野球部活動報告
2023(令和5)年4月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 城南の野球を、31名全員で展開するために ~
日頃は、本校硬式野球部の活動に対し多大なご理解、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
チームは4月に1年生の選手10名、マネージャー2名が入部し、2・3年生と合わせ選手25名、マネージャー6名、総勢31名の部員で活動しております。選手数は昨年の春までと比較し2.5倍。部員一人ひとりが自分に与えられた役割を果たし機能することで、チームとして勝利という目標に向かうことができるよう、強い信念を持って日々の活動に取り組んでおります。ここからは、4月に行われました練習試合について報告させていただきます。
4月 2日(日)
城南 ● 4 ー 10 城東
4月 8日(土)
城南 ○ 8 ー 7 小松島西
4月9日(日)
城南 ○ 11 ー 10 飾磨(兵庫)
城南 △ 5 ー 5 飾磨
4月16日(日)
城南 ○ 5 ー 2 穴吹
4月23日(日)
城南 ○ 7 ー 5 洲本(兵庫)
城南 ○ 4 ー 3 藤井(香川)
4月29日(土)
城南 ● 2 ー 4 富岡西
城南 ○ 7 ー 3 富岡西
4月30日(日)
城南 ● 0 ー 3 鳴門渦潮
城南 ● 1 ー 8 鳴門渦潮
春季大会以降、故障者や体調不良者が相次ぎ、ベストメンバーを組むことができず苦しい状況が続きました。このような状況においてもしっかり戦い抜き、接戦をものにすることのできる強さを発揮した試合もあり、心強さを感じる一面も見られました。
一方で、チームを救う新戦力の出現が求められますが、そのチャンスをもらった選手たちもアピールにはまだまだ不十分、といった状況です。レギュラーにもまだまだ空席もありますので、積極的にチャンスを掴みに行く姿勢が見たいものです。そして、選手数が増えたことから、チーム内競争を勝ち抜かなければ定員20名の全席指定席となっている夏の選手権のベンチ入りは叶いません。1年生も最低5名は入れるので、ここまでのキャリアに関係なく、可能性を信じて挑戦してほしいと思います。
昨年度は10名の選手で春季大会ベスト4に進出したわけですが、当時の2,3年生は部員数が増えてもレギュラーとして圧倒的な存在感を発揮してきました。
現在のメンバーがその境地に達するのはまだまだこれからだな、と感じますが、進学校の生徒は本番に向けて成長し仕上げてくるのがセオリー。生徒たちの、夏にかけての「もうひと伸び」があると信じております。
4月後半は、ゴールデンウィーク渋滞を思わせる残塁の多さや四死球、失策によるピンチの誘発など、随所に課題が見つかる厳しい試合が続きました。5月にしっかり課題をクリアし、悪い流れを早く断ち切り、6月の総体協賛ブロック大会、そして3年生の高校野球の集大成となる7月の選手権での躍進につなげていきたいものです。
31名の部員、スタッフ、そして応援してくださるすべての皆様と「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを共有できる戦いを展開していきますので、今後とも応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
令和5年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会 組み合わせについて
令和5年度徳島県高等学校総合体育大会協賛高校野球中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が先日開催され、対戦相手が決定しました。
夏の選手権に向けての前哨戦。初戦は新人ブロック大会1回戦と同じく、城北高校との対戦となりました。本校の入ったBブロックは、好勝負が展開されるであろう実力拮抗のチームが揃う組み合わせとなりましたが、勝ち上がるごとに成長できるよう、しっかり戦い抜きます。
昨年度は優勝を果たしましたが、2年連続の優勝を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」。その先の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会へとつながる流れを形成できる戦いを展開していきます。皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 125年目の球春到来、この時が来るのを待っていた!! ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご支援いただき、誠にありがとうございます。
更新は少し遅くなりましたが、3月に練習試合が解禁となりました。各試合において冬の成果と、大会を戦うにあたっての課題を見出すことができました。概要は以下の通りです。
3月 4日(土)
城南 〇 3 - 1 高瀬(香川)
城南 △ 2 - 2 高瀬
3月 5日(日)
城南 ● 3 - 4 尽誠学園(香川)
城南 △ 6 - 6 尽誠学園
3月11日(土)
城南 〇 6 - 0 新居浜商(愛媛)
城南 〇 10 - 0 新居浜商
3月12日(日)
城南 〇 7 - 6 高松中央(香川)
城南 〇 6 - 1 高松中央
3月30日(木)
城南 ● 3 - 5 徳島北
城南 〇 11 - 0 徳島北
県外強豪校との対戦でもしっかりパフォーマンスを発揮できる戦いぶりに、この冬で一回り成長したことを実感します。シーズン開幕とともに、WBC日本代表のごとく打撃面が好調の選手もおり、特に打球の飛距離が大きく伸びた選手が多くなったように思います。練習試合では高校であればサヨナラで勝利をつかむ試合もあり、粘り強さを発揮することもありますが、大会ではそれを発揮し切れずにもどかしい展開となる試合が多く、本物の強さが求められます。
3月の終わりからは新入生が練習に参加しています。昨年の春までは選手が10人しかいなかったわけですが、今は15名、そしてプラスアルファの新入生加入で安泰の者は誰一人おらず、逆に言えばすべての者にレギュラー獲得のチャンスがあります。そのチャンスを逃さない、チーム躍進のために活躍できる戦力は何年生でも良いので、すべての者が自覚を持ってよりレベルの高い各種争奪戦を展開してほしいと思います。特に上級生の実力はまだこんなものではないということを、スタッフは知っています。
125年目の夏を甲子園で迎えるためには、すべての角度からレベルアップすることが望まれます。本気の「共創」を展開し、そこを勝ち抜いた誰もが認める存在の者が出場し、勝利を積み重ねる夏となるよう、不完全燃焼となった春季大会の反省と課題をしっかり踏まえて日々の練習に取り組んでもらいたいと思います。
特に、3年生にとっては、7月に開催される第105回全国高等学校野球選手権徳島大会が甲子園を懸けて戦う最後のチャンスとなります。125年の歴史で、城南高校硬式野球部がまだ見たことのない夏の甲子園の景色を見るために、チーム一同より成長していきたいと思います。皆様、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会2回戦
~ 改めて私たちは「挑戦者」であると自覚する、「あと少し」の差 ~
3月27日(月)、阿南市のJAアグリあなんスタジアムで第76回徳島県高等学校野球春季大会の2回戦が行われました。城南高校は、実力校の生光学園高校と対戦しました。
《バッテリー》(城南)馬詰、神戸-上原 (生光学園)大山、川勝-桁谷
《長打》▽本塁打 安藝(生光学園)
▽二塁打 神戸(城南)
《試合の概要》
先攻の城南高校は2回まで、生光学園のエース大山投手の投球にに狙い球を絞りきれず、ノーヒットに抑えられます。逆に、生光学園は1回裏に安打2本で先制し、この試合の主導権を握ります。この日の先発は新2年生の力投派・馬詰。強力打線を4回まで2失点に抑える気合いの力投で試合を作ります。
3回表、城南の攻撃は今大会絶好調の7番大野が先頭打者として安打で出塁した後、8番馬詰の犠打、9番松尾がしぶとく内野安打で出塁。1番大村が中前に安打を放ち、同点に追いつきます。なおも2番島が内野安打で出塁し一死満塁と逆転のチャンスを作りますが、3番、4番が相次いで凡退し、追加点を挙げることができません。
試合の形勢を決めたのは5回の攻防でした。城南は先頭の9番松尾が四球で出塁し、1番大村の犠打でチャンスを広げるも後続が打ち取られ無得点。逆に、5回裏の生光学園はこの回からマウンドに上がったエース神戸の立ち上がりをとらえます。先頭打者が失策で出塁し、犠打と四球、暴投で一死一・三塁。2番打者のセンター返しのライナーを遊撃川丘が好捕し二死とします。ここで3番の安藝選手が右中間に大飛球を飛ばします。グラウンドに大きく跳ね返った打球を処理した右翼炭谷から送球をつなぎ、打者走者を三塁で止めますが、審判4氏の協議の結果、この打球が柵越えの本塁打と判定され、1対5とリードを広げられます。
グラウンド整備を挟み、円陣を組みもう一度流れを呼び込みたい6回表の攻撃。4番神戸が左翼への二塁打を放ち先陣を切りますが、後続が断たれこの回も無得点に終わります。守っては6回以降、神戸が要所を締め無失点に抑えます。
生光学園は7回表、最速145KMを超える直球を持つ2年生の川勝投手を投入します。城南打線は7,8回に走者を出したものの反撃の糸口をつかむことができず、2年連続のベスト8進出を逃しました。
生光学園には、昨年度のチームでは公式戦で3連勝しましたが、私たちは相手の実力が確実に上であるということを自覚していました。 その中で、いかに勝利に結びつけるかということを意識して戦ったわけですが、残念ながら力及ばず敗れました。負けたとはいえ、勝負を分けたのは「あと少しの差」だったと思います。厳しい言い方になりますが、この春の戦いをもって「野球は城南」と言うには、まだまだ程遠いと感じます。今までの取り組みを見て、チームが実力が発揮できたとは言えません。彼らの実力はこんなものではないということを知っているからです。しかし、その実力を発揮できなかった現状こそ自分たちの「弱さ」と受け止め、「強さ」に変えていくことが大切です。
勝敗を分けた「あと少しの差」とは、勝利のための準備、そして執念。本当の勝負となる夏は、このまま終わるわけにはいきません。新3年生にとっては高校野球の集大成となる選手権で、例年以上に好チームが揃い、戦力拮抗の様相である徳島県を勝ち抜き、125年分の城南高校硬式野球部の夢を実現するためには、日々の練習で後悔を残すことなく取り組むことが大切です。さらに新入生も練習参加しており、チームには新しい「競争」と、「共創」が求められます。より良いチームとなるためには、学年、正選手、控えに関係なくチームの勝利を願い、そこへ導くエネルギーを持つニューヒーローが続々誕生する必要があります。どの学年も、3年生でレギュラーが取れたらいいな、という意識ではなく、1年生からレギュラーを取ってやるという野心を持って、日々の練習で成長し、試合で実力を発揮する。このサイクルを大切にし、夏に躍動する姿を今度こそ、手放しで称賛できる戦いにしてほしいものです。
関係の皆様におかれましては、今大会も雨天順延等の厳しい日程であったにもかかわらず、応援いただき誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦
~ 125年目の「SAMURAI JONAN」 雨中の激闘を制す ~
3月21日(火)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦が行われました。本校は小松島高校と対戦しました。
この日、本校の試合が開始する前にはアメリカ合衆国のマイアミで、WBC準決勝の日本対メキシコ戦が行われていました。球場にいるスタンドの観客も、野球関係者も日本代表の勝敗が気になっている様子で、スマートフォンの速報で一喜一憂する光景が見られました。城南がグラウンドに入る直前に、日本が終始劣勢から逆転サヨナラ勝ちし日本中が歓喜に満ちあふれる中、ここでも歓喜の渦が至るところで形成されていました。まさに野球の持つエネルギーを実感し、この勢いは絶対に城南への追い風となる、と確信していました。
徳島県では現在、メディアで高校野球の話題といえば選抜出場の城東高校一色ですが、徳島県における野球発祥校であり、125年の歴史を形成してきた私たち城南としては黙っていられません。「日本の野球は世界一である」ことを証明する戦いを展開し、翌日の3月22日(水)に見事、アメリカ合衆国代表を3対2で下し、3大会ぶりの優勝を飾った日本代表同様、私たちにとってこれからの戦いは「徳島県の高校野球といえば城南」を実証するための戦いです。
試合開始に先立って、幸先良く日本と同じ後攻を選んだ城南でしたが、この試合は日本対メキシコ戦を彷彿とさせる厳しい戦いとなりました。
1回表、四球と安打でさっそく満塁のピンチを迎え伝令を送ります。「ここを抑えたらチャンスが来るぞ」その期待通り、遊飛に抑え0点で切り抜けます。その裏、2死から四球で走者を出した後、4番神戸の強烈な打球が三塁強襲の二塁打となり先制し、なおも5番上原が右前にうまく運んだ打球が安打となり2点リードとします。
しかし、城南の守備のミスや四死球も重なり余分な走者を出すと、3回までに7安打を集める小松島打線の猛攻ですぐに追いつかれ、点を取っても取り返されるという厳しい展開を打破できないまま前半は同点で折り返します。
試合の流れが最も変わりやすいとされるグラウンド整備後の6回表。失策で走者を許すも、無失点に抑え、制球に苦しみながらも力投を続ける神戸を盛り上げます。その裏、先頭打者には三塁手としてライナーを好捕した7番大野が中前への安打で出塁し、犠打と内野ゴロで二死三塁。一番大村が中前安打を放ち、再びリードを奪います。この回以降、球威が落ちてきた相手投手から安打を重ねるも、バント失敗など攻撃がうまく機能しない展開が続きます。
逆に8回表の小松島の攻撃で、四死球で二死一・二塁とされ、3番打者に右前に運ばれ、その間にホームを狙う二塁走者を刺そうとした右翼炭谷からの送球がわずかに及ばず、同点に追いつかれます。その後、4番打者を申告敬遠し二死満塁となりますが、次の打者を三振に仕留め、これ以上の追加点は許しませんでした。その裏の攻撃では、先頭打者にフルスイングに魅力のある中山を代打に送り、期待に応える左中間への大飛球は二塁打となります。代走に遠藤が起用され、勝ち越しのホームを狙う準備は整いましたが、犠打に失敗し飛び出した走者も捕手からの牽制であえなくタッチアウトというまずい攻撃となります。いつ逆転されてもおかしくない悪いムードで迎えた9回表。この回も2本の安打を浴びピンチを作りますが、最後の打者を中飛に打ち取り、同点のまま9回裏の攻撃を迎えます。
9回は3番炭谷からの好打順。この日の日本代表も、9回裏は3番の大谷翔平選手からの打順で、最後は村上宗隆選手がサヨナラ二塁打で決めたということで同じ流れでしたが、新3年生のクリーンナップが不発に終わり、今大会から全国大会に準じて10回に前倒しされたタイブレークが、県内で初めて適用されたケースとなりました。
「雨と風と延長戦、継続試合、タイブレークには必ず勝つ」不測の事態こそ、進学校であり伝統校の城南にとって、実力発揮の舞台です。この日の天気は雨で、試合前に継続試合を覚悟するようにという伝達がありました。何日かかってでもこの試合に勝ってやる。10回表はマウンド上で円陣を組み、守備に入りましたが、先頭打者の打席で二塁への牽制がボークとなり無死二・三塁となり、死球で歩かせ無死満塁という最悪の局面となります。三番打者の初球は二塁ゴロとなりますが、途中から二塁手として起用された國平が冷静に処理して遊撃川丘、一塁島へと送球をつなぎ、併殺に打ち取ります。その間に1点を取られますが、四番打者を申告敬遠で歩かせ二死一・三塁。五番打者の強烈な打球をまたしても三塁大野が全身を使って捕球し冷静に送球。最少失点に切り抜けます。
この試合、初めてリードされた局面で迎えた10回裏。先頭打者は今日、好守連発の7番大野。犠打で走者を進め、一死二・三塁とし、代打に起用され気合い十分で打席に向かった馬詰が申告敬遠で歩かされ、一死満塁。9番國平がスクイズを決め同点とします。なおも二死二・三塁とサヨナラのチャンス。1番大村が四球を選び、この日2番に起用された島。秋季大会1回戦と同じ状況で勝負強さを発揮し、前回同様に翌日の新聞の見出しを持っていく中前安打で3時間を超える激闘に終止符を打ち、逆転サヨナラ勝ちで2年連続の初戦突破を果たしました。
「野球は城南」を実証するための戦いでしたが、今日は失策や四死球といった流れを悪くする走者・進塁を許し、攻撃面でもバント失敗などのミスが目立つなど、勝利という結果以外は走攻守すべてにおいて、反省点の方が圧倒的に多い試合であったように思います。城南の野球はこんなものではないということを、冬を一緒に乗り越えた者は知っているからこそ、あえて厳しく評価します。それでも、春の初戦というプレッシャーのかかる一戦で最後まで執念を燃やし、この苦しい一戦を勝利につなげたことには大きな価値があります。特に、新2年生の活躍が攻守に見られたのは明るい材料ですが、選手10名でベスト4進出を成し遂げた経験を持つ新3年生の奮起が、これからの戦いの鍵となります。ここからの戦いの中で、本当の意味での「野球は城南」を実証すべく、戦うごとに城南らしさを発揮し強くなっていく姿を見せたいものです。次戦の相手は実力校、生光学園高校に決まりました。以前の記事にも書いたとおり、最激戦のブロックであり、これからも非常に厳しい戦いが予想されます。この日、小松島高校が選手13名という少人数で全身全霊をかけて戦う姿から学んだ執念を活かし、照準を次戦の勝利に合わせて試合までの期間、練習に取り組んでいきたいと思います。
天気が非常に悪い中、私たちの勝利を信じ、長時間にわたり応援していただいた皆様、ありがとうございました!次戦も応援よろしくお願いします!!
