野球部活動報告
2023(令和5)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会
~ シード権獲得に向けて、2位じゃダメ! 一戦必勝で、優勝しかない! ~
8月3日(木)、鳴門渦潮高校で徳島県高等学校野球新人中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が行われました。抽選結果は以下の通りです。
新人ブロック大会組み合わせ表(R5年度)_085558.pdf
本校の初戦は8月12日(土)10:00から鳴門オロナミンC球場で行われる準決勝第一試合で、城北高校と城ノ内中等教育学校、つるぎ高校、池田高校辻校の勝者と対戦します。
この大会は新チームになって最初の公式戦となりますが、 中央A、中央B、西部、南部の各ブロック大会における上位2校が、秋季大会のシード権獲得をかけて戦う新人中央大会に進出します。ただし、夏の選手権徳島大会を制し、甲子園に出場する学校に関しては新チーム移行への準備期間が短いため、所属ブロック2位扱いで自動通過となります。したがって、徳島商業高校が本校の入った中央Aブロックの2位扱いで中央大会進出が決定していることから、本校が新人中央大会に進出する条件は優勝以外にありません。
選抜高校野球も四国の出場枠は2校となり、夏の選手権に出られるのは徳島県で1校のみということを考えると、負けて良い公式戦などありません。2位や3位で通過してやろう、という浅はかな考えで甲子園に行けるはずがないので、勝ちにこだわるという意識は不可欠です。その意識を高めるために、負けが許されない状況を経験することは必ずプラスに働きます。
新チーム発足以降、多くの強豪校と練習試合を行う中で、勝負の厳しさを実感しつつ、課題克服とチーム力強化に努めています。いかに勝ち切ることが難しいかを知った私たちはまず、この大会を一戦必勝の意識を大切にし、頂点を目指して戦い抜きます。
皆様、新チームも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第105回全国高等学校野球選手権記念徳島大会2回戦
~ 最後のアウトを取られるまで諦めない これぞ城南野球の神髄 ~
7月18日(火)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権記念徳島大会の2回戦を戦いました。
対戦相手は春季大会優勝校の阿南光高校です。
《バッテリー》(城南)馬詰、神戸ー上原 (阿南光)吉岡ー井坂
《長打》▽本塁打(阿南光)福田
▽二塁打(阿南光)直江、(城南)馬詰
《試合の概要》この試合のテーマは「守り勝つ」140KM台のストレートとスライダーのコンビネーションで春季大会を一人で投げ抜いた阿南光の2年生エース・吉岡投手を、どう攻略するか。とにかく、流れをつかむまではどんなに厳しい戦いになろうと耐え抜く。覚悟はしていましたが、想像以上に壮絶な試合展開となりました。
先攻の城南は7回表終了まで無安打に抑えられ、突破口を開くことはできませんでした。
一本出れば流れは変わる、そこまで守り切ろうと覚悟して戦う一方、阿南光に2点の先制を許します。
さらに、3回裏には内野手の失策から走者を出し、3番福田選手が放った右翼方向への大飛球はスタンドへ一直線の見事な本塁打となり、リードを4点と広げられます。
4回裏には、ここまで力投を続けてきたエース馬詰に代わり、1回戦で復活登板を果たした神戸がマウンドに上がります。試合当初の想定より早い登板となりましたが、神戸はエースの風格を見事に発揮し、この後8回裏まで5イニング1失点の好救援となりました。
その神戸が7回裏、無死一・二塁のピンチを迎えます。ここで右翼方向へのファールフライを右翼手の炭谷が懸命のスライディングキャッチ。二塁走者のタッチアップこそ許したものの、この気迫あふれるプレーはチームの士気を高めます。盗塁で一死二・三塁とピンチは拡大しますが、前進守備で1点も与えられないプレッシャーの中、次打者も遊ゴロに打ち取り、遊撃手の川丘が冷静に処理し二死とします。しかし、二塁走者の飛び出しが大きいと判断して投げた一塁からの送球が悪送球となり、その間に三塁走者が生還。リードを5点に広げられます。5点目の取られ方が悪かったため、無安打のままコールド負けという最悪の状況まで想定しないといけない状況に陥りましたが、ここで簡単に終わらないのが城南の底力です。次打者には中前への安打を打たれますが、この打球を処理した中堅手の大村主将が本塁へ見事なダイレクト送球を決めます。捕手の上原が体を張って本塁に突入する走者にタッチし3アウト目を取り、非常に厳しい局面を何とか1失点で乗り切りました。
給水タイム終了後の8回表。スタンドからは「流れ持ってこい!!」の大声援が聞こえてきます。
その声援が、本当に流れを城南に持ってきました。
先頭打者の5番島がこの試合のチーム初安打を放ち、ついに無安打を阻止します。続く6番上原も安打で出塁し、無死一・二塁。途中から二塁手で出場している7番松尾がバントを決め一死二・三塁。ここから、偉大な3年生の背中を追ってきた2人の2年生による連打で待望の得点を重ねます。8番大野が左中間に運び、島と上原が生還し、ついに2点を返します。さらに降板後、左翼手として出場していた先発投手の9番馬詰が右中間に二塁打を放ち、一塁走者の大野は本塁までの激走を見せ生還し、ついに点差を2点まで縮めます。
その裏の守備でも、右翼手の炭谷が再びファールゾーンへの決死のダイブでフライをつかむなど、流れと勢いは間違いなく城南という球場内の空気を味方につけ、9回表の攻撃を迎えます。一死から4番神戸、5番島が四死球で出塁し一打同点のチャンスを作りますが、後続が断たれ3対5で試合終了。残念ながら2回戦で敗退し、先輩方を超えるベスト8進出は果たせませんでした。
《総括》好投手を相手に無安打が続き、下手をすればコールド負けも想定される劣勢を強いられながらも、最後には観戦していた多くの方から「ナイスゲーム」と声を掛けられる、非常に充実した戦いを展開しました。終わってみれば今大会屈指の好ゲームになり、負けたという結果は悔しいですが、部員たちは本当によく頑張ったと思います。
3年生にとってはこの試合を持って引退となりますが、全員がしっかり実力を発揮した夏であったように思います。
俊足好打とリーダーシップで攻守にチームを引っ張ってきた大村主将、捕手として個性派投手陣をうまくリードしてきた上原、最後にベストピッチングを展開し、エースのあるべき姿を見せた神戸、高いポテンシャルとガッツでチームを鼓舞した炭谷、勝負どころで発揮される強肩・堅守と小技で見せた川丘。この5名の選手に加え、ベンチの主将とも呼べる敏腕仕事人・岡、チームに安心感と癒やしを与えるモチベーター・山田のマネージャー2名。彼らは監督・部長の就任した年度に入学し、選手10名の時代を共に乗り越えた苦しみと輝きを知る最後の学年です。
このメンバーと一緒に戦い、城南高校硬式野球部の新潮流を作り上げたことは私たちの誇りであり、チームの歴史に内容のしっかり詰まった1ページを刻んだことは間違いありません。3年生は、ここからは受験生になりますが、野球だけでなく学校生活、日常生活も含めた「フェアゾーン以外の270度」でのあり方も大切にしてきた部員たちは、360度どの角度からでも勝負できるので、あとは自信を持って人生の大一番を戦い抜いてほしいと思います。
一方で、この試合で悔やまれるミスをした2年生の選手は、悔しい経験を忘れずに日々の練習で実力を伸ばすことで、今後の野球人生における大きな成長へのステップとなるはずです。新チームにはスタメン4名をはじめ、7名の今大会出場者が残ります。翌日から再び、ポジションやキャリアに関係なくレギュラー争奪戦が始まりますが、今のところレギュラーは全席自由席となっております。そこを勝ち抜き、甲子園の舞台に立つことこそ先輩方への恩返しです。
ただし、甲子園に出場するためには今日対戦した阿南光の吉岡投手や春季大会で対戦し、今大会最速153KMをマークした生光学園の川勝投手らを筆頭に、他校にも能力の高い選手が多く残ることから、このような選手を擁する強豪校と対戦したときに「一撃で仕留める」強さが必要になります。その強さを持った熱いニューヒーローの出現を期待していますが、熾烈な競争を勝ち抜いてヒーローになるのは何年生でも良く、グラウンド上の争奪戦には先輩も後輩もありません。
