野球部活動報告
2024年10月 硬式野球部活動報告(Liga徳島)
~ 参加4年目にして、悲願の完全制覇達成!! ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
秋季大会ではベスト8進出を果たしましたが、夢の甲子園には一歩届かなかったため、現在は練習と11月末までの練習試合期間を生かして課題に向き合っています。その中でも例年、特に有意義だと想われる取り組みは、城南高校が参加し始めて今年で4年目となる「Liga徳島」です。これは、全国で秋に行われる高校野球のトーナメント形式で行われる大会とは別に、全国各地で行われる『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組みである「LIGA Agresiva」の一角をなすものであり、徳島県では今年は11校11チーム(阿波高校はアクア・バブルの2チーム、阿波西高校、池田高校辻校は合同で1チーム)が参加しております。このリーグ戦では以下のような特別ルールが適用されます。
・1ゲーム7イニング制(DH有り)
・5回7点差でコールドゲーム
・ピッチャーが投げられる球種はストレートのみで、スローボールも投げてはならない
・ストライク見逃しは1ストライク目でもアウト
・バントなし
また、球審を含む審判やボールボーイなどすべての運営は選手が自ら行います。ここからは本校の戦績についてお伝えします。
《リーグ戦》
10月12日(土)
城南 7 ー 0 阿波西・池田辻
城南 7 ー 2 穴吹
10月14日(月)
城南 8 ー 4 城西
城南 5 ー 4 小松島西
10月19日(土)
城南 0 ー 1 アクア(阿波)
城南 5 ー 0 バブル(阿波)
合計 6試合 5勝 1敗(リーグ優勝)
《クライマックスシリーズ(CS)》
10月27日(日)
準決勝
城南 1 ー 0 城西
決勝
城南 6 ー 3 城北
城南は2年ぶり2回目のクライマックスシリーズ優勝
今年はリーグ戦優勝とクライマックスシリーズ優勝の両方を果たし、城南高校としては初めての完全制覇となりました。決勝戦に至るまで好ゲームの連続となり、好プレーには敵味方なく賞賛の声と拍手が沸き起こる光景。まさにスポーツマンシップに則って野球を愉しむ各チームの部員たちの姿が非常に印象的な戦いが見られました。
これからの野球には、2つの「V」が求められると感じています。
一つは「Victory」つまり勝利であり、公認野球規則1.05にも記載されているとおり試合の目的は相手より1点でも多く取って勝つことです。
もう一つは「Value」つまり、野球を通して得られる人生の財産、野球に取り組むことで得られる「価値」です。
Liga Agresivaでは「成長至上主義」とよばれる精神が大切にされております。勝利を優先するあまりに見えなかった個人の成長という部分にスポットライトを当て、たとえ負けたとしても次の勝利を目指すことができ、多くの選手に出場し活躍するチャンスを得ることができることこそリーグ戦の良さです。
ある試合では打撃不振に悩んでいた1年生の選手が「次打てなければ交代」という課題を与えられて打席に立ちました。その選手に対して全員が「打ってくれ!」と声援を送りましたが、その中でも特に大きな声をかけていたのは、もし打てなければ交代で守備から出場予定だった2年生の選手でした。実際この打席で安打が飛び出し、1年生の選手は交代を回避し、試合にも勝ちました。この2年生の選手もしばらく打撃不振が続いていたので、本来は出場したかったはずですが、そんな状況の中で自分のことより後輩、チームのことを尊重して声をかけ続けた姿は負けたら終わりのトーナメントだけでは見ることのできないものであったように思います。
この一件に代表されるように、チームの勝利と仲間の活躍を願って声援を送る姿からは「次はあなたに成功してもらいたい」と応援したくなる気持ちが生まれ、その連鎖で続々とニューヒーローが誕生する、素晴らしいサイクルがもたらされ、このチームの本来の魅力と強さが十分に発揮された結果の完全優勝だったと感じています。
ケガで出場できなくなった選手を除いては全員が出場のチャンスをつかみ、各個人が成果と課題を明確にし、オフシーズンの成長と春夏の躍進につなげようという意識を高めることができました。この成長をもたらしてくれた全国のLigaファミリーの皆様への感謝を申し上げるとともに、これから先も野球で学んだことを活かして人生を豊かなものにできるよう、共に野球を愉しむ仲間であり続けたいと強く願っております。改めて2024年シーズンもお世話になりました!!
《文責》尾形
2024(令和6)年10月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)
~ 私たちは、野球の守備だけではなく地域の安心・安全も守っている!! ~
10月11日(金)、中間考査という野球と変わらない壮絶な戦いを展開した部員たちは練習前、学校の環境防災活動に取り組みました。この行事は城南高校の全部活動および有志の生徒が参加し、災害時の避難経路や除草作業を中心とした奉仕活動に取り組むという活動です。
硬式野球部は例年、男子硬式テニス部と一緒に、学校東側の側溝の清掃を担当しております。こちらが、清掃前の様子です。ヘドロが堆積し、その上から大きく成長した雑草が側溝内を覆い、極めて水質の悪い排水が表面を流れるという劣悪な状態でした。毎年、気温が暖かくなると虫が繁殖し、生活に不快感を与えることも本校生徒だけでなく、近隣住民の頭を悩ませていました。
今年の硬式野球部の選手は19名。生徒会長をはじめとして、学校内でもリーダー格として活躍する部員たちは勇敢に側溝の中に足を踏み入れ、堆積するヘドロやゴミの撤去などに一心不乱に取り組みました。指導者も準備や陣頭指揮、さらには最前線に立って取り組むなど、全員が全集中で作業を展開しました。また、マネージャーはグラウンド内の除草作業に、熱心に取り組みました。
学校の住所は「城南町」。徳島県徳島第一高等学校から改称され、学校の名前に「城南」の名が冠されたのは1949(昭和24)年のことですが、城南町という町名は1976(昭和51)年からのものです。つまり、学校の名前を町の名前が追いかけてきたのです。このような事例は日本を代表する大企業として知られる、トヨタ自動車の本社がある愛知県豊田市と同じです。つまり城南高校は名実ともに、地域をリードする存在なのです。
その中核に存在する創部126年目の硬式野球部と、徳島県高校総体男子団体21連覇中の硬式テニス部。試合では積極果敢に攻撃する両部活動ですが、地域の安心・安全を守るために連携プレーで過酷な環境に立ち向かった結果、昨年度よりはるかに汚れていた側溝は写真の通り、背景の眉山が水面に映えるほどまできれいになりました。
側溝が詰まると、前述の公衆衛生の側面のみならず洪水のリスクも高まります。それを回避するためには日頃のメンテナンスが重要ですが、平日は明るいナイター照明のもと、夜遅くまで大きな声を出しながら活動に取り組む私たちを温かく見守り、応援してくださっている近隣住民の皆様への感謝を込めて、この活動に取り組みました。ヘドロや堆積物の処理には乾燥が必要であったために、回収に時間がかかりましたことをお詫び申し上げます。もちろん災害は発生しないのが最も望ましいのですが、万が一の事態が発生したときに少しでも今日の活動が実を結べば幸いであるという思いです。これからも硬式野球部は地域の皆様とともに歩み、プレーと行動、360度全方向から地域に勇気を与える存在でありたいものです。
《文責》尾形
2024(令和6)年7~9月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 勝負の厳しさを知り、「YES」を求めてより高いレベルの「共創」を!! ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
選手権準決勝で敗れた翌日より、新チームでの活動がスタートしました。メンバーもほとんどが入れ替わり、戦力的にも未知数という中で、全員で声を出し、全力プレーで野球を愉しんでおります。
秋季大会はベスト8進出を果たしましたが、まだまだこれからの成長が楽しみなチームです。ここからは新チーム始動以降、9月までに行われました練習試合の結果について、結果と概要をお知らせします。
7月31日(水)
城南 ● 3 - 5 小松島
城南 ● 4 - 9 小松島
8月3日(土)