《文責》尾形
2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式・送別セレモニー)
~ 次のステージへの第一歩を 聖地から踏み出す先輩たちに 心からの感謝とエールを贈る ~
本日3月1日(水)、3年生の人間性の素晴らしさと、高いレベルでの文武両道を実践した高校生活をやり切ったという満足感がそのまま表れたかのような晴天に恵まれ、卒業式が挙行されました。
今年の卒業式は、硬式野球部の大先輩である酒池由幸同窓会長・後援会長様による来賓祝辞では高校時代にグラウンドで白球を追いかけたエピソードを披露され、エース・生徒会長として活躍した木内一希くんが答辞、副主将で生徒会議長を務めた西川壮紀くんが卒業記念品目録贈呈を務めるなど、同じグラウンドで切磋琢磨してきたメンバー一同、硬式野球部が城南高校、そして徳島県の新時代を築く存在であると実感する、素晴らしい式となりました。
卒業式と各クラスにおける最後のホームルーム活動が終了した後、久しぶりに3学年全員がグラウンドに集合し、現役部員による送別セレモニーが行われました。
最初に監督、部長、副部長によるあいさつの後、保護者会及び現役部員一同により記念品と花束が贈呈され、大村主将と3年生から指名を受けた2名の選手があいさつし、結びに3年生全員が一人ずつ、後輩へのメッセージを伝えました。
9名の3年生からは「僕の青春は密でした」という充実感に満ちた言葉や、「放課後、窓の外に見える練習している姿を見ると羨ましくなる」「みんなを夏の甲子園へ応援しに行きたい」といったチーム愛に満ちた言葉に加え「ここからは1日1日が大切な時間。あっという間に終わるので、後悔を残さないように過ごしてほしい」という、非常に深い言葉をいただきました。
3年生は高校生活を通じ、どんな逆境にあっても困難を克服することができるということを証明してきました。
入学直後に、新型コロナウィルス感染拡大による長期臨時休校から始まった高校生活。通常であれば、高校野球で甲子園を目指すチャンスは5回ありますが、その最初のチャンスであった1年生の夏の選手権は中止となり、その後も活動時間の制限や対外試合の自粛など、今まで誰も経験したことのない状況に置かれましたが、決してあきらめることはありませんでした。
さらに、困難はコロナだけでなく、部員数の少なさも追い打ちをかけました。
2年生の夏、新チーム立ち上げ直後は選手が10名となり、一人でもけがや病気になったら棄権という文字が隣り合わせの危機的状況になりました。しかし、そのような状況においても一人当たりの練習時間は充実すると捉え、一人でも欠けたら活動が成立しないという責任感から自己管理を徹底し、各個人が努力を欠かさなかった結果、秋季大会ではベスト8、春季大会ベスト4、新人・総体各ブロック大会優勝と躍進を果たしました。
これはグラウンドだけでなく、学校生活全体を通じて磨いてきたからこそ生まれた成果であると確信しています。生徒会長、議長をはじめ各種委員長など、学校内でも仲間をリードする存在として積極的に取り組んできたことや、学習面でトップ層を維持してきた部員、あまり学習に自信がない状態で入学した部員もあきらめずに取り組むことで成績を伸ばし、レベルの高い進学先に挑戦できるまで実力を伸ばすなど、グラウンド以外の部分を大切にしてきたことが成果につながったのだと確信しています。
しかし、夏の選手権はこの春、センバツに出場する城東高校に2回戦で敗れ、残念ながら甲子園出場とはなりませんでした。もし、この試合に勝っていたら、甲子園に出場していたら、野球人生はどうなっていたのだろう…と考えることもあろうと思いますが、生徒たちはこの敗戦の悔しさを忘れず、今後の人生において成功をつかむためのターニングポイントとしてもらいたいものです。
成功とは挑戦し続けて成し遂げることであり、失敗とは成功への挑戦をあきらめること。あきらめない限り成功のチャンスがありますが、3年生は道を切り拓く力を持っていると確信しています。高校生活で様々な困難を乗り越えてきた自信と、成功するための覚悟を持ち、積極的に勝負する姿勢を持ってほしいものです。
1・2年生にとっては、創部125年目の躍進を果たす次の甲子園出場こそ3年生への恩返しとなります。特に2年生にとっては、卒業まで365日を切ったことになります。部員一人ひとりが目標を成し遂げるべく、3年生からいただいた言葉の重みを知り、毎日の勝負に臨んでほしいと強く願います。
校舎のロータリー前には「アババイ像」というモニュメントがあり、「あばばい」とは阿波弁で「まぶしい」という意味です。旧制徳島中学校時代からの光り輝く学生の姿を示したネーミングではないかと思いますが、今日「聖地」から巣立った3年生は文字通り360度どの角度から見ても「あばばい」存在でした。進路は大学を中心に様々で、現在も入試に挑戦中もしくは結果待ちの者もいますが、社会に出てもそれぞれの世界で「あばばい」存在となり、明るい社会の形成者として活躍することを心から願っております。
城南高校硬式野球部の歴史に、内容の充実した1ページを刻んでくれた3年生の皆さん、ご卒業おめでとう!!
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会 組合せについて
~ 125年目の球春、まもなく到来 ~
第76回徳島県高等学校野球春季大会の組み合わせ抽選会が2月18日(土)、リモートで開催されました。
組合せは下のファイルの通りです。
城南高校の初戦は大会1日目となる3月21日(火)に、鳴門オロナミンC球場で12:00から行われる第2試合で、小松島高校と対戦します。
城南の入ったブロックは四国大会ベスト4に進出しながら選抜への出場権を逃した第1シードの鳴門高校を筆頭に、実力校が揃う、最激戦ゾーンとなっております。
創部125年目の今年も、春の一戦目から「一球一心 ~心はひとつ~ 」
一戦ごとに強くなり、徳島県に明るい球春到来を告げる戦いを展開しますので、皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(初詣・練習始め)
~ 伝統の、その先へ…125年目の幕開け ~
皆様、明けましておめでとうございます。
2023(令和5)年は城南高校硬式野球部にとって創部125年目となります。
今年も先輩方が築き上げてきた徳島県の野球文化をさらに発展させるべく、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の活動に全力で取り組んで参ります。
チームは12月30日から1月3日まで、正月休みが5日ありましたが、再開を待ちきれず自主練習に取り組み続けた野球小僧なメンバー、久しぶりのまとまった休日でしっかりリフレッシュできた部員、ここぞとばかりに冬休み課題を一気にこなし、学習時間を確保して実力テストでの躍進を狙う文武両道の部員...様々な過ごし方を楽しみ、本日1月4日(水)は清々しい表情で全員が集合しました。練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。
現在は新型コロナウィルス感染拡大の第8波といわれ、徳島県内も昨年末にかけて感染者が1,000人を超える日があるなど非常に厳しい状況にあります。こうした状況の中、欠席者もなく全員が健康にこの日を迎え、新年の活動がスタートできたことはしっかりした自己管理ができたことの証明であり、「うさぎ年」にふさわしい、非常に良いスタートであるといえます。
この日は練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。忌部神社への参拝と階段ダッシュを終えて学校に戻り、アップ・キャッチボールの後、スタッフ3人による「新春初打ち」となるノックや、正月にたくさん補充した栄養を身体能力に変換するためのスイングやウェイトトレーニングなどに取り組み、ケガもなく良い流れを作るのにふさわしい新年の初練習となりました。
冬休みも残り少なくなり、いよいよ3学期がスタートします。2年生にとっては「3年0学期」とも称される大事な時期となり、各学年ともに正念場となります。引退した3年生もこれから勝負の者もいれば、すでに受験戦争を終え次のステージを見据え自分を磨いている者もいます。すべての生徒にとって、この冬が強く成長できる季節となり、満開になる眉山の桜とともに、部員たちが実力を発揮して躍動する春が待ち遠しいと強く感じます。
今年も硬式野球部の活動について、記事を通して積極的に発信していきます。今後も良い報告ができるよう、チーム一同強い覚悟を持って取り組んでいきますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会
硬式野球部のアスリートたちが、今年も阿南の秋を駆け抜ける!
11月26日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。
この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、西川珠生君が遠投部門で5位入賞、2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。
今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした6名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。
《ベースランニング部門》
第1位 大村 豪 記録:14秒30
第8位 炭谷 敦也 記録:14秒51
《ロングティー部門》
第9位 神戸 潤 記録:95.28メートル
今年度はベースランニング部門を制し、「徳島最速の主将」となった大村をはじめ、2年生3名が入賞を果たすなど出場選手全員が好記録をマークし、日頃の練習の成果を存分に発揮できました。
2年生の選手は5名という少人数ですが、個々の能力は高く、昨年度から全員がレギュラーとして活躍してきました。この研修会で得た自信をさらなる成長につなげていけるよう、冬の取り組みが重要となります。また、今回入賞を果たした選手たちをはじめ、他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されても遙かに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。
惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。
「萌えいづる春も、冬あらばこそ」
春には選手10名でベスト4進出を果たした今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場へとつながるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。
この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。
《文責》尾形
2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)
グラウンドでは、先輩も後輩もない!
熾烈な各種争奪戦、絶賛展開中!!
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。
今回は、11月に実施されました練習試合について報告させていただきます。
日本高野連の規定により、12月から3月第1週にかけて対外練習試合を行うことができなくなるため、11月は他校との実戦経験を積み、冬の強化に向けて課題を明確にする今年最後のチャンスとなりますが、すべての試合がチームとして学びの多い試合となりました。
11月 6日(日)
城南 〇 5 ー 4 長田(兵庫)
城南 △ 5 ー 5 神戸(兵庫)
11月12日(土)
城南 △ 2 ー 2 徳島北
城南 ● 6 ー 8 徳島北
11月19日(土)
城南 ● 2 ー 3 未来富山(富山)
城南 ● 6 ー 8 未来富山
11月20日(日)
城南 〇 6 ー 4 阿波
城南 〇 16 ー 0 川島
11月27日(日)
城南 〇 14 ー 6 富岡西
昨年度は選手10名ということで、競争の概念はなく自立(自律)が養われた期間でしたが、選手が15名に増えた今年はエース争奪戦、レギュラー争奪戦といった激しい各種争奪戦が展開されています。
普段は徳島県で最も仲が良いのではないかとまで思わせるチームですが、グラウンドの中では全員が先輩、後輩に関係なく、忖度なしで競争しています。
良く言えば人材豊富ですが、言い換えると昨年度のバッテリーに代表されるような絶対的存在が少ないということであり、学年・ポジションに関係なく15名の選手全員にレギュラー抜擢、投手陣にはエースナンバー奪取のチャンスがあります。
お互いの強みを認め合いつつも、自分は何を武器にこの競争を勝ち抜くのかを常に考えながら、この期間の練習試合で見つけた課題を克服し、また自分の強みを最大限に伸ばす。このような取り組みの積み重ねで、より層の厚いチームとなるように一人ひとりが取り組んでいます。
冬を越したときに誰がレギュラーを獲得し、エースナンバーを背負うのか。
普段の生活から生徒たちの姿を見ていると、すべての部員がぜひレギュラーを取ってほしい、レギュラーで活躍する姿を見てみたいと応援したくなる存在です。
また、本校で開催される試合においては、マネージャーが試合進行時にアナウンスを行います。こちらは当日のじゃんけんで担当が決定しますが、意欲的に取り組んでいるマネージャー全員にとって、記録員と並ぶ人気業務として定着し、当日のアナウンサー争奪戦も展開されています。
阿波弁と標準語のアクセントの違いや、多くの選手交代が発生したときの整理の難しさに悪戦苦闘しながらも、試合をこなすごとに上達し、アナウンス技術と同時に国語力も向上している、と内外から好評です。こちらにはレギュラー定着はありませんが、自分の出番の時にはうまく務めたい、という前向きなエネルギーが全員から見られます。
本校での開催ゲームでは、バックネット裏での観戦も可能となり、保護者等の関係者はもとより、たくさんの方に試合を観戦していただきました。私たちは多くの方に応援されていることを実感し、徳島県の野球文化をリードする存在として、グラウンドはもとより日々の学校生活を大切にしていかなければならないと改めて自覚しました。
12月からは練習試合ができなくなり、トレーニング中心となるだけでなく、期末考査も始まるということで、生徒たちにとって学力・体力ともに力を付ける季節が到来します。
2年生にとって、甲子園出場を目指せるのはあと1回。そして、大学入試共通テストをはじめとした各種試験まであと1年となりました。もう二度と戻ってこない、この冬の取り組みに後悔を残さないという意識を大切に日々の学校生活に取り組んでほしいと思います。
また、各学年ともこの冬に自分と戦い、限界に挑戦することによって、今年届かなかったあと一歩、あとひと伸びを手に入れ、春にはその成長を実感できるようになってほしいと願っております。
皆様、今年も城南高校硬式野球部の試合に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。
創部125年目の来年、さらに飛躍することを目指し、この冬に力をつけていますので、今後とも応援よろしくお願い申し上げます。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 Liga徳島・三本松
~ 高校野球の「新時代」を切り拓く、今年も熱い秋の戦い ~
10月から11月にかけて、徳島科学技術高校第二グラウンドを主会場に開催された「Liga徳島・三本松」に参加しました。
このリーグの位置づけは、春夏秋に行われるトーナメントの大会とは別に、全国各地で行われている『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組み「Liga Agresiva(リーガ アグレシーバ)」の一角をなすものであり、徳島県でも本校をはじめ、趣旨に賛同した11チームが参加しております。徳島県では昨年度まで「オータムリーグ」と呼ばれておりましたが、今年度から地理的に近い香川県の三本松高校が参戦し、名称も「Liga徳島・三本松」と装いも新たになりました。
試合は特別ルールを適用して行われました。
特別ルールの一例として
・ 1試合7イニング制で延長戦なし、5回5点差でコールドゲーム成立
※ クライマックスシリーズのみ無死満塁からのタイブレーク適用
・ 打者は低反発バット(木とカーボンの複合)もしくは木製バットを使用
・ バントは禁止
・ 投手は変化球の投球禁止(ただし、クライマックスシリーズでは2ストライクから投球可)
・ ストライクの見逃しは1球目でもアウト(見逃し三振扱い)
などが挙げられます。
審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。
ここからは、本校関係の試合結果について報告いたします。
(リーグ戦)
10月1日(土)
城南 〇 1 - 0 ● 徳島科学技術
城南 〇 2 - 0 ● つるぎ
10月2日(日)
城南 〇 4 - 0 ● 徳島科学技術
城南 〇 4 - 1 ● つるぎ
10月9日(日)
城南 〇 8 - 0 ● 小松島西B
10月15日(土)
城南 ● 2 - 3 〇 吉野川・池田辻
城南 〇 4 - 2 ● 脇町
10月22日(土)
城南 〇 6 - 1 ● 名西
城南 〇 2 - 0 ● 小松島西A
10月23日(日)
城南 △ 0 - 0 △ 小松島西A
城南 〇 6 - 7 ● 小松島西B
10月30日(日)
城南 〇 3 - 1 ● 三本松(香川)
城南 ● 1 - 4 〇 徳島科学技術
計 9勝 3敗 1分け(リーグ2位)
今年のリーグ戦は、開始直後から昨年度のリーグ王者らしい戦いを展開し、白星を重ねてきましたが、最終節で逆転され2位となり、残念ながら連覇を逃しました。
(クライマックスシリーズ)
11月3日(木)
準決勝 城南 〇 7 - 0 ● つるぎ(5回コールド)
決 勝 城南 〇 5 ー 1 ● 名西
~ 昨シーズンの忘れ物を取り戻す、悲願のCS初制覇!! ~
リーグ連覇を逃した悔しさを晴らし、昨年度タイブレークの末に敗れたクライマックスシリーズの借りを返したい。チーム全員が強い思いを持って迎えた準決勝では、見事な攻撃力を発揮してつるぎ高校にコールド勝ちし、2年連続の決勝進出を果たしました。
決勝戦は、秋季大会1回戦で激闘を展開し、城南にサヨナラ負けを喫したリベンジを期する難敵・名西高校との対戦となりました。
試合は1回表に先制を許して以降、先発國平は最少失点でしのぎますが、攻撃が不発で6回裏まで0-1とリードされる苦しい展開が続きました。しかし、この回先頭の代打蔭山が右翼手の頭上を遙かに超える三塁打を放ったことを皮切りに、頼れる2年生の連打で見事、逆転に成功。最終回は炭谷が無失点に抑え試合終了。1,2年生の戦力が見事に機能し、悲願の初優勝を果たしたことによって、今後のチームの躍進につながる大きな自信を得ることができました。
~戦いの先にある、高校野球と球児の「未来」~
トーナメント方式とは違い、多くの選手に出場・活躍のチャンスがあるリーグ戦では、新戦力の発掘という視点を冷静に持つことができます。
今年度であれば、ストレートのみという制限がありながら、41イニングを投げ抜く力投で最多勝投手になった馬詰や、主に先発投手としてそれに続く31イニングを投げてきた大川といった投手陣、攻撃面ではここまで公式戦未出場ながらチーム内で打率トップの活躍を見せた遠藤やチーム最多安打を放った中山と大野、捕手として守備率と盗塁阻止率でトップとなった上原を筆頭に、多くの選手が攻守に自信を付けたように思います。
