猛攻ですぐに追いつかれ、点を取っても取り返されるという厳しい展開を打破できないまま前半は同点で折り返します。

試合の流れが最も変わりやすいとされるグラウンド整備後の6回表。失策で走者を許すも、無失点に抑え、制球に苦しみながらも力投を続ける神戸を盛り上げます。その裏、先頭打者には三塁手としてライナーを好捕した7番大野が中前への安打で出塁し、犠打と内野ゴロで二死三塁。一番大村が中前安打を放ち、再びリードを奪います。この回以降、球威が落ちてきた相手投手から安打を重ねるも、バント失敗など攻撃がうまく機能しない展開が続きます。

逆に8回表の小松島の攻撃で、四死球で二死一・二塁とされ、3番打者に右前に運ばれ、その間にホームを狙う二塁走者を刺そうとした右翼炭谷からの送球がわずかに及ばず、同点に追いつかれます。その後、4番打者を申告敬遠し二死満塁となりますが、次の打者を三振に仕留め、これ以上の追加点は許しませんでした。その裏の攻撃では、先頭打者にフルスイングに魅力のある中山を代打に送り、期待に応える左中間への大飛球は二塁打となります。代走に遠藤が起用され、勝ち越しのホームを狙う準備は整いましたが、犠打に失敗し飛び出した走者も捕手からの牽制であえなくタッチアウトというまずい攻撃となります。いつ逆転されてもおかしくない悪いムードで迎えた9回表。この回も2本の安打を浴びピンチを作りますが、最後の打者を中飛に打ち取り、同点のまま9回裏の攻撃を迎えます。

9回は3番炭谷からの好打順。この日の日本代表も、9回裏は3番の大谷翔平選手からの打順で、最後は村上宗隆選手がサヨナラ二塁打で決めたということで同じ流れでしたが、新3年生のクリーンナップが不発に終わり、今大会から全国大会に準じて10回に前倒しされたタイブレークが、県内で初めて適用されたケースとなりました。

「雨と風と延長戦、継続試合、タイブレークには必ず勝つ」不測の事態こそ、進学校であり伝統校の城南にとって、実力発揮の舞台です。この日の天気は雨で、試合前に継続試合を覚悟するようにという伝達がありました。何日かかってでもこの試合に勝ってやる。10回表はマウンド上で円陣を組み、守備に入りましたが、先頭打者の打席で二塁への牽制がボークとなり無死二・三塁となり、死球で歩かせ無死満塁という最悪の局面となります。三番打者の初球は二塁ゴロとなりますが、途中から二塁手として起用された國平が冷静に処理して遊撃川丘、一塁島へと送球をつなぎ、併殺に打ち取ります。その間に1点を取られますが、四番打者を申告敬遠で歩かせ二死一・三塁。五番打者の強烈な打球をまたしても三塁大野が全身を使って捕球し冷静に送球。最少失点に切り抜けます。

この試合、初めてリードされた局面で迎えた10回裏。先頭打者は今日、好守連発の7番大野。犠打で走者を進め、一死二・三塁とし、代打に起用され気合い十分で打席に向かった馬詰が申告敬遠で歩かされ、一死満塁。9番國平がスクイズを決め同点とします。なおも二死二・三塁とサヨナラのチャンス。1番大村が四球を選び、この日2番に起用された島。秋季大会1回戦と同じ状況で勝負強さを発揮し、前回同様に翌日の新聞の見出しを持っていく中前安打で3時間を超える激闘に終止符を打ち、逆転サヨナラ勝ちで2年連続の初戦突破を果たしました。

「野球は城南」を実証するための戦いでしたが、今日は失策や四死球といった流れを悪くする走者・進塁を許し、攻撃面でもバント失敗などのミスが目立つなど、勝利という結果以外は走攻守すべてにおいて、反省点の方が圧倒的に多い試合であったように思います。城南の野球はこんなものではないということを、冬を一緒に乗り越えた者は知っているからこそ、あえて厳しく評価します。それでも、春の初戦というプレッシャーのかかる一戦で最後まで執念を燃やし、この苦しい一戦を勝利につなげたことには大きな価値があります。特に、新2年生の活躍が攻守に見られたのは明るい材料ですが、選手10名でベスト4進出を成し遂げた経験を持つ新3年生の奮起が、これからの戦いの鍵となります。ここからの戦いの中で、本当の意味での「野球は城南」を実証すべく、戦うごとに城南らしさを発揮し強くなっていく姿を見せたいものです。次戦の相手は実力校、生光学園高校に決まりました。以前の記事にも書いたとおり、最激戦のブロックであり、これからも非常に厳しい戦いが予想されます。この日、小松島高校が選手13名という少人数で全身全霊をかけて戦う姿から学んだ執念を活かし、照準を次戦の勝利に合わせて試合までの期間、練習に取り組んでいきたいと思います。

天気が非常に悪い中、私たちの勝利を信じ、長時間にわたり応援していただいた皆様、ありがとうございました!次戦も応援よろしくお願いします!!

《文責》尾形

2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式・送別セレモニー)

~ 次のステージへの第一歩を 聖地から踏み出す先輩たちに 心からの感謝とエールを贈る ~

本日3月1日(水)、3年生の人間性の素晴らしさと、高いレベルでの文武両道を実践した高校生活をやり切ったという満足感がそのまま表れたかのような晴天に恵まれ、卒業式が挙行されました。

今年の卒業式は、硬式野球部の大先輩である酒池由幸同窓会長・後援会長様による来賓祝辞では高校時代にグラウンドで白球を追いかけたエピソードを披露され、エース・生徒会長として活躍した木内一希くんが答辞、副主将で生徒会議長を務めた西川壮紀くんが卒業記念品目録贈呈を務めるなど、同じグラウンドで切磋琢磨してきたメンバー一同、硬式野球部が城南高校、そして徳島県の新時代を築く存在であると実感する、素晴らしい式となりました。

卒業式と各クラスにおける最後のホームルーム活動が終了した後、久しぶりに3学年全員がグラウンドに集合し、現役部員による送別セレモニーが行われました。

最初に監督、部長、副部長によるあいさつの後、保護者会及び現役部員一同により記念品と花束が贈呈され、大村主将と3年生から指名を受けた2名の選手があいさつし、結びに3年生全員が一人ずつ、後輩へのメッセージを伝えました。

9名の3年生からは「僕の青春は密でした」という充実感に満ちた言葉や、「放課後、窓の外に見える練習している姿を見ると羨ましくなる」「みんなを夏の甲子園へ応援しに行きたい」といったチーム愛に満ちた言葉に加え「ここからは1日1日が大切な時間。あっという間に終わるので、後悔を残さないように過ごしてほしい」という、非常に深い言葉をいただきました。

3年生は高校生活を通じ、どんな逆境にあっても困難を克服することができるということを証明してきました。

入学直後に、新型コロナウィルス感染拡大による長期臨時休校から始まった高校生活。通常であれば、高校野球で甲子園を目指すチャンスは5回ありますが、その最初のチャンスであった1年生の夏の選手権は中止となり、その後も活動時間の制限や対外試合の自粛など、今まで誰も経験したことのない状況に置かれましたが、決してあきらめることはありませんでした。

さらに、困難はコロナだけでなく、部員数の少なさも追い打ちをかけました。

2年生の夏、新チーム立ち上げ直後は選手が10名となり、一人でもけがや病気になったら棄権という文字が隣り合わせの危機的状況になりました。しかし、そのような状況においても一人当たりの練習時間は充実すると捉え、一人でも欠けたら活動が成立しないという責任感から自己管理を徹底し、各個人が努力を欠かさなかった結果、秋季大会ではベスト8、春季大会ベスト4、新人・総体各ブロック大会優勝と躍進を果たしました。

