野球部活動報告

第77回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝

~ リードを守り、27個のアウトを取り切る試練を与えられた春 ~

3月31日(日)、阿南市のアグリあなんスタジアムで、第77回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝が行われました。本校は、池田高校と対戦しました。


《バッテリー》
(城南)馬詰、國平-島(池田)幸田、香川-關口

《試合の内容》エース馬詰は5回までを無安打に抑える見事な投球を展開し、野手もその投球に応える堅実な守備でリズムよく試合を展開しました。野手陣も1、2回戦とは違い、1試合を通して無失策の堅実な守備でバッテリーを盛り立てます。

試合が動いたのは1回裏。今大会初スタメンとなる1番宮本が中前に安打を放ち、2番國平の犠打と3番中山の右中間への二塁打で一死二・三塁とし、4番島の犠飛で1点を先制します。

4回表には3番中山が敵失で出塁し、4番島が犠打で送り一死二塁。5番馬詰の安打で一・三塁としたところで重盗が成功し、リードを2点に広げます。さらに今大会好調の7番大川が左前に安打を打ち、二塁走者馬詰は果敢に本塁を狙いましたがタッチアウトとなり、3点目とはなりませんでした。

6回から8回にかけても堅実な守りと馬詰の気迫のピッチングで無失点に抑えますが、攻撃面ではこの間、先頭打者を毎回出しながらも得点には結びつかず、2対0のまま9回の攻防を迎えます。9回表、ここまで無失点の好投を続けてきた馬詰が、制球に苦しみながらも二死一塁という局面を迎えます。その後、四球と安打で満塁となり、押し出しと適時打でついに逆転を許しますが、代わった國平が確実に打ち取り、このピンチを切り抜けます。

1点ビハインドの9回裏。まだ終わったわけではないと最後まで声を枯らし続けながら立ち向かいましたが、この回は走者を出すことができず試合終了。2対3で敗れ、2年ぶりのベスト4進出を逃しました。

《試合の総括》2回戦の選手数からさらに体調不良者が増え、15名で戦う非常事態。一人でも「状況が厳しい」と思ったら負けるという中で、全員が共通して持っていた意識は「選手20名全員が揃って校歌斉唱できるまでは負けられない」というものでした。すべての者がチームの勝利を目指して行動・プレーすることによって、好ゲームを展開することができました。結果的には勝利まであとアウト一つというところまで到達しながら、そこを勝ち切れなかった悔しさはしばらく、夢にまで出てくるのではないかと思います。アウトも得点も、取るべきところで取り切らなくてはならない。これは夏への課題として、現状が分かって良かったと捉え、この課題を乗り越え絶対に今度は勝ち切る、というエネルギーにすることが求められます。課題も多く見つかりましたが、苦しい状況でも全員で力を合わせ、決して引かない城南の野球を十分に魅せることができた春の戦いでした。126年の歴史で、先輩方もまだ見たことがない夏の甲子園の舞台に立つという目標を成し遂げるため、明日から学年が一つ上がる部員たちは、成果と課題を胸により一層成長してくれると確信しております。

応援してくださった皆様のおかげで、今大会を戦い切ることができました。

チーム一同、温かいご声援に心より感謝申し上げます!!

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会2回戦

~ ここにいないメンバーのためにも、雨中の激戦を絶対に勝つ!! ~

3月28日(木)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第77回徳島県高等学校野球春季大会の2回戦が行われ、本校は小松島西高校と戦いました。

《バッテリー》(城南)馬詰、國平-島  (小松島西)早内、村瀬-藤本
《長打》▽二塁打 十川、島(城南)

 

《試合内容》試合が動いたのは4回表。高校の主要大会で初スタメンとなった2人が大きく躍動し、ニューヒーロー誕生を予感させる活躍を見せました。城南は先頭から2つの四球などで一死一・二塁の場面で7番大川が右前に安打を放ち満塁とします。その後、二死満塁の場面で9番遠藤がしぶとく押し出しの四球を選び、待望の先取点を獲ります。さらに1番大野が中前に適時打を放ちリードを2点に広げます。5回表にも安打と失策で1点を追加し、3点リードで前半戦を折り返します。

