野球部活動報告
2022(令和4)年度 Liga徳島・三本松
~ 高校野球の「新時代」を切り拓く、今年も熱い秋の戦い ~
10月から11月にかけて、徳島科学技術高校第二グラウンドを主会場に開催された「Liga徳島・三本松」に参加しました。
このリーグの位置づけは、春夏秋に行われるトーナメントの大会とは別に、全国各地で行われている『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組み「Liga Agresiva(リーガ アグレシーバ)」の一角をなすものであり、徳島県でも本校をはじめ、趣旨に賛同した11チームが参加しております。徳島県では昨年度まで「オータムリーグ」と呼ばれておりましたが、今年度から地理的に近い香川県の三本松高校が参戦し、名称も「Liga徳島・三本松」と装いも新たになりました。
試合は特別ルールを適用して行われました。
特別ルールの一例として
・ 1試合7イニング制で延長戦なし、5回5点差でコールドゲーム成立
※ クライマックスシリーズのみ無死満塁からのタイブレーク適用
・ 打者は低反発バット(木とカーボンの複合)もしくは木製バットを使用
・ バントは禁止
・ 投手は変化球の投球禁止(ただし、クライマックスシリーズでは2ストライクから投球可)
・ ストライクの見逃しは1球目でもアウト(見逃し三振扱い)
などが挙げられます。
審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。
ここからは、本校関係の試合結果について報告いたします。
(リーグ戦)
10月1日(土)
城南 〇 1 - 0 ● 徳島科学技術
城南 〇 2 - 0 ● つるぎ
10月2日(日)
城南 〇 4 - 0 ● 徳島科学技術
城南 〇 4 - 1 ● つるぎ
10月9日(日)
城南 〇 8 - 0 ● 小松島西B
10月15日(土)
城南 ● 2 - 3 〇 吉野川・池田辻
城南 〇 4 - 2 ● 脇町
10月22日(土)
城南 〇 6 - 1 ● 名西
城南 〇 2 - 0 ● 小松島西A
10月23日(日)
城南 △ 0 - 0 △ 小松島西A
城南 〇 6 - 7 ● 小松島西B
10月30日(日)
城南 〇 3 - 1 ● 三本松(香川)
城南 ● 1 - 4 〇 徳島科学技術
計 9勝 3敗 1分け(リーグ2位)
今年のリーグ戦は、開始直後から昨年度のリーグ王者らしい戦いを展開し、白星を重ねてきましたが、最終節で逆転され2位となり、残念ながら連覇を逃しました。
(クライマックスシリーズ)
11月3日(木)
準決勝 城南 〇 7 - 0 ● つるぎ(5回コールド)
決 勝 城南 〇 5 ー 1 ● 名西
~ 昨シーズンの忘れ物を取り戻す、悲願のCS初制覇!! ~
リーグ連覇を逃した悔しさを晴らし、昨年度タイブレークの末に敗れたクライマックスシリーズの借りを返したい。チーム全員が強い思いを持って迎えた準決勝では、見事な攻撃力を発揮してつるぎ高校にコールド勝ちし、2年連続の決勝進出を果たしました。
決勝戦は、秋季大会1回戦で激闘を展開し、城南にサヨナラ負けを喫したリベンジを期する難敵・名西高校との対戦となりました。
試合は1回表に先制を許して以降、先発國平は最少失点でしのぎますが、攻撃が不発で6回裏まで0-1とリードされる苦しい展開が続きました。しかし、この回先頭の代打蔭山が右翼手の頭上を遙かに超える三塁打を放ったことを皮切りに、頼れる2年生の連打で見事、逆転に成功。最終回は炭谷が無失点に抑え試合終了。1,2年生の戦力が見事に機能し、悲願の初優勝を果たしたことによって、今後のチームの躍進につながる大きな自信を得ることができました。
~戦いの先にある、高校野球と球児の「未来」~
トーナメント方式とは違い、多くの選手に出場・活躍のチャンスがあるリーグ戦では、新戦力の発掘という視点を冷静に持つことができます。