また、現在の高校1年生が3年生になる2024(令和6)年の春から、硬式金属バットは飛びすぎないように規格変更することが決まっています。打席に立つことにより、そこへの移行をスムーズにできるだけでなく、木製バットを使用する大学・社会人・プロといった上のカテゴリーで通用するスキルを身につけることができます。
リーグ戦で試合を戦う中で、部員一人ひとりが未来における日本の野球界のあり方と、それぞれの夢へと続く道をいかに進むのか。これらについて考える良い機会であったように思います。
普段は限られたスペースでの活動を余儀なくされている本校にとって、この時期に多くの実戦経験を積むことができたことは意識の向上につながりました。リーグの運営に携わっていただいた事務局をはじめとする皆様への感謝を申し上げるとともに、本校を含め県内はもとより全国すべてのリーグ参加チームが熱い秋の戦いを活かし、今後活躍することを期待しております。
《文責》尾形
2022(令和4)年10月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
9月、10月に行われました練習試合につきまして、報告させていただきます。
9月 7日(水) 城南 ● 4 - 8 ○ 徳島北
9月10日(土) 城南 ● 6 - 8 ○ 川島
9月11日(日) 城南 ○ 4 ー 3 ● 板野
10月 8日(土) 城南 ○ 9 ー 2 ● 東灘(兵庫)
城南 ○ 1 ー 0 ● 東灘 ※3回まで
10月16日(日) 城南 ○ 3 ー 0 ● 洲本実(兵庫)
城南 ○ 10 ー 4 ● 洲本実
10月29日(土) 城南 ○ 7 ー 6 ● 穴吹
~課題は強くなるために、強くなる資格を持った者だけに与えられる~
9月前半の練習試合は、新人ブロック大会の辞退以降続いていた悪い流れが切れず、投手陣を中心に故障者が相次いだことも相乗して非常に内容の悪い試合が続きました。練習試合で苦しんだことが秋季大会1回戦を勝つことにつながったと言えばプラスですが、まだまだ課題が多いと感じさせられました。
10月の主戦場は「Liga 徳島・三本松」ということもあり、通常の形式での練習試合はあまり行われていません。10月の練習試合は結果でいえば全勝ですが、まだまだ春から勝ち上がるためには課題も多いと感じさせられるものであり、秋の深まりとともに下がる気温のごとく、寒い展開になる試合もありました。
この時期に求められるのは、新戦力の台頭とレギュラー陣の課題克服の両面から見たチーム力の底上げです。能力的にも15名の選手全員にレギュラー獲得のチャンスがあり、いかに強みを活かして競争を勝ち抜くのかを見守っている段階で、今後の成長が求められます。
10月からは本格的に、技術練習と並行してトレーニングが行われており、特にまだ身体が未成熟でパワー不足感が否めなかった1年生にとっては厳しい表情を浮かべる日々が続いています。とはいえ、2年生はより厳しい選手10名の状況から成長を遂げたことを考えると、仲間が1.5倍に増えた今年は必ず全員で乗り越えることができると信じています。
11月で練習試合は終わり、いよいよ冬を迎えます。今年のうちに練習試合を通じて課題を明確にし、この冬は課題意識を持って鍛え抜くことにより、春・夏には素晴らしいパフォーマンスを発揮できるよう取り組んでいきます。
《文責》尾形
2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)
~今年も全員全力、全集中!!~
2学期中間考査最終日の10月14日(金)午後、本校では各部活動と有志生徒による環境防災活動が行われました。
硬式野球部は、選手は昨年度同様に学校東側にある側溝の掃除、マネージャーはグラウンド内の除草活動を行いました。
昨年度は2年ぶりの実施かつ、選手10名という少人数であり、男子硬式テニス部とともに長時間かつ過酷な清掃活動となりました。しかし今年度は、選手の人数が5人増えただけでなく、男子ソフトテニス部という強力な援軍が加わたため、昨年度より大幅に負担が軽減されたことはもとより、充実した活動を展開することができました。
昨年度のこの活動を通じ、ゾーン(Zone:理想的心理状態)に入った経験を持つ2年生が先頭に立ち、今年初めて体験する1年生に「ゾーン(Zone)に入るぞ」と声をかけていました。今年も部員、スタッフ全員が「全集中」、地域と仲間のために泥にまみれ、すべての集中力を清掃活動に注ぎました。
やはり汚れも2年分と1年分では大きな違いがあり、人数という戦力も手伝い昨年度より短時間で、きれいにすることができました。
マネージャーは、グラウンドではフェアゾーンからファウルゾーンにかけての除草作業と、秋の始まりとともに落ち葉の目立つ倉庫や監督室の周辺を丁寧に清掃し、部員たちが健やかな気持ちで活動できるようにと環境整備に取り組みました。
私自身も、昨年度に続き側溝に入り作業をしていましたが、今年は側溝内に丈の長い草が多く生えていることに気づきました。これはグラウンドからの土の流出と生活排水による水分、栄養分の供給により、本来なら草が生えるはずがない場所であるにも関わらず、すべての要素を成長につなげることで大きく育つということでしょう。
「この草のごとく、強くなろうやないか」夏の選手権以降、本来のパフォーマンスとはほど遠い屈辱的な経験をしてきましたが、春にはどんな困難にも負けないチームに成長できるよう、一人ひとりがすべての悔しさを成長への原動力へ転換しろ、と草が教えてくれたように思います。
さらに防災上の観点からは、側溝が道路下を横断する区間にも多くの土砂が堆積しており、この活動で少しでも掘っておかなければ、いつか詰まって甚大な浸水被害につながりかねない、と感じました。
「気づきを行動に」改めて、この活動は地域を守るためのものであると実感しました。
環境防災活動の後は、全体練習を行いました。この活動の後、本校で行われた練習試合で対戦したチームの関係者からも「きれいな学校ですね」と声をかけられ、非常に清々しい気分でした。「この前、学校全員でやったんですよ」と話しましたが、外部から来られた方にも城南高校のエネルギーを実感していただける、非常に充実した活動であったように思います。今後もこの環境を維持し、改めて地域のサポートに対する感謝を忘れず、日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦
春季大会準決勝以来の再戦・令和の「徳島の早慶戦」
~「一球一心」の挑戦者として、
勝利を目指して全力で戦い抜くチームの「心はひとつ」~
9月25日(日)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦が行われました。
本校は第1シードの徳島商業高校と対戦しました。
春季大会準決勝以来、今年二度目となった令和の「徳島の早慶戦」は、最終回まで両校の執念がぶつかり合う好ゲームとなりました。
《バッテリー》
(城南)神戸,馬詰-上原(徳島商)森(煌)-滝上
《長打》
▽三塁打 (徳島商)森口
1回表、この日1番に起用された炭谷が内野安打で出塁し、盗塁でチャンスを広げます。しかし、この好機で後続を打ち取られ無得点に終わりました。
1回裏、徳島商の先頭打者を安打で出し、死球で一死一・二塁。4番打者を捕邪飛に打ち取り二死としますが、5番打者に左前への安打を打たれ先制を許します。なおも二死一・二塁で6番打者に左前への安打を許しますが、本塁に突入する二塁走者を左翼蔭山からの好返球によって本塁でタッチアウトに仕留め、追加点を阻止し、最少失点に抑えます。
2回裏には1番打者に右翼炭谷の頭上をはるかに超える三塁打を打たれ、リードを2点に広げられます。以降も再三にわたりピンチを作りますが、エース神戸は2けた四死球と絶不調で精彩を欠いた1回戦とは違い、強打者が続く徳島商業打線を相手に、要所を締める粘りの投球を展開します。
高校野球において、試合の流れが最も変わりやすいと云われている、グラウンド整備後の6回の攻防。
円陣の中心に立った副主将の上原が、全員に掲げた後半戦のテーマは「大和魂」。
反撃を期して臨んだ6回表、城南は1番炭谷からの好打順でしたが3者凡退に打ち取られます。
逆に6回裏、先頭打者である徳島商の4番打者が放った強烈な打球が二塁への強襲安打となり、犠打とバント安打で一死一・三塁。7番打者への2球目に盗塁を許し、二・三塁と局面が変わりカウント2-0からの3球目。ここでボークを取られ、最終的には決勝点となる手痛い1点を献上します。さらに走者を三塁に残した局面が続き、3-0から投じた球が暴投(打者は四球)となり、走者がもう一人生還。リードを4点に広げられます。その後、遊撃の失策で二死一・三塁となり、打順はこの日2安打の1番打者。一塁走者が盗塁し二・三塁と局面が変わり、ここで安打が出たら下手をすると7回コールドになりかねない状況で、ベンチは申告故意四球を選択。この作戦が功を奏し、二死満塁から2番打者を三振に打ち取り、これ以上の追加点を許しませんでした。
7回からは、ここまで力投を続けてきた神戸が三塁に回り、ベンチで声を出しチームを鼓舞し続けながら出番を待望していた1年生の馬詰が登板します。こちらも故障明け初のマウンドとなりましたが、勢いのある投球で走者を出しながらも要所を締め、2イニングを無失点に打ち取り、9回表を迎えます。
今こそ「大和魂」を発揮すべき時だ。何もできずに負けるわけにはいかない。一点ずつ積み重ね、絶対に逆転する!
9回表は2番から始まる好打順。
一死から主将の3番大村が右前への安打で出塁し、4番神戸の死球、5番島の内野安打で一死満塁のチャンスを作ります。ここで6番蔭山の遊ゴロの間に三塁走者大村が生還し、やっと1点が入ります。
なおも二死一・三塁、好救援を見せた7番馬詰が左前に安打を放ち、三塁走者神戸が生還。点差を2点に詰めます。
ここで、代打に起用された中山が四球を選び、なおも二死満塁のチャンス。9番川丘の打球は高いバウンドのゴロとなりましたが、遊撃手の好守に阻まれ、一塁走者中山が二塁フォースアウトとなり、反撃もここまで。
2対4で敗れ、残念ながら2年連続のベスト8進出を逃しました。
~私たちは聖地で心技体を磨き、負けない力を身につけて春を迎える~
今大会ナンバーワン投手との呼び名も高い徳島商業のエース・森投手とは、春季大会準決勝以来の対戦となりました。
そのときと比べてさらに威力が増した常時140km台のストレートを中心に、制球が少し高めに浮きながらも押してくる投球スタイルに序盤から苦しめられ、なかなか攻撃の糸口をつかむことができませんでした。
しかし、1回戦の名西戦までに多かったフライアウトを減らし、低い打球を意識した攻撃を徹底することができました。
好投手を擁するチームから勝機をつかむためには、まず自分のできることを徹底し、低く速い打球を打っていくことが大切です。ただコンパクトに、タイミングを早く、というのではなく、振り負けないようにする。そこが一歩及ばなかったのが課題であり、鋭いスイングができる体力を全員が身につけることこそ、攻撃面における冬の課題であると痛感しています。
加えて、大量得点が見込みにくい展開の試合では、出してはいけない走者を出塁させ、本塁に返すという「絶対に取られてはいけない失点」が命取りになります。
この試合ではボークと暴投が決勝点となりましたが、その伏線には守り切れなかったことがあります。
記録が強襲安打になった打球、送球が間に合わなかった内野安打、これらはアウトにできなかっただろうか。このような記録に表れないエラーもことごとく失点につながった事実を受け止め、次に同じような思いをすることがないよう、練習で鍛えてどのような打球も処理する対応力と守備範囲、送球力を身につけることが望まれます。守備は信念を持って練習し続けることで必ず成長します。勝ち切るためには、まず「負けない」ことがベースになります。
この大会で、1年生もスタメン4名をはじめ、8名が出場しました。今大会で存在感を示す活躍を見せた者も、そうでない者も15名全員、平等にレギュラー獲得のチャンスがあります。
この秋、冬で様々な経験と鍛練を積み、自分の武器を明確にしてそのクオリティーを向上させ、もう一回り大きくなって今度は必ず先にリズムをつかみ、勝つことができるよう取り組んでいきたいと思います。春にはより多くの戦力が台頭することを、スタッフも楽しみにしています。
今年の徳島県は、まさに戦国模様。2回戦で敗れたという結果は悔しいですが、この試合内容からも決して甲子園には手が届かないものではない、ということを実感した秋でもありました。
そして、体調不良者の続出による新人ブロック大会途中棄権、その後の極度の不振、投手陣の相次ぐ故障、と他校以上に多くの試練を乗り越えてきたことによって、コンディション管理の難しさと重要性に気づき、困難から逃げずに戦い抜くことのできる、目に見えない力をつけることができた秋になったとも実感しています。
冬を越したときには、他のチームもレベルアップし、さらに戦国模様が顕著になるものと見込まれます。この期間に、徳島県のどのチームよりも成長し、春に花を咲かせるための一歩を踏み出す準備として、試合の翌日は1日をかけて、部員・スタッフ全員で私たちの「聖地」である練習場の環境整備に取り組みました。
2年生が甲子園を目指して戦うことができるのも、来夏の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を残すのみとなりました。
「今ありて未来も扉を開く 今ありて時代は連なり始める」
ここからは、日々の取り組みに後悔を残さないことが大切になります。
2023(令和5)年に創部125周年を迎える城南高校硬式野球部。
先輩方が築き上げた伝統をより発展させ、夏の選手権初出場という形で125年目の夏を迎えることは、城南の総意です。
日々の練習におけるこの一球、この一本が成長につながると信じ、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、負けないチームを目指して成長できるよう取り組んで参ります。
皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会 日程の変更について
台風14号接近に伴い、大会日程が変更となりました。
第75回_徳島県高等学校野球秋季大会_組合せ(0917変更).pdf
次戦は9月24日(土)、アグリあなんスタジアムで徳島商業高校と対戦します。
当初の予定では1日開けて次戦の予定でしたが、1週間の間隔が開いたことによりコンディションの調整や課題の確認・消化に充てることができ、本校にとってはプラスに働きます。
1回戦の反省を生かし、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、一戦必勝で戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦
~勝つことの厳しさを教えてくれた激戦を制し、2年連続の開幕試合白星発進~
9月17日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦が行われました。
昨年に続き、開幕試合となるこの一戦。今年は名西高校と対戦しました。
バッテリー(名西)南-廣川 (城南)神戸-上原
長打 ▽二塁打 (名西)野木
新人ブロック大会の不戦敗以降、体調不良者は全員が戻ってきたものの、投手陣に故障者も出るなどチーム状態は非常に厳しいものでした。この日先発し、完投したエース神戸も8月12日(金)の新人ブロック大会1回戦以来、1ヶ月ぶりの登板となりました。故障明け初の登板となったこの試合は、要所を締めながらも一試合を通じてボールが先行し、非常に苦しい投球内容となりました。
援護したい打線も相手投手を捉えきれず、3回表には死球で走者を許してできた二死一・二塁の場面から失策で先制を許す、という非常に悪い流れで試合が動き出します。
3回裏の攻撃では9番國平が失策で出塁、1番大村がエンドランを敢行し安打となり、さらに盗塁で一死二・三塁。2番上原の犠飛で同点に追いつき、なおも二死二塁。3番蔭山が中前に安打を放ち、勝ち越しに成功します。蔭山は5回裏にも右前に適時打を放ち3-1とリードを広げましたが、このまま優位に試合運び、という展開にはなりませんでした。
グラウンド整備直後の6回表。先頭から2者連続で四球を与え、犠打で一死二・三塁の場面、1番打者に右前に運ばれ同点に追いつかれます。6回裏、7回裏の攻撃は先頭打者が出塁するも得点には結びつかず、反撃に向けたリズムをつかむことができませんでした。
8回裏には内野安打や四球などで炭谷、島、大野が出塁し一死満塁。8番川丘がスクイズを決め勝ち越しに成功し、死球でなお二死満塁の好機が続きましたが、追加点が取れず、1点リードで9回表を迎えました。
名西は先頭の1番を安打で出塁させたあと、続く2人を内野ゴロで打ち取り勝利まであとアウト一つまで迫りながら、4番に死球を与え一・三塁とし、続く5番に安打を打たれ同点に追いつかれます。続く6番をカウント2-2まで追い込んだ後、5球目を左前に運ばれ、二塁走者がホームを目指しますが、まずは左翼の蔭山が落ち着いて遊撃川丘へ素早く送球、川丘の送球を上原がしっかりカバーし本塁でタッチアウトにし逆転を許さず、同点で9回裏の攻撃を迎えます。
制球に苦しみながらも失点を4点に抑え、ここまで163球の粘投を続けてきた神戸に、これ以上負担をかけるわけにはいかない。どうか、全員で援護したい。もうサヨナラしかない。
9回裏の先頭打者は捕手として、体を張ってリードし続けてきた上原。遊ゴロが失策を誘って出塁し、続く蔭山が犠打で送りサヨナラのチャンスを作ります。「決めてくれ」というチームの期待を背負って回ってきた4番炭谷の打球は左翼への平凡なフライでしたが、これを左翼手が落球し一死二・三塁。最後はここまで3安打の5番島が中前にサヨナラ安打を放ち、勝負を決めました。
内容的には課題が多く、「相手に勝たせてもらった」という試合でした。負けに等しいといってもおかしくない内容でしたが、試合後の挨拶で大村主将が「(ブロック以降)チームの状態が最悪でした」と話したように、私たちもその苦しい状況を一緒に戦ってきた中で、本当にこの難局をよく乗り越えたというのが正直な感想です。今日だけは内容以上に、勝ったという結果を最大限に評価したいと思います。
しかし、強豪が集い混戦模様の今大会を制すためには、2回戦以降はそういうわけにはいきません。内容にしっかりこだわって、負ける要素をゼロに近いところまで減らし、勝つ要素を増やすことが望まれます。本来であれば2日後に行われるはずだった2回戦は台風による天候不順が予想されるため、1週間後の9月24日(土)に順延となりました。課題回復に向けた練習をする期間ができるだけでなく、コンディションの調整ができることから間違いなく私たちに追い風が吹いています。
対戦相手は第一シード、徳島商業高校。この2年間で公式戦では3戦3敗ですが、徳島県における野球草創期には県民の人気を二分する「徳島の早慶戦」と呼ばれた人気カードです。野球伝来150周年の特別な秋。先輩たちや応援してくださる皆様の思いがチーム躍進の追い風になると信じて、次戦も「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で勝利を目指し全力で戦って参ります。
皆様、応援ありがとうございました。次戦も応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
「日本野球聖地・名所」認定について
硬式野球部の練習場、バックネット裏にある「徳島県立城南高等学校 徳島野球発祥の地 石碑」が、日本野球機構、全日本野球協会、野球殿堂博物館によって「日本野球聖地・名所」に認定されました。
この事業は、日本に野球が伝来して今年で150年を迎えることを記念し、日本の野球文化の発展に貢献した場所を150周年にちなんで全国の150カ所を聖地・名所に認定するというものです。