グラウンド整備後の6回表の攻撃前。円陣の中心に立ったのはこの日、スタメン出場の遠藤。「ここにいない4人のためにも絶対に、絶対に勝ちましょう」との力強い声に後押しされた攻撃は、先頭の8番十川が右中間への二塁打を放ち、9番遠藤の犠打で一死三塁。1番大野が執念で転がした遊ゴロの間に1点を追加し4対0とします。

後半にかけて風雨が強まり、守りにくいグラウンドコンディションの8回裏には、足を滑らせたことによる打球処理のミスや安打で2点を取られますが、同点・逆転を許すことなく9回の攻防を迎えます。

9回表、先頭の2番國平が四球で出塁し、3番中山が犠打で進め一死二塁。4番島が右翼線に二塁打を放ち、5対2とします。

9回裏のマウンドに立ったのは1回戦と同じく國平。守備のミスが出ながらも打たせて取る巧みな投球を見せ、無失点でしのぎ試合終了。選手10名で戦った2022(令和4)年以来となる、2年ぶりのベスト8進出を果たしました。

《総括》直前に体調不良者が相次ぎ、16名で戦うことになったこの試合。選手20名が揃わず、スタメンも2名入れ替えとなった危機的状況で、負ければチームが沈没しかねないという危機を救ったのは投手陣の力投と新戦力の台頭、そして「ここにいないメンバーのために絶対に勝つ」という執念そのものでした。馬詰は8回で12奪三振の力投を展開し、要所を締めて試合を最後まで優位に戦えるリズムを形成しました。当たり前の話ですが、試合に勝つためには、レギュラー9名の力だけでは不可能です。ここまで裏方に徹し、チームの勝利を信じてベンチを盛り上げてきたメンバーが出場し活躍する姿に感動を覚えるとともに、戦力の底上げを実感できたことが非常に心強く思います。そこに続くニューヒーローが続々誕生し、戦い方の幅が広がることが望まれます。

準々決勝の対戦相手は、かつて一世を風靡した「やまびこ打線」で全国的に有名な強豪・池田高校です。ここからも厳しい戦いが予想されますが、選手20名が揃って校歌斉唱するまでは絶対に負けられない戦いです。皆様の応援がいちばんのエネルギーとなりますので、これからも応援よろしくお願い致します。

 

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会1回戦

~ 126年目の春 「新基準の攻撃」で初戦を制す ~

3月25日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第77回徳島県高等学校野球春季大会の1回戦が行われ、川島高校と対戦しました。


《バッテリー》(城南)馬詰-島(川島)森本-溝口 

《長打》▽二塁打 中山、松尾、蔭山(城南)

《試合内容》

城南は1回裏、2つの四球と犠打で一死二・三塁とし、4番島の中前適時打で1点を先制します。なおも失策と暴投の間に得点を挙げ、初回で3点のリードを奪います。

2回裏には9番松尾が左翼線に鋭い打球を飛ばし、積極果敢な走塁で二塁打とします。さらに四球で走者を増やし、3番中山は左翼線に二塁打を放ち2点を追加、さらに暴投でリードを6点に広げます。

4回表には安打と失策により1点を献上しますが、その後はエース馬詰の力投に野手が応え、失策が出ても次打者で併殺に取ったり、送球が逸れても体を張ったプレーでしのぎ、これ以上の失点を許しません。

グラウンド整備後の6回裏。中押しの追加点が欲しいこの回、先頭の9番松尾が再び左翼線に二塁打を放ち、1番大野の犠打で一死三塁とし、2番國平の二ゴロが野選を誘い1点を追加します。さらに5番馬詰の右前適時打で1点、6番蔭山の左越二塁打で2点を追加し、リードを9点に広げます。9点差で迎えた7回表は6回までを2安打1失点に抑える力投を展開した馬詰に代わり、遊撃手の國平が登板します。國平は1回を無安打、無失点に抑える見事な投球を見せ、この回でコールドゲーム成立。3年連続の春季大会初戦突破を果たしました。