今年度であれば、ストレートのみという制限がありながら、41イニングを投げ抜く力投で最多勝投手になった馬詰や、主に先発投手としてそれに続く31イニングを投げてきた大川といった投手陣、攻撃面ではここまで公式戦未出場ながらチーム内で打率トップの活躍を見せた遠藤やチーム最多安打を放った中山と大野、捕手として守備率と盗塁阻止率でトップとなった上原を筆頭に、多くの選手が攻守に自信を付けたように思います。
また、現在の高校1年生が3年生になる2024(令和6)年の春から、硬式金属バットは飛びすぎないように規格変更することが決まっています。打席に立つことにより、そこへの移行をスムーズにできるだけでなく、木製バットを使用する大学・社会人・プロといった上のカテゴリーで通用するスキルを身につけることができます。
リーグ戦で試合を戦う中で、部員一人ひとりが未来における日本の野球界のあり方と、それぞれの夢へと続く道をいかに進むのか。これらについて考える良い機会であったように思います。
普段は限られたスペースでの活動を余儀なくされている本校にとって、この時期に多くの実戦経験を積むことができたことは意識の向上につながりました。リーグの運営に携わっていただいた事務局をはじめとする皆様への感謝を申し上げるとともに、本校を含め県内はもとより全国すべてのリーグ参加チームが熱い秋の戦いを活かし、今後活躍することを期待しております。
《文責》尾形
2022(令和4)年10月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
9月、10月に行われました練習試合につきまして、報告させていただきます。
9月 7日(水) 城南 ● 4 - 8 ○ 徳島北
9月10日(土) 城南 ● 6 - 8 ○ 川島
9月11日(日) 城南 ○ 4 ー 3 ● 板野
10月 8日(土) 城南 ○ 9 ー 2 ● 東灘(兵庫)
城南 ○ 1 ー 0 ● 東灘 ※3回まで
10月16日(日) 城南 ○ 3 ー 0 ● 洲本実(兵庫)
城南 ○ 10 ー 4 ● 洲本実
10月29日(土) 城南 ○ 7 ー 6 ● 穴吹
~課題は強くなるために、強くなる資格を持った者だけに与えられる~
9月前半の練習試合は、新人ブロック大会の辞退以降続いていた悪い流れが切れず、投手陣を中心に故障者が相次いだことも相乗して非常に内容の悪い試合が続きました。練習試合で苦しんだことが秋季大会1回戦を勝つことにつながったと言えばプラスですが、まだまだ課題が多いと感じさせられました。
10月の主戦場は「Liga 徳島・三本松」ということもあり、通常の形式での練習試合はあまり行われていません。10月の練習試合は結果でいえば全勝ですが、まだまだ春から勝ち上がるためには課題も多いと感じさせられるものであり、秋の深まりとともに下がる気温のごとく、寒い展開になる試合もありました。
この時期に求められるのは、新戦力の台頭とレギュラー陣の課題克服の両面から見たチーム力の底上げです。能力的にも15名の選手全員にレギュラー獲得のチャンスがあり、いかに強みを活かして競争を勝ち抜くのかを見守っている段階で、今後の成長が求められます。
10月からは本格的に、技術練習と並行してトレーニングが行われており、特にまだ身体が未成熟でパワー不足感が否めなかった1年生にとっては厳しい表情を浮かべる日々が続いています。とはいえ、2年生はより厳しい選手10名の状況から成長を遂げたことを考えると、仲間が1.5倍に増えた今年は必ず全員で乗り越えることができると信じています。
11月で練習試合は終わり、いよいよ冬を迎えます。今年のうちに練習試合を通じて課題を明確にし、この冬は課題意識を持って鍛え抜くことにより、春・夏には素晴らしいパフォーマンスを発揮できるよう取り組んでいきます。
《文責》尾形
2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)
~今年も全員全力、全集中!!~
2学期中間考査最終日の10月14日(金)午後、本校では各部活動と有志生徒による環境防災活動が行われました。