この2試合のためにスタンドで声を枯らし応援してくれた硬式野球部以外の生徒たち、休暇を取るなど調整してまで球場へ応援に来ていただいた保護者会・OB会をはじめとした関係者の皆様、それぞれの場所から様々な形で観戦、応援していただいた全国の皆様への感謝は尽きません。改めて、たくさんの方に応援していただけるチームになったことをチーム一同、感動しており、心から御礼申し上げます。
創部125周年の夏は今日で終わりましたが、次の照準は秋季大会。来年の春には13年ぶり2回目の選抜出場という形で恩返しできるよう、全力で取り組んでいきますので、今後とも応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
第105回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦
~ 何日かかろうと、俺たちは必ず勝つ! 勝負を決めた1点への執念 ~
7月15日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の1回戦を戦いました。
バッテリー》(阿波)小川和,栗栖-多田 (城南)馬詰,神戸-上原
《長打》 ▽二塁打 多田(阿波) 大村(城南)
《試合の概要》
当初、7月10日(月)に行われる予定だった1回戦は天候不順により5日延び、時間帯も変更になったことからコンディションとモチベーションをどのように高めるかが課題となりました。
この日の先発は、総体からエースナンバーをつける2年生の力投派・馬詰。勢いのあるストレートと変化球のコンビネーションで「レッドウェーブ極打線」を標榜する阿波の強力打線を7回2失点に抑え、バックの堅い守備に盛り立てられエースの責任をしっかりと果たしました。
少しでも馬詰を楽にしてやりたいと全員攻撃で臨む城南は3回裏、先頭打者の1番大村の左前への安打と4番神戸の四球で二死一・二塁とし、勝負強さに定評のある5番島が中前に安打を放ち、1点を先制します。
さらに4回裏には渋く内野の間を抜く安打で出塁した7番中山を8番大野が手堅くバントで送り、9番馬詰が四球で歩き一死一・二塁。1番大村の放った右中間への打球は二塁打となり二塁走者の中山が生還し、なおも一死二・三塁。2番川丘がスクイズを決め、三塁走者の馬詰も生還しリードを3点に広げます。
5回裏には5番島が安打で出塁し、6番上原の内野ゴロの間に進塁し二死二塁。7番中山がしぶとく転がした打球は一・二塁間を抜け島が一気に生還。前半戦を4点リードで折り返します。
後半戦は相手の継投もあり、攻守ともに押され気味の展開となります。7回表は失策と安打、四球で一死満塁。阿波の1番打者に左前に運ばれ1点を返されます。この打球を処理した左翼手の中山が両足を攣り、担架で救護室へ運ばれるというアクシデントに見舞われ、試合は5分間中断します。その後、中山はトレーナー・看護師の的確な手当てにより見事に回復し、守備に戻ります。再開後、2番打者の犠飛で2点目を取られ二死一・三塁。ここで回ってきた強打の3番打者から馬詰が気迫の力投で三振を奪い、この最大のピンチをしのぎました。
そして8回表。誰もが、この男の復活を待っていた。この回から春までのエースで、ここまで二塁手として出場していた3年生の神戸が満を持してマウンドに上がります。
神戸はベンチの期待に応える安定感抜群の投球で2回をきっちりと抑えます。9回表にはこの試合好調の1番打者を三振に仕留めて試合終了。2年連続の初戦突破を果たしました。
不完全燃焼で敗退した総体協賛ブロック大会については散々な書き方をしましたが、この試合についてはこれぞ城南野球といえるナイスゲームでした。苦しみながらも最後まで相手にリードを許さず勝ち切る、見事な戦いを展開しました。その裏側には何日かかろうと勝つ、1点への執念を強く持って戦うという強い意識が現れたと言えます。特に3年生は高校野球に後悔を残さないことが大切であり、1点でも多く取る、1点たりとも無駄に失わないという意識は共通テストや入試でも必ず活きる思考です。
度重なる順延の結果、試合が土曜日になったことにより、スタンドで応援してくださる方がいつも以上に多く、盛り上がったことは城南にとって大きな追い風になりました。例えば今年の3月に卒業し、全国へ巣立った硬式野球部の卒業生もこの日のために夜行バスなどあらゆる方法を活用して球場へ駆け付け、ほぼ全員集合となりました。ベンチ入り外の選手はボールパーソンを含めて4名、マネージャーも記録員を除くと5名ということで、部員だけで歌いながら応援するのは難しい人数ではありましたが、卒業生や部員のクラスメイトが大きな声で歌って盛り上げ、スタンドは例年にない活気に充ち溢れました。校歌斉唱の後にスタンドを見渡すと、非常に多くの方が応援に駆けつけてくれたことに気付き、チーム一同、本当に感謝の思いは尽きません。改めて硬式野球部は愛される存在であり、勝つことこそ最大の恩返しであるとの認識を強めました。野球を通じて人生を豊かにするという発想を大切に、次戦も「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと全力で戦い抜きます。
2回戦は7月18日(火)の13時30分から行われる第一試合で、阿南光高校と対戦します。
春季大会優勝の実力校であり、厳しい戦いとなることは予想されますが、相手はこの夏の初戦。どこのチームでも初戦は戦いにくいものですが、私たちが苦しみながらも初戦を勝ち抜いたという経験は必ずプラスに働き、そこに勝機があると考えております。
皆様の応援のおかげをもちまして、1回戦を勝つことができました。2回戦も全力で戦い抜きますので、応援よろしくお願いいたします。
《文責》尾形
第105回全国高等学校野球選手権徳島大会 日程変更について
~ 日程が変わろうと 一球一心 一戦必勝へ向けて 心はひとつ ~
7月13日(木)に行われる予定だった試合が中止になったことに伴い、今後の大会日程は以下のように変更となりました。
第105回全国高等学校野球選手権徳島大会やぐら(0713変更1)-1.pdf
本校の初戦は7月15日(土)の8時30分から行われる、第一試合に変更となりました。時間帯や試合順が当初の予定と変更されていますので、応援に来られる際にはご注意ください。なお、今大会の会場はすべて鳴門オロナミンC球場です。
なお、この日程変更によって残念ながら応援に来ることができなくなった方には、ケーブルテレビでの中継・再放送、「バーチャル高校野球」サイト内でのライブ配信もあります。
球技大会でケガ人が出ることもなく、連日の中止・順延となりましたが、連日の猛暑による体力が消耗しやすい状況下においてコンディションを万全に整えるには十分な期間となりました。
私たちは、初戦を待たされているとは思っていません。何日かかっても、勝てば良いのです。そして、土曜日に変更されたことによってより多くの皆様に応援していただけると思えば、この雨は絶対に城南を後押ししてくれています。様々なイレギュラーにもしなやかに対応し、一戦必勝で戦い抜きます。皆様、それぞれの場所から応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
第105回全国高等学校野球選手権徳島大会開会式
~ 最高の仲間と共に戦う、熱い夏の始まり ~
7月8日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の開会式が行われました。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、開会式の開催は4年ぶりとなりますが、入場行進を見ると本当に球児たちの夏が帰ってきたんだな、という非常に感慨深いものがあります。
鳴門オロナミンC球場は大規模リニューアル工事のためこの秋に解体され、現在の姿で夏の選手権を行うのは今年が最後となりますが、徳島県の野球関係者としてこの姿の最後に開会式を行うことができ、本当に良かったと心から思います。選手入場では前年度優勝校の鳴門高校を先頭に、抽選番号順の逆から各校が入場し、城南高校は岡楓マネージャー、大村豪主将を先頭に勇ましい入場行進を披露しました。