《考察》春の初戦を勝つ、という結果をもたらしたのは、10安打と活発な打線の活躍で終始、優位に進められたことによるものです。2024年シーズンから、高校野球で使用される金属バットはやや細くなり、飛びにくい新基準のバットを使用することが義務付けられています。甲子園球場で行われている選抜高等学校野球大会でも本塁打数が激減するなどの影響が出ており、打球が遠くへ飛びにくくなったということは報道されている通りですが、その反面、芯でとらえてライナー性の当たりを打つことには大きく影響は出ないという声も聞かれます。チームとして「低い打球を打つ」という意識をしっかりつなげてきたことが安打数と得点につながったように感じます。「飛ばない」というマイナス思考より、「いかに攻めるか」というプラス思考が「新基準の攻撃」につながります。一方で、初戦の固さと雨によるコンディションの悪さからミスも多く見られました。2年ぶりのベスト8進出を懸けて戦う2回戦までに修正し、次の勝利を目指します。

皆様、本日もそれぞれの場所から応援していただき、誠にありがとうございました。

2回戦も、皆様と「一球一心 ~心はひとつ~」をシェアできる戦いを展開していきます!!

《文責》尾形

2024(令和6)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式)

3月1日(金)、卒業式が挙行されました。前日まで、校内では3年生の担任を務めている部長の「赴任と同時に入学してきた3年生との別れが辛すぎる」という気持ちを示すかのような激しい雨が降り続きましたが、当日は朝から3年生の生徒達の素晴らしい人柄と門出をたたえるような晴天に恵まれ、素晴らしい卒業式となりました。

式の後は、今年も卒業する3年生への送別セレモニーが行われました。昨年度は部員たちが3年間、仲間とともに切磋琢磨してきたグラウンドで行いましたが、今年は前述のような天候でグラウンドコンディションが最悪であったため、「フェアゾーン以外の270度」で戦う力を仲間とともに磨いてきた教室での開催となりました。

セレモニーの司会進行を務めたのは、ホームでの練習試合では場内アナウンスを務め、このようなイベントではMCを精力的にこなす優秀な1・2年生マネージャー3名です。指導者、主将からのあいさつの後、記念品が贈呈が贈呈され、卒業生のあいさつがありました。

選手5名、マネージャー2名、計7名の卒業生からは「特に2年生は、残りの高校生活に悔いを残さないように頑張ってほしい」「(5段階の)成績評定は本当に大事。自分は低かったから推薦を出せなかったけど、みんなは授業や学習を大切にしてください」といった今後の学校生活に対する深いアドバイスや、「県外の大学に進学するのでめったに会えなくなるけど、夏大(なつたい:夏の全国高等学校野球選手権徳島大会の通称)には帰ってくるので頑張ってほしい」「地元に残るので、ときどきグラウンドに顔を出すから、そのときは野球でも勉強でも、何でも相談に乗ります」といった、これからはOB会の一員として最大限に現役生を応援するという意思を示す頼もしいひとこと、さらには「グラウンドでは常に楽しくて、笑顔でいた記憶しかない」という3年間の思い出など、7名がそれぞれの言葉で思いを後輩たちに託しました。

今年の卒業生は、野球では2021(令和3)年の2022(令和4)年の春季大会では選手10名でベスト4に進出した「伝説の10人」の一角として活躍しました。その存在感を示すエピソードとして、2年生の6月に行った修学旅行では練習試合と日程が重なり、当時の3年生と1年生だけで戦った2試合は惨敗となりました。引率していた私も結果が気になり、旅行中の選手から速報を聞いた際には「3年生から電話で、今すぐ帰ってこい!お前らがおらなあかん!!と言われた」という話を聞きました。全員が本当に人格者の集まりですから、様々な場面でいかに信頼されていたかがよく分かります。

この7名を一言で表せば「少数精鋭」。全員が高校野球を引退した後すぐに勉強に切り替え、野球で培った見事な集中力と忍耐力、そして勝利に懸ける執念を発揮しました。7名全員が将来の夢の実現に向けて最も良い進路選択ができたと感じております。中には医学部医学科に進み医師として健康な地域社会とスポーツ文化の発展に貢献することを志す者、教育学部などに進学し、教員として未来の城南高校、そして徳島を支える次世代のリーダーを志す者など様々ですが、卒業生にはそれぞれの道で高校生活、野球での経験を活かし、平和な社会の形成者として活躍してほしい、と心から願っております。

 

3年生の皆さん、卒業おめでとう!

今後の活躍を、チーム一同期待しております!! 