城南 ● 1 - 4 岡山城東(岡山)
城南 ● 6 - 8 興譲館(岡山)
8月5日(月)
城南 ● 7 - 10 小松(愛媛)
城南 ○ 5 - 1 今治西(愛媛)
8月11日(日)
城南 ● 3 - 4 城東
8月12日(月)
城南 ● 5 - 10 徳島北
城南 ○ 7 - 3 徳島北
8月18日(日)
城南 ○ 2 - 0 高瀬(香川)
城南 ○ 14 - 12 高瀬
8月24日(土)
城南 ● 3 - 5 尽誠学園(香川)
城南 ● 6 - 15 尽誠学園
8月25日(日)
城南 ● 2 - 3 松山聖陵(愛媛)
城南 ● 2 - 4 松山聖陵(愛媛)
9月1日(日)
城南 ● 2 - 5 藤井(香川)
城南 ○ 6 - 2 藤井(香川)
9月9日(月)
城南 ● 7 - 12 高松北(香川)
城南 ○ 5 - 2 高松北
9月10日(火)
城南 ○ 9 - 0 丸亀(香川)
城南 ○ 7 - 0 徳島北
9月29日(日)
城南 ● 3 - 4 川島
下級生のときからレギュラーとして活躍してきたメンバーが多く、実力・経験ともに豊富で練習試合での勝率が非常に高かった前チームとは違い、大会への出場経験の浅いメンバーが多く、新チームへの移行の難しさと勝負の厳しさを実感させられる試合が続きました。その中でも2年生を中心に最後まで諦めない、執念に満ちた戦いを展開し、今までのチームの強さとはまた違った新しい強さを身につけたことが、秋季大会での躍進につながったと思います。人格者の集まりである2年生がムードを形成し、勢いのある1年生がのびのびとプレーして共創を展開する空気感が、チームを上昇気流に乗せています。
まだまだベンチワークという面では未熟な部分が多々見られ、そこが改善されるとより強くなるのではないかと思われます。バット引き、グラブや飲料の受け渡し、捕手の防具装着補助…ベンチ入りメンバーは試合に出ていなくとも、チームを勝利に導くための重要な戦力ですから、人数だけは多いけどそのクオリティが低い、というのは論外です。ベンチ入りメンバー全員が機能し、人数相応のクオリティを発揮してこそ強いチームになるのであり、小中学生への模範を示すものになると考えられます。いかに全員が試合にのめり込むように参加し、出場しているという意識で試合に参加するかが大切です。「全員野球」というスローガンを掲げるチームは全国に何百とあろうと思いますが、本当の意味でそれを体現しているチームはそんなにないと思います。私たちのチームスローガンはそれより壮大な「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」。試合に出場している選手もそうで内戦手も、さらにはマネージャーも1球に対する執念を持ち、心を一つにして戦うのが城南の野球です。
10月からは毎年恒例となっておりますリーグ戦「Liga徳島」に参戦します。並行して11月末までは練習試合も組まれており、2024年シーズンも最後まで成長と躍進のチャンスがあります。後期も引き続き、硬式野球部員は生徒会長を筆頭に、学校を引っ張る中核となります。グラウンドだけでなく、学校や日常生活全体を通じて強さを引き出す取り組みで、まさに360度全方向で勝負できる、上から見ても横から見ても下から見ても良いチームでありたいものです。
毎試合、熱心に応援・サポートしていただいております保護者や御家族の皆様、練習試合で対戦していただいたチームの皆様、大変お世話になりました。今シーズンも最後までよろしくお願い致します。
《文責》尾形
第77回徳島県高等学校野球秋季大会準々決勝
~ 2024年シーズンの終戦 この冬は本物の「YES」を求め強くなる!! ~
10月5日(土)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第77回徳島県高等学校野球秋季大会準々決勝が行われました。
対戦相手は夏の選手権準決勝の再戦となる鳴門渦潮高校です。
《バッテリー》(城南)十川、池田-宮本明(鳴門渦潮)大城-倉橋
《長打》▽二塁打 宮本明、牧本(城) 長嶋、西丸、石本2(渦)
《試合の概要》今大会は一貫して先攻を取って戦い続けてきた城南は、選手権のリベンジを期して戦ったこの試合も3連打による先制攻撃でリズムを作ります。1回表、2番挾谷、3番十川の安打と4番宮本明の中越二塁打によって先制点を挙げます。
しかし1回裏、鳴門渦潮も3安打で1点を返し同点とされます。3回裏に1番打者の二塁打と犠打や失策、連続安打で勝ち越しを許し追加点を挙げられ、1対3となった時点で投手を十川から池田にスイッチします。池田は二死を落ち着いて取り、いったん試合を落ち着かせます。
城南は3回表には先頭の1番牧本、4回表にも一死から6番橋本が安打で出塁しますが、いずれも得点には結びつきません。逆に鳴門渦潮は、5回裏にも3安打で1点を追加し、1対4の3点差で後半戦に入ります。
6回表には先頭打者の3番十川が安打で出塁し、今大会絶好調の4番宮本明に犠打で送らせ、一死三塁のチャンスを作りますが、あえなく牽制でアウトになりチャンスを活かし切ることができません。逆に鳴門渦潮はこの回も安打を積み重ね、2点をさらに追加し1対6とします。
本塁は遠いが、このまま突き放されっぱなしで終わるわけにはいかない。7回表、城南は一死から8番池田が四球で出塁し、犠打で二塁まで進んだ後、1番牧本が左翼方向への二塁打を放ち、再び点差を4点に縮めます。
7回裏の守備では失点で切り抜け、8回表の攻撃。城南は3番十川、4番宮本明の連続安打で無死一・二塁とします。この回に少しでも点差を縮めるため、犠打で走者を進める作戦に出ますが、2者連続で相手投手の好フィールディングに阻まれ走者を進めることができず、ここでも得点には結びつきませんでした。
試合全体で9安打を打ちながらも点差を詰めることができず、大量失点だけは避けたかった8回裏。ここで一死から集中打が飛び出し、3点を追加されたところでコールドゲームが成立し、残念ながら秋はここで終戦となりました。
《試合の総括》先輩方のリベンジを期して戦ったこの試合は、先制点を奪いながらも鳴門渦潮打線の「低く強い打球」という甲子園に結びつけた意識に裏打ちされた18本の安打に、終始圧倒される展開となりました。見事としか言いようのない攻撃は、見習うべきものであり、走塁の向上と合わせて実践できるように力をつけていきたいと思います。この試合では、攻守において記録に残らないミスも出るなど、さらに勝ち上がるためにはまだ力が足りないということが実証され、改めて勝ち続けることの難しさを実感する厳しい試合となりました。
もちろん、試合に負けて選抜への挑戦権を失った、2度までも同じ学校の校歌を聴かされたという結果と事実は本気で悔しいのですが、秋季大会における戦いぶりを総括したときに、チーム事情を知る者としては賞賛すべき、とも感じています。夏の選手権でベスト4に進出したため新チームの始動が遅れ、練習試合でもなかなか勝つことができない苦しい思いをし続け、最初の公式戦である新人中央ブロック大会では1回戦負けという屈辱的な結果に終わりました。秋季大会でも1回戦から難敵との対戦が続きましたが、ここまで勝ち上がり3試合戦うことができたのは大きな成果です。
学校では今週から中間考査が始まり、文武両道の部員たちはこちらの勝負でも全力を尽くして戦います。中間考査が終われば、11月までは練習試合の日程が組まれておりますので、戦う中で冬に鍛えて強くなるための課題を明確にしていきます。
徳島県は、全加盟校が単独チームで参加したとしても30校。つまり、選手権で甲子園に出場できる確率は30分の1であり、そのチャンスは平等に与えられています。部員たちが野球人生において、甲子園を目指すチャンスは2年生にとってはあと1回、1年生にとってもあと3回しかありません。長いように見えて短い高校野球でその夢を実現するためには、各個人がいかに後悔を残さずに取り組むかが重要です。この大会で出場機会のなかった選手も、控えに成り下がっている場合ではありませんし、レギュラーとして出場してきた選手も安泰ではありません。この冬はよりレベルの高い競争を展開し、充実した戦力で戦うための準備期間にしてもらいたいものです。
「萌えいづる春も冬あらばこそ」まずは来年の春季大会では満開となった眉山の桜のもとで躍動し、2025年シーズン最初の主役となれるよう、今年も最後まで「YES」を追求し、文武両道で取り組んでいきますので応援よろしくお願い致します。
皆様、秋の戦いも「全力応援」誠にありがとうございました!!