硬式野球部は、選手は昨年度同様に学校東側にある側溝の掃除、マネージャーはグラウンド内の除草活動を行いました。
昨年度は2年ぶりの実施かつ、選手10名という少人数であり、男子硬式テニス部とともに長時間かつ過酷な清掃活動となりました。しかし今年度は、選手の人数が5人増えただけでなく、男子ソフトテニス部という強力な援軍が加わたため、昨年度より大幅に負担が軽減されたことはもとより、充実した活動を展開することができました。
昨年度のこの活動を通じ、ゾーン(Zone:理想的心理状態)に入った経験を持つ2年生が先頭に立ち、今年初めて体験する1年生に「ゾーン(Zone)に入るぞ」と声をかけていました。今年も部員、スタッフ全員が「全集中」、地域と仲間のために泥にまみれ、すべての集中力を清掃活動に注ぎました。
やはり汚れも2年分と1年分では大きな違いがあり、人数という戦力も手伝い昨年度より短時間で、きれいにすることができました。
マネージャーは、グラウンドではフェアゾーンからファウルゾーンにかけての除草作業と、秋の始まりとともに落ち葉の目立つ倉庫や監督室の周辺を丁寧に清掃し、部員たちが健やかな気持ちで活動できるようにと環境整備に取り組みました。
私自身も、昨年度に続き側溝に入り作業をしていましたが、今年は側溝内に丈の長い草が多く生えていることに気づきました。これはグラウンドからの土の流出と生活排水による水分、栄養分の供給により、本来なら草が生えるはずがない場所であるにも関わらず、すべての要素を成長につなげることで大きく育つということでしょう。
「この草のごとく、強くなろうやないか」夏の選手権以降、本来のパフォーマンスとはほど遠い屈辱的な経験をしてきましたが、春にはどんな困難にも負けないチームに成長できるよう、一人ひとりがすべての悔しさを成長への原動力へ転換しろ、と草が教えてくれたように思います。
さらに防災上の観点からは、側溝が道路下を横断する区間にも多くの土砂が堆積しており、この活動で少しでも掘っておかなければ、いつか詰まって甚大な浸水被害につながりかねない、と感じました。
「気づきを行動に」改めて、この活動は地域を守るためのものであると実感しました。
環境防災活動の後は、全体練習を行いました。この活動の後、本校で行われた練習試合で対戦したチームの関係者からも「きれいな学校ですね」と声をかけられ、非常に清々しい気分でした。「この前、学校全員でやったんですよ」と話しましたが、外部から来られた方にも城南高校のエネルギーを実感していただける、非常に充実した活動であったように思います。今後もこの環境を維持し、改めて地域のサポートに対する感謝を忘れず、日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦
春季大会準決勝以来の再戦・令和の「徳島の早慶戦」
~「一球一心」の挑戦者として、
勝利を目指して全力で戦い抜くチームの「心はひとつ」~
9月25日(日)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦が行われました。
本校は第1シードの徳島商業高校と対戦しました。
春季大会準決勝以来、今年二度目となった令和の「徳島の早慶戦」は、最終回まで両校の執念がぶつかり合う好ゲームとなりました。
《バッテリー》
(城南)神戸,馬詰-上原(徳島商)森(煌)-滝上
《長打》
▽三塁打 (徳島商)森口
1回表、この日1番に起用された炭谷が内野安打で出塁し、盗塁でチャンスを広げます。しかし、この好機で後続を打ち取られ無得点に終わりました。
1回裏、徳島商の先頭打者を安打で出し、死球で一死一・二塁。4番打者を捕邪飛に打ち取り二死としますが、5番打者に左前への安打を打たれ先制を許します。なおも二死一・二塁で6番打者に左前への安打を許しますが、本塁に突入する二塁走者を左翼蔭山からの好返球によって本塁でタッチアウトに仕留め、追加点を阻止し、最少失点に抑えます。