《文責》尾形

2024(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(炊き出し)

~ 他校では決して取れない栄養素を補給し、残りの冬に強くなる!! ~

1月20日(土)、硬式野球部保護者会主催の炊き出しが行われました。毎年1月に、部員を激励するための恒例行事として行われていましたが、2020年以降は新型コロナウィルスの感染拡大により中止されていたため、今年は4年ぶりの開催となりました。

この日は朝早くから、保護者会の皆様は豚汁、マネージャーはおにぎりを作り、練習を終えて空腹の部員たちへ効果的に栄養補給する準備を整えていただきました。

天候不順のため、当初は終日練習だったところを午前練習に変更することになりました。

秋季大会は体調不良者の続出と、連戦を戦う体力が不足し敗れました。この屈辱的敗戦以降は課題を克服するべく、管理栄養士による栄養指導を継続して受けております。

選手たちは食事の重要性に気づき、日々の食生活で意識を高め実践することが冬のトレーニングの効果を高めることにつながり、この冬で身体のスケールも一回り大きく、そして強くなっています。良い状態を維持し、より強くなるためには、エネルギーの効果的摂取による疲労からの回復と身体機能の強化が不可欠となります。

今日の豚汁とおにぎりには、保護者の皆様とマネージャーの「チームの躍進に懸ける熱意と愛情」という、目に見えない必須栄養素が豊富に含まれており、間違いなく食品という物質的特徴を超越したエネルギーをチーム全員に与えてくれたと確信しています。

昨年までにも「炊き出しを復活させたい」という声は毎年ありましたが、新型コロナウィルスの感染拡大状況が改善されない中、自粛を余儀なくされてきました。こうした無念の思いで卒業に至った保護者の皆様の思いを、やっと実現することができ、万感の思いです。

改めて、「当たり前の日常」などありません。チーム一同、大好きな野球に取り組むことができる今という瞬間への感謝を忘れず、日々の取り組みに後悔を残すことなく邁進していきたいと思います。

保護者会の皆様におかれましては天候も悪い中、朝早くから準備していただき誠にありがとうございました。

春以降のチームの躍進と、全力プレーによって恩返しできるよう、残りの冬でさらに強くなることを目指していきます。

《文責》尾形

第77回徳島県高等学校野球春季大会 組み合わせについて

~ 126年目の球春到来間近 春の主役を目指す戦いの始まり ~

日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。

2月17日(土)、徳島市の徳島県教育会館で第77回徳島県高等学校野球春季大会の開会式・組み合わせ抽選会が行われました。

組み合わせは以下の通りです。

第77回_徳島県高等学校野球春季大会_組合せ.pdf

城南高校の初戦は3月24日(日)、阿南市のアグリあなんスタジアムで行われる第2試合(12:00開始予定)川島高校と対戦します。なお、2回戦は3月27日(水)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で行われる第2試合(12:30開始予定)で小松島西高校と対戦します。以降はトーナメント表の通りです。

体調不良者が続出し、日程変更と連戦という厳しい条件の中、実力を発揮しきれなかった秋季大会の悔しさを持って、課題に取り組んできた冬の成果を発揮する舞台です。

一戦必勝で勝ち上がり、2024年の球春の主役といえる躍進を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと全力で戦い抜きます。

皆様、応援よろしくお願い致します。

《文責》尾形

2024(令和6)年 硬式野球部 新年のご挨拶

~ 126年目のスタート 仲間とともに 野球に取り組めることへの感謝を ~

城南高校硬式野球部からの新年のご挨拶に先立ち、1月1日(月)の能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復興を、祈願しております。

改めまして皆様、明けましておめでとうございます。

今年も城南高校硬式野球部の活動にご支援・ご協力のほどよろしくお願い致します。

チームは例年通り、1月4日(木)から2024(令和6)年の活動を開始しました。活動開始前には監督、部長、副部長から新年の挨拶をした後、学校近くの忌部神社に初詣に行きました。

2024年は正月から能登半島地震に羽田空港における航空機衝突事故の発生、と暗い影を落とすようなニュースが相次ぐ波乱の幕開けとなりました。世界に目を向けるとロシア・ウクライナやイスラエルなど、長く紛争が絶えない地域も存在します。こうした中、晴天に恵まれて野球に取り組めることがいかに尊いことであるかを実感した私たちはこの日常に感謝し、野球ができる平和で安全な環境のありがたみを胸に今日からの活動に取り組んでいきます。