《文責》尾形
第77回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦
~ 反省点は多くても、試合の目的を達成し3年ぶりのベスト8進出! ~
9月23日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第77回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦が行われました。
対戦相手はこの3年で公式戦での対戦成績2勝1敗、対戦するたび激戦となる名西高校です。
《バッテリー》(城南)十川、池田-宮本明 (名西)新見、井内-井上
《長打》▽三塁打 挾谷(城南)▽二塁打 山本(城南) 井上(名西)
《試合の概要》1回表の攻撃は1番牧本、2番挾谷の連続安打と3番十川のバント安打でさっそく無死満塁のチャンス。4番宮本明の遊ゴロの間に牧本が生還し1点を先制します。なおもチャンスが続き、5番三次も安打を放ちますが後続が断たれ得点は1点止まりでした。
城南の先発はエース十川。1回裏に四球と盗塁、安打で無死一・三塁。3番打者を三ゴロに打ち取ったあと、一塁はセーフとなりますが、二塁走者が三塁付近で大きくオーバーランし、挟殺プレーに持ち込んだところで失策が生じ、1点を返され同点とされますが、この日は予定通り5回までを投げ抜き2失点に抑え、勝ち越しを許しませんでした。
5回表、この試合からスタメンに復帰した9番山本が四球で出塁した後、犠打とさらに2四球で一死満塁。4番宮本明が右前に運び(一塁走者のスタートが遅れたため、二塁でフォースアウトになったため記録は右ゴロ)、その間に山本が生還して再びリードを奪います。しかし、簡単に流れを渡してくれないのが名西の強さ。5回裏に安打2本で再び同点とし、そのまま後半戦に突入します。
前半戦は安打7本、2得点、失策3。何をやってもうまくいかない試合展開に苦しみながらも、後半勝負に持ち込みたい。6回表は二死から下位打線2人が出塁しながらも無得点と、前半から続く良くない流れが続き、苦しい戦いを強いられます。
6回裏から、城南の投手は池田に交代しますが、一死から5番、6番各打者の連打でついにこの試合で初めて名西に勝ち越しを許します。
このままではズルズルと負けかねない。しかし、こんなところで負けられない。7回表は先頭の2番挾谷が左越の三塁打を放ち、続く3番十川が四球で出塁し無死一・三塁。4番宮本明が左翼方向へ安打を放ち同点に追いつきます。その後、牽制球が逸れる間に1点を勝ち越し、逆転に成功しました。
7回裏は3者凡退に打ち取り、この試合で初めてリードを守り切ります。その後、池田は8・9回を無安打に抑え、遊撃山本、三塁三次らが野手陣も体を張って守り抜きます。最終的には4対3で勝利し、3年ぶりのベスト8進出を果たしました。
《試合の総括》打線も10安打で4得点とサインミスが目立ち、打線もつながりを欠く悪い流れ。守備では3失策。内容的には決して良くない試合でしたが、最後まで勝利に対する執念を切らさず戦い抜き、勝利という結果をつかんだことが大きかったように思います。
しかし、公認野球規則の1.05には「各チームは、相手チームより多くの得点を記録して、勝つことを目的とする。」という文があり、勝利という結果は私たちが試合の目的を達成したという事実そのものです。
攻守にわたって反省点の目立つ試合ではありましたが、秋季大会の良いところは試合間隔が大きく開くため、戦いながら強くなれることです。次戦まで約2週間ありますので、この試合の反省をしっかり活かして練習に取り組み、より強くなって準々決勝に臨みます。
準々決勝は10月5日(土)13時から徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で行われる第2試合で、鳴門渦潮高校と対戦します。今年の選手権準決勝の再戦となりますが、同じ相手に二度までも負けるわけにはいきません。躍進に向けての大一番。ここからの戦いも「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝の意識で戦い抜きます。
皆様、本日もそれぞれの場所から応援いただき誠にありがとうございました。
ここからの戦いも全力応援でよろしくお願い致します!
《文責》尾形
第77回徳島県高等学校野球秋季大会 日程変更について
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
さて、現在開催されております第77回徳島県高等学校野球秋季大会の日程についてですが、9月22日(日)の試合が順延になったため、以下の通り変更となります。
2回戦の日程は9月23日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で12時から行われる第2試合に変更となりました。
2回戦の会場や、準々決勝以降の日程も大幅に変更となっております。ここからの戦いも「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝の意識で戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
第77回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦
~ 新しいYESへの第一歩! ダブルエースと長打攻勢で4年連続の初戦突破 ~
9月14日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第77回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦が行われました。
本校の対戦相手は選手権の主力選手が多く残り、新人南部ブロック大会準優勝と実力を発揮し勢いのある実力校、海部高校です。
《バッテリー》(城南)十川、池田-宮本明 (海部)吉田、黒川-内藤、谷本
《長打》三塁打(城南)牧本、十川、橋本
《試合の概要》城南の先発は、公式戦初登板となる主将の十川。高校入学以来、初めてエースナンバーを獲得した喜びを前面に出すような粘り強い投球を見せ、四死球を出しながらもピンチをしのぎ、3回までを無失点にしのぎます。
試合が動いたのは3回表。城南は二死から1番牧本が左中間への三塁打を放ち、続く2番挾谷の放った右翼方向へのライナーを相手野手が落球し、先制します。さらに3番十川が中越えの三塁打を放ち、リードを2点に広げます。
4回表には先頭打者の6番橋本が右越えの三塁打を放ち、続く7番鈴木の右前安打で1点を追加したところで、海部は投手を交代します。交代直後の対戦となった8番久米が安打で出塁し、二死とはなったものの1番牧本の右前安打でさらに二者生還、リードを5点とさらに広げます。
4回裏、海部は先頭の4番打者が内野安打で出塁し、四球と暴投で一死二・三塁。7番打者を一塁へのファウルフライを久米が好捕しますが、三塁走者がタッチアップという好判断・好走塁で生還し、1点を返されます。二死二塁から死球を与えたところで、ここまで足をつりながらも好投してきた十川は中堅に回り、池田がマウンドに上がります。
エースナンバーの十川がチームの主将なら、「投げる生徒会長」池田は学校の主将。背番号10は少年野球や中学野球では主将の背番号ですが、1の下に0が下についてもその責任感を十分に、このピンチを投ゴロに打ち取り最少失点でしのぎます。
しかし、簡単に勝たせてくれないのが大会の怖さです。5回表、6回表の淡泊な攻撃で三者凡退に打ち取られた流れが、海部を勢いづかせます。6回裏、海部は先頭の4番打者が内野安打で出塁し、5番打者が内野手の失策で出塁・進塁し無死二・三塁とします。右飛を挟んで代打に起用された選手の中前安打、さらにバント処理のミスなどで3点を返され1点差まで詰め寄られますが、最後は牽制でアウトを取り、なんとかリードを守り切ります。