これはグラウンドだけでなく、学校生活全体を通じて磨いてきたからこそ生まれた成果であると確信しています。生徒会長、議長をはじめ各種委員長など、学校内でも仲間をリードする存在として積極的に取り組んできたことや、学習面でトップ層を維持してきた部員、あまり学習に自信がない状態で入学した部員もあきらめずに取り組むことで成績を伸ばし、レベルの高い進学先に挑戦できるまで実力を伸ばすなど、グラウンド以外の部分を大切にしてきたことが成果につながったのだと確信しています。

しかし、夏の選手権はこの春、センバツに出場する城東高校に2回戦で敗れ、残念ながら甲子園出場とはなりませんでした。もし、この試合に勝っていたら、甲子園に出場していたら、野球人生はどうなっていたのだろう…と考えることもあろうと思いますが、生徒たちはこの敗戦の悔しさを忘れず、今後の人生において成功をつかむためのターニングポイントとしてもらいたいものです。

成功とは挑戦し続けて成し遂げることであり、失敗とは成功への挑戦をあきらめること。あきらめない限り成功のチャンスがありますが、3年生は道を切り拓く力を持っていると確信しています。高校生活で様々な困難を乗り越えてきた自信と、成功するための覚悟を持ち、積極的に勝負する姿勢を持ってほしいものです。

1・2年生にとっては、創部125年目の躍進を果たす次の甲子園出場こそ3年生への恩返しとなります。特に2年生にとっては、卒業まで365日を切ったことになります。部員一人ひとりが目標を成し遂げるべく、3年生からいただいた言葉の重みを知り、毎日の勝負に臨んでほしいと強く願います。

校舎のロータリー前には「アババイ像」というモニュメントがあり、「あばばい」とは阿波弁で「まぶしい」という意味です。旧制徳島中学校時代からの光り輝く学生の姿を示したネーミングではないかと思いますが、今日「聖地」から巣立った3年生は文字通り360度どの角度から見ても「あばばい」存在でした。進路は大学を中心に様々で、現在も入試に挑戦中もしくは結果待ちの者もいますが、社会に出てもそれぞれの世界で「あばばい」存在となり、明るい社会の形成者として活躍することを心から願っております。

城南高校硬式野球部の歴史に、内容の充実した1ページを刻んでくれた3年生の皆さん、ご卒業おめでとう!!

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球春季大会 組合せについて

~ 125年目の球春、まもなく到来 ~

第76回徳島県高等学校野球春季大会の組み合わせ抽選会が2月18日(土)、リモートで開催されました。

組合せは下のファイルの通りです。

 第76回_徳島県高等学校野球春季大会_組合せ.pdf

城南高校の初戦は大会1日目となる3月21日(火)に、鳴門オロナミンC球場12:00から行われる第2試合で、小松島高校と対戦します。

城南の入ったブロックは四国大会ベスト4に進出しながら選抜への出場権を逃した第1シードの鳴門高校を筆頭に、実力校が揃う、最激戦ゾーンとなっております。

創部125年目の今年も、春の一戦目から「一球一心 ~心はひとつ~ 」

一戦ごとに強くなり、徳島県に明るい球春到来を告げる戦いを展開しますので、皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2023(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(初詣・練習始め)

~ 伝統の、その先へ…125年目の幕開け ~

皆様、明けましておめでとうございます。

2023(令和5)年は城南高校硬式野球部にとって創部125年目となります。

今年も先輩方が築き上げてきた徳島県の野球文化をさらに発展させるべく、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の活動に全力で取り組んで参ります。

チームは12月30日から1月3日まで、正月休みが5日ありましたが、再開を待ちきれず自主練習に取り組み続けた野球小僧なメンバー、久しぶりのまとまった休日でしっかりリフレッシュできた部員、ここぞとばかりに冬休み課題を一気にこなし、学習時間を確保して実力テストでの躍進を狙う文武両道の部員...様々な過ごし方を楽しみ、本日1月4日(水)は清々しい表情で全員が集合しました。練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。

現在は新型コロナウィルス感染拡大の第8波といわれ、徳島県内も昨年末にかけて感染者が1,000人を超える日があるなど非常に厳しい状況にあります。こうした状況の中、欠席者もなく全員が健康にこの日を迎え、新年の活動がスタートできたことはしっかりした自己管理ができたことの証明であり、「うさぎ年」にふさわしい、非常に良いスタートであるといえます。

この日は練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。忌部神社への参拝と階段ダッシュを終えて学校に戻り、アップ・キャッチボールの後、スタッフ3人による「新春初打ち」となるノックや、正月にたくさん補充した栄養を身体能力に変換するためのスイングやウェイトトレーニングなどに取り組み、ケガもなく良い流れを作るのにふさわしい新年の初練習となりました。

冬休みも残り少なくなり、いよいよ3学期がスタートします。2年生にとっては「3年0学期」とも称される大事な時期となり、各学年ともに正念場となります。引退した3年生もこれから勝負の者もいれば、すでに受験戦争を終え次のステージを見据え自分を磨いている者もいます。すべての生徒にとって、この冬が強く成長できる季節となり、満開になる眉山の桜とともに、部員たちが実力を発揮して躍動する春が待ち遠しいと強く感じます。

今年も硬式野球部の活動について、記事を通して積極的に発信していきます。今後も良い報告ができるよう、チーム一同強い覚悟を持って取り組んでいきますので、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会

硬式野球部のアスリートたちが、今年も阿南の秋を駆け抜ける!

11月26日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。

この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、西川珠生君が遠投部門で5位入賞、2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。

今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした6名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。

《ベースランニング部門》

 第1位 大村  豪 記録:14秒30

 第8位 炭谷 敦也 記録:14秒51

《ロングティー部門》

 第9位 神戸  潤 記録:95.28メートル

今年度はベースランニング部門を制し、「徳島最速の主将」となった大村をはじめ、2年生3名が入賞を果たすなど出場選手全員が好記録をマークし、日頃の練習の成果を存分に発揮できました。

2年生の選手は5名という少人数ですが、個々の能力は高く、昨年度から全員がレギュラーとして活躍してきました。この研修会で得た自信をさらなる成長につなげていけるよう、冬の取り組みが重要となります。また、今回入賞を果たした選手たちをはじめ、他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されても遙かに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。

惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。

「萌えいづる春も、冬あらばこそ」

 春には選手10名でベスト4進出を果たした今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場へとつながるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。

この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。

《文責》尾形

2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)

グラウンドでは、先輩も後輩もない!

熾烈な各種争奪戦、絶賛展開中!!