2回裏には1番打者に右翼炭谷の頭上をはるかに超える三塁打を打たれ、リードを2点に広げられます。以降も再三にわたりピンチを作りますが、エース神戸は2けた四死球と絶不調で精彩を欠いた1回戦とは違い、強打者が続く徳島商業打線を相手に、要所を締める粘りの投球を展開します。
高校野球において、試合の流れが最も変わりやすいと云われている、グラウンド整備後の6回の攻防。
円陣の中心に立った副主将の上原が、全員に掲げた後半戦のテーマは「大和魂」。
反撃を期して臨んだ6回表、城南は1番炭谷からの好打順でしたが3者凡退に打ち取られます。
逆に6回裏、先頭打者である徳島商の4番打者が放った強烈な打球が二塁への強襲安打となり、犠打とバント安打で一死一・三塁。7番打者への2球目に盗塁を許し、二・三塁と局面が変わりカウント2-0からの3球目。ここでボークを取られ、最終的には決勝点となる手痛い1点を献上します。さらに走者を三塁に残した局面が続き、3-0から投じた球が暴投(打者は四球)となり、走者がもう一人生還。リードを4点に広げられます。その後、遊撃の失策で二死一・三塁となり、打順はこの日2安打の1番打者。一塁走者が盗塁し二・三塁と局面が変わり、ここで安打が出たら下手をすると7回コールドになりかねない状況で、ベンチは申告故意四球を選択。この作戦が功を奏し、二死満塁から2番打者を三振に打ち取り、これ以上の追加点を許しませんでした。
7回からは、ここまで力投を続けてきた神戸が三塁に回り、ベンチで声を出しチームを鼓舞し続けながら出番を待望していた1年生の馬詰が登板します。こちらも故障明け初のマウンドとなりましたが、勢いのある投球で走者を出しながらも要所を締め、2イニングを無失点に打ち取り、9回表を迎えます。
今こそ「大和魂」を発揮すべき時だ。何もできずに負けるわけにはいかない。一点ずつ積み重ね、絶対に逆転する!
9回表は2番から始まる好打順。
一死から主将の3番大村が右前への安打で出塁し、4番神戸の死球、5番島の内野安打で一死満塁のチャンスを作ります。ここで6番蔭山の遊ゴロの間に三塁走者大村が生還し、やっと1点が入ります。
なおも二死一・三塁、好救援を見せた7番馬詰が左前に安打を放ち、三塁走者神戸が生還。点差を2点に詰めます。
ここで、代打に起用された中山が四球を選び、なおも二死満塁のチャンス。9番川丘の打球は高いバウンドのゴロとなりましたが、遊撃手の好守に阻まれ、一塁走者中山が二塁フォースアウトとなり、反撃もここまで。
2対4で敗れ、残念ながら2年連続のベスト8進出を逃しました。
~私たちは聖地で心技体を磨き、負けない力を身につけて春を迎える~
今大会ナンバーワン投手との呼び名も高い徳島商業のエース・森投手とは、春季大会準決勝以来の対戦となりました。
そのときと比べてさらに威力が増した常時140km台のストレートを中心に、制球が少し高めに浮きながらも押してくる投球スタイルに序盤から苦しめられ、なかなか攻撃の糸口をつかむことができませんでした。
しかし、1回戦の名西戦までに多かったフライアウトを減らし、低い打球を意識した攻撃を徹底することができました。
好投手を擁するチームから勝機をつかむためには、まず自分のできることを徹底し、低く速い打球を打っていくことが大切です。ただコンパクトに、タイミングを早く、というのではなく、振り負けないようにする。そこが一歩及ばなかったのが課題であり、鋭いスイングができる体力を全員が身につけることこそ、攻撃面における冬の課題であると痛感しています。
加えて、大量得点が見込みにくい展開の試合では、出してはいけない走者を出塁させ、本塁に返すという「絶対に取られてはいけない失点」が命取りになります。
この試合ではボークと暴投が決勝点となりましたが、その伏線には守り切れなかったことがあります。
記録が強襲安打になった打球、送球が間に合わなかった内野安打、これらはアウトにできなかっただろうか。このような記録に表れないエラーもことごとく失点につながった事実を受け止め、次に同じような思いをすることがないよう、練習で鍛えてどのような打球も処理する対応力と守備範囲、送球力を身につけることが望まれます。守備は信念を持って練習し続けることで必ず成長します。勝ち切るためには、まず「負けない」ことがベースになります。