このまま相手のペースに持ち込まれないように、何が何でも1点が必要な7回表。先頭の1番牧本が失策で出塁し、2番挾谷の右前安打と3番十川の送りバントで一死二・三塁。4番宮本明の遊ゴロ間に牧本が生還し、1点を追加します。9回表にも牧本、十川の安打で1点を取り、リードを最終的には3点に広げます。
池田は7回以降を無失点に抑える力投を見せ、野手陣も5失策とミスは目立ったものの要所をしっかり締め、4年連続の初戦突破となりました。
《総括》新人ブロック大会では1回戦敗退という厳しい結果となり、公式戦勝利に「NO」を叩きつけられたわけですが、その悔しさを胸に取り組んできた練習の成果が発揮され「全員で勝つ」という執念がしっかり伝わる好ゲームでした。十川、池田がダブルエースとしての機能をしっかり果たし、厳しい局面をしっかり乗り切ったことが集中打を生み出しました。長打攻勢は低い打球で野手の間を抜き、全力疾走との相乗効果で生まれるものです。
そして、このチームの本当の強さはチームワークであることが証明されました。この日は主力選手2名が体調不良のために欠場し、1年生の武市が緊急出場しましたが、その役を見事にこなす好守を随所に見せました。この背景に、実戦経験の浅い選手が出場してもプレーしやすいよう、全員で盛り上げる姿が見えるとともに、「来週は全員で、このグラウンドで勝つ」という執念も見られました。主力メンバーが入れ替わりで体調不良による離脱、という厳しい状況になった前チームの春季大会でも「ここにいないメンバーのためにも絶対に勝とう」と声を掛け合う光景は見られましたが、その伝統もしっかり継承しているところに心強さを感じます。会場が学校から遠い上に、3年生が模試と重なったため生徒の応援は非常に少なかったのですが、1年生マネージャー4名がベンチにいても分かるほどの大きな声を出し、応援を引っ張る姿は圧巻でした。
逆境にはめっぽう強く、むしろ自分たちの勝つ流れと捉えて戦えるのが進学校。部員たちはグラウンドでの練習だけでなく、学校生活の中では質の高い授業や学校行事、質と量が充実した学習課題など、様々な試練と全力で戦っていますから、逆境こそむしろチャンスなのです。例えば試合の途中、中断や継続試合も覚悟するような降雨の時間帯がありましたが、そこでも集中力を切ることなく戦い抜くことができました。失策5という数字はこれからの戦いにおいては大きな課題ですが、次戦までに1週間の猶予が与えられ、戦いながら戦力を整備できるのが秋季大会の良さです。そこをチャンスとして捉え、ここからも戦うごとに強くなるチームを目指していきます。
さらに、先代からテーマとされてきた「イレギュラーへの対応」。この日は球場の放送機器の不具合が原因とみられますが、勝利した後の校歌の演奏が流れませんでした。そこで審判団に促され、演奏なしで校歌を歌いましたが、非常に一体感のある歌唱と声量で球場中を魅了しました。1年生にとっては校歌が課題曲に指定さえ、クラスメイトとともに歌ってきた合唱コンクール、全学年にとっては体育祭の結びの恒例行事として、校歌を全校生徒で肩を組んで歌ってきた成果が現れた瞬間でもありました。指導者3名にとっても、野球人生の中で忘れられない校歌だったように思います。まさに生徒会長の池田がスローガンとして掲げ、目標とする「YES!城南」の1歩目にふさわしい、ナイスゲームを展開しました。
雨天による大会2日目の全日程順延に伴い、次戦は9月23日(月)に阿南市のアグリあなんスタジアムで行われる第1試合、名西高校との対戦が決まりました。
まだ秋の戦いは始まったばかり。ここからの戦いも「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝の意識で戦い抜きますので、応援よろしくお願い致します。
~ ここからも、このチームのYESを追求し続けるチームに、全力応援で力を貸してください!! ~
《文責》尾形
令和6年度徳島県高等学校野球優秀選手表彰について(ご報告)
~ 126年目の主将に贈られた 名誉の証 ~
9月5日(木)の徳島県高等学校野球秋季大会開会式・抽選会に先立ち、令和6年度徳島県高等学校野球優秀選手の表彰式が行われました。本校からは前主将の島 凜太朗くんが受賞しました。
島くんは主将として、高いコミュニケーション能力と指導力を発揮し、多様な個性を持った部員をうまくまとめチームを活性化させたことから、部員はもとより指導者からの信頼も厚い部員です。
攻撃面では4番打者として、チャンスの場面では無類の勝負強さを発揮し、春季大会ベスト8進出、選手権ベスト4進出の立役者となりました。
捕手としては、タイプの異なる本校投手陣の持ち味を最大限に引き出すことで相手打者に的を絞らせない秀逸なリードを見せたことはもちろん、強肩かつ確実な送球で高い盗塁阻止率を誇り、多くのピンチを最小限に防ぐことに貢献し、チーム全体の守備力向上に大きな役割を果たしてきました。
学校生活においても時間を有効に活用して学習に取り組む姿勢は模範的であり、2年生では生徒会副会長を務め学校生活の充実に貢献するなど、野球以外の側面でもリーダーシップを発揮する場面が多く見られました。
まさに城南高校硬式野球部の「顔」と呼ぶにふさわしい島くんの受賞はチームにとっても非常に名誉なことであり、来年度も秋季大会抽選会は受賞者も同行、という流れが定着するよう、後輩たちにも後を続く存在になってほしいと思います。
《文責》尾形
第77回徳島県高等学校野球秋季大会 組み合わせについて
~ 一戦ごとに強くなり、新チームの「YES」を追求せよ!! ~
9月5日(木)、徳島市の徳島県教育会館で第77回徳島県高等学校野球秋季大会の組み合わせ抽選会が開催されました。抽選結果は以下の通りです。
本校の初戦は9月14日(土)に阿南市のアグリあなんスタジアムで行われる12時00分からの第2試合、海部高校との対戦となります。
本校の入ったゾーンには夏の主力が多く残る海部高校をはじめ、本校が選手権準決勝で対戦し、夏の代表校となった鳴門渦潮高校など勢いのある実力校が揃う激戦のブロックとなっております。新人ブロック大会では1回戦敗退を喫するなど、まだまだ戦力的には未知数の新チームですが、一戦ごとに強くなるには最高の組み合わせであると思っております。
夏の選手権と同様、意識はこの大会を通じて一戦必勝で勝ち上がり、14年ぶりの選抜出場につながるよう戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2024(令和6)年度徳島県高等学校野球新人中央ブロック大会
~ 甲子園という「夢」の最高傑作完成に向けて、ゼロからの壮大な下書きが始まった ~
8月9日(金)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で徳島県高等学校野球新人中央ブロック大会1回戦を戦いました。
対戦相手は徳島市立高校です。
《バッテリー》(城南)池田-宮本明 (徳島市立)岡山,矢野-水口
《長打》▽三塁打 (城南)宮本明 ▽二塁打 (城南)和泉,橋本
《試合の概要》城南の先発は「YES!城南」のスローガンを掲げ生徒会長選挙に当選した投げる生徒会長・池田。試合前には円陣の中心に立ち、選手権ベスト4の立役者となったメンバーがほぼ総替えとなり緊張するメンバーに「緊張をほぐすには垂直跳びが良い」声をかけ、全員で一斉にジャンプ。チームの離陸を促しました。
1回表、その池田が三者凡退に打ち取ります。1回裏は1番牧本が初球をとらえ、右前に安打を放ち、続く2番大元も四球で出塁し、3番十川が犠打で送りチャンスを広げますが、無得点に終わります。