 

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

今回は、11月に実施されました練習試合について報告させていただきます。

日本高野連の規定により、12月から3月第1週にかけて対外練習試合を行うことができなくなるため、11月は他校との実戦経験を積み、冬の強化に向けて課題を明確にする今年最後のチャンスとなりますが、すべての試合がチームとして学びの多い試合となりました。

11月 6日(日)

 城南  〇 5 ー 4 長田(兵庫)

 城南  △ 5 ー 5 神戸(兵庫)

11月12日(土)

 城南  △ 2   ー 2 徳島北

 城南   ●  6   ー 8 徳島北

11月19日(土)

   城南     ● 2 ー   3 未来富山(富山)

 城南   ● 6 ー 8 未来富山

11月20日(日) 

    城南  〇 6 ー 4 阿波

  城南  〇  16 ー 0 川島

11月27日(日) 

     城南 〇  14 ー 6 富岡西

昨年度は選手10名ということで、競争の概念はなく自立(自律)が養われた期間でしたが、選手が15名に増えた今年はエース争奪戦、レギュラー争奪戦といった激しい各種争奪戦が展開されています。

 

 

普段は徳島県で最も仲が良いのではないかとまで思わせるチームですが、グラウンドの中では全員が先輩、後輩に関係なく、忖度なしで競争しています。

 

良く言えば人材豊富ですが、言い換えると昨年度のバッテリーに代表されるような絶対的存在が少ないということであり、学年・ポジションに関係なく15名の選手全員にレギュラー抜擢、投手陣にはエースナンバー奪取のチャンスがあります。

お互いの強みを認め合いつつも、自分は何を武器にこの競争を勝ち抜くのかを常に考えながら、この期間の練習試合で見つけた課題を克服し、また自分の強みを最大限に伸ばす。このような取り組みの積み重ねで、より層の厚いチームとなるように一人ひとりが取り組んでいます。

冬を越したときに誰がレギュラーを獲得し、エースナンバーを背負うのか。

普段の生活から生徒たちの姿を見ていると、すべての部員がぜひレギュラーを取ってほしい、レギュラーで活躍する姿を見てみたいと応援したくなる存在です。

また、本校で開催される試合においては、マネージャーが試合進行時にアナウンスを行います。こちらは当日のじゃんけんで担当が決定しますが、意欲的に取り組んでいるマネージャー全員にとって、記録員と並ぶ人気業務として定着し、当日のアナウンサー争奪戦も展開されています。

阿波弁と標準語のアクセントの違いや、多くの選手交代が発生したときの整理の難しさに悪戦苦闘しながらも、試合をこなすごとに上達し、アナウンス技術と同時に国語力も向上している、と内外から好評です。こちらにはレギュラー定着はありませんが、自分の出番の時にはうまく務めたい、という前向きなエネルギーが全員から見られます。

 

本校での開催ゲームでは、バックネット裏での観戦も可能となり、保護者等の関係者はもとより、たくさんの方に試合を観戦していただきました。私たちは多くの方に応援されていることを実感し、徳島県の野球文化をリードする存在として、グラウンドはもとより日々の学校生活を大切にしていかなければならないと改めて自覚しました。

12月からは練習試合ができなくなり、トレーニング中心となるだけでなく、期末考査も始まるということで、生徒たちにとって学力・体力ともに力を付ける季節が到来します。

2年生にとって、甲子園出場を目指せるのはあと1回。そして、大学入試共通テストをはじめとした各種試験まであと1年となりました。もう二度と戻ってこない、この冬の取り組みに後悔を残さないという意識を大切に日々の学校生活に取り組んでほしいと思います。

また、各学年ともこの冬に自分と戦い、限界に挑戦することによって、今年届かなかったあと一歩、あとひと伸びを手に入れ、春にはその成長を実感できるようになってほしいと願っております。

皆様、今年も城南高校硬式野球部の試合に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。

創部125年目の来年、さらに飛躍することを目指し、この冬に力をつけていますので、今後とも応援よろしくお願い申し上げます。

《文責》尾形

2022(令和4)年度 Liga徳島・三本松

~ 高校野球の「新時代」を切り拓く、今年も熱い秋の戦い ~

10月から11月にかけて、徳島科学技術高校第二グラウンドを主会場に開催された「Liga徳島・三本松」に参加しました。

このリーグの位置づけは、春夏秋に行われるトーナメントの大会とは別に、全国各地で行われている『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組み「Liga Agresiva(リーガ アグレシーバ)」の一角をなすものであり、徳島県でも本校をはじめ、趣旨に賛同した11チームが参加しております。徳島県では昨年度まで「オータムリーグ」と呼ばれておりましたが、今年度から地理的に近い香川県の三本松高校が参戦し、名称も「Liga徳島・三本松」と装いも新たになりました。

試合は特別ルールを適用して行われました。

特別ルールの一例として

 ・ 1試合7イニング制で延長戦なし、5回5点差でコールドゲーム成立

   ※ クライマックスシリーズのみ無死満塁からのタイブレーク適用

 ・ 打者は低反発バット(木とカーボンの複合)もしくは木製バットを使用

 ・ バントは禁止

 ・ 投手は変化球の投球禁止(ただし、クライマックスシリーズでは2ストライクから投球可)

 ・ ストライクの見逃しは1球目でもアウト(見逃し三振扱い)

 などが挙げられます。

審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。

ここからは、本校関係の試合結果について報告いたします。

(リーグ戦)

 10月1日(土) 

     城南 〇 1 - 0 ● 徳島科学技術

     城南 〇 2 - 0 ● つるぎ 

 10月2日(日) 

     城南 〇 4 - 0 ● 徳島科学技術

     城南 〇 4 - 1 ● つるぎ

 10月9日(日) 

     城南 〇 8 - 0 ● 小松島西B

 10月15日(土) 

     城南 ● 2 - 3 〇 吉野川・池田辻

   城南 〇 4 - 2 ● 脇町

 10月22日(土) 

     城南 〇 6 - 1 ● 名西

   城南 〇 2 - 0 ● 小松島西A

 10月23日(日) 

     城南 △ 0 - 0 △ 小松島西A

   城南 〇 6 - 7 ● 小松島西B

 10月30日(日) 

     城南 〇 3 - 1 ● 三本松(香川)

   城南 ● 1 - 4 〇 徳島科学技術

          計  9勝 3敗 1分け(リーグ2位)

 今年のリーグ戦は、開始直後から昨年度のリーグ王者らしい戦いを展開し、白星を重ねてきましたが、最終節で逆転され2位となり、残念ながら連覇を逃しました。

(クライマックスシリーズ)

 11月3日(木) 

  準決勝 城南 〇 7 - 0 ● つるぎ(5回コールド)

  決 勝 城南 〇 5 ー 1 ● 名西

 

~ 昨シーズンの忘れ物を取り戻す、悲願のCS初制覇!! ~       

リーグ連覇を逃した悔しさを晴らし、昨年度タイブレークの末に敗れたクライマックスシリーズの借りを返したい。チーム全員が強い思いを持って迎えた準決勝では、見事な攻撃力を発揮してつるぎ高校にコールド勝ちし、2年連続の決勝進出を果たしました。

決勝戦は、秋季大会1回戦で激闘を展開し、城南にサヨナラ負けを喫したリベンジを期する難敵・名西高校との対戦となりました。

試合は1回表に先制を許して以降、先発國平は最少失点でしのぎますが、攻撃が不発で6回裏まで0-1とリードされる苦しい展開が続きました。しかし、この回先頭の代打蔭山が右翼手の頭上を遙かに超える三塁打を放ったことを皮切りに、頼れる2年生の連打で見事、逆転に成功。最終回は炭谷が無失点に抑え試合終了。1,2年生の戦力が見事に機能し、悲願の初優勝を果たしたことによって、今後のチームの躍進につながる大きな自信を得ることができました。

~戦いの先にある、高校野球と球児の「未来」~

トーナメント方式とは違い、多くの選手に出場・活躍のチャンスがあるリーグ戦では、新戦力の発掘という視点を冷静に持つことができます。

今年度であれば、ストレートのみという制限がありながら、41イニングを投げ抜く力投で最多勝投手になった馬詰や、主に先発投手としてそれに続く31イニングを投げてきた大川といった投手陣、攻撃面ではここまで公式戦未出場ながらチーム内で打率トップの活躍を見せた遠藤やチーム最多安打を放った中山と大野、捕手として守備率と盗塁阻止率でトップとなった上原を筆頭に、多くの選手が攻守に自信を付けたように思います。