学校へ帰着後、保護者会主催の壮行式が行われました。冒頭に流したマネージャー作成の応援動画は硬式野球部員以外の生徒や卒業生による激励のメッセージが集められたものであり、部員はもちろん私たちスタッフや保護者の皆様にとってもいかに城南高校硬式野球部は愛されるチームであるかを実感することができ、一緒に見たすべての者が感動する、非常に素晴らしい作品でした。
続いて保護者会の皆様が作成した二千羽鶴が、マネージャーからは千羽鶴とお守りが贈呈されました。それぞれにこの夏に懸ける思いが詰まっており、グラウンドに立っている者だけでなく支えてくれている人も一緒に戦っているということを知った私たちは、この3学年で一日でも長く戦おう、という思いを全員で共有できました。
関係者の皆様におかれましては、本日は非常に暑い中、ご協力いただき誠にありがとうございました。
私たち城南高校硬式野球部は、125年目の躍進を目指し「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一戦必勝で戦い抜き頂点を目指します。皆様、この夏も応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
硬式野球部OB会による激励品贈呈式
~ 先輩方の思いを乗せた豪打連発を、応援する誰もが待っている!! ~
6月30日(金)、硬式野球部OB会の立石剛会長、海出雄市事務局長が激励のために来校され、第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を前にOB会からバット5本とスポーツドリンクが贈呈されました。
新しいバットに少しでも早く慣れてほしいというOB会の皆様による温かい配慮から、昨年度同様にバットは先行して贈呈されており、すでに試合でも使用させていただいております。
応援してくださる皆様の熱い思いに応えることができるよう、一戦必勝で戦い頂点を目指します。OB会の皆様、ありがとうございました。あとは選手たちが先輩方の思いを乗せて、このバットを振り抜くのみです。全力で戦い勝利を積み重ねますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年6・7月 硬式野球部活動報告(練習試合)
「雨降って地固まる」のごとく ~ イレギュラーへの対応力を高めよ! ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご協力いただき誠にありがとうございます。
6月は総体協賛ブロック大会からのスタートですが、以前に書いた記事の通り、課題の残る敗戦となりました。練習試合ではその課題克服に向けて取り組んでいます。
今回は梅雨入りした天候同様に不安定なチーム状況の中で苦しみながらも最後まで戦い抜いて勝つ、イレギュラーな状況には必ず対応することで選手権につながるという強い意識を持って戦ってきた、6月と7月の練習試合の結果と概要について、報告します。
6月4日(日)
城南 ● 8 - 14 徳島市立
城南 ○ 11 - 5 徳島市立
6月10日(土)
城南 △ 1 - 1 阿南光
城南 ○ 5 - 4 阿南光
6月11日(日)
城南 (雨天のため中止) 加古川北(兵庫)
6月17日(土)
城南 △ 8 - 8 尾道商(広島)
城南 ● 3 - 4 今治西(愛媛)
6月18日(日)
城南 ○ 15 - 9 高松商(香川)
城南 ● 6 - 10 小松(愛媛)
6月24日(土)
城南 ● 5 - 6 観音寺第一(香川)
城南 ● 5 - 10 観音寺第一(香川)
6月25日(日)
城南 ○ 7 - 0 高松西(香川)
城南 ● 5 - 6 松山北(愛媛)
7月 1日(土)
城南 (雨天のため中止) 高松北(香川)
7月 2日(日)
城南 ● 3 - 8 玉野光南(岡山)
城南 ● 2 - 11 玉野光南
今年の梅雨はエルニーニョ現象の影響もあり、長くなることが見込まれていますが、この期間に2つのカードが中止となりました。梅雨のごとく攻守にすっきりしない試合もあれば、全国に名前を轟かせてきた強豪校とも対等に戦う試合もあり、自分たちの力でコントロールできない結果をいかに良い方向にコントロールするかはチームの課題です。
6月最終週は今日こそ練習ができる、と意欲を高めながらも6,7時間目の授業中に一気にグラウンドが使用不能となる大雨に見舞われるといった日が続くなど、すっきりしない天候の中、条件は各校とも同じです。そうであれば、イレギュラーな状況には強ければ強いほど、勝てる確率は高まります。
このチームは部員、スタッフともグラウンドに出たくて仕方のない者の集まりではありますが、どんな状況でも「勝つための準備」を常に心がけています。
野球における試合の目的は公認野球規則の「1.05」に記載されているとおり「相手より多くの得点を記録して、勝つこと」です。
特に3年生にとっては、選手権での負けは引退を意味するもので、この仲間とともに一日でも長く野球をする方法は勝利以外にありません。雨であろうが、コンディション調整が難しかろうがすべては勝利をつかむため、日々の練習でしっかり力を付け、選手権では実力発揮の舞台となるよう取り組んでいく覚悟です。
いよいよ、この3学年での練習試合も全日程を終了し、選手権を残すのみとなりました。あとはけがや病気に気をつけて、ベストコンディションで1回戦から戦い抜くのみです。
城南高校硬式野球部125年の思いが実を結ぶ戦いとなるよう、これまで私たちと対戦していただいたチーム、支えてくださるすべての方への感謝の思いを持って戦い抜きますので、応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
第105回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせについて
~ さあ行こう、城南高校硬式野球部125年の夢へ!! ~
6月26日(月)、鳴門市のアミノバリューホールで第105回全国高等学校野球選手権徳島大会の組み合わせ抽選会が行われました。抽選結果は以下の通りです。
城南高校の初戦は7月10日(月)の16:00から行われます大会3日目の第2試合で、阿波高校と対戦します。
今大会の会場はすべて鳴門オロナミンC球場です。
抽選会ではくじを引く順番を決める予備抽選で25番。大会参加校の中で最後にくじを引くことが決まり、対戦相手が最後まで分からないという緊張感のある今まで経験したことのない重圧を大会前に経験することができました。
「残り物には福がある」という格言を、現実のものにするためには一戦必勝を積み重ねるのみです。本校の入ったブロックには初戦で戦う学校創立・野球部創部100周年のビッグウェイブに乗ろうと意気込む赤い軍団・阿波、勝ち進めば2回戦で対戦する、好投手を擁し春季大会を制覇した第3シードの阿南光高校、「やまびこ打線」で一世を風靡した強豪・池田高校など実力校が揃い、気の抜けない戦いが続きます。
私たちは、徳島県の野球文化を築き上げた先輩方から受け継いだ125年の思いを持って戦い、悲願の「夏の甲子園初出場」を達成すべく「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、一球一打に魂を込めて戦います。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球ブロック大会
~ 勝負は、グラウンドの中だけで決まるものではない ~
6月2日(金)から徳島県高等学校総合体育大会が開幕しました。野球は協賛競技として中央A、B、西部、南部に別れてブロック大会が行われました。
6月3日(土) 徳島北高校グランド(1回戦)
《バッテリー》
(城北)飯田、田中-向井
(城南)馬詰-上原