2回表には失策とスクイズで1点を先制されます。2回裏は先頭の6番河端が四球を選び、7番池田の犠打で一死二塁。8番和泉の初球を左翼線に運ぶ二塁打ですぐに同点に追いつきます。なおもチャンスは続きますが、残念ながら勝ち越しは叶いませんでした。
走者は出しながらもあと一本が出ない、攻撃のリズムが課題の3回表。この回には安打2本と四球、暴投などにより2点を献上し、再びリードを許します。
チャレンジャーは消極的なプレーをしたら終わり。前半の間になんとしてもリズムを取り戻したい城南は4回表、5回表の徳島市立の攻撃を池田は気迫の投球で合計4奪三振、3者凡退に抑えます。5回裏には四球で出した走者が暴投や失策で生還し、さらにチャンスが続く中、先代の4番捕手から勝負強さを引き継いだ宮本明がカウント3ボールから振り抜いた打球は左中間への三塁打となり、またしても同点に追いつきます。
この戦いは、先輩たちがあと一歩まで迫りながら果たせなかった「甲子園出場」という最高傑作を完成させるための壮大な下書き。全く新しいチームになった以上、その下書きをしっかりやり切ることが夢実現への絶対条件となります。そのためには、後半勝負に持ち込み、後半こそしっかり勝ちたい。後半最初の守りとなる6回表も三者凡退に打ち取り、6回裏は二死から8番和泉がこの日2本目となる左翼への二塁打を放ちます。さらにチャンスが続くこの場面で、代打に起用された橋本が左翼線に二塁打を放ち和泉が生還し、この試合初めて城南がリードする展開となります。
しかし、タダでは勝たせてもらえないのが新チームの戦い。7回表に四球と安打2本で再び同点とされます。7回裏も二死から走者を2人出しますが、勝ち越しにはつながりません。8回表にも安打2本と失策で1点を取られ再び勝ち越されますが、しっかり声も出ており諦めないムードは切れずに続きます。どうにか守り切って、1点差で8,9回の攻防を迎えたいという展開でしたが、9回表にもスクイズで1点を追加されます。しかし、それでも簡単に気持ちは切れない。これ以上の失点を許したくないという気持ちはプレーに発揮されます。4番打者の左翼への大飛球を牧本が追いつき、スーパーキャッチ。2点ビハインドで9回裏を迎えます。
先頭打者は先ほどの守備で見事な好守を見せた1番牧本が四球で出塁し、なおも2番大元が左前への安打で続き同点までの走者を出します。しかし後続が続かず無得点に終わり試合終了。シード権の獲得につながる新人中央大会への出場権獲得を逃しました。
《試合の総括》ひとことで言えば、いかにも新チームらしい試合でした。ミスが必ず失点につながり、逆に得点のチャンスも多くある。勝敗の差を分けるのは、いかにピンチで失点を防ぐか、取るべきところで得点に結びつけるかといった「意識」の差です。このチームはまだまだ未完成、まさに最高傑作完成に向けた壮大な下書きの段階です。今の行動は、将来に必ず影響する。今の意識は、今後のチーム浮沈のカギを握っていると考えられます。公式戦で勝つのは、簡単なことではない。それを十分に思い知ったチームとして、今日の敗戦から「まだ」勝てないと思うのか、「もう」勝てないと思うのかには大きな差があります。このチームは、間違いなく前者であると確信しています。ここからが勝負です。
チームは敗戦翌日から、秋季大会での躍進を目指し活動に取り組んでおります。8月16日(金)に行われた中学生体験入学には、40名近い中学生が部活動体験に参加しました。先輩方が残してくれた城南高校硬式野球部に対する、良いチームであるというイメージによるものだと思います。秋季大会以降の戦いをもって、さらに応援してくれる人が増え、野球少年にとっても将来は部員として躍進に貢献したいと憧れられるチームに成長したいと願っています。当日は非常に過酷な暑さの中、応援していただき誠にありがとうございました。
「一勝懸命」チーム一丸となり、より一層の成長を目指します!!
《文責》尾形
2024(令和6)年度徳島県高等学校野球新人中央ブロック大会 組み合わせについて
~ 新チーム初の公式戦、ここからも一戦必勝!! ~
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
選手権徳島大会準決勝で敗れた翌日より新チームは活動を開始し、メンバー総入れ替えの状況から全員が活躍のチャンスを見いだそう、と熱く練習に取り組んでいます。
8月1日(木)に新チーム最初の公式戦となる新人中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が行われ、組み合わせが以下の通り決定しました。
本校の初戦は8月9日(金)14時30分から、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で行われる第3試合で、徳島市立高校と対戦します。
秋季大会のシード権獲得を懸けて戦う新人中央大会への進出を目指し、夏の選手権同様に一戦必勝で勝ち上がることができるよう全力で戦いますので、応援よろしくお願い致します。
なお、今大会の観戦は無料ですが、駐車場に限りがありますので、ご来場の際には乗り合わせ等のご協力をいただければ幸いです。
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会準決勝
~ 城南の夢は後輩に託す!夢に近づく一歩を踏み出した3年生 執念のラストゲーム ~
7月27日(土)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第106回全国高等学校野球選手権徳島大会準決勝が行われました。対戦相手は鳴門渦潮高校です。
《バッテリー》(城南)國平,馬詰-島(鳴門渦潮)岡田-藤原
《長打》▽本塁打 (鳴門渦潮)岡田,森高 ▽二塁打(城南)島(鳴門渦潮)藤原2,岡田,福山
《試合の概要》城南の先発は、今大会非常に安定した投球でベスト4進出の立役者となった先発の國平。しかし、この日は鳴門渦潮は1回表から打線が爆発し、失策なども絡んで4点リードとされます。なおも3回表には3連打を浴びさらに1点を追加され、無死満塁という場面でエース馬詰が登板します。馬詰はこの回を無失点に抑えますが、4回表には4番の岡田選手に本塁打を打たれ前半でリードを6点に広げられます。対する城南はチャンスを作りながらもあと1本が出ず、無得点で前半を終えます。
グラウンド整備後、後半戦開始前の円陣には、準々決勝で死球を受け、骨折で無念の欠場となった大川が立ち、気合いを入れます。6回表、7回表は野手陣の堅実な守備もしっかり盛り立て、無失点に抑えますが、8回表に3番の森高選手に左翼スタンドへ本塁打を打たれ、7点差となります。
この攻撃で、最低でも1点取らなければコールドゲームが成立してしまう8回裏。城南は2年生で唯一、1けた背番号を背負う十川を代打に起用し、右翼線に安打を放ちます。後輩の作ったチャンスを生かすのは、やっぱり先輩の仕事。1番大野も安打で続き、無死一・三塁とします。その後、2者連続三振で二死一・三塁と絶体絶命の局面を迎えますが、4番島が中前に安打を放ち、1点を返します。チームの最後まで諦めない執念でコールドゲームを阻止し、9イニングを戦う権利をつかみます。
9回表は3年間の集大成ともいえる馬詰の力投と堅実な守備で三者凡退の無失点に抑え、9回裏は反撃を期して攻撃しますが、3者凡退で試合終了。9年ぶりとなる決勝進出、城南高校として夏は初めてとなる甲子園出場の夢は、後輩たちに託されました。
《総括》ここまでの3試合と異なり、リードされた展開から始まったこの試合は終始劣勢に立たされ、非常に苦しい戦いを強いられました。一戦必勝の姿勢を崩さず4試合にわたる炎天下での過酷な戦いを展開し、甲子園まであと2勝というところまで迫りましたが、最後は力が及びませんでした。それでも、9回まで戦い切ることができたのは126年の伝統が支える執念と、応援の力によるものであったことは間違いありません。