徳島県では「野球のまち阿南」と本校の2カ所が認定されました。高等学校関係では本校の他に茨城県立水戸第一高等学校、和歌山県立桐蔭高等学校と全国で3カ所しか認定されておらず、今回の認定は、チームはもちろん学校としても、非常に名誉なことで喜ばしいと感じております。
『徳島中学・城南高校百年史』によると、「明治20年頃から徳中生は、森萬吉、岩佐直の二人の教師から、野球の手ほどきを受けてきている。しかし、当時はバットもボールもなく、木切れでゴム球をなぐっていたに過ぎないが、これが野球の始まりといえないこともない」との記述があり、本校に野球部が創設された1898(明治31)年より前に野球が伝わったのも本校であることがわかります。城南高校は名実ともに、徳島県における野球発祥の地です。
ボール3個から始まった本校硬式野球部の歴史は、今年で創部124周年を迎えます。
認定証を生徒たちに紹介する際、竹内監督からは「(野球部の歴史が)古いからすごいのではない。ここまで124年間続いてきたことが素晴らしいのだ。みんなはその城南高校硬式野球部の歴史の1ページを刻む一員であることの自覚を持って、これからも取り組んでほしい」という話がありました。
改めてチーム一同、徳島県の野球文化をリードしてきた城南高校硬式野球部の伝統をつなぐ一員としての自覚を強く持ち、先輩方への感謝を忘れず日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
私たちはこれからも県民に愛され、野球少年の憧れとなるチームを目指し、精進して参ります。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会
9月8日(木)、鳴門市のアミノバリューホールで第75回徳島県高等学校野球秋季大会の組み合わせ抽選会が開催されました。
本校の初戦は9月17日(土)に鳴門オロナミンC球場で行われる9時30分からの第一試合、名西高校との対戦となります。
昨年度に引き続き、開幕試合となります。名西高校とは昨年度の選手権1回戦、総体協賛ブロック大会決勝で対戦しており、この2年で3回目の対戦となりますが、ここまで1勝1敗です。まずはこの初戦に全力を尽くし、この大会を通じて一戦必勝で勝ち上がり、12年ぶりの選抜出場につながるよう戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年7.8月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
新チーム発足から1ヶ月。練習試合を戦う中で様々な成果と課題を見つけ、チームの強化に努めています。
今回は7月後半から8月にかけて行われた練習試合の結果について報告させていただきます。
7月26日(火)
城南 〇 13 ー 3 徳島市立
7月29日(金)
城南 〇 5 ー 4 徳島商
8月4日(木)
城南 〇 5 ー 1 阿波
8月6日(土)
城南 〇 7 ー 6 今治西(愛媛)
城南 ● 6 ー 8 岩国(山口)
8月7日(日)
城南 〇 5 ー 2 岡山城東
城南 ● 2 ー 16 岡山城東
8月9日(火)
城南 〇 5 ー 2 三本松(香川)
城南 〇 8 ー 3 三本松
8月27日(土)
城南 〇 4 ー 0 那賀
8月28日(日)
城南 ● 1 ー 9 松山聖陵(愛媛)
~確立しよう、この世代の城南野球を~
秋季大会ベスト8,春季大会ベスト4に進出したチームでレギュラーだった2年生を軸に、新チームが発足しました。
投手力でいえば昨年度のような絶対的エースが存在するわけではなく、複数投手の継投が軸となります。野手陣も各ポジションで競争が激化し、選手15名の誰が出場しようと責任感を持ってプレーをする 姿勢がチーム力を向上させる原動力となります。
夏休み前半は、強豪校相手にも接戦をものにし勝利をつかむなど、上々の滑り出しでした。しかし、新人ブロック大会の不戦敗以降は体調不良と活動自粛によってリズムが狂ったことから、チームの状態が調子がなかなか上に向かず苦しむ状態が続きました。
秋季大会に向けて、まずは感覚を取り戻すことが最優先。誰も望んでいなかった得難い試練を乗り越えることで、より一層強いチーム力が育まれることと信じています。
皆様におかれましては、今後もチームの成長に期待し、応援いただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年6.7月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。
更新が大幅に遅れましたが、6月および7月前半の練習試合について、報告いたします。
6月12日(日)
城南 △ 4 ー 4 加古川北(兵庫)
城南 ● 2 ー 3 加古川北(兵庫)
6月18日(土)
城南 ○ 17 ー 0 海部
城南 ○ 18 ー 5 海部
6月19日(日)
城南 ○ 7 ー 4 高松北(香川)
城南 ○ 5 ー 4 岡山商大附
6月25日(土)
城南 ● 3 ー 8 高松西(香川)
城南 ● 3 ー 11 松山北(愛媛)
6月26日(日)
城南 ○ 8 ー 3 飾磨(兵庫)
城南 ○ 1 ー 0 飾磨
7月2日(土)
城南 ○ 7 ー 6 武田(広島)
城南 ○ 5 ー 4 岡山学芸館
7月3日(日)
城南 ● 2 ー 4 玉野光南(岡山)
城南 ● 6 ー 10 玉野光南(岡山)
7月10日(日)
城南 ○ 2 ー 1 阿南光
~この環境で、この仲間とともに野球ができる感謝の思いを持って戦い抜く~
20人の選手、10名のマネージャー、3名のスタッフで構成されたチームで戦う最後の1カ月半。
3年生を慕う下級生は「3年生を引退させたくない」という思いを共有し、夏に向けて全力で戦う姿勢を試合で発揮しました。2年生が修学旅行で離脱した6月25日は非常に厳しい戦いを強いられましたが、2年生が戻ってきた翌日はしっかり連勝し、やっぱり全員が揃ってこそ城南の野球だということをチーム全員が強く感じる期間でした。
この期間中に主力選手が骨折し、当該選手は選手権への出場が絶望的なものになりましたが、「甲子園に行ったら出場できるから勝ち上がろう」と鼓舞する3年生の姿がありました。
昨年度の甲子園出場経験校や、プロ注目選手を擁する各地域の上位進出校といった実力のあるチーム相手にもしっかり自分たちの戦いを展開し、チーム力の向上が随所に見られます。
平日のグラウンドこそ他部との共用ですが、全員が自分らしさを全開に発揮できる抜群の人間関係、そして保護者の皆様のバックアップという環境は非常に充実しております。この環境で野球ができる感謝を存分に発揮したのは父の日である6月19日(日)。日頃の感謝を発揮した孝行息子・娘ぶりを、試合の中で存分に見せてくれた1日であったように思います。
本来であれば3年生が現役の間に更新すべきところ、大幅に遅れてしまい深くお詫び申し上げます。
閲覧いただいている皆様におかれましては、今後とも本校硬式野球部を応援いただきますよう、よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会
8月12日(金)から、新チーム初めての公式戦となる徳島県高等学校野球新人ブロック大会が開幕しました。
この大会で各ブロックの決勝進出2校は、秋季大会のシード権を懸けて戦う新人中央大会への出場権を得ることになります。
昨年度は選手10名の中に故障者1名、実質9名で優勝という快挙を遂げたこの大会。それを経験した2年生5名は、この1年間で秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4と少数精鋭ぶりを発揮した自信と、シード校でありながら2回戦で敗れた選手権の悔しさを持ち、最上級生として初めて戦うこの大会をいかに勝ち抜くかをテーマに練習に取り組んできました。
今年は昨年度の1.5倍となる15名の選手を擁して臨むこの大会。初戦は、この夏の選手権でベスト8に進出し、投手2名が残る城北高校との対戦となりました。
1回戦 城南 ー 城北(鳴門渦潮高校グラウンド)
(南)神戸、馬詰-上原 (北)飯田-向井
▽本塁打
▽三塁打 (南)炭谷、島
▽二塁打 (南)大村、神戸
~勝負には勝ったが、まだまだ強くなれる! 課題と成果を明確にした、新チーム公式戦初勝利~
1回表二死から3番大村が安打で出塁し、4番炭谷が右中間に三塁打を放って先制します。
以降、6回までは併殺打やサインミスなど拙攻が目立ち、下手をすると逆転されかねない悪いムードで展開しましたが、エース神戸の粘りの投球に応え、守備陣も堅く守り抜き、ピンチを最小限にしのぎました。
流れが変わったのは、ここまで好投を続けてきた城北のエース飯田投手の投球数が100に達した7回表。1番馬詰の死球、上原の犠打で一死二塁とし、大村の二塁打と神戸の安打で2点を追加し、流れは完全に城南へ。8回にも8番國平のスクイズで1点、9回表無死から大村の安打、炭谷の死球で一・二塁とし、5番神戸、6番島の連続長短打などで3点を追加し、さらに城北を突き放します。
最終回は総体でもマウンドを経験した1年生の馬詰が登板。先頭打者に安打を許し、牽制球のミスで三塁まで進まれるものの、後続を2者連続奪三振、最後の打者を三ゴロに打ち取り試合終了。
終始、多くの課題は見つかりましたが、先輩から受け継いだ粘り強さを発揮し、新たにレギュラーの座をつかんだ4名をはじめとする新戦力の台頭との相乗効果で、新チーム最初の公式戦を白星で飾りました。
8月13日(土)準決勝
城南(不戦敗)ー (不戦勝)鳴門渦潮
1回戦に勝利し、選手権準優勝の強豪・鳴門渦潮高校との対戦が決まりました。
昨年度の新人ブロック大会の再戦となる組合せ。今年も勝つためにはこのままではいけない、という危機感を覚えた生徒たちは、もう一度気持ちを引き締め新人中央大会進出を懸けて戦おうとした矢先、体調不良者が続出しました。
この日の朝の時点では、試合ができる人数がいましたが、学校とスタッフで協議した結果、この状況では戦うべきではないと判断し、残念ではありましたが準決勝を辞退し、不戦敗となりました。
~戦わずして敗れた屈辱を、絶対に全員で乗り越えよう! そして、あらゆる面で強くなるぞ!~
昨年度は選手10名で臨んだ大会、故障者が1名おり実質9名で優勝した新人ブロック大会でしたが、15名で臨んでこのような終戦となり、これまでにチームが経験したことのない悔しさを覚えました。徳島県でも最大2000人以上が感染するなど、新型コロナウィルス感染拡大が猛威を振るう最中、私たちは試合の前に、見えない敵との戦いに敗れました。
私としても、試合を戦わずして敗れるという屈辱的な経験から、改めて健康管理の重要性を再認識し、責任を感じる次第であります。秋季大会以降は二度とこのような思いをすることがないよう、チーム一同、より自己管理に対する意識を高め、身体の強さと試合での勝負強さをより高め、最後まで戦い切れるよう努力してまいります。
夏休みの後半は、チームはしばらく活動を休止しましたが、現在は全員が復帰し、この悔しさを乗り越え秋季大会では必ず頂点に立とうと、今まで以上に自己管理への厳しい意識を持って日々の練習に取り組んでいます。
活動休止期間中は、私たちが目標としてきた第104回全国高等学校野球選手権大会をテレビで観戦する時間をかなり取ることができました。大会歌である「栄冠は君に輝く」の3番の歌詞には「風を切る 球の命に 宿るもの 美しく匂える健康」という一節がありますが、本当にこの歌詞が身に沁みると感じた試練の夏となりました。
野球ができる健康のありがたみを知り、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、必ずこの試練を乗り越え、秋季大会ではグラウンドを暴れ回り、一戦ずつ勝ち上がっていく城南健児の姿があると信じています。
皆様、この夏は大変ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。そして、応援いただき、ありがとうございました。
今後も本校硬式野球部の活躍を願い、応援いただきますよう、よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 新人中央ブロック大会組み合わせについて
選手権の悔しい敗戦の翌日から、新チームが始動しました。前チームから活躍してきた5名の2年生を軸に、もう一度基礎・基本から強化に努めています。
さて、秋季大会のシードを決める新人中央大会への出場権を懸けた、新チーム最初の公式戦である新人ブロック大会の組み合わせが決定しましたので、ここで報告させていただきます。
本校の初戦は8月12日(金)の第一試合(9時30分試合開始)、城北高校と対戦します。会場は鳴門渦潮高校です。
なお、今大会は新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえ、観戦は関係者(保護者・家族、教職員、OBなど)のみに制限されます。
昨年度は優勝し、中央大会進出を果たしたこの大会は、新チームの実力を知る上で良い機会となります。
「一球一心 ~心はひとつ~ 」この意識を大切に「挑戦者」として戦い、一戦必勝で頂点を目指します。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会2回戦
~ワンプレーの重みを知るラストゲーム、夏の課題を後輩に託して~
7月18日(月)、鳴門オロナミンC球場で第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の2回戦が行われました。
本校は、城東高校と対戦しました。総体協賛ブロック大会A,Bブロック優勝校同士の対決となり、両校のプライドを懸けた負けられない戦いでした。
《バッテリー》
(城東)兼本、清重 ー 森本 (城南)木内 ー 大西
《長打》
▽三塁打 (城東)兼本
この試合のテーマは「絶対、打ち勝つ」。
1回戦同様、豪打で相手の機動力を圧倒しようという思いで試合に臨みました。
しかし、初回から選手の動きが固く、本当に城南らしくない試合だったように思います。特に新聞報道の通り、終わってみれば初回の攻防から流れをつかめなかったことが敗因となりました。
1回表、先頭打者が四球で出塁し、2番打者を遊ゴロに打ち取り、二塁でフォースアウトに取ったあとの送球を一塁手が落球し一死一塁。3番打者を投ゴロに打ち取り、再び併殺のチャンスで送球が逸れ一死一・二塁。4番打者に右前に運ばれ、非常に嫌な形で先制点を許します。一方、城南は二死から3番西川珠が敵失で出塁するも大西が右飛に倒れ得点を奪えず、2回には相手の四死球で満塁のチャンスを作りましたが1番大村が二飛に倒れこの回も得点を奪うことができませんでした。
3回裏、先頭の2番西川壮が四球で出塁し、3番西川珠の犠打、4番大西の右飛で二死三塁。ここで5番坂東が右前に安打を放ち同点に追いつきます。さらに追加点を奪いたい場面でしたがカウント2-0からの盗塁失敗。痛恨のサインミスでこれ以上の追加点はありませんでした。
試合が再び動いたのは5回表一死から、8番打者を遊失で出塁させ、9番打者に右越え三塁打を打たれ再びリードを許すと、1番打者を遊ゴロに打ち取ったものの三塁でタッチし損ない野選となり、一死二・三塁。2番打者、カウント1-2と追い込んだ場面でスクイズバント、この場面で三塁走者に続き二塁走者も生還し1-4とリードを3点に広げられます。
後半勝負を期して6回以降の攻防。6回表を三者凡退に抑えた後、6回裏は今大会好調の5番坂東が右前安打で出塁し、続く6番神戸、7番上原が四球で出塁し無死満塁。城東は投手をエースの兼本投手から、スピードのある2年生の清重投手に交代。この好機をものにしたい8番川丘に対し3球連続でボール、そこから2球待ってカウント3-2から遊ゴロを打ち、それが併殺打となった間に三塁走者坂東が生還し2-4としますが、得点はこの1点止まりでした。
後半は走者を出しながらも粘り強く守り切り、これ以上の失点を許しませんでした。
攻撃は1点ずつ、という意識で攻め続けるも7回裏、8回裏と3者凡退に抑え込まれ、残すは9回裏の攻撃のみ。「サヨナラか?同点か?」の問いかけに、「サヨナラです」と答えた選手たち。まずは同点、という意識で始まった攻撃は一死から代打馬詰が死球で出塁するも9番木内が右飛に倒れ二死一塁。1番大村はカウント0-2と追い込まれながらも中前に安打を放ち二死一・二塁。クリーンナップまで回せば一気に逆転もある、と信じましたが、反撃はここまで。2番西川壮が三振に倒れ試合終了、残念ながらベスト8進出を逃しました。
生徒たちは全力を尽くし、最後まで諦めずよく戦い抜きましたが勝利まで一歩及びませんでした。
勝敗を分けたのは12個のフライアウトと、記録上の2つの失策が1回と5回の失点につながり、攻守両面において負ける要因が多く重なったということです。日本プロ野球界の名将として知られる野村克也氏は、生前「勝ちに不思議な勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉を残していますが、まさにこの試合を物語っているように思います。。
また野村氏が残した「ムードは技量に勝る 勢いはムードに勝る」という言葉も当てはまったように思います。城南ベンチのムードの良さは県内でも屈指のものですが、それにも勝る城東の勢いがありました。自分たちの野球を存分に発揮した城東と、自分たちの野球が最後まで展開できなかった城南。この差がイコール勝敗、という結果に直結したことに、チームにとって一生忘れることのできない悔しさを覚えました。
城南の部員たちは、どこのチームよりも「フェアゾーン以外の270度」を大切にして野球と学校生活に取り組んできました。その姿を間近で見守ってきただけに、3年生と一緒に野球ができなくなる日がこんなに早く来るとは思いませんでした。この日で高校野球は引退となりますが、部員10名で成し遂げた秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4、新人ブロック大会優勝という偉業は今後も城南高校硬式野球部の歴史で語り継がれることは間違いありません。
3年生にとっては、ここまで成し遂げてきたことを誇りに、今日敗れた悔しさを人生での成功につなげるエネルギーとなるよう、しっかり進路決定に向けて切り替えてほしいと願います。私たちスタッフも、人生の勝負を勝ち抜けるよう全力でサポートしていきます。
後輩たちからも「3年生と一緒に甲子園に行きたい。引退させたくない」と心から思わせる彼らの姿から、私たちスタッフもたくさんのことを学び、エネルギーをもらいました。
新チームは早速、明日から練習を開始します。失策やチャンスでの凡退、大会直前でのけがによる戦線離脱など、悔しい思いをした1・2年生がこの経験を活かし、より成長して躍進することこそ恩返しになります。甲子園を目指して、いかなる局面も「一球一心 ~心はひとつ~」、目先の一戦必勝を積み重ねるという意識を大切に日々、取り組んでいきます。
皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦
~ 夏の戦いの始まりを告げる猛打攻勢 ~
7月13日(水)、鳴門市のオロナミンC球場で全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦が行われ、穴吹高校と対戦しました。
《バッテリー》
(穴吹)曽我部、髙田、曽我部、髙田、細川-髙田、高橋、髙田、高橋
(城南)木内、神戸-大西
《長打》
▽三塁打 (城南)西川壮、坂東、上原、木内
▽二塁打 (城南)坂東2、神戸 (穴吹)曽我部
大西祐輝主将の選手宣誓で幕を開けた第104回全国高等学校野球選手権徳島大会。
野球伝来150周年の特別な夏、徳島県の野球を124年間支え続けてきた城南こそ、この夏の主役にふさわしい。