この大会で、1年生もスタメン4名をはじめ、8名が出場しました。今大会で存在感を示す活躍を見せた者も、そうでない者も15名全員、平等にレギュラー獲得のチャンスがあります。
この秋、冬で様々な経験と鍛練を積み、自分の武器を明確にしてそのクオリティーを向上させ、もう一回り大きくなって今度は必ず先にリズムをつかみ、勝つことができるよう取り組んでいきたいと思います。春にはより多くの戦力が台頭することを、スタッフも楽しみにしています。
今年の徳島県は、まさに戦国模様。2回戦で敗れたという結果は悔しいですが、この試合内容からも決して甲子園には手が届かないものではない、ということを実感した秋でもありました。
そして、体調不良者の続出による新人ブロック大会途中棄権、その後の極度の不振、投手陣の相次ぐ故障、と他校以上に多くの試練を乗り越えてきたことによって、コンディション管理の難しさと重要性に気づき、困難から逃げずに戦い抜くことのできる、目に見えない力をつけることができた秋になったとも実感しています。
冬を越したときには、他のチームもレベルアップし、さらに戦国模様が顕著になるものと見込まれます。この期間に、徳島県のどのチームよりも成長し、春に花を咲かせるための一歩を踏み出す準備として、試合の翌日は1日をかけて、部員・スタッフ全員で私たちの「聖地」である練習場の環境整備に取り組みました。
2年生が甲子園を目指して戦うことができるのも、来夏の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を残すのみとなりました。
「今ありて未来も扉を開く 今ありて時代は連なり始める」
ここからは、日々の取り組みに後悔を残さないことが大切になります。
2023(令和5)年に創部125周年を迎える城南高校硬式野球部。
先輩方が築き上げた伝統をより発展させ、夏の選手権初出場という形で125年目の夏を迎えることは、城南の総意です。
日々の練習におけるこの一球、この一本が成長につながると信じ、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、負けないチームを目指して成長できるよう取り組んで参ります。
皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会 日程の変更について
台風14号接近に伴い、大会日程が変更となりました。
第75回_徳島県高等学校野球秋季大会_組合せ(0917変更).pdf
次戦は9月24日(土)、アグリあなんスタジアムで徳島商業高校と対戦します。
当初の予定では1日開けて次戦の予定でしたが、1週間の間隔が開いたことによりコンディションの調整や課題の確認・消化に充てることができ、本校にとってはプラスに働きます。
1回戦の反省を生かし、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、一戦必勝で戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦
~勝つことの厳しさを教えてくれた激戦を制し、2年連続の開幕試合白星発進~
9月17日(土)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会1回戦が行われました。
昨年に続き、開幕試合となるこの一戦。今年は名西高校と対戦しました。
バッテリー(名西)南-廣川 (城南)神戸-上原
長打 ▽二塁打 (名西)野木
新人ブロック大会の不戦敗以降、体調不良者は全員が戻ってきたものの、投手陣に故障者も出るなどチーム状態は非常に厳しいものでした。この日先発し、完投したエース神戸も8月12日(金)の新人ブロック大会1回戦以来、1ヶ月ぶりの登板となりました。故障明け初の登板となったこの試合は、要所を締めながらも一試合を通じてボールが先行し、非常に苦しい投球内容となりました。