《試合の概要》2回表、城北は先頭の5番打者が四球で出塁し、三塁への内野安打と送りバントで一死二・三塁から8番打者の二塁ゴロの間に1点を先制されます。さらに5回表には、先頭の9番打者に安打を許し、盗塁と送りバントで一死三塁から2番打者の放った一塁寄りの投ゴロ間に1点を追加し、リードを2点に広げられます。対する城南は5回に馬詰の内野安打が出るまで無安打に抑えられ、走者を出しても併殺やあと1本が出ず、無得点で試合を折り返しました。
グラウンド整備を挟んだ6回表。連続失策から無死一・二塁とピンチを迎えますが、相手打者のバント失敗と、次打者を併殺打に打ち取り無失点と、逆転に向けた良い流れで後半最初の守備を終えます。6回裏は一死から4番神戸、5番島の連打でチャンスを広げます。二死一・二塁から7番大野が左前に運び、点差を1点に縮めます。
好投を続けてきた先発の馬詰は8回、9回に連打を浴びますが、3年生が引っ張る堅い守備に救われます。9回表には一死から3連打を浴びますが、その間に捕手上原の盗塁刺殺、二死一・二塁から2番打者の中前安打では中堅大村が懸命のバックホームがダイレクトに捕手のミットに収まり捕殺と見事な守備で後半を無失点に抑え、9回裏を迎えます。
先頭打者に中山を代打に送り、同点の走者が出塁します。ここで代走に松尾を送り、まずは同点を目指して手堅く送りバントで二塁に走者を進めます。その後、内野ゴロと四球、盗塁で二死二・三塁とし、一気にサヨナラ勝ちを狙える場面を迎えますが、最後は投ゴロに打ち取られ試合終了。残念ながら初戦敗退となり、連覇とはなりませんでした。
《総括》この試合の勝敗を分けたのは、野球という角度だけで見れば相手投手を攻略できなかったことやチャンスで一本が出なかったことに見えますが、本当の敗因は準備不足によって試合前ノックの開始が遅れたり、初回の攻撃でバット引きが配置されていない状況からスタートするなど、試合に入る準備やベンチワークの甘さといった野球以外の部分であったように思います。準備と確認の不足は、試合の悪い流れに直結するという典型的な試合展開でした。
もしこれが高校生活のラストゲームであれば、生涯にわたり後悔を残すような内容です。ただし、野球の場合は幸いにして、総体が最後の大会ではありません。このような準備不足、確認不足による不完全燃焼で終われば、入試でも悪い流れを引きずり、ひいては人生にも悪影響を及ぼしかねません。この試合は、まさに準備・確認の徹底の大切さを私たちに教訓として示してくれたといえます。その最悪の状況を直前に経験でき、二度と同じことを繰り返さない、という決意を持つことができたことだけは良かったと考えておりますが、どう活かすかは私たちの意識次第です。
これからの照準は、夏の甲子園への出場権を懸けた7月の選手権徳島大会ですが、ここではしっかり一戦必勝で戦い抜き、125年間の思いが実を結ぶ夏にしたいものです。そのためには、この屈辱的敗戦で地の底に落ちたチームが、そこから得た教訓を活かしてどう這い上がっていくかが大切です。このまま沈みっぱなしで終わるわけにいかない、そして終わるはずがないと信じております。
会場へ応援に来ていただいた皆様、勝ち進んだら応援に来ていただける予定だった皆様におかれましては、不甲斐ない試合になり申し訳ありませんが、応援いただいたことを深くお礼申し上げます。
《文責》尾形
2023(令和5)年5月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 新快速のごとく、ホームを駆け抜けろ!! ~
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。
5月を迎え、2,3年生にとっても上級生としての自覚が芽生え、チームを支える強い責任感が学校生活、野球すべての面において現れようとしています。4月に入部した1年生も、素晴らしい先輩のもと、すっかりチームの一員として馴染んできました。31名の部員が一つになって戦う姿に、強さが伴うことが望まれます。ここからは、5月に行われました練習試合の結果について報告させていただきます。
5月4日(木)
城南 ● 3 ー 7 ○ 加古川西(兵庫)
城南 ● 1 ー 12 ○ 加古川西
5月5日(金)
城南 ○ 11 ー 2 ● 長田(兵庫)
城南 ○ 5 ー 0 ● 神戸(兵庫)
5月20日(土)
城南 ○ 9 ー 8 ● 阿南高専
城南 ● 3 ー 10 ○ 徳島科学技術
5月21日(日)
城南 ○ 6 ー 5 ● 高松桜井(香川)
城南 △ 5 ー 5 △ 高松桜井
5月28日(日)
城南 △ 6 ー 6 △ 東洋大姫路(兵庫)
城南 ● 0 ー 4 ○ 京都翔英(京都)
ゴールデンウィーク期間中の5月4日(木)、5日(金)は1泊2日の遠征でした。いつも通りの賑わいが日本中の観光地に戻りつつある中、反対車線には長蛇の渋滞が続いておりましたが、逆に渋滞もなくスムーズに相手校に到着しました。しかし、野球ではチャンスがなかなか得点に結びつかず、塁上の大渋滞を引き起こす、悪い流れを4月後半から断ち切れずに初日を終えました。宿舎に到着する直前、そこから近い西明石駅のホームを駆け抜ける新快速の姿を見て、「うちの選手たちもこれくらいホームを駆け抜けてくれたらなあ」と感じずにはいられない、もどかしい展開でした。新快速といえば15分に1本。2時間の試合でいえば8点ですから、野球ではなかなか取れないというのは承知ですが、世界的にも高速安全輸送で有名な日本の鉄道のごとく確実にホームを目指してほしい。確実に勝てるチームを目指すのであれば、決めるべきサインは1回で決め、チャンスは確実にものにする積み重ねが大事です。
翌日以降はその課題を消化しつつあり、得点力も高まりつつあります。ここからは県外校との対戦機会も多く、どこまで自分たちの野球が通用するのかを知ることができる絶好の機会となります。5月の後半には10年以内に甲子園に出場した経験を持つ強豪校相手にも粘り強い試合を展開し、夏に向けての実力発揮を期待できる戦いぶりには頼もしさを感じる反面、まだまだ発展途上であり成長が十分に見込めると感じます。試合に出ている者だけでなく、様々な状況において誰が出場してもチーム力を落とすことなく戦うことができるよう、各部員が自分の武器をしっかり自覚し、そこを十分に発揮できる準備が必要です。そこまで大きな差は見られない分、支配するのは「意識」です。各学年、高い意識を持ってチーム内でレベルの高い競争を展開し、チーム力の向上に努めてほしいと願います。
6月は総体協賛ブロック大会から始まり、ここからも実力校との対戦が多く用意されており、さらなる成長が見込まれます。チーム一同、この夏の躍進を目指して強い信念と意識を持って、日々の活動に取り組んでおりますので、今後とも応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
2023(令和5)年4月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 城南の野球を、31名全員で展開するために ~
日頃は、本校硬式野球部の活動に対し多大なご理解、ご協力をいただき誠にありがとうございます。
チームは4月に1年生の選手10名、マネージャー2名が入部し、2・3年生と合わせ選手25名、マネージャー6名、総勢31名の部員で活動しております。選手数は昨年の春までと比較し2.5倍。部員一人ひとりが自分に与えられた役割を果たし機能することで、チームとして勝利という目標に向かうことができるよう、強い信念を持って日々の活動に取り組んでおります。ここからは、4月に行われました練習試合について報告させていただきます。
4月 2日(日)
城南 ● 4 ー 10 城東
4月 8日(土)
城南 ○ 8 ー 7 小松島西
4月9日(日)
城南 ○ 11 ー 10 飾磨(兵庫)
城南 △ 5 ー 5 飾磨
4月16日(日)
城南 ○ 5 ー 2 穴吹
4月23日(日)
城南 ○ 7 ー 5 洲本(兵庫)
城南 ○ 4 ー 3 藤井(香川)
4月29日(土)
城南 ● 2 ー 4 富岡西
城南 ○ 7 ー 3 富岡西
4月30日(日)
城南 ● 0 ー 3 鳴門渦潮
城南 ● 1 ー 8 鳴門渦潮
春季大会以降、故障者や体調不良者が相次ぎ、ベストメンバーを組むことができず苦しい状況が続きました。このような状況においてもしっかり戦い抜き、接戦をものにすることのできる強さを発揮した試合もあり、心強さを感じる一面も見られました。