日々の練習で鍛え抜いた実力と先輩方が築いてきた伝統を自信に、甲子園を懸けた戦いが今日、始まりました。
晴天に恵まれ、非常に暑いグラウンド状態で始まったこの試合。竹内監督から与えられたテーマは「打ちまくれ」。この数試合、練習試合では打線が課題となっていましたので、とにかく積極的な攻撃をしようという意識で初戦に臨みました。
この試合では、初回から城南らしい野球を展開しました。1回表、失策で先頭打者の出塁を許し、後続の打者のサインミスで本来ならばアウトにすべきところをアウトにできず盗塁を許し、さらに犠打で一死三塁。非常に悪い形でピンチを作りますが、エース木内が冷静な投球で後続を断ち切り、失点を許しませんでした。
1回裏は「ピンチの後にチャンスあり」という格言の通り、先頭打者の1番大村が四球で出塁すると、2番西川壮が犠打を決め一死二塁。ここから3番西川珠、4番大西、5番坂東、6番神戸の連続長短打で一挙に4点を挙げてこの試合の主導権を握ります。
以降、2回から4回までは毎回、打者一巡の猛攻で一気に突き放します。3回裏には西川壮、坂東、7番上原、木内が三塁打を放つなど、攻撃の手を緩めず、4回裏には代打で出場した1年生の馬詰、8番川丘が左前に安打を放ち先発全員安打、さらに打席に立った選手が全員安打という積極的な攻撃を展開しました。
エース木内は4回を無失点、5回に登板した神戸も無失点に抑え19対0で勝ち、5回コールドで2年ぶりとなる夏の一勝を挙げました。
序盤は初戦特有の緊張も見えましたが、ミスが出ても全員でカバーし、チャンスを逃さず一気に攻め切る城南らしさが随所に見られる試合展開となりました。
特筆すべきはプレーだけでなく、声かけの面でも城南らしさが全面に現れていたことです。それを特に実感したのが、直前の練習試合で負傷し欠場した背番号5の炭谷が「城南のサードは打つんやで!」と、この日三塁手で出場した川丘を励まし続け、先発全員安打を達成する安打につながった場面です。本人は出場できないことが悔しくてたまらないはずですが、この声がチームに勇気を与え、勝利に貢献したことは間違いありません。360度すべての角度から勝利を目指して戦うことのできる強さをしっかり発揮し、大勝という結果に浮かれることなく、ここからの戦いでも意識は「一球一心 ~心はひとつ~ 」。次の試合もチャンスを最大限に活かし、一戦必勝で頂点を目指して戦い抜きます。
2回戦は7月18日(月)の第一試合(9:30開始)、城東高校との対戦が決まりました。雨天順延のため、当初の予定から時間帯が変わりましたが、この試合でも城南らしさを存分に発揮し、必ず勝利をつかみます。
皆様、本日は暑い中、それぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。ここからも全力で戦って参りますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
保護者会・マネージャーによる激励セレモニー
~支えてくれた皆様への感謝を胸に、全力で戦い抜く熱い夏を~
7月10日(日)の練習試合から練習試合からの帰校による第104回全国高等学校野球選手権徳島大会前の激励セレモニーが行われました。
まず最初に、3年生選手の母親から千羽鶴が送られました。城南のユニフォームを中心に、白から青への鮮やかな鶴のグラデーションで円形に囲まれた様子は、まさにチームの武器である「輪(和)」を象徴した秀逸なデザインであるように感じます。保護者の皆様におかれましては家事や仕事で本当に忙しい中、集まれる機会も少ないにもかかわらずチームのために極秘でこのような素晴らしいものを制作いただき、感謝しております。生徒と同様に素晴らしいチームワークを誇る保護者会の皆様、ありがとうございました。
この後、3年生部員が一人ずつ、今大会にかける思いを話しました。「高校野球を最後まで見守ってほしい」「恩返しは勝つことだ」「必ず甲子園に行く」「選手のみんなにパワーをもらっているので、私たちは全力でサポートしたい」など、今大会の躍進を予感させる力強い言葉が並びました。
この後、マネージャーからは千羽鶴とお守りが贈られました。
今年は2000羽の鶴で「徹」の文字を作りました。野球人生で懸けてきたものを貫徹してほしいという願いが込められています。また、お守りはキューブ型で、「一球一心」のチームスローガンや帽子のロゴなどがデザインされていますが、最も特徴的なのは選手、スタッフそれぞれの顔の特長をとらえたデザインの面があります。マネージャーが23名分それぞれに違うものを、心を込めて作った様子を想像すると本当に頭が下がります。きっとこの千羽鶴とお守りが、チームの安全を守ってくれるという安心感をもたらしてくれたことに、感謝しています。
支えてくれる人がいるからこそ、私たちは安心して戦うことができる。そのことを実感した1日でした。この日の練習試合では、今まで勝つことができなかったチームに勝って帰ってきましたが、このチームの可能性は戦っていくうちに、より成長していくものであると信じています。
全力でやり切ることこそ、サポートしてくれる皆様への恩返し。結果は後からついてきます。
「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを共有していることの安心感を武器に、一戦必勝で戦い切ることこそ、甲子園への近道です。私たちはこの手厚く、温かい支援に感謝しながら一球一打に懸け、全力疾走で頂点をつかみます。今後ともご支援、ご協力のほどよろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 開始式
~この特別な大会にふさわしい、記録と記憶に残る熱い夏に~
7月9日(土)、鳴門オロナミンC球場で第104回全国高等学校野球選手権徳島大会が開幕しました。開幕試合に先立って行われた開始式では、城南高校の大西祐輝主将が選手宣誓の大役を務めました。
大西主将は「日本に野球が伝来して150周年の特別な夏、大好きな野球を仲間とやれることをうれしく思います。新型コロナウイルスの影響で、部活動停止、時間短縮、対外試合の禁止など、厳しい状況の中でできる限りのことをやってきました。ともに汗を流してきた仲間、支えてくれた家族に感謝し、記録と記憶に残る熱い夏にすることを誓います」と力強く宣誓しました。
前日の城南高校で行われた「開会式」は良いリハーサルとなり、今日の選手宣誓は本人にとっても城南高校硬式野球部にとっても100点満点、5段階評定でいえば「5」の素晴らしい出来だったように思います。
今度は閉会式で優勝旗を受け取り、主役となれるよう「一球一心 ~心はひとつ~ 」
一戦必勝で勝ち上がり、徳島県の夏の主役を目指して全力で戦いますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年7月 硬式野球部活動報告(選手権開会式)
~聖地から始まる、124年目の夏!!~
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の開幕を翌日に控えた7月8日(金)の練習後、城南高校のグラウンドで「開会式」を行いました。
現3年生は入学以来、開会式を一度も体験していません。入学直後に一斉休校、そして全国高等学校野球選手権大会の中止に伴う徳島大会の中止により、先輩方が甲子園へのチャンスを理不尽に奪われる姿を見てきました。大会が再開された昨年度も、開幕戦出場チームと選手宣誓の主将のみで行われる開始式、という形になり、今年度も昨年度同様、開始式のみという形になりました。
私も含め、3人のスタッフにとっても高校球児の時代、選手権の開会式には夏の始まり、高校野球生活の集大成という意味を感じる特別な1日であり、それを一度も体験できないというのは生徒の気持ちを考えるとあまりにも辛い、と考えました。そこで、せめて学校で独自に実施しよう、という竹内監督の発案にチーム全員が賛同し、準備を進めました。鳴門オロナミンC球場からプラカードと校旗を借り、放送機器を設置して球場に近い臨場感を出すことによって、翌日に選手宣誓の大役を務める大西祐輝主将にとってもリハーサルにもなるのではないか、という思いも込められました。
全体練習の終了後、生徒たちの雄姿を見たいたくさんの保護者が来校されたことはもとより、年度末、そして期末考査の最終日で採点や各種作業に追われ多忙であろう多くの先生方もこの趣旨に賛同され、開会式の様子を見守っていただきました。校長先生、教頭先生をはじめとした多くの先生方が集まっていただいたことに、改めて部員たちはフェアゾーン以外の270度を大切に学校生活に取り組んでいるからこそ、先生方からも愛され、応援されているのだな、ということを実感しました。
入場行進では、球場で行われる開会式であれば1名しか持つことのできないプラカードですが、本校開催ということで4名の3年生マネージャーが交代で持ち、選手を先導しました。
マウンドまで行進をした後は整列し、「大会委員長」として参加していただいた校長先生からの激励を受けました。温かい言葉をいただき、チーム一同「ワクワクする」戦いを展開していきたいという思いをさらに強くしました。
激励の後は、大西主将が校長先生の前で力強く選手宣誓を行い、翌日の開始式のイメージトレーニングにつながる緊張感を持つことができ、翌日へのモチベーションにつながったようです。
開会式の最後は始球式と校歌斉唱で締めくくり、この校歌を徳島大会では5回斉唱し、甲子園に行こうという強い決意が生まれました。
野球伝来150周年の特別な夏。球場での開会式こそ叶わなかったものの、城南球児の聖地である城南高校のグラウンドで、私たちを応援してくださる大切な皆様に見守られて開会式を行うことができました。このグラウンドは、かつて甲子園球場で使用されているものと同じ場所で採掘され、同じバランスで配合された土が入れられて作られたと云われています。城南高校関係者の、甲子園への思いが込められたその土を踏みしめ、私たちの悲願である夏の選手権初出場に向け、一戦必勝で頂点を目指す戦いが始まります。
最新の研究では、1887(明治20)年に、すでに城南高校の前身にあたる徳島中学校には野球という競技が伝えられたとされています。すなわち、城南高校に野球が伝わって135年目、硬式野球部創部124年目の夏。チーム一同、この夏を全力で戦い、徳島県の野球文化をリードしてきた城南高校が再び甲子園で躍動することを願う皆様の期待に応えることができる、熱い夏にしていきます。
開会式にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。大会でも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
硬式野球部OB会によるバット贈呈式
~先輩方の思いを乗せた豪打こそ、最大の恩返しと信じて振り抜け!!~
7月6日(水)の練習終了後、城南高校硬式野球部OB会の立石 剛会長、海出 雄市事務局長が来校され、現役生徒への激励の品としてバット5本が贈呈されました。
贈呈式は例年、全国高等学校野球選手権徳島大会の初戦直前に行われ、その後の練習試合から激励の品が使用され始めますが、今年は少しでも早く新しいバットに慣れておきたい、という現役選手の希望を最大限に尊重していただき、贈呈式に先行して納品され、すでに使用されております。総体協賛ブロック大会や練習試合では先輩方の思いが込められたバットで安打を連発しており、チーム一同、この温かい配慮に対し深く感謝しております。
立石会長からは「最後の一球まで絶対に勝つ、絶対に負けないという強い気持ちを持って戦ってほしい」との熱い激励の言葉をいただきました。
応援してくださる皆様の「城南のユニフォームが甲子園で躍動する姿が見たい」という願いを叶えるため、
「一球一心 ~心はひとつ~」この思いを、バットを通じてOB会の皆様と共有し、この1年で鍛え抜いた技術と体力で豪打炸裂となればこれ以上の恩返しはない、と信じ、試合ではストライクを逃さず振り抜く姿勢で得点を積み重ね、夏の頂点へ駆け上がります。
OB会の皆様、本日はありがとうございました!
創部以来124年間の悲願を達成すべく、先輩方の思いをエネルギーにして全力で戦いますので、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせについて
~野球伝来150周年 この特別な夏、徳島県の主役を目指して一球一心 心はひとつ~
6月27日(月)、鳴門市のアミノバリューホールで第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の組み合わせ抽選会が行われました。今大会、本校は第4シードとして戦います。今大会の組み合わせは以下の通りです。
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせ.pdf
なお、今年度も開会式は行われませんが、開幕試合に先立って開始式が行われます。
開始式では徳島県の高校野球の発展に貢献した功労者への表彰と選手宣誓が行われますが、その選手宣誓の大役を本校主将の大西祐輝が務めます。
日本に野球が伝来して150周年の2022(令和4)年。徳島県では、1898(明治31)年、本校の前身に当たる旧制徳島中学校に野球部が創部されたことにより野球が始められました。以降、124年にわたる徳島県の野球の歴史を築いてきた本校の主将が、この特別な夏に選手宣誓を務めるということに運命的なものを感じます。
開始式の選手宣誓から始まり、閉会式の主役も城南であるよう、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で頂点を目指し、全力で戦い抜きます。皆様、応援よろしくお願いします。
なお、今大会は有観客での開催となりますので、たくさんの方が球場に応援に来ていただけることをチーム一同、心より願っております。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会
6月3日(金)から6月5日(日)にかけて、徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会が開催されました。
7月に開幕する第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の前哨戦となるこの大会。本校の戦いぶりについて報告いたします。
6月3日(金) 1回戦 城南 ー 徳島科学技術(むつみスタジアム)
バッテリー(徳島科学技術)山野井,岩本,矢野-大和 (城南)木内-大西
▽三塁打 (徳島科学技術)東條 (城南)木内
▽二塁打 (徳島科学技術)吉田
1回戦は春季大会第4シードの実力校・徳島科学技術高校との対戦となりました。制球力に自信を持つ両エースの投げ合いが予想されたこの試合は、1回表2死から内野安打と相手4番の三塁打で徳島科学技術に2点を先制される苦しい立ち上がりとなりました。
攻撃面では1回裏に西川珠の中前安打で1点を返したものの次の一点が奪えず、3回裏には四球と3番西川珠の犠飛で同点に追いつきますが、なおもチャンスの場面が続いたものの同点止まりと決して良い流れではありませんでした。5回裏に9番木内の中越三塁打と1番大村の犠飛でついに勝ち越し、前半を1点リードで折り返しました。
エース木内は2回以降を無失点に抑え、ピンチを冷静にしのいできたのに対し、6回以降は相手投手の交代に乗じて加点。6回2死から坂東の中前安打、死球で一・二塁とし、7番炭谷の内野安打で1点追加。さらに7回裏は、四球と失策で5点を奪いコールドゲームが成立。準決勝進出を果たしました。
6月4日(土) 準決勝 城南 ー 板野(徳島市民吉野川運動広場グラウンド)
バッテリー(板野)板坂,小川-楠本 (城南)神戸,木内-大西
▽三塁打 (城南)神戸
▽二塁打 (板野)土内,五條 (城南)西川壮,西川珠,木内
準決勝は、強力打線を誇り、秋季大会ベスト8に進出した板野高校と対戦することになりました。公式戦での対戦は新人ブロック大会以来です。そのときは城南が7回コールドで勝っているため、板野としては2度も負けるわけにいかないという強い思いを持って戦ってくることを見込み、城南としては気持ちを引き締め、今度も完勝して返り討ちに遭わせよう、というのが試合前の展望でした。
会場が当初の予定から変更され、城東高校の練習場である吉野川河川敷の徳島市民吉野川運動広場となりました。このグラウンドは方角が城南高校と同じであり、フライの見える角度は同じになる。そもそも、城南は不測の事態に強い、ということで、うちに分があるというイメージで試合に入りました。
この試合の先発投手は、2年生の神戸。次世代の城南を担う新戦力としての期待に応え、6回1失点、1回から2回に懸けて4者連続奪三振という力投を見せました。
1回裏、城南は二塁打を放った2番西川壮が暴投で進塁し1死三塁とし、3番西川珠の犠飛で先制。4回には6番炭谷、7番神戸、8番上原の2年生3連打、5回には4番大西の右前安打でそれぞれ2点を追加し、5-0とリードを広げます。
6回表に1点を取られましたが、7回裏に死球と4番大西の右前安打、暴投で7対1とし、あと1点でコールドゲーム成立、なおもチャンスが続くという場面。ここで点を取り切れず、8回表には複数の失策で1点を失い、再び5点差となりました。また、8回裏には9番國平の左中間への二塁打と2番木内の二塁打で1点を追加し、再度コールドゲーム成立のチャンスが続きましたが、ここでも決め切れず試合は9回に突入しました。9回表、先頭の代打に起用された3年生打者が執念で安打を放ち、この回3本の安打を許し1点を失いますが、最後は7回から登板したエース木内が、粘る4番打者を三振にねじ伏せ試合終了。新人ブロック大会以来の決勝進出を果たしました。
6月5日(日) 決勝戦 城南 ー 名西 (鳴門オロナミンC球場)
バッテリー(名西)北原,岩本-馬越 (城南)木内,馬詰,神戸-大西
▽二塁打 (名西)切原 (城南)坂東2
当初は6日(月)に予定されていた決勝戦ですが、天気予報によると荒天が予想されることから日程が前倒しされ、3連戦となりました。決勝戦の相手は、昨年の選手権徳島大会1回戦で敗れた名西高校でした。このブロックには城南へのリベンジを期すチームが多く集まっていましたが、決勝戦は城南にとってリベンジを果たす絶好の機会となる、絶対に倒すべき相手との対戦となりました。
先発のマウンドにはもちろん、昨年悔しい思いをしたエース木内。この日は7回無失点に抑えましたが、特に昨年は本塁打を打たれた相手4番との勝負では、3打席とも外野にすら飛ばさせない形でねじ伏せたのは圧巻でした。
2回裏の先頭打者は、準決勝の板野戦では最終打席に代打を送られ、悔しい思いをした5番坂東。前日とは違い、低く速い打球で左中間を抜く二塁打を放ち、続く6番神戸が犠打で1死3塁とチャンスを広げました。その後7番炭谷、8番上原の連続内野安打、9番木内、1番大村の連続安打で3点を奪い試合の流れをつかみました。さらに3回裏、5番坂東が今度は逆方向に二塁打を放ち、四死球と連続失策で加点し、さらに1番大村が右前安打を放ち6点差としました。
4回からは交代した相手投手の前に再三チャンスを作ったもののホームが遠く、またしてもコールドゲーム成立目前まで迫りながら試合を決め切ることができませんでした。
試合は8回表、ここまで無失点のエース木内は中堅手に回り、マウンドを1年生の馬詰に託しました。四球を2つ出したものの、2年生二遊間の堅実な守備で併殺打に打ち取り、最後は三振を奪うなど持ち味を十分に発揮した公式戦デビューでした。
そして9回は、準決勝で6回1失点と好投した2年生の神戸が登板しました。2死まで簡単に打ち取ったあと3番に二塁打を打たれ、4番との勝負を内野ゴロに打ち取ったものの失策で出塁を許し、さらに四球を与え満塁のピンチ。しかしここは三振に打ち取り試合終了。見事、優勝を果たしました!