また、現在の高校1年生が3年生になる2024(令和6)年の春から、硬式金属バットは飛びすぎないように規格変更することが決まっています。打席に立つことにより、そこへの移行をスムーズにできるだけでなく、木製バットを使用する大学・社会人・プロといった上のカテゴリーで通用するスキルを身につけることができます。

リーグ戦で試合を戦う中で、部員一人ひとりが未来における日本の野球界のあり方と、それぞれの夢へと続く道をいかに進むのか。これらについて考える良い機会であったように思います。

普段は限られたスペースでの活動を余儀なくされている本校にとって、この時期に多くの実戦経験を積むことができたことは意識の向上につながりました。リーグの運営に携わっていただいた事務局をはじめとする皆様への感謝を申し上げるとともに、本校を含め県内はもとより全国すべてのリーグ参加チームが熱い秋の戦いを活かし、今後活躍することを期待しております。

《文責》尾形

2022(令和4)年10月 硬式野球部活動報告(練習試合)

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。

9月、10月に行われました練習試合につきまして、報告させていただきます。

 

 9月  7日(水)  城南 ●  4 - 8 ○ 徳島北

 9月10日(土)  城南 ●  6 - 8 ○ 川島

 9月11日(日)    城南 ○  4 ー 3 ● 板野

10月 8日(土)  城南 ○  9 ー 2 ● 東灘(兵庫)

        城南 ○  1 ー 0 ● 東灘 ※3回まで

10月16日(日)   城南 ○  3 ー 0 ● 洲本実(兵庫)

          城南  ○ 10   ー 4  ● 洲本実

10月29日(土) 城南 ○  7 ー 6 ● 穴吹

 

~課題は強くなるために、強くなる資格を持った者だけに与えられる~

9月前半の練習試合は、新人ブロック大会の辞退以降続いていた悪い流れが切れず、投手陣を中心に故障者が相次いだことも相乗して非常に内容の悪い試合が続きました。練習試合で苦しんだことが秋季大会1回戦を勝つことにつながったと言えばプラスですが、まだまだ課題が多いと感じさせられました。

10月の主戦場は「Liga 徳島・三本松」ということもあり、通常の形式での練習試合はあまり行われていません。10月の練習試合は結果でいえば全勝ですが、まだまだ春から勝ち上がるためには課題も多いと感じさせられるものであり、秋の深まりとともに下がる気温のごとく、寒い展開になる試合もありました。

この時期に求められるのは、新戦力の台頭とレギュラー陣の課題克服の両面から見たチーム力の底上げです。能力的にも15名の選手全員にレギュラー獲得のチャンスがあり、いかに強みを活かして競争を勝ち抜くのかを見守っている段階で、今後の成長が求められます。

10月からは本格的に、技術練習と並行してトレーニングが行われており、特にまだ身体が未成熟でパワー不足感が否めなかった1年生にとっては厳しい表情を浮かべる日々が続いています。とはいえ、2年生はより厳しい選手10名の状況から成長を遂げたことを考えると、仲間が1.5倍に増えた今年は必ず全員で乗り越えることができると信じています。

11月で練習試合は終わり、いよいよ冬を迎えます。今年のうちに練習試合を通じて課題を明確にし、この冬は課題意識を持って鍛え抜くことにより、春・夏には素晴らしいパフォーマンスを発揮できるよう取り組んでいきます。

《文責》尾形

2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)

~今年も全員全力、全集中!!~

2学期中間考査最終日の10月14日(金)午後、本校では各部活動と有志生徒による環境防災活動が行われました。

硬式野球部は、選手は昨年度同様に学校東側にある側溝の掃除、マネージャーはグラウンド内の除草活動を行いました。

昨年度は2年ぶりの実施かつ、選手10名という少人数であり、男子硬式テニス部とともに長時間かつ過酷な清掃活動となりました。しかし今年度は、選手の人数が5人増えただけでなく、男子ソフトテニス部という強力な援軍が加わたため、昨年度より大幅に負担が軽減されたことはもとより、充実した活動を展開することができました。

昨年度のこの活動を通じ、ゾーン(Zone:理想的心理状態)に入った経験を持つ2年生が先頭に立ち、今年初めて体験する1年生に「ゾーン(Zone)に入るぞ」と声をかけていました。今年も部員、スタッフ全員が「全集中」、地域と仲間のために泥にまみれ、すべての集中力を清掃活動に注ぎました。

やはり汚れも2年分と1年分では大きな違いがあり、人数という戦力も手伝い昨年度より短時間で、きれいにすることができました。

マネージャーは、グラウンドではフェアゾーンからファウルゾーンにかけての除草作業と、秋の始まりとともに落ち葉の目立つ倉庫や監督室の周辺を丁寧に清掃し、部員たちが健やかな気持ちで活動できるようにと環境整備に取り組みました。

 

私自身も、昨年度に続き側溝に入り作業をしていましたが、今年は側溝内に丈の長い草が多く生えていることに気づきました。これはグラウンドからの土の流出と生活排水による水分、栄養分の供給により、本来なら草が生えるはずがない場所であるにも関わらず、すべての要素を成長につなげることで大きく育つということでしょう。

「この草のごとく、強くなろうやないか」夏の選手権以降、本来のパフォーマンスとはほど遠い屈辱的な経験をしてきましたが、春にはどんな困難にも負けないチームに成長できるよう、一人ひとりがすべての悔しさを成長への原動力へ転換しろ、と草が教えてくれたように思います。

さらに防災上の観点からは、側溝が道路下を横断する区間にも多くの土砂が堆積しており、この活動で少しでも掘っておかなければ、いつか詰まって甚大な浸水被害につながりかねない、と感じました。

「気づきを行動に」改めて、この活動は地域を守るためのものであると実感しました。

環境防災活動の後は、全体練習を行いました。この活動の後、本校で行われた練習試合で対戦したチームの関係者からも「きれいな学校ですね」と声をかけられ、非常に清々しい気分でした。「この前、学校全員でやったんですよ」と話しましたが、外部から来られた方にも城南高校のエネルギーを実感していただける、非常に充実した活動であったように思います。今後もこの環境を維持し、改めて地域のサポートに対する感謝を忘れず、日々の活動に取り組んでいきたいと思います。

《文責》尾形

第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦

春季大会準決勝以来の再戦・令和の「徳島の早慶戦」

~「一球一心」の挑戦者として、

勝利を目指して全力で戦い抜くチームの「心はひとつ」~ 

9月25日(日)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦が行われました。

本校は第1シードの徳島商業高校と対戦しました。

春季大会準決勝以来、今年二度目となった令和の「徳島の早慶戦」は、最終回まで両校の執念がぶつかり合う好ゲームとなりました。

《バッテリー》

 (城南)神戸,馬詰-上原(徳島商)森(煌)-滝上

《長打》

  ▽三塁打 (徳島商)森口

1回表、この日1番に起用された炭谷が内野安打で出塁し、盗塁でチャンスを広げます。しかし、この好機で後続を打ち取られ無得点に終わりました。

1回裏、徳島商の先頭打者を安打で出し、死球で一死一・二塁。4番打者を捕邪飛に打ち取り二死としますが、5番打者に左前への安打を打たれ先制を許します。なおも二死一・二塁で6番打者に左前への安打を許しますが、本塁に突入する二塁走者を左翼蔭山からの好返球によって本塁でタッチアウトに仕留め、追加点を阻止し、最少失点に抑えます。

2回裏には1番打者に右翼炭谷の頭上をはるかに超える三塁打を打たれ、リードを2点に広げられます。以降も再三にわたりピンチを作りますが、エース神戸は2けた四死球と絶不調で精彩を欠いた1回戦とは違い、強打者が続く徳島商業打線を相手に、要所を締める粘りの投球を展開します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校野球において、試合の流れが最も変わりやすいと云われている、グラウンド整備後の6回の攻防。