一方で、チームを救う新戦力の出現が求められますが、そのチャンスをもらった選手たちもアピールにはまだまだ不十分、といった状況です。レギュラーにもまだまだ空席もありますので、積極的にチャンスを掴みに行く姿勢が見たいものです。そして、選手数が増えたことから、チーム内競争を勝ち抜かなければ定員20名の全席指定席となっている夏の選手権のベンチ入りは叶いません。1年生も最低5名は入れるので、ここまでのキャリアに関係なく、可能性を信じて挑戦してほしいと思います。
昨年度は10名の選手で春季大会ベスト4に進出したわけですが、当時の2,3年生は部員数が増えてもレギュラーとして圧倒的な存在感を発揮してきました。
現在のメンバーがその境地に達するのはまだまだこれからだな、と感じますが、進学校の生徒は本番に向けて成長し仕上げてくるのがセオリー。生徒たちの、夏にかけての「もうひと伸び」があると信じております。
4月後半は、ゴールデンウィーク渋滞を思わせる残塁の多さや四死球、失策によるピンチの誘発など、随所に課題が見つかる厳しい試合が続きました。5月にしっかり課題をクリアし、悪い流れを早く断ち切り、6月の総体協賛ブロック大会、そして3年生の高校野球の集大成となる7月の選手権での躍進につなげていきたいものです。
31名の部員、スタッフ、そして応援してくださるすべての皆様と「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを共有できる戦いを展開していきますので、今後とも応援よろしくお願い致します。
《文責》尾形
令和5年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会 組み合わせについて
令和5年度徳島県高等学校総合体育大会協賛高校野球中央ブロック大会の組み合わせ抽選会が先日開催され、対戦相手が決定しました。
夏の選手権に向けての前哨戦。初戦は新人ブロック大会1回戦と同じく、城北高校との対戦となりました。本校の入ったBブロックは、好勝負が展開されるであろう実力拮抗のチームが揃う組み合わせとなりましたが、勝ち上がるごとに成長できるよう、しっかり戦い抜きます。
昨年度は優勝を果たしましたが、2年連続の優勝を目指して「一球一心 ~心はひとつ~ 」。その先の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会へとつながる流れを形成できる戦いを展開していきます。皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(練習試合)
~ 125年目の球春到来、この時が来るのを待っていた!! ~
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解・ご支援いただき、誠にありがとうございます。
更新は少し遅くなりましたが、3月に練習試合が解禁となりました。各試合において冬の成果と、大会を戦うにあたっての課題を見出すことができました。概要は以下の通りです。
3月 4日(土)
城南 〇 3 - 1 高瀬(香川)
城南 △ 2 - 2 高瀬
3月 5日(日)
城南 ● 3 - 4 尽誠学園(香川)
城南 △ 6 - 6 尽誠学園
3月11日(土)
城南 〇 6 - 0 新居浜商(愛媛)
城南 〇 10 - 0 新居浜商
3月12日(日)
城南 〇 7 - 6 高松中央(香川)
城南 〇 6 - 1 高松中央
3月30日(木)
城南 ● 3 - 5 徳島北
城南 〇 11 - 0 徳島北
県外強豪校との対戦でもしっかりパフォーマンスを発揮できる戦いぶりに、この冬で一回り成長したことを実感します。シーズン開幕とともに、WBC日本代表のごとく打撃面が好調の選手もおり、特に打球の飛距離が大きく伸びた選手が多くなったように思います。練習試合では高校であればサヨナラで勝利をつかむ試合もあり、粘り強さを発揮することもありますが、大会ではそれを発揮し切れずにもどかしい展開となる試合が多く、本物の強さが求められます。
3月の終わりからは新入生が練習に参加しています。昨年の春までは選手が10人しかいなかったわけですが、今は15名、そしてプラスアルファの新入生加入で安泰の者は誰一人おらず、逆に言えばすべての者にレギュラー獲得のチャンスがあります。そのチャンスを逃さない、チーム躍進のために活躍できる戦力は何年生でも良いので、すべての者が自覚を持ってよりレベルの高い各種争奪戦を展開してほしいと思います。特に上級生の実力はまだこんなものではないということを、スタッフは知っています。
125年目の夏を甲子園で迎えるためには、すべての角度からレベルアップすることが望まれます。本気の「共創」を展開し、そこを勝ち抜いた誰もが認める存在の者が出場し、勝利を積み重ねる夏となるよう、不完全燃焼となった春季大会の反省と課題をしっかり踏まえて日々の練習に取り組んでもらいたいと思います。
特に、3年生にとっては、7月に開催される第105回全国高等学校野球選手権徳島大会が甲子園を懸けて戦う最後のチャンスとなります。125年の歴史で、城南高校硬式野球部がまだ見たことのない夏の甲子園の景色を見るために、チーム一同より成長していきたいと思います。皆様、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会2回戦
~ 改めて私たちは「挑戦者」であると自覚する、「あと少し」の差 ~
3月27日(月)、阿南市のJAアグリあなんスタジアムで第76回徳島県高等学校野球春季大会の2回戦が行われました。城南高校は、実力校の生光学園高校と対戦しました。
《バッテリー》(城南)馬詰、神戸-上原 (生光学園)大山、川勝-桁谷
《長打》▽本塁打 安藝(生光学園)
▽二塁打 神戸(城南)
《試合の概要》
先攻の城南高校は2回まで、生光学園のエース大山投手の投球にに狙い球を絞りきれず、ノーヒットに抑えられます。逆に、生光学園は1回裏に安打2本で先制し、この試合の主導権を握ります。この日の先発は新2年生の力投派・馬詰。強力打線を4回まで2失点に抑える気合いの力投で試合を作ります。
3回表、城南の攻撃は今大会絶好調の7番大野が先頭打者として安打で出塁した後、8番馬詰の犠打、9番松尾がしぶとく内野安打で出塁。1番大村が中前に安打を放ち、同点に追いつきます。なおも2番島が内野安打で出塁し一死満塁と逆転のチャンスを作りますが、3番、4番が相次いで凡退し、追加点を挙げることができません。
試合の形勢を決めたのは5回の攻防でした。城南は先頭の9番松尾が四球で出塁し、1番大村の犠打でチャンスを広げるも後続が打ち取られ無得点。逆に、5回裏の生光学園はこの回からマウンドに上がったエース神戸の立ち上がりをとらえます。先頭打者が失策で出塁し、犠打と四球、暴投で一死一・三塁。2番打者のセンター返しのライナーを遊撃川丘が好捕し二死とします。ここで3番の安藝選手が右中間に大飛球を飛ばします。グラウンドに大きく跳ね返った打球を処理した右翼炭谷から送球をつなぎ、打者走者を三塁で止めますが、審判4氏の協議の結果、この打球が柵越えの本塁打と判定され、1対5とリードを広げられます。
グラウンド整備を挟み、円陣を組みもう一度流れを呼び込みたい6回表の攻撃。4番神戸が左翼への二塁打を放ち先陣を切りますが、後続が断たれこの回も無得点に終わります。守っては6回以降、神戸が要所を締め無失点に抑えます。
生光学園は7回表、最速145KMを超える直球を持つ2年生の川勝投手を投入します。城南打線は7,8回に走者を出したものの反撃の糸口をつかむことができず、2年連続のベスト8進出を逃しました。
生光学園には、昨年度のチームでは公式戦で3連勝しましたが、私たちは相手の実力が確実に上であるということを自覚していました。 その中で、いかに勝利に結びつけるかということを意識して戦ったわけですが、残念ながら力及ばず敗れました。負けたとはいえ、勝負を分けたのは「あと少しの差」だったと思います。厳しい言い方になりますが、この春の戦いをもって「野球は城南」と言うには、まだまだ程遠いと感じます。今までの取り組みを見て、チームが実力が発揮できたとは言えません。彼らの実力はこんなものではないということを知っているからです。しかし、その実力を発揮できなかった現状こそ自分たちの「弱さ」と受け止め、「強さ」に変えていくことが大切です。