神社への参拝の後は、今年の初練習として神社の石段でトレーニングを行いました。学校へ帰校してからはスタッフ3名と硬式野球部OBの大学生2名による新春初打ちとなるノックを受け、スイング練習とウェイトトレーニングで全日程を終えました。まだまだ正月ムードを引きずる動きの悪い者もいれば、しっかりこの期間に体を動かしてきたんだなと分かる者もいました。この日の様子は様々でしたが、春にはすべてのメンバーがコンディションを整えて、夏の甲子園初出場、来春の選抜出場につなげるべく、「一球一心 ~ 心はひとつ ~」のチームスローガンのもと、126年目の躍進を期して戦います。

今年も城南高校硬式野球部の活動をしっかり発信していきますので、よろしくお願い致します。

《文責》尾形

2023(令和5)年12月 硬式野球部活動報告(OB戦)

~ 青空のもと、世代を超えて野球を愉しんだ1日 ~

12月10日(日)、硬式野球部OB戦が開催されました。OBチームは立石剛OB会長様をはじめ、現役時代にエースとして決勝進出に導いたレジェンドOBや、結束力が高く歴代有数の実力者が集結した創部100周年世代、競争が激しいお笑い界において第一線で活躍中の芸人・中山女子短期大学さんなど、普段は様々な世界で徳島、日本を支える多くの硬式野球部OBが参戦する豪華な顔ぶれとなりました。また、綱島同窓会事務局長様をはじめ、マネージャーOGも現役時代と変わらぬバイタリティーで、さわやかにベンチを盛り上げました。

なお、試合の結果は以下の通りです。

  現役 ⚪ 11 ー  6 OB

  現役 △   4 ー  4 OB

OBとしては「新入生」となる、さわやかな3年生マネージャー2名の始球式からはじまった一日。今年は例年にない晴天のもと、好ゲームが展開されました。

今年のOBチームは、年を追うごとに強くなるOBの皆様の結束力と勝利への執念が体現され、非常に強力なチームでした。特に、百戦錬磨のOB投手陣には見事な投球術を披露され、高校生との対戦だけでは得られない見事な駆け引きを学ぶことができました。

勝負は甘くない、逆にこうして勝つんだということをプレーで証明していただいたことは、チームの生きた財産になります。また、中山さんの姿からは「笑いのプロ」としてチームの盛り上げ方を学び、現役で最も声を出す選手まで完全に圧倒されるという、今まで見たことのないような姿を見ることができました。

さらに、第2試合の9回表には現役の新旧指導者4名が連続して代打に登場し、連続安打で逆転することにより、現役部員に勝負の厳しさを見せつけるという場面もありました。この2試合はOBの皆様が有形、無形の財産を見せてくれたナイスゲームであり、参加者全員が野球を愉しむことができたのではないかと思います。

これからの戦いをもって、城南高校硬式野球部に関係するすべての人が野球を愉しむことができるように。チーム一同、この一日で得た財産をしっかりとチーム力向上に役立てていきたいと思います。

試合開催にご尽力いただきましたOB会の皆様、誠にありがとうございました!

《文責》尾形

2023(令和5)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)

~ 強く戦える理由を手に入れるため、全員で「限界突破」の秋!! ~

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。

城南高校硬式野球部創部125周年となる、2023(令和5)年のシーズンもまもなく終わりを迎えます。

文武両道を高い次元で達成しようと日々、努力し続けている部員たちは12月の2学期期末考査を終え、冬休みを迎えました。2年生は、年明けには「3年0学期」と呼ばれる3学期を迎えるにあたり、理想の進路実現に向けて戦い抜くための心の準備を進めています。1年生は来シーズンの「下剋上」を目指し、「限界突破」を心がけて日々熱心に練習に取り組んでおります。

今回は、秋季大会以降の練習試合について、結果と概要を報告させていただきます。

 10月1日(日)

 城南 ⚫ 4 -  6 鳴門渦潮

 城南 ⚫ 1 ー  8 鳴門渦潮

10月7日(土)

 城南 ⚫ 1 -  9 松山商業(愛媛)

 城南 △ 10 - 10 松山商業

10月22日(日)

 城南 ⚪15 -  1 洲本実業(兵庫)

 城南 ⚪10 -  0 洲本実業

11月5日(日)