円陣の中心に立った副主将の上原が、全員に掲げた後半戦のテーマは「大和魂」。

反撃を期して臨んだ6回表、城南は1番炭谷からの好打順でしたが3者凡退に打ち取られます。

逆に6回裏、先頭打者である徳島商の4番打者が放った強烈な打球が二塁への強襲安打となり、犠打とバント安打で一死一・三塁。7番打者への2球目に盗塁を許し、二・三塁と局面が変わりカウント2-0からの3球目。ここでボークを取られ、最終的には決勝点となる手痛い1点を献上します。さらに走者を三塁に残した局面が続き、3-0から投じた球が暴投(打者は四球)となり、走者がもう一人生還。リードを4点に広げられます。その後、遊撃の失策で二死一・三塁となり、打順はこの日2安打の1番打者。一塁走者が盗塁し二・三塁と局面が変わり、ここで安打が出たら下手をすると7回コールドになりかねない状況で、ベンチは申告故意四球を選択。この作戦が功を奏し、二死満塁から2番打者を三振に打ち取り、これ以上の追加点を許しませんでした。

7回からは、ここまで力投を続けてきた神戸が三塁に回り、ベンチで声を出しチームを鼓舞し続けながら出番を待望していた1年生の馬詰が登板します。こちらも故障明け初のマウンドとなりましたが、勢いのある投球で走者を出しながらも要所を締め、2イニングを無失点に打ち取り、9回表を迎えます。

今こそ「大和魂」を発揮すべき時だ。何もできずに負けるわけにはいかない。一点ずつ積み重ね、絶対に逆転する!

9回表は2番から始まる好打順。

一死から主将の3番大村が右前への安打で出塁し、4番神戸の死球、5番島の内野安打で一死満塁のチャンスを作ります。ここで6番蔭山の遊ゴロの間に三塁走者大村が生還し、やっと1点が入ります。

なおも二死一・三塁、好救援を見せた7番馬詰が左前に安打を放ち、三塁走者神戸が生還。点差を2点に詰めます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こで、代打に起用された中山が四球を選び、なおも二死満塁のチャンス。9番川丘の打球は高いバウンドのゴロとなりましたが、遊撃手の好守に阻まれ、一塁走者中山が二塁フォースアウトとなり、反撃もここまで。

2対4で敗れ、残念ながら2年連続のベスト8進出を逃しました。

~私たちは聖地で心技体を磨き、負けない力を身につけて春を迎える~

今大会ナンバーワン投手との呼び名も高い徳島商業のエース・森投手とは、春季大会準決勝以来の対戦となりました。

そのときと比べてさらに威力が増した常時140km台のストレートを中心に、制球が少し高めに浮きながらも押してくる投球スタイルに序盤から苦しめられ、なかなか攻撃の糸口をつかむことができませんでした。

しかし、1回戦の名西戦までに多かったフライアウトを減らし、低い打球を意識した攻撃を徹底することができました。

好投手を擁するチームから勝機をつかむためには、まず自分のできることを徹底し、低く速い打球を打っていくことが大切です。ただコンパクトに、タイミングを早く、というのではなく、振り負けないようにする。そこが一歩及ばなかったのが課題であり、鋭いスイングができる体力を全員が身につけることこそ、攻撃面における冬の課題であると痛感しています。

加えて、大量得点が見込みにくい展開の試合では、出してはいけない走者を出塁させ、本塁に返すという「絶対に取られてはいけない失点」が命取りになります。

この試合ではボークと暴投が決勝点となりましたが、その伏線には守り切れなかったことがあります。

記録が強襲安打になった打球、送球が間に合わなかった内野安打、これらはアウトにできなかっただろうか。このような記録に表れないエラーもことごとく失点につながった事実を受け止め、次に同じような思いをすることがないよう、練習で鍛えてどのような打球も処理する対応力と守備範囲、送球力を身につけることが望まれます。守備は信念を持って練習し続けることで必ず成長します。勝ち切るためには、まず「負けない」ことがベースになります。

この大会で、1年生もスタメン4名をはじめ、8名が出場しました。今大会で存在感を示す活躍を見せた者も、そうでない者も15名全員、平等にレギュラー獲得のチャンスがあります。

この秋、冬で様々な経験と鍛練を積み、自分の武器を明確にしてそのクオリティーを向上させ、もう一回り大きくなって今度は必ず先にリズムをつかみ、勝つことができるよう取り組んでいきたいと思います。春にはより多くの戦力が台頭することを、スタッフも楽しみにしています。

今年の徳島県は、まさに戦国模様。2回戦で敗れたという結果は悔しいですが、この試合内容からも決して甲子園には手が届かないものではない、ということを実感した秋でもありました。

そして、体調不良者の続出による新人ブロック大会途中棄権、その後の極度の不振、投手陣の相次ぐ故障、と他校以上に多くの試練を乗り越えてきたことによって、コンディション管理の難しさと重要性に気づき、困難から逃げずに戦い抜くことのできる、目に見えない力をつけることができた秋になったとも実感しています。

冬を越したときには、他のチームもレベルアップし、さらに戦国模様が顕著になるものと見込まれます。この期間に、徳島県のどのチームよりも成長し、春に花を咲かせるための一歩を踏み出す準備として、試合の翌日は1日をかけて、部員・スタッフ全員で私たちの「聖地」である練習場の環境整備に取り組みました。

2年生が甲子園を目指して戦うことができるのも、来夏の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を残すのみとなりました。

「今ありて未来も扉を開く 今ありて時代は連なり始める」

ここからは、日々の取り組みに後悔を残さないことが大切になります。

2023(令和5)年に創部125周年を迎える城南高校硬式野球部。

先輩方が築き上げた伝統をより発展させ、夏の選手権初出場という形で125年目の夏を迎えることは、城南の総意です。

日々の練習におけるこの一球、この一本が成長につながると信じ、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、負けないチームを目指して成長できるよう取り組んで参ります。

皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

 

《文責》尾形

第75回徳島県高等学校野球秋季大会 日程の変更について

台風14号接近に伴い、大会日程が変更となりました。

第75回_徳島県高等学校野球秋季大会_組合せ(0917変更).pdf

次戦は9月24日(土)、アグリあなんスタジアムで徳島商業高校と対戦します。

当初の予定では1日開けて次戦の予定でしたが、1週間の間隔が開いたことによりコンディションの調整や課題の確認・消化に充てることができ、本校にとってはプラスに働きます。

1回戦の反省を生かし、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、一戦必勝で戦い抜きます。

皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦

~勝つことの厳しさを教えてくれた激戦を制し、2年連続の開幕試合白星発進~

9月17日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦が行われました。

昨年に続き、開幕試合となるこの一戦。今年は名西高校と対戦しました。

バッテリー(名西)南-廣川   (城南)神戸-上原

長打  ▽二塁打 (名西)野木 

 

新人ブロック大会の不戦敗以降、体調不良者は全員が戻ってきたものの、投手陣に故障者も出るなどチーム状態は非常に厳しいものでした。この日先発し、完投したエース神戸も8月12日(金)の新人ブロック大会1回戦以来、1ヶ月ぶりの登板となりました。故障明け初の登板となったこの試合は、要所を締めながらも一試合を通じてボールが先行し、非常に苦しい投球内容となりました。