勝敗を分けた「あと少しの差」とは、勝利のための準備、そして執念。本当の勝負となる夏は、このまま終わるわけにはいきません。新3年生にとっては高校野球の集大成となる選手権で、例年以上に好チームが揃い、戦力拮抗の様相である徳島県を勝ち抜き、125年分の城南高校硬式野球部の夢を実現するためには、日々の練習で後悔を残すことなく取り組むことが大切です。さらに新入生も練習参加しており、チームには新しい「競争」と、「共創」が求められます。より良いチームとなるためには、学年、正選手、控えに関係なくチームの勝利を願い、そこへ導くエネルギーを持つニューヒーローが続々誕生する必要があります。どの学年も、3年生でレギュラーが取れたらいいな、という意識ではなく、1年生からレギュラーを取ってやるという野心を持って、日々の練習で成長し、試合で実力を発揮する。このサイクルを大切にし、夏に躍動する姿を今度こそ、手放しで称賛できる戦いにしてほしいものです。
関係の皆様におかれましては、今大会も雨天順延等の厳しい日程であったにもかかわらず、応援いただき誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦
~ 125年目の「SAMURAI JONAN」 雨中の激闘を制す ~
3月21日(火)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で第76回徳島県高等学校野球春季大会1回戦が行われました。本校は小松島高校と対戦しました。
この日、本校の試合が開始する前にはアメリカ合衆国のマイアミで、WBC準決勝の日本対メキシコ戦が行われていました。球場にいるスタンドの観客も、野球関係者も日本代表の勝敗が気になっている様子で、スマートフォンの速報で一喜一憂する光景が見られました。城南がグラウンドに入る直前に、日本が終始劣勢から逆転サヨナラ勝ちし日本中が歓喜に満ちあふれる中、ここでも歓喜の渦が至るところで形成されていました。まさに野球の持つエネルギーを実感し、この勢いは絶対に城南への追い風となる、と確信していました。
徳島県では現在、メディアで高校野球の話題といえば選抜出場の城東高校一色ですが、徳島県における野球発祥校であり、125年の歴史を形成してきた私たち城南としては黙っていられません。「日本の野球は世界一である」ことを証明する戦いを展開し、翌日の3月22日(水)に見事、アメリカ合衆国代表を3対2で下し、3大会ぶりの優勝を飾った日本代表同様、私たちにとってこれからの戦いは「徳島県の高校野球といえば城南」を実証するための戦いです。
試合開始に先立って、幸先良く日本と同じ後攻を選んだ城南でしたが、この試合は日本対メキシコ戦を彷彿とさせる厳しい戦いとなりました。
1回表、四球と安打でさっそく満塁のピンチを迎え伝令を送ります。「ここを抑えたらチャンスが来るぞ」その期待通り、遊飛に抑え0点で切り抜けます。その裏、2死から四球で走者を出した後、4番神戸の強烈な打球が三塁強襲の二塁打となり先制し、なおも5番上原が右前にうまく運んだ打球が安打となり2点リードとします。
しかし、城南の守備のミスや四死球も重なり余分な走者を出すと、3回までに7安打を集める小松島打線の猛攻ですぐに追いつかれ、点を取っても取り返されるという厳しい展開を打破できないまま前半は同点で折り返します。
試合の流れが最も変わりやすいとされるグラウンド整備後の6回表。失策で走者を許すも、無失点に抑え、制球に苦しみながらも力投を続ける神戸を盛り上げます。その裏、先頭打者には三塁手としてライナーを好捕した7番大野が中前への安打で出塁し、犠打と内野ゴロで二死三塁。一番大村が中前安打を放ち、再びリードを奪います。この回以降、球威が落ちてきた相手投手から安打を重ねるも、バント失敗など攻撃がうまく機能しない展開が続きます。
逆に8回表の小松島の攻撃で、四死球で二死一・二塁とされ、3番打者に右前に運ばれ、その間にホームを狙う二塁走者を刺そうとした右翼炭谷からの送球がわずかに及ばず、同点に追いつかれます。その後、4番打者を申告敬遠し二死満塁となりますが、次の打者を三振に仕留め、これ以上の追加点は許しませんでした。その裏の攻撃では、先頭打者にフルスイングに魅力のある中山を代打に送り、期待に応える左中間への大飛球は二塁打となります。代走に遠藤が起用され、勝ち越しのホームを狙う準備は整いましたが、犠打に失敗し飛び出した走者も捕手からの牽制であえなくタッチアウトというまずい攻撃となります。いつ逆転されてもおかしくない悪いムードで迎えた9回表。この回も2本の安打を浴びピンチを作りますが、最後の打者を中飛に打ち取り、同点のまま9回裏の攻撃を迎えます。
9回は3番炭谷からの好打順。この日の日本代表も、9回裏は3番の大谷翔平選手からの打順で、最後は村上宗隆選手がサヨナラ二塁打で決めたということで同じ流れでしたが、新3年生のクリーンナップが不発に終わり、今大会から全国大会に準じて10回に前倒しされたタイブレークが、県内で初めて適用されたケースとなりました。
「雨と風と延長戦、継続試合、タイブレークには必ず勝つ」不測の事態こそ、進学校であり伝統校の城南にとって、実力発揮の舞台です。この日の天気は雨で、試合前に継続試合を覚悟するようにという伝達がありました。何日かかってでもこの試合に勝ってやる。10回表はマウンド上で円陣を組み、守備に入りましたが、先頭打者の打席で二塁への牽制がボークとなり無死二・三塁となり、死球で歩かせ無死満塁という最悪の局面となります。三番打者の初球は二塁ゴロとなりますが、途中から二塁手として起用された國平が冷静に処理して遊撃川丘、一塁島へと送球をつなぎ、併殺に打ち取ります。その間に1点を取られますが、四番打者を申告敬遠で歩かせ二死一・三塁。五番打者の強烈な打球をまたしても三塁大野が全身を使って捕球し冷静に送球。最少失点に切り抜けます。
この試合、初めてリードされた局面で迎えた10回裏。先頭打者は今日、好守連発の7番大野。犠打で走者を進め、一死二・三塁とし、代打に起用され気合い十分で打席に向かった馬詰が申告敬遠で歩かされ、一死満塁。9番國平がスクイズを決め同点とします。なおも二死二・三塁とサヨナラのチャンス。1番大村が四球を選び、この日2番に起用された島。秋季大会1回戦と同じ状況で勝負強さを発揮し、前回同様に翌日の新聞の見出しを持っていく中前安打で3時間を超える激闘に終止符を打ち、逆転サヨナラ勝ちで2年連続の初戦突破を果たしました。
「野球は城南」を実証するための戦いでしたが、今日は失策や四死球といった流れを悪くする走者・進塁を許し、攻撃面でもバント失敗などのミスが目立つなど、勝利という結果以外は走攻守すべてにおいて、反省点の方が圧倒的に多い試合であったように思います。城南の野球はこんなものではないということを、冬を一緒に乗り越えた者は知っているからこそ、あえて厳しく評価します。それでも、春の初戦というプレッシャーのかかる一戦で最後まで執念を燃やし、この苦しい一戦を勝利につなげたことには大きな価値があります。特に、新2年生の活躍が攻守に見られたのは明るい材料ですが、選手10名でベスト4進出を成し遂げた経験を持つ新3年生の奮起が、これからの戦いの鍵となります。ここからの戦いの中で、本当の意味での「野球は城南」を実証すべく、戦うごとに城南らしさを発揮し強くなっていく姿を見せたいものです。次戦の相手は実力校、生光学園高校に決まりました。以前の記事にも書いたとおり、最激戦のブロックであり、これからも非常に厳しい戦いが予想されます。この日、小松島高校が選手13名という少人数で全身全霊をかけて戦う姿から学んだ執念を活かし、照準を次戦の勝利に合わせて試合までの期間、練習に取り組んでいきたいと思います。
天気が非常に悪い中、私たちの勝利を信じ、長時間にわたり応援していただいた皆様、ありがとうございました!次戦も応援よろしくお願いします!!