 城南    △ 2 -  2 神戸(兵庫)

 城南 ⚫ 2 -  8 長田(兵庫)

11月23日(木)

 城南 ⚪ 2 -  1 阿波

 城南 ⚫ 4 -  7 川島

11月26日(日)

 城南 ⚪ 9 -  1 穴吹

 城南 ⚪ 7 -  5 穴吹

9月末から10月にかけて開催された「Liga 徳島」と並行し、県内外強豪校との練習試合も多く戦いました。秋季大会では実力を発揮し切れたとは言えない状況の中、しばらくは不調も続きました。その厳しい状況の中でも秋季大会で上位に進出し、結果を残してきたチームとの間に圧倒的な格差があるようにも感じさせない、見事な戦いぶりを発揮する一面も見られました。一方で、チームとして、個人としての課題がたくさん現れ、これらを一つずつ乗り越えていくことで本物の強さを生み出すことにつながります。

戦力は、選手だけではありません。マネージャーは毎晩、補食としておにぎりを作り、試合では記録員を務める傍らグラウンドに向けて大きな声で打順と全打席までの打撃結果を伝達することで、チームとして一体感を持って戦うための強さを創出しています。試合に出場することはできないけど、チームの躍進のために尽くしたい。そう思うと、声を出さずには、行動せずにはいられない。チーム愛が原動力の献身的な取り組みに、ベンチのメンバーも、試合に出ているメンバーも「コール&レスポンス」。感謝の思いをプレーでしっかり表明してほしいものです。

先日の体力・技術向上研修会で実証されたとおり、城南高校硬式野球部は間違いなく「選手が育つ」環境です。この冬は、新しいヒーローが次々に誕生するための準備期間です。城南の実力は、まだこんなものではない。そのことは、実際に大会で実力を発揮しなければ証明できません。

2024(令和6)年は春季大会から実力を発揮できるよう、野球人としての初心に立ち返り、ひたむきに努力し続けることが不可欠です。来シーズンこそ、チーム全員で最高の盛り上がりを。この冬は各個人が覚悟を持って取り組み、春には成果として現れることを期待しております。

皆様、今年も一年、応援いただき誠にありがとうございました。

創部126年の2024(令和6)年も、応援よろしくお願い致します!!

 

《文責》尾形

第15回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会

~ 「阿南の空」に見た「明るき極み」のパフォーマンス発揮 ~

 11月25日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第15回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。

この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、ベースランニング部門で大村豪くんが優勝、炭谷敦也くんが8位、ロングティー部門では神戸潤くんが9位入賞を果たしています。過去に遡りますと2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした8名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。

《ベースランニング部門》

 第1位 松尾 昭汰 記録:13秒97

《ロングティー部門》

 第9位 馬詰 伸吾 記録:100.34メートル


新スピードスター・ここに降臨。松尾の快走が、ベースランニング部門2連覇をもたらしました。松尾は昨年度こそ出場権を逃したものの、日頃からスピード感あふれるプレースタイルを確立することを意識した練習の成果、部内記録会1位の走力を見事に披露しました。数少ない連続出場組の馬詰も、この日に照準を合わせコンディションを調整してきた成果、エースで主力打者の責任を果たす嬉しい初入賞となりました。入賞を果たしたのはもちろん本人の努力の賜物ですが、出場した他のメンバーの大多数がしっかり部内記録会以上の数字を出すことができ、改めて城南高校硬式野球部は「成長する環境」であることが実証されたように思います。

この研修会で得た自信をさらなる成長につなげるためには、冬の取り組みが重要となります。特に、今回入賞を果たした選手たちは他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されてもはるかに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。また、今シーズンは後半にかけて故障者も発生しましたが、シーズンを通じて戦い抜く体力も並行して高めていきたいと思います。

惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。

「盛り上がりが足りない」。2023年の日本中の応援シーンで話題となり、城南応援席でも声高に叫ばれたこのフレーズは、秋季大会以降のチームを象徴するようなものであったように思います。最後の見せ場で最高の盛り上がりを創出してくれた2人の活躍は、校歌の一節を借りて表現するなら「阿南の空の明るき極み」。来年に向けた最高のスタートダッシュとなります。チームとして今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場という最高の盛り上がりを創出できるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。

この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。

 《文責》尾形