試合終了後も、たくさんの応援に訪れた皆様が、ミーティングの間も待っていました。結びに、3年生の選手10名、マネージャー2名が一人ずつ、あいさつをしました。「応援の力でベスト4まで来ることができた」「小中高やってきた中で一番楽しかったです」「こんなに多くの人が応援にきてくれて、僕の野球人生の中では一番の日になったと思います」といった応援に対する感謝の思いを言葉にする部員や、「最後の大会は1桁の背番号がもらえませんでしたが、周りの人が声を掛けてくれて、最後まで腐らずできました」「本当にこのメンバーで良かったなと心から思います」「選手のみんなからありがとうって言ってくれて、元気をもらって、城南で、この代でマネジャーができて良かったです」「秋も春も総体も結果が出なくて苦しかったですが、最後の夏、やりきれて良かったです」「みんなと一緒に戦えて野球人生に悔いはないです」といった仲間への感謝の思いを言葉にする部員、「小さい頃からけがばっかりで、お父さん、お母さんにはもっと活躍する姿を見せたかったですが、野球をやらせてくれてありがとうこざいました」と、今まで支えてくれた家族に対する感謝の思いを言葉にする部員など、感謝の思いを伝える相手は様々ですが、このチームで野球ができたことへの感謝をそれぞれの部員が伝えたことに対し、指導者としても万感の思いを持っています。
結びには島主将から「来年もこれだけ応援に来てくれるチームになってほしいと思います」と、後輩へのバトンが託されました。126年目の夏はここで終わりましたが、私たちに勝った鳴門渦潮高校が甲子園の夢舞台に立ちます。城南が立てなかった決勝戦のスタンドには、3年生の主力選手数名が「自分たちに勝った鳴門渦潮に甲子園に行ってほしい」と応援に駆けつけていました。また、1・2年生の新チームも全員で、来年はこの舞台に立つと言う思いで決勝戦を見学しました。決勝戦は徳島県の高校野球の歴史に残るナイスゲームでしたが、悔しい思いをしながらも野球を共にプレーした仲間を応援しようという3年生の姿を見ると、本当にこの3年生と一緒に甲子園に行きたかったな、という悔しさを改めて感じるとともに、これからの人生では野球で身につけた強さを武器に、必ず成功をつかんでほしいと心から願わずにはいられません。
新チームは準決勝の翌日から活動を開始し、8月の新人ブロック大会に向けて練習に励んでおります。大きな成果を残してくれた先輩たちの思いを引き継ぎ、来年で学校創立150周年を迎える城南高校の夢実現を目指して取り組んでいきますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。
改めて3年生の皆さん、2年半にわたる高校野球生活でたくさんの感動を与えてくれたことに感謝しております!
保護者の皆様におかれましては、今日に至るまで様々な角度からサポートいただき、充実した活動ができたことを心より感謝申し上げます。
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会準々決勝
~ 攻守に城南らしさ全開の戦いで、9年ぶりのベスト4進出を果たす ~
7月25日(木)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第106回全国高等学校野球選手権徳島大会準々決勝が行われました。対戦相手は、前年度優勝校の徳島商業高校に勝ち、勢いに乗る実力校、小松島高校です。
《バッテリー》(城南)國平-島 (小松島)黒川、三原、黒川-松田
《長打》▽二塁打 (城南)蔭山、中山
《試合の概要》城南の先発國平と小松島のエース・黒川投手の投げ合いで、静かな立ち上がりとなったこの試合が動いたのは3回表。城南は先頭打者の9番遠藤が中前への安打で出塁し、1番大野の犠打と2番松尾のバント安打で一死一・三塁。3番中山の遊ゴロで1点を先制します。
4回表も、先頭打者の5番蔭山が中越二塁打で出塁し、6番國平の犠打で一死三塁。7番大川の二ゴロで2点目を挙げます。
5回表には先頭打者の9番遠藤が打った遊ゴロは失策を誘い、続く1番大野の犠打で二塁に進めます。二死となった場面で、3番中山が左中間への二塁打を放ち追加点を挙げると、4番島が中前への適時打を放ちリードを4点に広げます。
先発國平は丁寧に打たせて取る投球で、前半を1安打無失点に抑えます。野手陣も、特に内野手が軽快なフィールディングを見せ、要所をしっかりと締めます。
グラウンド整備後の6回表。円陣の先頭に立ったエースナンバーの馬詰は「みんな輝いとるで!攻めて、攻めて絶対勝つで!!」と気合いを入れます。この回から小松島は投手が交代し、城南もチャンスを作りますが無得点に終わります。
7回表、先頭打者の2番松尾が左翼線へ二塁打を放ち、3番中山の犠打で一死三塁。4番島の適時打でさらに1点を追加し、5点差とします。5番蔭山の安打、6番國平の犠打でさらに繋ぎ、代打に送られた宮本明の右前への適時打で一気に二者生還。リードをついに、7点まで広げます。
この回を守り切ったらコールドゲーム成立となる7回裏も、國平がマウンドに上がります。この回は二死まで取った後に連打を浴びますが、最後はきっちりと抑え試合終了。城南高校としては、決勝に進出した2015(平成27)年以来となるベスト4進出を果たしました。
《総括》試合には勝ち、内容では勝ったとは言い切れない2回戦と違い、すべての面において理想的な戦いができました。攻撃面では低い打球を打つことを徹底し、取るべきところで得点を取り切ることができました。投手の國平は強打の小松島打線を3安打無失点に抑える安定感抜群の投球を展開し、守備面でも無失策で堅実に守り抜く姿勢が光りました。
この試合のように、どんな展開にあっても「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」のチームスローガンを体現すべく、しっかり戦い抜く姿勢を持っていれば、相手に関係なく勝利に近づくことができると確信しています。2回戦の記事で言及したように、グラウンドの内外でしっかり人間力を高める努力を欠かさない、忙しさを言い訳にせず学習も野球も全力で取り組む部員たちですから、ここからの戦いもしっかり実力を発揮してくれるものと確信しております。
ここまでの2試合と異なり、時間を追うごとに気温が上がる厳しい状況の中、また平日であるにもかかわらず、この日もスタンドにはたくさんの方が応援に駆けつけてくださりました。この日の学校は、1・2年生が全員補習、3年生は選択制の補習がありましたが、午後から補習があるにもかかわらず応援に駆けつけてくれた生徒や、補習が終了し急いで駆けつけてくれた生徒の姿もありました。補習中も「野球部の試合が気になる」と言っていた生徒が多くいたそうです。また、保護者やOBの皆様におかれましては、仕事の日程調整も厳しい中、献身的にサポートしていただいたおかげで最高のパフォーマンスを発揮することができました。私たちは改めて応援の力に感謝するとともに、それに応えるべく次の1勝を積み重ね、恩返しすることを決意しています。
準決勝は7月27日(土)13時30分から、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で、鳴門渦潮高校と対戦します。土曜日ということもあり、「準々決勝に勝てば、観戦に行きます」という人も県内外から多く聞いております。この日残念ながら球場での観戦が叶わなかった人にも応援に来てもらえる状況が整いました。チーム一同、この試合同様に城南らしい戦いで勝つ姿を見ていただけるよう、強い執念を持って取り組みます。
ここからの戦いも一戦必勝、謙虚に次の1勝を積み重ねる覚悟です。
皆様、応援よろしくお願い致します!!