~夏の悲願達成に向けて大きな一歩となる、ブロック2大会連続優勝!!~
今大会は、夏の選手権を勝ち抜くための試練。連戦を勝ち抜き優勝する、勝たなければならない相手に勝ち切るという経験は、チームに大きな成長をもたらしました。
その一方で、準決勝、決勝ともコールドゲーム成立寸前まで追い込みながらも、試合を決め切れなかったことは課題として残りました。このように、慢心が生まれるような結果ではなかったことが、夏に向けてもう一回り成長できるチャンスがある、という意味では良かったのではないかとも感じます。
この大会では、10人で春季大会ベスト4に進出した原動力となったエース木内、主将の大西捕手のバッテリーを中心に、新戦力の台頭も多く見られ、城南野球の勢いをしっかり発揮することができた大会でした。
そして、伝統は一代限りではなく、この先も続くものでなければならない。攻守に存在感を発揮した2年生選手5名の活躍や、この大会では4人の1年生選手がデビューを果たしましたが、次世代の城南野球につながる明るい光をもたらすものであったように思います。
私たちの照準はすでに夏の選手権。
124年の思いが結実し、「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを甲子園の舞台で、城南高校硬式野球部を応援してくださるすべての皆様と共有できる夏となるよう、チーム一同より一層の成長を目指して取り組んで参ります。
皆様、応援ありがとうございました!夏も応援よろしくお願いします!!
《文責》尾形
2022(令和4)年5月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
新入生もチームになじみ、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンを体現する熱い夏の主役となることを目指して、日々の練習に取り組んでおります。
さて、今回は5月に行われた練習試合について報告いたします。
5月 4日(水) 城南 ○ 4 ー 1 ● 加古川西(兵庫)
城南 ● 1 ー 5 ○ 宮古(沖縄)
5月 5日(木) 城南 △ 5 ー 5 △ 長田(兵庫)
城南 ○ 2 ー 1 ● 長田(兵庫)
5月 8日(日) 城南 ●10 ー 12 ○ 板野
城南 ○ 7 ー 0 ● 穴吹
5月15日(日) 城南 ○ 8 ー 1 ● 松山東(愛媛)
城南 ○ 6 ー 3 ● 松山東(愛媛)
5月21日(土) 城南 ○12 ー 5 ● 高松桜井(香川)
城南 ○ 6 ー 2 ● 高松桜井(香川)
5月22日(日) 城南 ○12 ー 1 ● 香川県藤井
城南 ● 9 ー 16 ○ 香川県藤井
5月28日(土) 城南 ○ 4 ー 0 ● 阿南高専
城南 ○ 9 ー 3 ● 阿南高専
5月29日(日) 城南 ○ 6 ー 5 ● 松山商(愛媛)
城南 ○ 9 ー 0 ● 岩国(山口)
~青く澄み渡る令和の空に、伝統の風を吹かせる春~
ゴールデンウィークには、全学年にとって入学以来初めての宿泊を伴う県外遠征を実施することができました。体調不良者を一人も出すことなく、成果を持って帰ることができたのは日頃の自己管理意識によるものです。
また、今月の対戦相手には甲子園出場経験を持つ伝統校が多く、それぞれの学校が持つ伝統のプライドとスキのない戦いぶりを肌で感じつつ、本校の徳島県における野球発祥校としての矜恃と日頃の練習の成果を持って戦いました。
勝利と人間形成を目指し、白球を全員で追いかける生徒たちの姿は時代を超えて美しい。時代は令和ですが、野球草創期の風が吹くような熱戦が展開されました。
特に県外チームとの練習試合後には、バッテリーの投球術や大学受験に向けた学習法の情報交換に至るまで、多岐にわたる様々な交流が行われました。
試合の勝敗や自分の活躍だけでなく、アドバイスを求める相手に対して惜しげもなく自分の引き出しを公開しつつ、相手から得た成長のためのヒントを少しも残さず吸収しようとする姿勢。これは敵、味方という枠を超えてともに上達し、学力の向上につなげ、より野球、人生を豊かなものにしようという野球草創期の先輩方の姿に通じるものであるように思います。
試合内容としては、先月に続き残塁の多さが気になる一方、どんな相手だろうと関係なく自分たちの野球を展開できるという自信と、どんな展開になろうと粘り強く勝利をつかむことができるチームになるための課題を得ることができました。
6月は練習試合以外に、夏の前哨戦となる総体協賛ブロック大会が開催されるなど、多くの実戦経験を積むことが予定されております。夏の選手権初出場の悲願を達成すべく、チーム一同より一層の成長を目指して取り組んで参りますので、皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年4月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動に多大なご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
春季大会も終わり、練習試合に関する規制も緩和され、県外校との練習試合も可能となりました。そのことに伴い、本校硬式野球部では週末ごとに練習試合を行っております。
ここでは、4月に行われました練習試合の結果について報告いたします。
4月9日(土)城南 ○ 13 ー 7 ● 小松島西
4月9日(土)城南 ○ 10 ー 4 ● 小松島西
4月10日(日)城南 ● 0 ー 5 ○ 阿南光
4月10日(日)城南 ○ 11 ー 8 ● 阿南光
4月16日(土)城南 ○ 2 ー 1 ● 脇町
4月17日(日)城南 ○ 8 ー 2 ● 観音寺第一(香川)
4月23日(土)城南 ● 1 ー 4 ○ 阿波
4月23日(土)城南 △ 4 ー 4 △ 阿波 ※4回まで
4月30日(土)城南 ○ 12 ー 4 ● 那賀
4月30日(土)城南 ○ 5 ー 1 ● 那賀
”出てこい新戦力、死守せよ先輩の意地とプライドとポジション” 練習試合も熱戦展開中!!
4月に、1年生選手10名、マネージャー4名が入部しました。選手数が一気に2倍となり、より活気のあるチームになっております。これまで効率の悪かったグラウンドを広く使う練習もスピードアップし、走者をつけて行う実戦練習も可能になりました。
良い先輩たちに恵まれた1年生は短期間でしっかりチームになじみ、中学校より高い次元で求められる文武両道の学校生活を、毎日有意義に楽しんでいます。先輩方の姿を見習い、早く戦力として、仲間としてチームを盛り上げるかけがえのない存在となってほしいものです。
2,3年生においては、選手10名という厳しい状況で秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4に進出したことを自信に、夏の選手権初出場を目指して日々の厳しい練習に取り組むことでより一層成長し、チーム内の競争においても1年生の挑戦を受けて立ちつつ、切磋琢磨するという姿勢を持って取り組んでいます。練習試合では、随所にさすが先輩、躍進の立役者と思わせるプレーを見せていますが、その一方で残塁の多さなど課題も多くあり、らしくない部分も見えることがあります。
夏の主役になるために、課題は成長のチャンス。部員たちは、グラウンドだけでなく日頃の学業や学校生活においても、課題解決能力を磨いています。必ず夏までに、高い次元で乗り越えてくれると信じています。
城南高校硬式野球部の素晴らしさは、グラウンドでは勝利に向かって一つの方向を向き、先輩後輩に関係なく厳しいことも言い合うことができ、そしてナイスプレーには敵味方関係なく心から賞賛の声を上げることのできる野球愛に満ちた生徒たちの姿です。グラウンドを離れたときも仲が良く、卒業後も生涯の友となり得る仲間たちと、貴重な経験をともにする理想的な部活動のあり方を体現しています。
ここからの練習試合でもチーム内の競争を積極的に展開し、すべての部員が一戦必勝で頂点に立つための戦力として自分の役割を果たし、「一球一心 ~ 心はひとつ ~」。
この思いを選手・スタッフはもとより、保護者の皆様をはじめとしたすべての関係者、応援してくださる皆様と共有できる熱い夏になるよう、日々取り組んで参ります。皆様、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
令和4年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛高校野球中央ブロック大会 組み合わせについて
令和4年度徳島県高等学校総合体育大会協賛高校野球中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が先日開催され、対戦相手が決定しました。
夏の選手権に向けて、前哨戦となるこの大会の初戦では、春季大会第4シードの徳島科学技術高校と対戦します。
本校の入ったBブロックには、今年度の公式戦で本校と対戦し、敗れた経験を持つ板野高校と城北高校、生光学園高校といった本校に対するリベンジを期して戦うチームが集いますが、その思いを跳ね返すことで夏の選手権において実力を発揮する要素となるでしょう。さらに、試合会場も三日間すべて違う球場ということで、戦うごとに夏の選手権に向けて対応力が磨かれるという意味でも勝ち上がることで成長につながるよう、しっかり戦い抜きます。
現在、行動制限の緩和に伴う新型コロナウィルスの感染再拡大が懸念されますが、自己管理と感染防止、感染拡大防止に対する高い意識を持って日々の学校生活、練習に取り組んで参ります。
なお、観戦についてはチームの認める関係者のみで、観戦者名簿への記入が必要となります。入場料は無料です。
優勝を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会 準決勝
4月2日(土)、むつみスタジアム(蔵本球場)で第75回徳島県高等学校野球春季大会の準決勝が行われました。
32年ぶりの決勝進出を目指し、徳島商業高校と対戦しました。
バッテリー (城南)木内-大西 (徳島商業)森 煌,中原-森口 涼
▽三塁打 (城南)西川 壮
▽二塁打 (徳島商業)中原
両校のプライドをかけた激闘!!
令和の「徳島の早慶戦」
徳島市のランドマークである眉山のふもとに位置し、周囲を美しい満開の桜に囲まれたむつみスタジアム。
徳島インディゴソックスのホームグラウンドとして使用されていますが、この度両翼が91メートルから100メートルに拡張されるなど大規模なリニューアル工事が行われたことにより、今大会の準決勝、決勝の舞台として久しぶりに高校野球の公式戦で使用されることとなりました。
戦前の中等学校野球時代には、本校の前身である旧制徳島中学校と徳島商業学校の試合は「徳島の早慶戦」と呼ばれる人気カードでした。時代は令和になりましたが、かつてメイングラウンドであった西の丸運動場と同じ徳島市にあるむつみスタジアムで、この伝統を組む二校がリニューアルのこけら落としとなるカードを戦うことは、非常に感慨深いものがあります。この日、城南高校側応援席には他の部活動の生徒や先生方、OB、保護者といった関係者や野球ファンなどたくさんの観客が駆け付け、球場はかつて県民の人気を二分した名勝負を彷彿とさせる熱気に包まれました。
試合は1回裏、徳島商業の1番打者に左翼線への二塁打を許し、続く2番打者、3番打者は四球、安打で出塁し無死満塁のピンチを迎えます。ここで4番打者を遊ゴロに打ち取り併殺打とし、その間に三塁走者がホームイン。今大会で初めて、相手に先制点を取られました。下手をすれば大量失点して勝負が決まってしまいそうな場面でしたが後続を断ち切り、最少失点に抑えました。その後は両チームとも投手の好投と攻守により膠着状態が続き、城南も5回に8番上原が中前に安打を放つまで無安打に封じられました。
息詰まる投手戦が展開される中、どうか好投するエース木内を全員で援護したい。7回表、城南は6番炭谷が内野安打で出塁、大村のバントで二塁に進めると、チーム初安打を打った上原の打球はこの回から守備で入った遊撃手の失策を誘い同点に追いつきました。その後、さらに失策が重なり一死一・二塁とし、さらに追加点を奪いたい局面でしたが、ここは併殺打に打ち取られ、同点止まりで攻撃を終えました。
7回裏、徳島商業二死一・三塁の場面。7回表から遊撃手として出場している7番打者にエンドランを決められ、右前安打の間に三塁走者がホームインし再度勝ち越しを許しました。
しかし、やられたらやり返すのが城南の流儀。すぐに反撃を展開しました。
8回表、先頭の2番西川壮が、改修工事で広がった左中間を深々と破る速い打球を放ち、三塁打で出塁しました。ここで徳島商業は先発の森投手が降板し、エース中原投手が登板しました。城南はクリーンナップにつながりますが、3番、4番が凡退した後、5番神戸がカウント3-2から中前へのタイムリー安打を打ち、再度、同点に追いつきました。
その後は両チームとも得点機に恵まれず、走者を出しても粘り強く守り切り、試合は延長戦に突入しました。
城南は9回以降、無安打に抑えられましたが、エース木内の力投でねじ伏せた打球を野手陣はしっかり守り抜き、要所を締め、延長12回を迎えました。
13回は1番坂東からの攻撃という好打順になるため、タイブレークに持ち込めば勝機はある。この3アウトをしっかり取ろう、と守備に就いた12回裏。一死から6番打者に安打を許し、犠打で二死二塁。ここで8番打者を申告敬遠で歩かせ、9番打者との勝負を選択。カウント1-2と追い込み、あと1球という局面で投じた木内の150球目を中前にはじき返され、2対3でサヨナラ負け。優勝した1990(平成2)年以来、32年ぶりの決勝進出を惜しくも逃しました。
「感動を与える試合をしよう」というテーマを持って戦ったこの試合。間違いなく、そのテーマは達成しました。この大会を通じ、部員たちが大きく成長したことは間違いありません。悔しいのは、勝てなかったという結果です。あと一歩というところまで勝ち上がったからこそ体験した悔しさは、必ず夏につながります。ここまで選手10名で戦ってきましたが、春休みから新入生も練習に参加しており、夏に向けてチーム内での競争も激化します。その競争を勝ち抜くことで自信を持ち、より本番での実力発揮につながるものと考えられます。
翌日に行われた決勝では、徳島商業高校が阿南光高校に勝ち、優勝しました。
私たちの照準はもう、夏に向いています。ベスト4まで勝ち上がった自信と、決勝まで勝ち上がれなかった悔しさの両方を原動力に、夏の選手権では決勝進出、そしてその先に夏の甲子園初出場とつながるよう、ここからの取り組みに後悔を残さないことが大切です。
今大会で勝ち上がるごとに、球場や学校周辺でたくさんの方から声をかけられる機会が増えました。その中で、少年から年配の方に至るまで「甲子園で城南が見たいなあ」という言葉に大きなエネルギーを感じました。このように県民の皆様から応援していただけるチームに成長したことを誇りに思い、今後より成長することによってその期待に応える姿が見られることを信じています。
改めて、皆様、応援ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝
3月29日(火)、鳴門オロナミンC球場で第75回徳島県高等学校野球春季大会準々決勝が行われました。
本校は、生光学園高校と対戦しました。
バッテリー (城南)木内-大西 (生光学園)奥濱、平野-日下
▽三塁打 (城南)神戸 (生光学園)山城
二度あることは三度ある!三度目の正直を許さない!
接戦を制し、春季大会6年ぶりのベスト4進出!!