援護したい打線も相手投手を捉えきれず、3回表には死球で走者を許してできた二死一・二塁の場面から失策で先制を許す、という非常に悪い流れで試合が動き出します。

3回裏の攻撃では9番國平が失策で出塁、1番大村がエンドランを敢行し安打となり、さらに盗塁で一死二・三塁。2番上原の犠飛で同点に追いつき、なおも二死二塁。3番蔭山が中前に安打を放ち、勝ち越しに成功します。蔭山は5回裏にも右前に適時打を放ち3-1とリードを広げましたが、このまま優位に試合運び、という展開にはなりませんでした。

グラウンド整備直後の6回表。先頭から2者連続で四球を与え、犠打で一死二・三塁の場面、1番打者に右前に運ばれ同点に追いつかれます。6回裏、7回裏の攻撃は先頭打者が出塁するも得点には結びつかず、反撃に向けたリズムをつかむことができませんでした。

8回裏には内野安打や四球などで炭谷、島、大野が出塁し一死満塁。8番川丘がスクイズを決め勝ち越しに成功し、死球でなお二死満塁の好機が続きましたが、追加点が取れず、1点リードで9回表を迎えました。

名西は先頭の1番を安打で出塁させたあと、続く2人を内野ゴロで打ち取り勝利まであとアウト一つまで迫りながら、4番に死球を与え一・三塁とし、続く5番に安打を打たれ同点に追いつかれます。続く6番をカウント2-2まで追い込んだ後、5球目を左前に運ばれ、二塁走者がホームを目指しますが、まずは左翼の蔭山が落ち着いて遊撃川丘へ素早く送球、川丘の送球を上原がしっかりカバーし本塁でタッチアウトにし逆転を許さず、同点で9回裏の攻撃を迎えます。

制球に苦しみながらも失点を4点に抑え、ここまで163球の粘投を続けてきた神戸に、これ以上負担をかけるわけにはいかない。どうか、全員で援護したい。もうサヨナラしかない。

9回裏の先頭打者は捕手として、体を張ってリードし続けてきた上原。遊ゴロが失策を誘って出塁し、続く蔭山が犠打で送りサヨナラのチャンスを作ります。「決めてくれ」というチームの期待を背負って回ってきた4番炭谷の打球は左翼への平凡なフライでしたが、これを左翼手が落球し一死二・三塁。最後はここまで3安打の5番島が中前にサヨナラ安打を放ち、勝負を決めました。

内容的には課題が多く、「相手に勝たせてもらった」という試合でした。負けに等しいといってもおかしくない内容でしたが、試合後の挨拶で大村主将が「(ブロック以降)チームの状態が最悪でした」と話したように、私たちもその苦しい状況を一緒に戦ってきた中で、本当にこの難局をよく乗り越えたというのが正直な感想です。今日だけは内容以上に、勝ったという結果を最大限に評価したいと思います。

しかし、強豪が集い混戦模様の今大会を制すためには、2回戦以降はそういうわけにはいきません。内容にしっかりこだわって、負ける要素をゼロに近いところまで減らし、勝つ要素を増やすことが望まれます。本来であれば2日後に行われるはずだった2回戦は台風による天候不順が予想されるため、1週間後の9月24日(土)に順延となりました。課題回復に向けた練習をする期間ができるだけでなく、コンディションの調整ができることから間違いなく私たちに追い風が吹いています。

対戦相手は第一シード、徳島商業高校。この2年間で公式戦では3戦3敗ですが、徳島県における野球草創期には県民の人気を二分する「徳島の早慶戦」と呼ばれた人気カードです。野球伝来150周年の特別な秋。先輩たちや応援してくださる皆様の思いがチーム躍進の追い風になると信じて、次戦も「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で勝利を目指し全力で戦って参ります。

皆様、応援ありがとうございました。次戦も応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

「日本野球聖地・名所」認定について

硬式野球部の練習場、バックネット裏にある「徳島県立城南高等学校 徳島野球発祥の地 石碑」が、日本野球機構、全日本野球協会、野球殿堂博物館によって「日本野球聖地・名所」に認定されました。

この事業は、日本に野球が伝来して今年で150年を迎えることを記念し、日本の野球文化の発展に貢献した場所を150周年にちなんで全国の150カ所を聖地・名所に認定するというものです。

徳島県では「野球のまち阿南」と本校の2カ所が認定されました。高等学校関係では本校の他に茨城県立水戸第一高等学校、和歌山県立桐蔭高等学校と全国で3カ所しか認定されておらず、今回の認定は、チームはもちろん学校としても、非常に名誉なことで喜ばしいと感じております。

『徳島中学・城南高校百年史』によると、「明治20年頃から徳中生は、森萬吉、岩佐直の二人の教師から、野球の手ほどきを受けてきている。しかし、当時はバットもボールもなく、木切れでゴム球をなぐっていたに過ぎないが、これが野球の始まりといえないこともない」との記述があり、本校に野球部が創設された1898(明治31)年より前に野球が伝わったのも本校であることがわかります。城南高校は名実ともに、徳島県における野球発祥の地です。

ボール3個から始まった本校硬式野球部の歴史は、今年で創部124周年を迎えます。

認定証を生徒たちに紹介する際、竹内監督からは「(野球部の歴史が)古いからすごいのではない。ここまで124年間続いてきたことが素晴らしいのだ。みんなはその城南高校硬式野球部の歴史の1ページを刻む一員であることの自覚を持って、これからも取り組んでほしい」という話がありました。

改めてチーム一同、徳島県の野球文化をリードしてきた城南高校硬式野球部の伝統をつなぐ一員としての自覚を強く持ち、先輩方への感謝を忘れず日々の活動に取り組んでいきたいと思います。

私たちはこれからも県民に愛され、野球少年の憧れとなるチームを目指し、精進して参ります。

《文責》尾形

第75回徳島県高等学校野球秋季大会

9月8日(木)、鳴門市のアミノバリューホールで第75回徳島県高等学校野球秋季大会の組み合わせ抽選会が開催されました。

第75回秋季大会組合せ.pdf

本校の初戦は9月17日(土)鳴門オロナミンC球場で行われる9時30分からの第一試合、名西高校との対戦となります。

昨年度に引き続き、開幕試合となります。名西高校とは昨年度の選手権1回戦、総体協賛ブロック大会決勝で対戦しており、この2年で3回目の対戦となりますが、ここまで1勝1敗です。まずはこの初戦に全力を尽くし、この大会を通じて一戦必勝で勝ち上がり、12年ぶりの選抜出場につながるよう戦い抜きます。

皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2022(令和4)年7.8月 硬式野球部活動報告(練習試合)

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。

新チーム発足から1ヶ月。練習試合を戦う中で様々な成果と課題を見つけ、チームの強化に努めています。

今回は7月後半から8月にかけて行われた練習試合の結果について報告させていただきます。

7月26日(火)

 城南 〇 13 ー 3   徳島市立

7月29日(金)

 城南 〇  5 ー 4   徳島商

8月4日(木)

 城南 〇    5 ー 1    阿波

8月6日(土)

 城南 〇  7 ー 6   今治西(愛媛)

 城南 ●   6 ー 8    岩国(山口)

8月7日(日)

 城南 〇  5 ー 2    岡山城東

 城南 ●  2 ー 16  岡山城東

8月9日(火)

 城南 〇  5 ー  2    三本松(香川)

 城南    〇   8   ー    3   三本松

8月27日(土)

   城南 〇  4 ー   0   那賀

8月28日(日)

 城南 ●  1 ー    9   松山聖陵(愛媛)

 

~確立しよう、この世代の城南野球を~

秋季大会ベスト8,春季大会ベスト4に進出したチームでレギュラーだった2年生を軸に、新チームが発足しました。

投手力でいえば昨年度のような絶対的エースが存在するわけではなく、複数投手の継投が軸となります。野手陣も各ポジションで競争が激化し、選手15名の誰が出場しようと責任感を持ってプレーをする 姿勢がチーム力を向上させる原動力となります。