援護したい打線も相手投手を捉えきれず、3回表には死球で走者を許してできた二死一・二塁の場面から失策で先制を許す、という非常に悪い流れで試合が動き出します。
3回裏の攻撃では9番國平が失策で出塁、1番大村がエンドランを敢行し安打となり、さらに盗塁で一死二・三塁。2番上原の犠飛で同点に追いつき、なおも二死二塁。3番蔭山が中前に安打を放ち、勝ち越しに成功します。蔭山は5回裏にも右前に適時打を放ち3-1とリードを広げましたが、このまま優位に試合運び、という展開にはなりませんでした。
グラウンド整備直後の6回表。先頭から2者連続で四球を与え、犠打で一死二・三塁の場面、1番打者に右前に運ばれ同点に追いつかれます。6回裏、7回裏の攻撃は先頭打者が出塁するも得点には結びつかず、反撃に向けたリズムをつかむことができませんでした。
8回裏には内野安打や四球などで炭谷、島、大野が出塁し一死満塁。8番川丘がスクイズを決め勝ち越しに成功し、死球でなお二死満塁の好機が続きましたが、追加点が取れず、1点リードで9回表を迎えました。
名西は先頭の1番を安打で出塁させたあと、続く2人を内野ゴロで打ち取り勝利まであとアウト一つまで迫りながら、4番に死球を与え一・三塁とし、続く5番に安打を打たれ同点に追いつかれます。続く6番をカウント2-2まで追い込んだ後、5球目を左前に運ばれ、二塁走者がホームを目指しますが、まずは左翼の蔭山が落ち着いて遊撃川丘へ素早く送球、川丘の送球を上原がしっかりカバーし本塁でタッチアウトにし逆転を許さず、同点で9回裏の攻撃を迎えます。
制球に苦しみながらも失点を4点に抑え、ここまで163球の粘投を続けてきた神戸に、これ以上負担をかけるわけにはいかない。どうか、全員で援護したい。もうサヨナラしかない。
9回裏の先頭打者は捕手として、体を張ってリードし続けてきた上原。遊ゴロが失策を誘って出塁し、続く蔭山が犠打で送りサヨナラのチャンスを作ります。「決めてくれ」というチームの期待を背負って回ってきた4番炭谷の打球は左翼への平凡なフライでしたが、これを左翼手が落球し一死二・三塁。最後はここまで3安打の5番島が中前にサヨナラ安打を放ち、勝負を決めました。
内容的には課題が多く、「相手に勝たせてもらった」という試合でした。負けに等しいといってもおかしくない内容でしたが、試合後の挨拶で大村主将が「(ブロック以降)チームの状態が最悪でした」と話したように、私たちもその苦しい状況を一緒に戦ってきた中で、本当にこの難局をよく乗り越えたというのが正直な感想です。今日だけは内容以上に、勝ったという結果を最大限に評価したいと思います。
しかし、強豪が集い混戦模様の今大会を制すためには、2回戦以降はそういうわけにはいきません。内容にしっかりこだわって、負ける要素をゼロに近いところまで減らし、勝つ要素を増やすことが望まれます。本来であれば2日後に行われるはずだった2回戦は台風による天候不順が予想されるため、1週間後の9月24日(土)に順延となりました。課題回復に向けた練習をする期間ができるだけでなく、コンディションの調整ができることから間違いなく私たちに追い風が吹いています。
対戦相手は第一シード、徳島商業高校。この2年間で公式戦では3戦3敗ですが、徳島県における野球草創期には県民の人気を二分する「徳島の早慶戦」と呼ばれた人気カードです。野球伝来150周年の特別な秋。先輩たちや応援してくださる皆様の思いがチーム躍進の追い風になると信じて、次戦も「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で勝利を目指し全力で戦って参ります。
皆様、応援ありがとうございました。次戦も応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
「日本野球聖地・名所」認定について