生光学園との対戦は、新人ブロック大会決勝、秋季大会2回戦と2回あり、今回が3回目となります。
ここまで本校の2勝0敗となっていますが、県内随一の強豪私学であり実力校の生光学園は「三度目の正直」を期して、絶対に負けるわけにいかない、という気持ちで向かってくることを考えると、おそらく激戦になるであろうと予測していました。
逆に本校は、選手の人数、連戦となる日程どちらの面においても不利な状況にあり、そう簡単に勝たせてもらえない、厳しい戦いになることを十分に自覚し、前日までのコールド連勝にも浮かれることなく、気持ちを引き締めて準備を進めました。「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを最後まで体現し続けることで「二度あることは三度ある」。必ず勝って次につなげるぞという強い闘争心を持って、この日も前日同様、城西高校のバスで球場入りしました。
勝負は、勝たなければならない理由が多い方が必ず勝つ。
本校は今大会、記録員として4人の新3年生マネージャーが交代でベンチ入りしていますが、全員がベンチ入りするためには必ず3回勝たなければならないことになります。どうか、全員が「勝利の女神」になってほしい。選手たちを練習、試合など様々な側面で献身的に支える人物、学業すべての面において優秀なマネージャーへの恩返しは、全力プレーで勝利をつかむことだと、選手全員が自覚しプレーしています。
試合は1回表、鮮やかな先制攻撃から始まりました。
先頭の1番坂東が右前安打、4番大西が死球で出塁し二死一・二塁の場面。5番神戸が右翼方向に三塁打を放ち2点を先制しました。3回には先頭の4番大西が右前安打で出塁し、前の打席で三塁打を打った神戸がバントで仕事をきっちりと果たした後、炭谷、大村の連続安打で1点を追加した後、8番上原の三塁ゴロを三塁手が失策した間にもう1点追加し、4-0とリードをさらに広げました。
しかし、予想通りただでは終わらないのがこの試合でした。
3回裏には連続安打と死球で一死満塁の場面、生光学園の4番打者に右前にタイムリー安打を打たれ1点を返されました。しかし、「取られても、1点しか取られてないぞ!!」大量点が覚悟されるこの場面、満塁で終わったことが幸いしました。次の5番打者を投手ゴロ、さらに6番打者から三振を奪い、これ以上の失点を許さなかったエース木内の気迫の投球は圧巻でした。
2回以降はすべての回で走者を背負う苦しい局面が続きました。
その中で、最大のピンチは7回裏。1番打者から始まる好打順に長短の連打と犠飛、3番打者までの3人で2点を奪われました。走者が無くなり、4番打者、5番打者と連打で逆転の走者を背負う場面。捕手の大西主将はこの場面を守り切るため、1試合で3回しか取ることのできない作戦タイムを使い切り勝負に出ました。この決断が功を奏し後続を遊ゴロ、二飛に抑え、見事にこのピンチを乗り切りました。
試合の流れとしてはいつ逆転されてもおかしくない状況で、普通であれば悲壮感が漂いな場面でしたが、ベンチでは選手からもスタッフからも「しびれる展開になってきたぞ」「おもろいやん」という、ギリギリの勝負を楽しむかのような前向きな声かけが飛び交い、城南らしさ全開の試合展開で野球を展開することができました。
8回、9回にも上位打線に回りましたが要所を締め、失策が出たとしても全員でカバーし、最後の打者から三振を奪い試合終了。結果、最後まで生光学園にリードを許すことなく粘り勝ち、春季大会では2016(平成28)年以来6年ぶりとなるベスト4進出を果たしました。
試合終了後も浮つくことなく、「フェアゾーン以外の270度」を大切にする姿勢。
チーム全員で、すぐに整備とベンチ内の清掃に取りかかり、大会役員が引き上げる直前まで手を抜くことなく全員でやり切る姿勢ほ本校の最大の強さです。この積み重ねにより、今日あまり活躍できなかった者も必ず次は活躍する、という信頼感が生まれ、様々な場面においてお互いに勇気を与える存在となり、結束力がより強いものとなります。フェアゾーンの90度で磨かれる体力、技術と合わせ、協調性と闘争心の高いチームカラーは、360度どの角度から見ても実力発揮の要素といえます。日頃の取り組みに自信を持ち、ここからの戦いも自分と仲間を信じ、全力でプレーしてもらいたいと思います。
次戦の準決勝は4月2日(土)10時から、徳島市のむつみスタジアム(蔵本球場)で、徳島商業高校と対戦します。
城南高校と徳島商業との対戦は、城南高校が旧制徳島中学校の時代から続く伝統の一戦であり、「徳島の早慶戦」と呼ばれる、県民の人気を二分する好カードでした。時代は令和となりましたが、徳島市の球場でこの2校が対戦することに、徳島城の西側にあった西の丸運動場がメイングラウンドであった時代を彷彿とさせます。
徳島県の野球の歴史を築き、今年で創部124周年を迎える城南高校が、令和の「徳島の早慶戦」を制すことを目指し、「一球一心 ~心はひとつ~ 」一戦必勝で戦い抜きますので、皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会2回戦
3月28日(月)、鳴門オロナミンC球場で第75回徳島県高等学校野球春季大会2回戦が行われ、城北高校と対戦しました。
概要については以下の通りです。
7回コールド
バッテリー(城北)飯田-大浦 (城南)木内-大西
▽二塁打 (城南)西川珠
攻守に冬の鍛錬の成果を発揮し、春季大会では6年ぶりのベスト8進出を果たす!!
1回戦を前に故障したバスの代走は、城西高校野球部の厚意で貸していただいたバスです。
このバスは甲子園出場を機に購入された現在のバス以前に城南高校硬式野球部のバスとして活躍したものであり、平成19年の春季四国大会では高知県の明徳義塾高校をはじめとした強豪校を次々に撃破し、準優勝した先輩方をはじめ、たくさんの熱戦を共にしてきた歴史を持っている車両です。
貸していただいた城西高校野球部の皆様への感謝の思いを持ち、先輩方の築いてきた歴史に触れながら、久しぶりに城南高校の部員たちの思いを運ぶバスで球場に乗り込みました。
雨天順延に伴う日程変更の関係で、本日は徳島県の高校音楽界に誇る吹奏楽部の定期演奏会と日程が重なり、本校関係者の応援が難しい状況となりました。本校関係者からは「定演も野球も両方見たい!!」という声も聞こえる中、生徒たちはその期待に応えるようなめざましい猛攻で7回コールドで城北高校に勝利し、ベスト4に進出した2016(平成28)年以来6年ぶりのベスト8進出を果たしました。
試合は3回に動きました。木内、坂東の連続安打で一死一・三塁とし、この日4安打4打点と活躍する西川壮の右翼への大きな犠牲フライで先制。この間に坂東が二塁へのタッチアップで進塁し、西川珠の左翼への二塁打、大西の右翼への安打で3点を先取しました。
以降、着実に加点しましたが、1回戦とは違い再三にわたるピンチを迎え走者を背負う場面もありました。しかし、その度全員で守り抜き、要所はエース木内の気迫の投球でピンチも最少失点に抑えました。特に、6回裏は二死満塁の場面がありましたが、この場面を最少失点に抑えたことが非常に大きなポイントとなりました。
その直後、7回表。神戸の忍耐力が勝ち取った四球を皮切りに炭谷、大村の連続安打で一死満塁。この場面で上原の打球は三塁へのゴロとなり、併殺をも覚悟する場面でしたが、三塁手が送球をミスした間に走者2人が生還し2点を追加。「持っている」2年生4人でリードをさらに広げ、最後は西川壮の右翼への安打で11点目。四球や失策でもらったチャンスをつかみ、取れる点は取り切る13安打の猛攻を展開しました。
今大会無失策の守備でエース木内の投球を盛り立て、さらには秋季大会で課題となった左腕投手の攻略を打撃、走塁で実現できたこと。チーム一同、この冬に取り組んできたことの成果が発揮されてきています。
次戦は準々決勝。3月29日(火)14時30分から、鳴門オロナミンC球場で生光学園高校と対戦します。
連戦での生光学園との対戦は、優勝した新人ブロック大会の決勝以来となります。さらに秋季大会2回戦でも対戦しており、ここまで城南の2勝0敗ですが、強力なチームであり絶対負けられないという覚悟を持ってぶつかってくるものと思われます。
私たちはあくまで平常心、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、しっかり戦い抜くのみです。
「2度あることは3度ある」という格言のごとく、チーム一同、総力を結集して準々決勝も全力で勝利をつかみます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会1回戦
3月25日(金)、鳴門オロナミンC球場で第75回徳島県高等学校野球春季大会の1回戦が行われました。
バッテリー(城南)木内-大西 (つるぎ)新居、近藤-高橋
▽二塁打 (城)木内、上原、大西
つかんだチャンスで一気に勝負を決めた!
エースの快投、春も健在!!
春季大会を目前に、新型コロナウィルス感染拡大に伴う活動時間の短縮措置に見舞われただけでなく、本来であれば3月に解禁されるはずの対外練習試合も禁止されたため、この試合が今年初めての試合となりました。
さらにこの日は球場への移動時にバスが故障するなど、試合当日に至るまで不測の事態が連発しました。ドア等の修理を終え「快走」するはずだったバスが、修理工場へ「回送」され早々に戦線を離脱。下手をすると試合への影響が出かねない非常に厳しい滑り出しでした。
しかし、私としては故障したバスがチームの厄をすべて被ってくれたのではないか、と信じています。
そして、選手10人という少人数は、試合を戦う上では一人でも欠けると厳しい状況ではありますが、逆に活動時間が短縮されても個々の練習量が確保されたことでレベルアップにつながった、という観点から見ると返ってプラスに働いたのではないか、と選手たちの成長から実感します。
さて、この試合の前半は、試合前のアクシデントから続く微妙に良くないムードで流れをつかむのに時間がかかりましたが、それを断ち切ったのはエースで生徒会長の木内が放った右翼への先制のタイムリー2塁打でした。その後、流れをつかみ切れず、あと1本が出ない場面も見られましたが、5回以降は打線が本領発揮。5回には一死からの四球を起点に西川壮の安打や敵失で3点を先取。以降6回には炭谷の安打から大村の犠打、上原のタイムリー二塁打、坂東のタイムリー安打で2点を追加、7回にも大村のタイムリー安打と敵失でさらに2点を追加して9対0と突き放しました。
投げては木内が2安打無失点に抑える快投に、守備も安定した攻守で支え、7回コールドで2回戦進出を決めました。
後半にかけて、この冬に取り組んできたことが発揮される展開となりました。惜しくも準々決勝で敗れた秋の悔しさを、まずは春に結果を出すことで乗り越える、という生徒たちの思いがチームに勝利を呼び込みました。
逆境をもチャンスに変える力。日頃、自主自立の校風のもと、文武両道を掲げ、学校生活すべての局面において勝負しているからこそ身についた強さであり、ここからの戦いでより活かされるものと信じております。
年度替わりの平日という多忙な時期にもかかわらず、球場まで応援に来てくださった皆様、誠にありがとうございました。
2回戦は 3月28日(月)12時から、鳴門オロナミンC球場で城北高校と対戦します。
この試合も「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」一戦必勝で戦い抜きます。これからも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会 日程の変更について
3月20日(日)から、第75回徳島県高等学校野球春季大会が始まりましたが、同日付で徳島県高野連より日程の一部変更が発表されました。
本校に関係する日程で、一部変更が発生しておりますので、新しいトーナメント表を以下の通り掲載します。
3月25日(金)に行われる本校の初戦は、当初より30分開始時刻が繰り上げられ、12時開始となります。
なお、会場は変更なく鳴門オロナミンC球場です。
平日かつ年度替わりの忙しい時期ではありますが、球場へ観戦に来ていただける方におかれましては新型コロナウィルス対策を十分に徹底した上で応援していただければと思います。
また、応援に来ることができない方におかれましては、球場に足を運べる日まで勝利を信じ、それぞれの場所から応援いただければと思います。
チーム一同、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で戦い、一戦必勝で勝利を積み重ねます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
硬式野球部バスの状況について
日頃は本校硬式野球部の活動に対するご理解、ご支援をいただき、誠にありがとうございます。
例年であれば、3月になると日本高野連が定めるオフシーズン期間が終了し、対外練習試合が解禁され、高校野球関係者にとっては球春到来を実感する期間です。
しかし、今年の徳島県は3月現在、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、部活動の練習も公式大会を直近に控えている部以外は原則活動禁止という厳しい状況です。硬式野球部は、大会を直前に控えている部活動のみ短時間で実施可能という特例の恩恵を受け、感染防止対策ガイドラインに則って限られた時間の中で精力的に自分の課題と向き合い、練習に取り組んでおります。その一方で予定していた練習試合が中止を余儀なくされ、球春到来はまだ先です。
さて、本校硬式野球部の重要な戦力として活躍している、バスの状況について報告と御礼を申し上げたいと思い、この記事を書くに至りました。
現在使用しているバスは2011(平成23)年の第83回選抜高等学校野球大会出場に当たって硬式野球部OB会、特別後援会によって贈られた「甲子園バス」です。
ナンバープレートは「1898」。本校硬式野球部の源流である旧制徳島中学校に野球部が創設された年の西暦が刻まれており、このバスで甲子園に行った後も「もう一度、このバスで甲子園に行くぞ」という部員、本校硬式野球部関係者の熱い思いを一緒に運んできました。
しかし、導入から11年を経過し、少しずつメンテナンスが必要な箇所が増えてきました。
今年度になって、乗降口ドアの調子が悪く、発車前にドアが閉まりにくい、停車中に自然にドアが開くという現象が発生していました。いままで走行時にドアが開くことこそ無かったものの、この状況を放置しておけば安全運行に支障が出かねないといってもおかしくありませんでした。また、最近になって荷室のドアも接続部品が劣化し、こちらは閉まりやすくなっていることから道具の搬出入に危険な状態となっていました。
現在は部員数も少なく、費用の捻出にも非常に苦しい状況でしたが、その窮地を救うために立ち上がってくれたのが頼れる先輩たち、硬式野球部OB会でした。
シーズンイン直前の2月中に、硬式野球部OB会全面バックアップのもと、修理が必要な箇所をすべて整備し、現在はシーズン中を通して安全運行ができる万全の状態となっています。
まさに現役のチームとOBの気持ちも「 一球一心 ~心はひとつ~ 」。
おかげさまで、バスは甲子園に向かうためのコンディションが整いました。
あとはチームも、バスも共に快走するのみです。
まずは春季大会。この冬にやってきたことを十分に発揮し、頂点を目指して一戦ずつ戦い抜きます。その姿こそが、先輩方への恩返しです。
最後に、改めて硬式野球部OB会の皆様の温かいご支援に感謝を申し上げます。
もう一度、このバスで甲子園へ!!
《文責》尾形
2022(令和4)年2月 硬式野球部活動報告(卒業生送別会)
2月28日(月)、卒業する3年生の送別会が行われました。
本来であれば卒業式当日に開催するイベントですが、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて在校生は参列できないため、今年は卒業式の前日に当たる本日、部員たちだけでささやかに開催することとなりました。
会の始めに、在校生と保護者会からの記念品を贈呈した後、3年生が一人ずつ、挨拶をしました。
「毎日の練習で後悔を残さないようにやり切ってほしい」
「3年生になって進路決定の時期が来るまでは自分が思っている以上に早いので、志望校について調べることや勉強は早く進めていくほうが良い」
「城南高校野球部史上初、というような戦績を目指してほしい」
など、3年間の高校野球で得たことや、もっとやっておけばよかったという後悔、これからのチームの躍進に対する思いなど卒業生が様々な角度から話した言葉のすべてが非常に深く、心に響くものでした。
3年生の挨拶の後は、監督、部長、副部長がそれぞれ餞の言葉を贈り、最後に記念撮影を行いました。
3年生は修学旅行をはじめとした学校行事も多く中止となっただけでなく、野球では2年生のときに夏の選手権大会が中止になるなど、終始新型コロナウィルスの猛威に翻弄され続けた高校生活を余儀なくされました。このような厳しい状況においても、野球に取り組めることへの感謝の思いを常に持ち続け、様々な困難をしなやかにクリアし、チームスローガンである「一球一心 ~ 心はひとつ ~ 」を体現した彼らは私たちの誇りです。
校誌「渦の音」に仲野恵平主将が投稿した記事にもありますが、彼らとともに戦った最後の公式戦となった、第103回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦の名西高校戦は3年生にとって最高の試合となりました。スタッフとしては勝利に結びつかず、最終学年の年度を未勝利で終わったことが悔しいというのが正直な気持ちですが、生徒たちのやり切ったという表情が今でも印象に残っています。
3年生は全員、大学に進学することが決まっていますが、大学でも引き続き野球部に入部する者もそうでない者も、様々な形で野球と関わる人生にしていきたいと考えているようです。この3年間で身につけた強さと素晴らしい人間性をベースに、人生の勝利者となることを信じています。
卒業する彼らにとって、城南高校のグラウンドは一生、ホームグラウンドです。卒業後も様々なことがあろうと思いますが、苦しいとき、何かいいことがあったとき、単純に体を動かしたいとき、ぜひ未来絵の活力を注入するために足を運んでほしいと思います。共に戦った仲間がグラウンドに来てくれることをチーム一同、歓迎します。
改めて3年生の皆さん、卒業おめでとう!今後の活躍をチーム一同期待、祈念しています。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球春季大会 組合せについて
皆様、日頃は本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
チーム一同、新型コロナウィルス感染拡大に伴う活動時間の制限や、2月前半における全県立学校対象の分散登校期間中における部活動の自粛期間など様々な制約にも負けることなく、感染防止対策ガイドラインを遵守しながら日々の練習に取り組み、自分の能力を高めることを目指し努力しています。
さて、2月19日(土)にオンラインにて第75回徳島県高等学校野球春季大会の組合せ抽選会が開催され、出場全27チームの対戦相手が決定しました。トーナメント表は下のファイルの通りです。
本校の初戦は3月25日(金)の12時30分より、鳴門オロナミンC球場で行われる、つるぎ高校との1回戦です。
準々決勝で敗退した秋季大会の悔しさを胸に、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと厳しく鍛え抜いた冬の成果を発揮するべく、まずは一戦必勝を積み重ね、春の頂点へ駆け上がることができるよう全力で戦います。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年1月 硬式野球部活動報告(初詣・練習始め)
皆様、新年明けましておめでとうございます。
日頃より、硬式野球部の活動に対する温かい応援並びにご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
さて、城南高校硬式野球部は本日1月4日(火)より、新年の活動を始めました。
13時に集合し、監督による新年挨拶の後、忌部神社へ初詣に行きました。選手はもちろんマネージャー、監督、部長の全員が学校から徒歩で向かい、正月早々チームのスローガンである「一球一心 ~心はひとつ~ 」を体現しました。