夏休み前半は、強豪校相手にも接戦をものにし勝利をつかむなど、上々の滑り出しでした。しかし、新人ブロック大会の不戦敗以降は体調不良と活動自粛によってリズムが狂ったことから、チームの状態が調子がなかなか上に向かず苦しむ状態が続きました。

秋季大会に向けて、まずは感覚を取り戻すことが最優先。誰も望んでいなかった得難い試練を乗り越えることで、より一層強いチーム力が育まれることと信じています。

皆様におかれましては、今後もチームの成長に期待し、応援いただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

《文責》尾形

2022(令和4)年6.7月 硬式野球部活動報告(練習試合)

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

更新が大幅に遅れましたが、6月および7月前半の練習試合について、報告いたします。

6月12日(日)

 城南 △  4 ー  4  加古川北(兵庫)

 城南 ●  2  ー   3  加古川北(兵庫)

6月18日(土)

 城南 ○ 17 ー  0 海部

 城南 ○ 18 ー  5 海部

6月19日(日)

 城南 ○  7 ー  4 高松北(香川)

 城南 ○  5 ー  4 岡山商大附

6月25日(土)

 城南 ●  3 ー  8 高松西(香川)

 城南 ●  3 ー 11 松山北(愛媛)

6月26日(日)

 城南 ○  8 ー 3  飾磨(兵庫)

 城南    ○   1 ー 0  飾磨

7月2日(土) 

    城南 ○  7 ー 6   武田(広島)

    城南 ○  5 ー 4   岡山学芸館

7月3日(日)

 城南 ●  2 ー  4 玉野光南(岡山)

 城南 ●  6 ー 10 玉野光南(岡山)

7月10日(日)

 城南 ○  2 ー  1 阿南光

 

~この環境で、この仲間とともに野球ができる感謝の思いを持って戦い抜く~

20人の選手、10名のマネージャー、3名のスタッフで構成されたチームで戦う最後の1カ月半。

3年生を慕う下級生は「3年生を引退させたくない」という思いを共有し、夏に向けて全力で戦う姿勢を試合で発揮しました。2年生が修学旅行で離脱した6月25日は非常に厳しい戦いを強いられましたが、2年生が戻ってきた翌日はしっかり連勝し、やっぱり全員が揃ってこそ城南の野球だということをチーム全員が強く感じる期間でした。

この期間中に主力選手が骨折し、当該選手は選手権への出場が絶望的なものになりましたが、「甲子園に行ったら出場できるから勝ち上がろう」と鼓舞する3年生の姿がありました。

昨年度の甲子園出場経験校や、プロ注目選手を擁する各地域の上位進出校といった実力のあるチーム相手にもしっかり自分たちの戦いを展開し、チーム力の向上が随所に見られます。

平日のグラウンドこそ他部との共用ですが、全員が自分らしさを全開に発揮できる抜群の人間関係、そして保護者の皆様のバックアップという環境は非常に充実しております。この環境で野球ができる感謝を存分に発揮したのは父の日である6月19日(日)。日頃の感謝を発揮した孝行息子・娘ぶりを、試合の中で存分に見せてくれた1日であったように思います。

本来であれば3年生が現役の間に更新すべきところ、大幅に遅れてしまい深くお詫び申し上げます。

閲覧いただいている皆様におかれましては、今後とも本校硬式野球部を応援いただきますよう、よろしくお願いします。

《文責》尾形

2022(令和4)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会

8月12日(金)から、新チーム初めての公式戦となる徳島県高等学校野球新人ブロック大会が開幕しました。

この大会で各ブロックの決勝進出2校は、秋季大会のシード権を懸けて戦う新人中央大会への出場権を得ることになります。

昨年度は選手10名の中に故障者1名、実質9名で優勝という快挙を遂げたこの大会。それを経験した2年生5名は、この1年間で秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4と少数精鋭ぶりを発揮した自信と、シード校でありながら2回戦で敗れた選手権の悔しさを持ち、最上級生として初めて戦うこの大会をいかに勝ち抜くかをテーマに練習に取り組んできました。

今年は昨年度の1.5倍となる15名の選手を擁して臨むこの大会。初戦は、この夏の選手権でベスト8に進出し、投手2名が残る城北高校との対戦となりました。

1回戦 城南 ー 城北(鳴門渦潮高校グラウンド)

 (南)神戸、馬詰-上原 (北)飯田-向井

▽本塁打
▽三塁打 (南)炭谷、島
▽二塁打 (南)大村、神戸

 

~勝負には勝ったが、まだまだ強くなれる! 課題と成果を明確にした、新チーム公式戦初勝利~

1回表二死から3番大村が安打で出塁し、4番炭谷が右中間に三塁打を放って先制します。

以降、6回までは併殺打やサインミスなど拙攻が目立ち、下手をすると逆転されかねない悪いムードで展開しましたが、エース神戸の粘りの投球に応え、守備陣も堅く守り抜き、ピンチを最小限にしのぎました。

流れが変わったのは、ここまで好投を続けてきた城北のエース飯田投手の投球数が100に達した7回表。1番馬詰の死球、上原の犠打で一死二塁とし、大村の二塁打と神戸の安打で2点を追加し、流れは完全に城南へ。8回にも8番國平のスクイズで1点、9回表無死から大村の安打、炭谷の死球で一・二塁とし、5番神戸、6番島の連続長短打などで3点を追加し、さらに城北を突き放します。

最終回は総体でもマウンドを経験した1年生の馬詰が登板。先頭打者に安打を許し、牽制球のミスで三塁まで進まれるものの、後続を2者連続奪三振、最後の打者を三ゴロに打ち取り試合終了。

終始、多くの課題は見つかりましたが、先輩から受け継いだ粘り強さを発揮し、新たにレギュラーの座をつかんだ4名をはじめとする新戦力の台頭との相乗効果で、新チーム最初の公式戦を白星で飾りました。

 8月13日(土)準決勝

城南(不戦敗)ー (不戦勝)鳴門渦潮

1回戦に勝利し、選手権準優勝の強豪・鳴門渦潮高校との対戦が決まりました。

昨年度の新人ブロック大会の再戦となる組合せ。今年も勝つためにはこのままではいけない、という危機感を覚えた生徒たちは、もう一度気持ちを引き締め新人中央大会進出を懸けて戦おうとした矢先、体調不良者が続出しました。

この日の朝の時点では、試合ができる人数がいましたが、学校とスタッフで協議した結果、この状況では戦うべきではないと判断し、残念ではありましたが準決勝を辞退し、不戦敗となりました。

 

~戦わずして敗れた屈辱を、絶対に全員で乗り越えよう! そして、あらゆる面で強くなるぞ!~

昨年度は選手10名で臨んだ大会、故障者が1名おり実質9名で優勝した新人ブロック大会でしたが、15名で臨んでこのような終戦となり、これまでにチームが経験したことのない悔しさを覚えました。徳島県でも最大2000人以上が感染するなど、新型コロナウィルス感染拡大が猛威を振るう最中、私たちは試合の前に、見えない敵との戦いに敗れました。

私としても、試合を戦わずして敗れるという屈辱的な経験から、改めて健康管理の重要性を再認識し、責任を感じる次第であります。秋季大会以降は二度とこのような思いをすることがないよう、チーム一同、より自己管理に対する意識を高め、身体の強さと試合での勝負強さをより高め、最後まで戦い切れるよう努力してまいります。

夏休みの後半は、チームはしばらく活動を休止しましたが、現在は全員が復帰し、この悔しさを乗り越え秋季大会では必ず頂点に立とうと、今まで以上に自己管理への厳しい意識を持って日々の練習に取り組んでいます。