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会2回戦
~ 「本校」のプライドで兄弟対決を制し、5年ぶりのベスト8進出!! ~
7月21日(日)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で全国高等学校野球選手権徳島大会の2回戦が行われました。
対戦相手は脇町高校。城南高校の前身にあたる徳島県尋常中学校の第一分校として創立された歴史を持ち、野球部自体も1898年創部の本校に続き、県内で2番目に古い1900年創部。また、baseballを「野球」という二文字に訳したことで知られる中馬庚氏が校長を務めたことでも知られる伝統校と、徳島県における野球文化発祥校である城南との試合は、徳島の「伝統の一戦」と呼ぶにふさわしい組み合わせです。
《試合の概要》脇町のエース・三宅投手の速球にタイミングが合わず、攻略の糸口を見いだすことができません。守備においても2回裏の連続失策など精彩を欠き、いつ試合の主導権を握られてもおかしくない状況でしたが、先発國平は粘り強い投球で前半を無失点にしのぎます。
試合が動いたのは3回表。8番松島が四球で出塁し、9番遠藤の犠打で二死二塁。1番大野の二ゴロ失策の間に松島が生還し、ようやく1点を先制します。
グラウンド整備後の6回表。先頭の1番大野が左前にしぶとく落とす安打で出塁し、2番松尾の犠打、3番中山の四球で一死一・二塁。4番島が中前に安打を放ち待望の追加点が入ります。さらに5番蔭山が右翼手の頭上を越える二塁打を放ち走者一掃。リードを4点に広げます。
6回裏、脇町は適時打で1点を返しますが、本塁付近での守備妨害で3アウト目となり、城南は大ピンチを思わぬ形で救われます。
城南は7回表、9回表にも1点ずつ追加点を挙げ、後半戦は優位に試合を展開させます。先発國平は打たせて取る投球で後半にかけてペースをつかみ、7回を投げ1失点の力投を展開します。そして8回裏にはベンチで声を張り上げてチームを鼓舞しつつ、出番を待ち望んできたエース・馬詰が満を持して登板し、2回を無失点に抑えます。最終的には6対1で勝ち、5年ぶりのベスト8進出を果たしました。
《総括》徳島県の野球文化を引っ張ってきただけでなく、学校の歴史においてもゆかりの深い両校の対決。最後は「本校」のプライドが勝利を呼び込みました。
前の試合が延長タイブレーク11回、3時間30分を超える激戦ということで心身のコンディション調整が難しい中、安打数では早いカウントから積極的に振ってくる脇町打線に負けながらも、試合を決めるべき場面で集中打が飛び出し試合には勝つことができました。守備でもミスが目立つなど城南らしさ全開とは程遠く、勝ち切るのはそう甘くない、というのが正直な感想です。これから躍進しようと思えばこのままではあかん、という課題が見つかり、もう一度、次の1勝に向けて1球への意識を高める必要があるといえます。ここからの戦いでは改めて「一球一心 ~ 心はひとつ ~」のチームスローガンのもと、しっかり野球を愉しみ、城南らしさを全開に発揮して戦い抜いてほしいと願っています。
終了は19時30分頃と、高校野球の試合としては非常に遅い時間になりましたが、最後まで残っていただいたスタンドの皆様から部員、スタッフに次々とかけられる祝福の声に、いかにチームが多くの人から愛されているかを実感しました。保護者やOBの皆様はもとより、この日のために進学先から試験の合間を縫って来てくれた大学生のOB、試合開始が遅れたことを知り、部活動が終わって急いで自転車で駆けつけてくれた生徒たち、近い将来、城南のユニフォームを着て戦いたいと夢見る小中学生、さらにはケーブルテレビ・インターネットを通じて応援してくれたすべての方が最後まで全力応援していただいたおかげで勝たせてもらえたことを、チーム一同深く感謝しております。
翌日から夏休みに入り、補習も始まりました。私も3年生(1コマ80分)の午前の講義を担当しましたが、あの長い一日から12時間も経過していないにもかかわらず、その疲れを微塵も感じさせず楽しそうに受ける3年生部員、そして球場に足を運んでくれた生徒の姿が誇らしく、まだまだ一緒に野球やろうな、こんな生徒達に応援してもらえるチームに所属して幸せだな、という気持ちにさせてくれます。
準々決勝は7月25日(木)10時から、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で行われる第一試合、小松島高校との対戦が決まっております。小松島高校は前の試合で前年度優勝校の徳島商業高校に勝ち、勢いのあるチームですが、あくまで一戦必勝の姿勢を崩さず謙虚に戦い抜き、次の1勝を積み重ねる覚悟です。3年生とともに野球ができることの喜びを胸に、次戦に向けて練習に取り組んでいますので、ここからも全力応援でよろしくお願い致します。
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦
~ 伝統の力と新基準の融合で、3年連続となる夏の初戦突破を果たす ~
7月15日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第106回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦を戦いました。
対戦相手は1か月前に総体協賛ブロック大会1回戦で対戦した城ノ内中等教育学校です。
《バッテリー》(城南)國平-島(城ノ内)板東、市野-佐藤
《長打》▽三塁打 佐藤(城ノ内) ▽二塁打 國平2、大川、島(城南)
《試合の概要》
先発のマウンドには背番号6の國平。1回表の守備を三者凡退に打ち取った後は、終始城南のペースで展開されました。
1回裏、敵失と四球で無死二塁。3番蔭山が送りバントを決め一死二・三塁から、4番島が適時打を放ち2点を先制し、さらに6番國平の右翼線への二塁打でリードを3点に広げます。
2回裏、先頭の8番松島が四球で出塁し、2番松尾が適時打を放ちリードを拡大させます。
3回表には安打3本で1点を取られますが、きっちりと取られたら取り返します。3回裏は6番國平がこの日2本目となる右翼線への二塁打を放ち、7番大川の二塁打で1点を追加し、さらに8番松島の犠飛でリードを5点に広げます。
相手も同じように一球にかける思いを強く持っているため、簡単に勝たせてもらえないのが夏の恐ろしさ。4回表にも城ノ内の先頭打者、4番佐藤選手の左中間を鋭く抜ける三塁打を起点に、死球と安打で1点を取られます。なおもピンチが続きますが、最後は守り切って最少失点でしのぎ、4回裏も失策で出塁した走者を3番蔭山の中前への適時打で再び5点差とします。
降雨も強くなり、とにかく早く試合を展開させたい5回の攻防。5回表を三者凡退に仕留め、5回裏の攻撃で城南は一気に勝負を決めます。先頭の6番國平が四球を選び、7番大川の犠打に失策が重なり無死一・二塁。8番松島の犠打で一死二・三塁となった場面で9番遠藤が左前への安打を放ち、1点を追加します。さらに1番大野、2番松尾も続けて適時打を放ち、リードを8点に広げます。最後は4番島が右翼線への二塁打を放ち、一塁走者の松尾が一気にホームへ突入し10点差となりコールドゲームが成立。夏は3年連続となる初戦突破を果たしました。
《総括》県内で唯一、同じチームメイトと最長5年半程度プレーできる城ノ内の部員たちは結束力が高く、最後まであきらめないという執念を学びました。各チームとも高校野球の集大成となる夏の初戦を勝ち切ることは本当に難しいですが、春季大会1回戦のときと同様に低い打球を心がける「新基準の攻撃」が効率的な得点につながりました。また、無失策の守備で失点を最小限に抑えることができたのも勝利へのカギとなりました。次戦に向けて課題を修正し、さらに熱い野球を展開します。
部員たちの全力プレーはもちろんですが、試合終了後に球場の外へ出ると、応援席にいた多くの方が私達を待っていたことに感動を覚えました。ベンチ入りを逃した選手やマネージャー、さらには部員以外の生徒も声を枯らして応援歌を歌い、保護者やOBをはじめとした関係者も声援を送っていただいたことが間違いなくチームの勝利を後押ししてくれたことに心から感謝しております。悪天候の中にもかかわらず、応援に来ていただき誠にありがとうございました。
次戦は7月21日(日)第3試合、脇町高校との対戦が決まりました。城南の前身にあたる徳島県尋常中学校の第一分校として開校した歴史を持ち、非常に関係性の強い学校同士の対決となりますが、ここからの戦いも「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝の意識でしっかり戦い抜きますので、応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会 開会式
~ 徳島の夏の始まりは、城南の1歩から!! ~
7月13日(土)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で第106回全国高等学校野球選手権徳島大会の開会式が行われました。
入場行進の先導役は、本校3年生の井元咲良マネージャーが務めました。本校で行われる練習試合の場内アナウンスや部内イベントのMCをこなすなど、明るく社交的な性格でチーム愛に満ちた逸材である彼女は、公募によって選ばれた大役を堂々とこなし、名実ともに城南の一歩から始まる大会としてさわやかな風を巻き起こしました。
先導の井元と国旗、連盟旗、大会旗に続き、前年度優勝校の徳島商業高校を先頭に、抽選番号の大きい順に行進し、チームはプレイヤーズファーストの献身的かつ的確なマネージメントに定評があり選手・指導者からの信頼が厚い松田后那望マネージャーがプラカードガールを務め先頭に立ち、続いて校旗を持ったチームにおける攻守の要・島凜太朗主将を先頭に21名の部員が堂々と行進し、スタンドからベンチ外のメンバーが見守る中、爽やかに夏の始まりを告げました。
いよいよ初戦まであと2日。天気は心配されますが、どんな条件であれ一戦必勝で勝ち上がるのみです。
城南の一歩から始まったこの大会が、閉会式の最後の一歩も城南で結べるよう、チーム全員が勝利をつかむために責任をきっちりと果たし、全力で戦い抜きます。
皆様、今大会も全力応援よろしくお願い致します!!