野球は投手と打者の勝負といった個人戦の要素を持ちつつ、グラウンドで同時にプレーする9人はもちろん、全員が協力しないと勝てない。そして、どんな困難も一人ひとりが乗り越えなければならない。そして、全員で乗り越えてこそ心の強さが生み出される。忌部神社の長い石段が、そのことを教えてくれたように思います。
参拝を終え、徒歩で登った石段でダッシュをした後はグラウンドへ戻り、新年最初の練習に取り組みました。大きな声を出し、元気いっぱいに練習に取り組む姿からは、正月休みによる鈍りを感じさせず、春に向けての明るい希望の光が見えました。
けが人もなく、選手10名全員が元気に揃い、創部124周年となる今年の活動が幕を開けました。
練習で実力を伸ばし、まずは春季大会で結果を残し、その先に夏の選手権初出場、甲子園での2勝目とつながるよう、高い意識を持って取り組んでいきます。
今年も積極的に、活動に関する情報を更新していきますので、ぜひご覧ください。
《文責》尾形
2021(令和3)年12月 硬式野球部活動報告(練習納め)
2021(令和3)年の練習納め。
厳しい寒さと強風に見舞われたこの数日とは異なり、さわやかな晴天に恵まれた今日は眉山でのトレーニングのあと、スイング練習に取り組み、最後に大掃除をおこないました。
今年は、部員にとっては激動の一年だったと思います。4月に監督、部長が交代し、新体制になっただけでなく、コロナ禍による活動の制限など、これまで当たり前と思っていたことがすべて変化し、その変化にしなやかに対応していくことが求められた一年でした。他校以上に、様々な面において不安もあったはずですが、この状況下においてもしっかり実力を高め、新チーム発足以降、選手10名という少人数で新人ブロック大会優勝、秋季大会ベスト8と結果を出し、練習試合でも相手のレベルに関係なく高い勝率を残す姿は私たちスタッフにとっても誇りに思います。
2022(令和4)年は創部124年目です。徳島県の野球の歴史は、私たち城南高校硬式野球部の歴史であると同義です。これまで歴史を築いてきた先輩方の思いを継ぎ、次世代に伝えていくことが私たちの使命です。
チーム一同、年末年始で今年一年の成果と反省に立ち、課題を明確にした上で、年明けには夢の実現に向けて素晴らしいスタートを切る準備をしていきます。
皆様、今年も硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただきましてありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
《文責》尾形
2021(令和3)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご支援・ご協力いただき、誠にありがとうございます。
さて、11月に行われました練習試合の様子および結果について、報告いたします。
11月6日(土)
城南 ○ 8 ー 0 ● 徳島科学技術
11月7日(日)
城南 ○ 13 - 0 ● 阿波
城南 ● 0 - 7 ○ 川島
11月14日(日)
城南 ○ 3 ー 1 ● 城西
城南・城ノ内 ● 0 - 7 ○ 城西
11月20日(土)
城南 ○ 5 ー 2 ● 池田
城南・城ノ内 ● 2 ー 5 ○ 池田
11月23日(火)
城南・城ノ内 ● 4 - 7 ○ 徳島北
城南 ○ 3 ー 1 ● 徳島北
最終ゲームとなった徳島北高校戦ではエース木内の1失点完投、主砲大西の右越え本塁打、3番西川珠の勝ち越し中越タイムリー2塁打など,攻守にわたり理想的な試合展開で勝利しました。
安定感のある試合展開に成長を感じる一方で、この期間は2試合目になると、どうしても1試合は内容が悪くなり、見せ場もなく負けるという流れが来年に向けての課題となりました。
接戦をモノにする力、さらにビハインドの局面から逆転し勝ち切る力をつけることが今後求められます。
また、この期間は城ノ内中等教育学校・高校の生徒たちと一緒に戦った試合もあります。
本校にとってもよりコミュニケーション能力を高め、実戦で発揮する力をつけることができたとともに、城ノ内の生徒にとっても春に迎える新入生とともに戦うにあたって、普段はあまり交流のない本校の生徒とともにプレーした経験が生きる場面が必ず来ると考えています。11月の終わりには、同じユニフォームを着たら本当に1つのチームではないかと思うほど、交流を深めたようです。
さらに、今月の練習試合ではたくさんの小中学生もグランドを訪れ、練習試合を観戦していただきました。
本校の試合を観戦し、一人でも多くの人が「ぜひ城南高校に入学し、ユニフォームを着て一緒に甲子園に行きたい」と思っていただいたなら、チーム一同この上なくうれしいことはないと思います。私たちは学校で、そんな皆さんを待っています。
この1年、新型コロナウィルス感染拡大に伴い様々な制約がある中、野球ができることへの感謝と喜びを胸に、部独自に制定した感染防止対策ガイドラインを遵守しながら、一戦ごと戦い抜きました。今年も関係者をはじめ、皆様のご支援のおかげで充実した練習試合を行うことができたことを、心より感謝申し上げます。
日本高野連の規定により、全国の野球部において、12月から2月いっぱいまで対外練習試合を組むことができない期間に入ります。
今日もチーム一同、心技体すべてにおいて充実した練習に取り組み、レベルアップを目指して眉山から吹き下ろす寒風に立ち向かいながら、熱く練習に取り組んでおります。今年の成果と反省を踏まえ、自分に厳しく、自分の可能性を信じて真剣に取り組む生徒たちの日々成長する姿を見ていると、来年の春を迎えるのが本当に楽しみです。
徳島市のランドマークとして、私たちに春の訪れを告げる眉山の満開の桜とともに、球場では試合ごとに城南高校の勝利を讃える校歌を響き渡らせることで徳島県に球春到来を告げ、夏には選手権初出場の悲願を達成できるよう努力し続けていきますので、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2021(令和3)年10月 硬式野球部活動報告(オータムリーグ)
10月から11月にかけて、徳島科学技術高校第二グラウンドを会場に開催された「オータムリーグ」に参加しました。
オータムリーグとは、特別ルールを用いたリーグ戦で、本校を含めた7チームが参加しました。
特別ルールの一例として
・ 打者は低反発バット(木とカーボンの複合)もしくは木製バットを使用
・ バントは禁止
・ 投手はストレートのみ(変化球の投球は禁止)
・ ストライクの見逃しはアウト
などが挙げられます。
審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。
ここからは、本校関係の試合結果について報告いたします。
(リーグ戦)
10月2日(土) 城南 〇 7 - 0 ● 徳島科学技術SCI(7回コールド)
10月3日(日) 城南 〇 3 - 1 ● 城北
城南 〇 5 - 0 ● 徳島科学技術TEC(8回コールド)
10月10日(日) 城南 ● 1 - 2 〇 名西
10月23日(土) 城南 ● 0 - 3 〇 徳島科学技術TEC
10月24日(日) 城南 〇 5 - 2 ● 徳島科学技術TEC
城南 〇 6 - 1 ● つるぎ(7回コールド)
10月30日(土) 城南 〇 7 - 2 ● 小松島西(8回コールド)
計 6勝 2敗(リーグ1位)
(クライマックスシリーズ)11月3日(水)
準決勝 城南 〇 5 - 0 ● 名西(7回コールド)
決 勝 城南 ● 4 ー 7 〇 徳島科学技術SCI
※ 本校は準優勝
日本の高校野球では、大会はトーナメント方式で行われます。勝たなければ次の試合はないため、どうしても偏った選手起用になることが問題点ですが、リーグ戦ではもし負けたとしても、再度勝利を目指すことが可能です。そのため、多くの選手に出場し、プレーする機会を与えることができます。相手は「敵」ではなく、お互いを高め合う「仲間」である。まさにその理念に則った形で、本校は選手10名と非常に厳しい状況ですが、選手4名で単独では大会に出場できない城ノ内中等教育学校・高校の選手と一緒に戦った試合もあり、お互いにとって良い刺激となりました。
オータムリーグは、リーグ戦の長所を生かし、参加チーム全体のレベルアップを図る取り組みとしても効果的かつ先進的であるといえます。
また、本校には大学など次のカテゴリーで野球を続けることを希望している生徒も多くいます。高校より上では木製バットを使用するため、オータムリーグを通じ高校生のうちに低反発バットや木製バットを使用した実戦経験を積むことが、将来の野球人生において必ずプラスに作用します。おそらく、現在の高校生が現役のうちにはならない見込みですが、近い将来、硬式金属バットは飛びすぎないように規格変更する動きがあります。バットを折ったり、ストレートしか来ないとわかっていながらも詰まらされる中で、いかに普段の試合では金属バットの機能に助けられており、芯でとらえることが大切であるかを学んだと思います。
残念ながらクライマックスシリーズで敗れ、完全優勝とはなりませんでしたが、普段は限られたスペースでの活動を余儀なくされている本校にとって、この時期に多くの実戦経験を積むことができたことで意識の向上につながりました。リーグの運営に携わっていただいた事務局をはじめとする皆様への感謝を申し上げるとともに、本校を含めすべてのリーグ参加チームがこの経験を活かし、今後活躍することを期待しております。
《文責》尾形
2021(令和3)年10月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。
秋季大会も終わり、今年も残りわずかとなりました。
チーム一同、四国大会進出を逃した悔しさを忘れず、それぞれの課題に向き合い、この冬に力をつけ夢の実現につながるよう、新型コロナウィルス感染防止対策ガイドラインを守りつつ日々の練習に取り組んでおります。
さて、10月に行われました練習試合の結果につきまして報告いたします。
10月 9日(土) 城南 ● 0 ー 3 〇 徳島商
10月16日(土) 城南 〇 3 ー 2 ● 鳴 門
10月17日(日) 城南 〇 5 - 3 ● 鳴門渦潮
10月31日(日) 城南 ● 1 ー 4 〇 城 東
新チーム発足当初に比べ、どんな相手に対してもロースコアで締まった展開の試合が多くなりました。
粘り強く最後までリードを守り切る試合があった一方で、チャンスを何度もつかみながら最後まで流れをつかめず、その間に失策や四死球が重なり失点を重ねることによって攻守のリズムを崩し、そのまま敗れる試合も課題となりました。
試合の後半にかけて粘り強く戦い、劣勢のときにも底力を発揮できるチームに成長することが今後、望まれます。
その中で、本校が逃した四国大会への出場権を得たチームに対しても互角の戦いをすることができたことは自信にしつつ、改めて本校は挑戦者であることを忘れず精進あるのみです。
部員たちの姿勢からも、甲子園を目指すということは決して遠いものではなく、これからの成長次第で大いに実現の可能性はあるものと信じています。2011(平成23)年にセンバツ初出場を成し遂げましたが、夏の選手権はまだ出場がありません。その歴史の扉を開くためには、オフシーズンの取り組みが重要となります。
特に2年生にとっては来年の夏が甲子園出場のラストチャンス。どこのチームよりも勝利への執念が強いチームを甲子園が迎えに来ます。その迎えが来るよう、負けの要素を根絶し、勝利に導く要素をより多く引き出すことで、春には勝利を確実に積み重ねることができるチームに成長できればと思います。
また、この4試合とは別に徳島科学技術高校第二グラウンドを会場に行われた「オータムリーグ」という、特別なルールで行われたリーグ戦にも参加することで、実戦経験を積み重ねております。こちらについては別の記事をもって紹介させていただきます。
なお、11月中も練習試合を実施いたします。関係者はもとより、進路について真剣に考えている小・中学生の皆さんにもぜひ、グラウンドに足を運んでいただき、各会場校におけるマナーを守りつつ観戦いただければと思います。
《文責》尾形
硬式野球部活動報告(令和3年度 環境防災活動)
2学期中間考査最終日の10月21日(木)午後、本校では各部活動と有志生徒による環境防災活動が行われました。
硬式野球部は、選手は男子硬式テニス部と共同で学校東側にある側溝の掃除、マネージャーは東出入口付近の除草活動を主に行いました。
年に一回の作業ですが、選手たちは生活排水などによりヘドロやゴミが堆積し、汚れた側溝に入り作業することを最初はためらう様子も見られました。そこで「ゾーン(Zone)に入ろうや」と声をかけ、次々にその境地に達した生徒たちが大車輪の活躍を見せました。
ゾーン(Zone)とは、スポーツ心理学における理想的心理状態を指します。人気漫画の名フレーズ「全集中」はまさにこの状況であり、すべての集中力をこの作業に向けることにより、清掃活動により自分が汚れることなど全く気にならない心理状態になります。
そして、その境地に達した生徒たちはグラウンドで、どんな状況においてもパフォーマンスを発揮することができるようになります。
特に夏の選手権では、見えない不思議な力がチームに宿り、様々なドラマを生み出します。それを人は「野球の神様」と呼びますが、その正体は野球以外の場面、フェアゾーン以外の270度で磨かれるものであると考えています。
ただ、あくまでそれは副産物であり、環境防災活動は私たち城南高校を支えてくれている地域への恩返しです。
日頃、大きな声を出しながらの活動にも、活動中のファールボールの飛び出しがあったとしても常に温かい視線を向けていただき、「甲子園に行ってくださいね」「いつも応援してるよ」と声をかけてくださる近隣住民の皆様の支えがあって、城南高校、そして硬式野球部が活動できるということを忘れてはいけません。
私自身も側溝に入り作業をしていた中で、近隣住民の方から声をかけていただき、そこで気づいたことがあります。この側溝が詰まっていたら、すぐに増水し浸水被害を受けかねないという防災面の観点からも、環境整備の重要性を感じました。私たちは地域に支えられるだけでなく、災害時などの非常事態はもとより、普段から地域を守る責任もあるのです。
例年より少ない部員数ではありますが、さすが選手10名で新人ブロック大会優勝、ベスト8進出を成し遂げたメンバーです。強いエネルギーを持った部員一人ひとりが自覚を持って全集中で取り組み、側溝も東出入口付近もきれいになりました。
環境防災活動の後は、考査前以来の全体練習を行いました。今後もこの環境を維持し、改めて地域のサポートに対する感謝を忘れず、充実した活動をしていきたいと思います。皆様、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第74回徳島県高等学校野球秋季大会 準々決勝
9月26日(日)、鳴門オロナミンC球場で第74回徳島県高等学校野球秋季大会の準々決勝が行われました。
前回優勝した2015(平成27)年以来のベスト4進出を懸け、対戦相手はこの夏25年ぶり2回目の甲子園出場を果たし勢いに乗る阿南光高校と対戦しました。
~ 今こそ 「一球一心」 再確認のとき 夏に向けての大きな宿題 ~
夏の選手権決勝戦のカードは阿南光ー生光学園。両チームともその経験を持つ2年生エースが残り、本校としては2度決勝戦を戦うような組み合わせとなりました。2回戦で選手権準優勝の生光学園を倒したので、勢いそのままに終始攻めの姿勢で優勝校の阿南光も必ず倒す、という強い思いを持って戦いに臨みました。
抜群の安定感と制球力を誇り、リズムの良い投球で試合を作る城南のエース木内と、夏を2年生ながらひとりで投げ抜き、スピードとパワーで相手打者を圧倒する投球が持ち味の阿南光のエース森山投手。この両エースの投げ合いによる投手戦が予想されたこの試合、初回は阿南光が失策の間に1点を先取しました。
対する城南は4回表、先頭の1番大村が内野安打、2番西川壮が四球で出塁した後4番大西がセンターにタイムリーヒットを放ち、同点に追いつきました。
5回裏、1死から9番打者にライト前へ安打を運ばれ、1番打者が三塁線へバント。送球するもセーフになり、次の打者にも三塁側にバントを決められ、その処理で送球のエラー、さらにカバーに入った野手からの送球が遅れたすきに二人目の走者が生還。なおも走者三塁の場面で捕逸により失点と手痛い3点を献上しました。
6回以降は守備も安定し、攻撃面でも走者を出しましたがチャンスが生かせず無得点に終わり、残念ながら1対4で敗れ、6年ぶりのベスト4進出、11年ぶり2回目のセンバツ出場とはなりませんでした。
一夜明け、月曜日の練習から再スタートを切りました。練習開始前のミーティングで確認されたことは、「(勝つために)足りなかったのは積極性」ということでした。守備面でもあと1歩出していれば、攻撃面でもあの場面で次の塁を目指していれば…という後悔と向き合い、次の勝負では同じことを繰り返さず、終始攻めの姿勢を貫く城南高校らしい野球を最後まで貫くことができるよう、これからの練習で鍛え直していきます。まず春の大会では、秋季大会で果たせなかったベスト4以上という成果を挙げ、夏の甲子園初出場へとつながるよう、チーム一同邁進していきます。
皆様、今大会もそれぞれの場所から温かく応援いただき、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
《文責》尾形
第74回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦
9月20日(月)、阿南市のJAアグリあなんスタジアムで、第74回徳島県高等学校野球秋季大会の2回戦が行われました。
本校は生光学園と対戦し、新人ブロック大会決勝の再戦となったこの試合も勝利を飾りました。
《バッテリー》(城)木内-大西 (生)奥濱-日下
▽三塁打 岸本(生)
▽二塁打 西川珠(城)
~ 燃える勝利への執念が導いた2017(平成29)年以来4年ぶりの秋季大会ベスト8 ~
文化祭・体育祭の後始末の名目で、1m四方の焚き火を囲み、若い教師と有志の生徒が歌と踊りに興じたささやかな火祭りを起源とし、徳島県内では城南高校のみが実施している伝統の学校行事・ファイアーストーム。本校の歴史を築いてきた先輩方がここで燃やし続けた伝統の炎の如く、チームの勝利に懸ける熱い執念が産み出した集中攻撃で一気に流れをつかみ、ミスが出たとしても全員でしっかりカバーし合うことで最後まで守り切り、2017(平成29)年以来4年ぶりの秋季大会ベスト8進出を果たしました。
5回までは1人の走者すら出すことのできない厳しい状況でしたが、チャンスが必ず来ると信じ、失点を許すことなく全員で守り抜きました。
迎えた6回表。この回の先頭打者、7番炭谷の安打を起点に犠打野選、四球などで2死満塁としたのち、3番西川珠がセンターオーバー、走者一掃のタイムリー2塁打を放ち3点を先制。7回にも5番坂東の安打を起点に押し出し四球などで2点を追加し、終盤は試合を優位に進めることができました。
安定感抜群のエース木内、巧みなリードで引っ張る捕手大西のバッテリーを中心に相手打線を4安打に抑え完封し、新人ブロック大会のリベンジに燃えるシード校・生光学園を撃破しました。
選手10人という少人数ながら、一人ひとりがやるべきことを理解し、声とプレーで盛り上げ一体感を持って戦う姿は、2011年(平成23)年にセンバツ出場を果たしたチームが持っていた空気と同じです。試合ごとに高まる一体感を武器に、ここからもチーム一同、しっかり戦い抜きます。
次は26日(日)に鳴門オロナミンC球場で行われる準々決勝。
対戦相手はまだ決まっていませんが、ここからの戦いも「 一球一心 ~心はひとつ~ 」
どんなチームが相手であっても私たちは挑戦者。
やるべきことはシンプルに、全力で一球一打にかけて熱い野球を展開し、挑戦していくのみです。
本日もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。
次戦も全力で戦い、一戦必勝を積み重ねていきます。皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第74回徳島県高等学校野球秋季大会 日程の一部変更について
9月19日付で、第74回徳島県高等学校野球秋季大会の日程変更が発表されています。
本校関係でも当初の日程から一部変更になっておりますので、スタンドでの観戦を希望される関係者の皆様にはトーナメント表をご確認いただいたうえでご来場いただければと思います。
よろしくお願いします。
《文責》尾形