《文責》尾形
2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式・送別セレモニー)
~ 次のステージへの第一歩を 聖地から踏み出す先輩たちに 心からの感謝とエールを贈る ~
本日3月1日(水)、3年生の人間性の素晴らしさと、高いレベルでの文武両道を実践した高校生活をやり切ったという満足感がそのまま表れたかのような晴天に恵まれ、卒業式が挙行されました。
今年の卒業式は、硬式野球部の大先輩である酒池由幸同窓会長・後援会長様による来賓祝辞では高校時代にグラウンドで白球を追いかけたエピソードを披露され、エース・生徒会長として活躍した木内一希くんが答辞、副主将で生徒会議長を務めた西川壮紀くんが卒業記念品目録贈呈を務めるなど、同じグラウンドで切磋琢磨してきたメンバー一同、硬式野球部が城南高校、そして徳島県の新時代を築く存在であると実感する、素晴らしい式となりました。
卒業式と各クラスにおける最後のホームルーム活動が終了した後、久しぶりに3学年全員がグラウンドに集合し、現役部員による送別セレモニーが行われました。
最初に監督、部長、副部長によるあいさつの後、保護者会及び現役部員一同により記念品と花束が贈呈され、大村主将と3年生から指名を受けた2名の選手があいさつし、結びに3年生全員が一人ずつ、後輩へのメッセージを伝えました。
9名の3年生からは「僕の青春は密でした」という充実感に満ちた言葉や、「放課後、窓の外に見える練習している姿を見ると羨ましくなる」「みんなを夏の甲子園へ応援しに行きたい」といったチーム愛に満ちた言葉に加え「ここからは1日1日が大切な時間。あっという間に終わるので、後悔を残さないように過ごしてほしい」という、非常に深い言葉をいただきました。
3年生は高校生活を通じ、どんな逆境にあっても困難を克服することができるということを証明してきました。
入学直後に、新型コロナウィルス感染拡大による長期臨時休校から始まった高校生活。通常であれば、高校野球で甲子園を目指すチャンスは5回ありますが、その最初のチャンスであった1年生の夏の選手権は中止となり、その後も活動時間の制限や対外試合の自粛など、今まで誰も経験したことのない状況に置かれましたが、決してあきらめることはありませんでした。
さらに、困難はコロナだけでなく、部員数の少なさも追い打ちをかけました。
2年生の夏、新チーム立ち上げ直後は選手が10名となり、一人でもけがや病気になったら棄権という文字が隣り合わせの危機的状況になりました。しかし、そのような状況においても一人当たりの練習時間は充実すると捉え、一人でも欠けたら活動が成立しないという責任感から自己管理を徹底し、各個人が努力を欠かさなかった結果、秋季大会ではベスト8、春季大会ベスト4、新人・総体各ブロック大会優勝と躍進を果たしました。
これはグラウンドだけでなく、学校生活全体を通じて磨いてきたからこそ生まれた成果であると確信しています。生徒会長、議長をはじめ各種委員長など、学校内でも仲間をリードする存在として積極的に取り組んできたことや、学習面でトップ層を維持してきた部員、あまり学習に自信がない状態で入学した部員もあきらめずに取り組むことで成績を伸ばし、レベルの高い進学先に挑戦できるまで実力を伸ばすなど、グラウンド以外の部分を大切にしてきたことが成果につながったのだと確信しています。
しかし、夏の選手権はこの春、センバツに出場する城東高校に2回戦で敗れ、残念ながら甲子園出場とはなりませんでした。もし、この試合に勝っていたら、甲子園に出場していたら、野球人生はどうなっていたのだろう…と考えることもあろうと思いますが、生徒たちはこの敗戦の悔しさを忘れず、今後の人生において成功をつかむためのターニングポイントとしてもらいたいものです。
成功とは挑戦し続けて成し遂げることであり、失敗とは成功への挑戦をあきらめること。あきらめない限り成功のチャンスがありますが、3年生は道を切り拓く力を持っていると確信しています。高校生活で様々な困難を乗り越えてきた自信と、成功するための覚悟を持ち、積極的に勝負する姿勢を持ってほしいものです。
1・2年生にとっては、創部125年目の躍進を果たす次の甲子園出場こそ3年生への恩返しとなります。特に2年生にとっては、卒業まで365日を切ったことになります。部員一人ひとりが目標を成し遂げるべく、3年生からいただいた言葉の重みを知り、毎日の勝負に臨んでほしいと強く願います。
校舎のロータリー前には「アババイ像」というモニュメントがあり、「あばばい」とは阿波弁で「まぶしい」という意味です。旧制徳島中学校時代からの光り輝く学生の姿を示したネーミングではないかと思いますが、今日「聖地」から巣立った3年生は文字通り360度どの角度から見ても「あばばい」存在でした。進路は大学を中心に様々で、現在も入試に挑戦中もしくは結果待ちの者もいますが、社会に出てもそれぞれの世界で「あばばい」存在となり、明るい社会の形成者として活躍することを心から願っております。
城南高校硬式野球部の歴史に、内容の充実した1ページを刻んでくれた3年生の皆さん、ご卒業おめでとう!!