《文責》尾形
2024(令和6)年7月 硬式野球部活動報告(選手権壮行セレモニー)
~ 最強の応援を受ける私たちは、全力プレーで恩返しするのみだ!! ~
7月6日(土)、第106回全国高等学校野球選手権徳島大会を戦うチームへの壮行セレモニーが開催されました。
このセレモニーでは、マネージャーが硬式野球部OBや部員以外の生徒からの激励メッセージを集めたムービーと3年生保護者による応援動画の上映、マネージャーと保護者会からの千羽鶴贈呈、マネージャーから部員、指導者へのお守りの贈呈が行われました。
マネージャー作成のムービーは3年生が入学時に在籍していた先輩方や多くの生徒が登場し、いかにチームが学校から愛され、応援されているかが伝わる秀逸な作品でした。保護者会による応援動画は、集大成の夏を戦う3年生部員に勇気を与えられる、非常に熱い作品でした。
マネージャーによる千羽鶴の今年のテーマは「笑覇(せいは)」。どんなに苦しい場面でも笑顔で戦い、この夏を制覇してほしいという熱い思いがこの2文字に込められています。マネージャーはこの春に1年生が5名入部し、総勢8名の精鋭たちが力を結集し、この壮大な作品を作り上げました。保護者会から贈られた千羽鶴には、3年生部員12名分のユニフォームをかたどったアクセサリーがついています。部員たちが1日でも長くこのユニフォームを着て戦えるように、との願いを現実にしてほしいと思います。
今年のお守りのデザインはグラブ。各選手、指導者が愛用するグラブをモチーフにしっかり守り抜き、流れをつかんで離さないという願いが込められています。この思いをしっかり受け止め、守備を重視するチームの共通認識をしっかり体現できる夏にしたいものです。
改めて私たちは、たくさんの方に応援していただいていると自覚し、この夏は全力プレーを持って恩返ししたいという思いを強くしました。このセレモニーを主催していただいた保護者会及びマネージャーに、改めて感謝の意を申し上げます。
《文責》尾形
2024(令和6)年7月 硬式野球部活動報告(OB会による激励品贈呈式)
~ バットの基準は変われど、先輩たちの思いのエネルギーは不変! ~
部員たちは1学期期末考査という難敵との戦いを終えた7月4日(木)。
硬式野球部OB会の立石剛会長、海出雄市事務局長が激励のために来校され、第106回全国高等学校野球選手権徳島大会を前にOB会からバット5本とスポーツドリンクが贈呈されました。
今年度からバットは新基準となり、飛距離と打球速度を抑えるための低反発仕様となっておりますが、甲子園の舞台で躍動する後輩たちを見たい、というOB会の皆様の熱いエネルギーは抑えられた反発力を遥かに凌駕するエネルギーとなります。資源価格の上昇等に伴い、バットの価格も値上がりする中、OB会の皆様におかれましては変わらぬご支援をいただき、チーム一同、感謝の意を申し上げます。
あとは先輩方に与えていただいた攻撃力を武器に、この夏を暴れ回るのみです。全力で戦い、一戦必勝で頂点を目指しますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2024(令和6)年6~7月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 意識の差を、結果の差に結びつけるためのtryを続けよう!! ~
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
選手権徳島大会の抽選が決まり、3年生にとっては夏の甲子園に出場したとしても残り1か月程度、と高校野球生活もあとわずかとなりました。ここからは、6月と7月に行われた練習試合について、概要を報告させていただきます。
6月15日(土)
城南 〇 11 ー 2 加古川北(兵庫)
6月16日(日)
城南 △ 2 ー 2 東岡山工(岡山)
城南 ● 3 ー 7 済美(愛媛)
7月7日(日)
城南 〇 4 ー 2 玉野光南(岡山)
城南 ● 0 ー 1 玉野光南
「You can do it if you try」
6月16日の練習試合でお世話になった済美高校の室内練習場に書かれているこの文字は、日本語に訳すと「やればできる」という意味です。同校の校歌では「魔法の合言葉」と歌われ、硬式野球部OBのお笑い芸人・ティモンディさんの持ちネタとしても知られていますが、私としては「if you try」こそ本当に大切な要素であると気づかされました。
正直なところ、私自身が「やればできる」という言葉に対しての思考は「you can do it」で止まっていたことに反省すると同時に、一生懸命努力する部員たちと一緒に頑張るのが大好きな私たちスタッフも、前向きな挑戦をサポートすることによって部員たちの可能性をさらに伸ばすことができると信じて取り組んでいます。
特に3年生は、高校野球を引退した直後から受験戦争という新たな戦いが待っています。今後の人生において成功をつかむためには、野球で培ってきたものが活きるよう、日々の練習において前向きな挑戦が求められます。ここまで文武両道を常に意識し、高い次元でそれを両立してきた部員たちは必ず成し遂げると信じています。
意識の差が、結果の差。成功も失敗も本人の意識次第で、より成功に近づけるためには日々の練習により高い意識を持って取り組み、限界を乗り越える挑戦あるのみです。
1本勝負、負けたら終わりの過酷なトーナメントを戦い抜く覚悟を決め、意識を高めるために十分な強豪校との対戦でもしっかりと実力を発揮できるようになりつつあります。どこが相手であっても一戦必勝、取れる点は取り切り、ミスとピンチは最小限に。「チームの勝利のために」自分がやるべきことをやり切る、真の「一球一心 ~心はひとつ~ 」を体現できる夏としたいものです。
《文責》尾形
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせについて
~ ここに懸ける、ここから始まる城南高校硬式野球部126年目の挑戦 ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
6月28日(金)、鳴門市のアミノバリューホールで第106回全国高等学校野球選手権徳島大会の組み合わせ抽選会が開催されました。組み合わせは次の通りです。
第106回全国高等学校野球選手権徳島大会やぐら(校名フル).pdf
本校の初戦は7月15日(月)、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で14時30分から行われる第3試合で城ノ内中等教育学校と対戦します。今大会は29校28チームが出場しますが、シード校を中心に力のあるチームが揃っており、激戦が予想されます。
「意識の差が、結果の差」。126年目の悲願達成に向けて必要なことは、勝利を目指してやるべきことをやり切るチームの意識に懸かっています。その意識は「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」全員が一戦ごとに覚悟を持ち、全力を出し切って戦い抜きます。皆様、応援よろしくお願い致します!
※なお、今大会の会場であるむつみスタジアムは駐車場に限りがありますので、応援に来ていただける皆様におかれましては、時間に余裕を持ってお越しください。
《文責》尾形