活動休止期間中は、私たちが目標としてきた第104回全国高等学校野球選手権大会をテレビで観戦する時間をかなり取ることができました。大会歌である「栄冠は君に輝く」の3番の歌詞には「風を切る 球の命に 宿るもの 美しく匂える健康」という一節がありますが、本当にこの歌詞が身に沁みると感じた試練の夏となりました。

野球ができる健康のありがたみを知り、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、必ずこの試練を乗り越え、秋季大会ではグラウンドを暴れ回り、一戦ずつ勝ち上がっていく城南健児の姿があると信じています。

皆様、この夏は大変ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。そして、応援いただき、ありがとうございました。

今後も本校硬式野球部の活躍を願い、応援いただきますよう、よろしくお願いします。

《文責》尾形

2022(令和4)年度 新人中央ブロック大会組み合わせについて

選手権の悔しい敗戦の翌日から、新チームが始動しました。前チームから活躍してきた5名の2年生を軸に、もう一度基礎・基本から強化に努めています。

さて、秋季大会のシードを決める新人中央大会への出場権を懸けた、新チーム最初の公式戦である新人ブロック大会の組み合わせが決定しましたので、ここで報告させていただきます。

2022(R4)新人中央ブロック大会組み合わせ.pdf

本校の初戦は8月12日(金)の第一試合(9時30分試合開始)、城北高校と対戦します。会場は鳴門渦潮高校です。

なお、今大会は新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえ、観戦は関係者(保護者・家族、教職員、OBなど)のみに制限されます。

昨年度は優勝し、中央大会進出を果たしたこの大会は、新チームの実力を知る上で良い機会となります。

「一球一心 ~心はひとつ~ 」この意識を大切に「挑戦者」として戦い、一戦必勝で頂点を目指します。

皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第104回全国高等学校野球選手権徳島大会2回戦

~ワンプレーの重みを知るラストゲーム、夏の課題を後輩に託して~

7月18日(月)、鳴門オロナミンC球場で第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の2回戦が行われました。

本校は、城東高校と対戦しました。総体協賛ブロック大会A,Bブロック優勝校同士の対決となり、両校のプライドを懸けた負けられない戦いでした。

《バッテリー》

 (城東)兼本、清重 ー 森本 (城南)木内 ー 大西

《長打》

 ▽三塁打 (城東)兼本

この試合のテーマは「絶対、打ち勝つ」。

1回戦同様、豪打で相手の機動力を圧倒しようという思いで試合に臨みました。

しかし、初回から選手の動きが固く、本当に城南らしくない試合だったように思います。特に新聞報道の通り、終わってみれば初回の攻防から流れをつかめなかったことが敗因となりました。

1回表、先頭打者が四球で出塁し、2番打者を遊ゴロに打ち取り、二塁でフォースアウトに取ったあとの送球を一塁手が落球し一死一塁。3番打者を投ゴロに打ち取り、再び併殺のチャンスで送球が逸れ一死一・二塁。4番打者に右前に運ばれ、非常に嫌な形で先制点を許します。一方、城南は二死から3番西川珠が敵失で出塁するも大西が右飛に倒れ得点を奪えず、2回には相手の四死球で満塁のチャンスを作りましたが1番大村が二飛に倒れこの回も得点を奪うことができませんでした。

3回裏、先頭の2番西川壮が四球で出塁し、3番西川珠の犠打、4番大西の右飛で二死三塁。ここで5番坂東が右前に安打を放ち同点に追いつきます。さらに追加点を奪いたい場面でしたがカウント2-0からの盗塁失敗。痛恨のサインミスでこれ以上の追加点はありませんでした。

試合が再び動いたのは5回表一死から、8番打者を遊失で出塁させ、9番打者に右越え三塁打を打たれ再びリードを許すと、1番打者を遊ゴロに打ち取ったものの三塁でタッチし損ない野選となり、一死二・三塁。2番打者、カウント1-2と追い込んだ場面でスクイズバント、この場面で三塁走者に続き二塁走者も生還し1-4とリードを3点に広げられます。

後半勝負を期して6回以降の攻防。6回表を三者凡退に抑えた後、6回裏は今大会好調の5番坂東が右前安打で出塁し、続く6番神戸、7番上原が四球で出塁し無死満塁。城東は投手をエースの兼本投手から、スピードのある2年生の清重投手に交代。この好機をものにしたい8番川丘に対し3球連続でボール、そこから2球待ってカウント3-2から遊ゴロを打ち、それが併殺打となった間に三塁走者坂東が生還し2-4としますが、得点はこの1点止まりでした。

後半は走者を出しながらも粘り強く守り切り、これ以上の失点を許しませんでした。

攻撃は1点ずつ、という意識で攻め続けるも7回裏、8回裏と3者凡退に抑え込まれ、残すは9回裏の攻撃のみ。「サヨナラか?同点か?」の問いかけに、「サヨナラです」と答えた選手たち。まずは同点、という意識で始まった攻撃は一死から代打馬詰が死球で出塁するも9番木内が右飛に倒れ二死一塁。1番大村はカウント0-2と追い込まれながらも中前に安打を放ち二死一・二塁。クリーンナップまで回せば一気に逆転もある、と信じましたが、反撃はここまで。2番西川壮が三振に倒れ試合終了、残念ながらベスト8進出を逃しました。

生徒たちは全力を尽くし、最後まで諦めずよく戦い抜きましたが勝利まで一歩及びませんでした。

勝敗を分けたのは12個のフライアウトと、記録上の2つの失策が1回と5回の失点につながり、攻守両面において負ける要因が多く重なったということです。日本プロ野球界の名将として知られる野村克也氏は、生前「勝ちに不思議な勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉を残していますが、まさにこの試合を物語っているように思います。。

また野村氏が残した「ムードは技量に勝る 勢いはムードに勝る」という言葉も当てはまったように思います。城南ベンチのムードの良さは県内でも屈指のものですが、それにも勝る城東の勢いがありました。自分たちの野球を存分に発揮した城東と、自分たちの野球が最後まで展開できなかった城南。この差がイコール勝敗、という結果に直結したことに、チームにとって一生忘れることのできない悔しさを覚えました。

城南の部員たちは、どこのチームよりも「フェアゾーン以外の270度」を大切にして野球と学校生活に取り組んできました。その姿を間近で見守ってきただけに、3年生と一緒に野球ができなくなる日がこんなに早く来るとは思いませんでした。この日で高校野球は引退となりますが、部員10名で成し遂げた秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4、新人ブロック大会優勝という偉業は今後も城南高校硬式野球部の歴史で語り継がれることは間違いありません。

3年生にとっては、ここまで成し遂げてきたことを誇りに、今日敗れた悔しさを人生での成功につなげるエネルギーとなるよう、しっかり進路決定に向けて切り替えてほしいと願います。私たちスタッフも、人生の勝負を勝ち抜けるよう全力でサポートしていきます。

後輩たちからも「3年生と一緒に甲子園に行きたい。引退させたくない」と心から思わせる彼らの姿から、私たちスタッフもたくさんのことを学び、エネルギーをもらいました。

新チームは早速、明日から練習を開始します。失策やチャンスでの凡退、大会直前でのけがによる戦線離脱など、悔しい思いをした1・2年生がこの経験を活かし、より成長して躍進することこそ恩返しになります。甲子園を目指して、いかなる局面も「一球一心 ~心はひとつ~」、目先の一戦必勝を積み重ねるという意識を大切に日々、取り組んでいきます。

皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後とも応援よろしくお願いします。

《文責》尾形