《文責》尾形
第76回徳島県高等学校野球春季大会 組合せについて
~ 125年目の球春、まもなく到来 ~
第76回徳島県高等学校野球春季大会の組み合わせ抽選会が2月18日(土)、リモートで開催されました。
組合せは下のファイルの通りです。
城南高校の初戦は大会1日目となる3月21日(火)に、鳴門オロナミンC球場で12:00から行われる第2試合で、小松島高校と対戦します。
城南の入ったブロックは四国大会ベスト4に進出しながら選抜への出場権を逃した第1シードの鳴門高校を筆頭に、実力校が揃う、最激戦ゾーンとなっております。
創部125年目の今年も、春の一戦目から「一球一心 ~心はひとつ~ 」
一戦ごとに強くなり、徳島県に明るい球春到来を告げる戦いを展開しますので、皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2023(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(初詣・練習始め)
~ 伝統の、その先へ…125年目の幕開け ~
皆様、明けましておめでとうございます。
2023(令和5)年は城南高校硬式野球部にとって創部125年目となります。
今年も先輩方が築き上げてきた徳島県の野球文化をさらに発展させるべく、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の活動に全力で取り組んで参ります。
チームは12月30日から1月3日まで、正月休みが5日ありましたが、再開を待ちきれず自主練習に取り組み続けた野球小僧なメンバー、久しぶりのまとまった休日でしっかりリフレッシュできた部員、ここぞとばかりに冬休み課題を一気にこなし、学習時間を確保して実力テストでの躍進を狙う文武両道の部員...様々な過ごし方を楽しみ、本日1月4日(水)は清々しい表情で全員が集合しました。練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。
現在は新型コロナウィルス感染拡大の第8波といわれ、徳島県内も昨年末にかけて感染者が1,000人を超える日があるなど非常に厳しい状況にあります。こうした状況の中、欠席者もなく全員が健康にこの日を迎え、新年の活動がスタートできたことはしっかりした自己管理ができたことの証明であり、「うさぎ年」にふさわしい、非常に良いスタートであるといえます。
この日は練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。忌部神社への参拝と階段ダッシュを終えて学校に戻り、アップ・キャッチボールの後、スタッフ3人による「新春初打ち」となるノックや、正月にたくさん補充した栄養を身体能力に変換するためのスイングやウェイトトレーニングなどに取り組み、ケガもなく良い流れを作るのにふさわしい新年の初練習となりました。
冬休みも残り少なくなり、いよいよ3学期がスタートします。2年生にとっては「3年0学期」とも称される大事な時期となり、各学年ともに正念場となります。引退した3年生もこれから勝負の者もいれば、すでに受験戦争を終え次のステージを見据え自分を磨いている者もいます。すべての生徒にとって、この冬が強く成長できる季節となり、満開になる眉山の桜とともに、部員たちが実力を発揮して躍動する春が待ち遠しいと強く感じます。
今年も硬式野球部の活動について、記事を通して積極的に発信していきます。今後も良い報告ができるよう、チーム一同強い覚悟を持って取り組んでいきますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会
硬式野球部のアスリートたちが、今年も阿南の秋を駆け抜ける!
11月26日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。
この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、西川珠生君が遠投部門で5位入賞、2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。
今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした6名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。
《ベースランニング部門》
第1位 大村 豪 記録:14秒30
第8位 炭谷 敦也 記録:14秒51
《ロングティー部門》
第9位 神戸 潤 記録:95.28メートル
今年度はベースランニング部門を制し、「徳島最速の主将」となった大村をはじめ、2年生3名が入賞を果たすなど出場選手全員が好記録をマークし、日頃の練習の成果を存分に発揮できました。
2年生の選手は5名という少人数ですが、個々の能力は高く、昨年度から全員がレギュラーとして活躍してきました。この研修会で得た自信をさらなる成長につなげていけるよう、冬の取り組みが重要となります。また、今回入賞を果たした選手たちをはじめ、他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されても遙かに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。
惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。
「萌えいづる春も、冬あらばこそ」
春には選手10名でベスト4進出を果たした今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場へとつながるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。
この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。
《文責》尾形
2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)
グラウンドでは、先輩も後輩もない!
熾烈な各種争奪戦、絶賛展開中!!
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。
今回は、11月に実施されました練習試合について報告させていただきます。
日本高野連の規定により、12月から3月第1週にかけて対外練習試合を行うことができなくなるため、11月は他校との実戦経験を積み、冬の強化に向けて課題を明確にする今年最後のチャンスとなりますが、すべての試合がチームとして学びの多い試合となりました。
11月 6日(日)
城南 〇 5 ー 4 長田(兵庫)
城南 △ 5 ー 5 神戸(兵庫)
11月12日(土)
城南 △ 2 ー 2 徳島北
城南 ● 6 ー 8 徳島北
11月19日(土)
城南 ● 2 ー 3 未来富山(富山)
城南 ● 6 ー 8 未来富山
11月20日(日)
城南 〇 6 ー 4 阿波
城南 〇 16 ー 0 川島
11月27日(日)
城南 〇 14 ー 6 富岡西
昨年度は選手10名ということで、競争の概念はなく自立(自律)が養われた期間でしたが、選手が15名に増えた今年はエース争奪戦、レギュラー争奪戦といった激しい各種争奪戦が展開されています。
普段は徳島県で最も仲が良いのではないかとまで思わせるチームですが、グラウンドの中では全員が先輩、後輩に関係なく、忖度なしで競争しています。
良く言えば人材豊富ですが、言い換えると昨年度のバッテリーに代表されるような絶対的存在が少ないということであり、学年・ポジションに関係なく15名の選手全員にレギュラー抜擢、投手陣にはエースナンバー奪取のチャンスがあります。
お互いの強みを認め合いつつも、自分は何を武器にこの競争を勝ち抜くのかを常に考えながら、この期間の練習試合で見つけた課題を克服し、また自分の強みを最大限に伸ばす。このような取り組みの積み重ねで、より層の厚いチームとなるように一人ひとりが取り組んでいます。
冬を越したときに誰がレギュラーを獲得し、エースナンバーを背負うのか。
普段の生活から生徒たちの姿を見ていると、すべての部員がぜひレギュラーを取ってほしい、レギュラーで活躍する姿を見てみたいと応援したくなる存在です。
また、本校で開催される試合においては、マネージャーが試合進行時にアナウンスを行います。こちらは当日のじゃんけんで担当が決定しますが、意欲的に取り組んでいるマネージャー全員にとって、記録員と並ぶ人気業務として定着し、当日のアナウンサー争奪戦も展開されています。
阿波弁と標準語のアクセントの違いや、多くの選手交代が発生したときの整理の難しさに悪戦苦闘しながらも、試合をこなすごとに上達し、アナウンス技術と同時に国語力も向上している、と内外から好評です。こちらにはレギュラー定着はありませんが、自分の出番の時にはうまく務めたい、という前向きなエネルギーが全員から見られます。
本校での開催ゲームでは、バックネット裏での観戦も可能となり、保護者等の関係者はもとより、たくさんの方に試合を観戦していただきました。私たちは多くの方に応援されていることを実感し、徳島県の野球文化をリードする存在として、グラウンドはもとより日々の学校生活を大切にしていかなければならないと改めて自覚しました。
12月からは練習試合ができなくなり、トレーニング中心となるだけでなく、期末考査も始まるということで、生徒たちにとって学力・体力ともに力を付ける季節が到来します。
2年生にとって、甲子園出場を目指せるのはあと1回。そして、大学入試共通テストをはじめとした各種試験まであと1年となりました。もう二度と戻ってこない、この冬の取り組みに後悔を残さないという意識を大切に日々の学校生活に取り組んでほしいと思います。
また、各学年ともこの冬に自分と戦い、限界に挑戦することによって、今年届かなかったあと一歩、あとひと伸びを手に入れ、春にはその成長を実感できるようになってほしいと願っております。
皆様、今年も城南高校硬式野球部の試合に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。
創部125年目の来年、さらに飛躍することを目指し、この冬に力をつけていますので、今後とも応援よろしくお願い申し上げます。
《文責》尾形