硬式野球部の練習場、バックネット裏にある「徳島県立城南高等学校 徳島野球発祥の地 石碑」が、日本野球機構、全日本野球協会、野球殿堂博物館によって「日本野球聖地・名所」に認定されました。
この事業は、日本に野球が伝来して今年で150年を迎えることを記念し、日本の野球文化の発展に貢献した場所を150周年にちなんで全国の150カ所を聖地・名所に認定するというものです。
徳島県では「野球のまち阿南」と本校の2カ所が認定されました。高等学校関係では本校の他に茨城県立水戸第一高等学校、和歌山県立桐蔭高等学校と全国で3カ所しか認定されておらず、今回の認定は、チームはもちろん学校としても、非常に名誉なことで喜ばしいと感じております。
『徳島中学・城南高校百年史』によると、「明治20年頃から徳中生は、森萬吉、岩佐直の二人の教師から、野球の手ほどきを受けてきている。しかし、当時はバットもボールもなく、木切れでゴム球をなぐっていたに過ぎないが、これが野球の始まりといえないこともない」との記述があり、本校に野球部が創設された1898(明治31)年より前に野球が伝わったのも本校であることがわかります。城南高校は名実ともに、徳島県における野球発祥の地です。
ボール3個から始まった本校硬式野球部の歴史は、今年で創部124周年を迎えます。
認定証を生徒たちに紹介する際、竹内監督からは「(野球部の歴史が)古いからすごいのではない。ここまで124年間続いてきたことが素晴らしいのだ。みんなはその城南高校硬式野球部の歴史の1ページを刻む一員であることの自覚を持って、これからも取り組んでほしい」という話がありました。
改めてチーム一同、徳島県の野球文化をリードしてきた城南高校硬式野球部の伝統をつなぐ一員としての自覚を強く持ち、先輩方への感謝を忘れず日々の活動に取り組んでいきたいと思います。
私たちはこれからも県民に愛され、野球少年の憧れとなるチームを目指し、精進して参ります。
《文責》尾形
第75回徳島県高等学校野球秋季大会
9月8日(木)、鳴門市のアミノバリューホールで第75回徳島県高等学校野球秋季大会の組み合わせ抽選会が開催されました。
本校の初戦は9月17日(土)に鳴門オロナミンC球場で行われる9時30分からの第一試合、名西高校との対戦となります。
昨年度に引き続き、開幕試合となります。名西高校とは昨年度の選手権1回戦、総体協賛ブロック大会決勝で対戦しており、この2年で3回目の対戦となりますが、ここまで1勝1敗です。まずはこの初戦に全力を尽くし、この大会を通じて一戦必勝で勝ち上がり、12年ぶりの選抜出場につながるよう戦い抜きます。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年7.8月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。
新チーム発足から1ヶ月。練習試合を戦う中で様々な成果と課題を見つけ、チームの強化に努めています。
今回は7月後半から8月にかけて行われた練習試合の結果について報告させていただきます。
7月26日(火)
城南 〇 13 ー 3 徳島市立
7月29日(金)
城南 〇 5 ー 4 徳島商
8月4日(木)
城南 〇 5 ー 1 阿波
8月6日(土)
城南 〇 7 ー 6 今治西(愛媛)
城南 ● 6 ー 8 岩国(山口)
8月7日(日)
城南 〇 5 ー 2 岡山城東
城南 ● 2 ー 16 岡山城東
8月9日(火)
城南 〇 5 ー 2 三本松(香川)
城南 〇 8 ー 3 三本松
8月27日(土)
城南 〇 4 ー 0 那賀
8月28日(日)
城南 ● 1 ー 9 松山聖陵(愛媛)
~確立しよう、この世代の城南野球を~
秋季大会ベスト8,春季大会ベスト4に進出したチームでレギュラーだった2年生を軸に、新チームが発足しました。
投手力でいえば昨年度のような絶対的エースが存在するわけではなく、複数投手の継投が軸となります。野手陣も各ポジションで競争が激化し、選手15名の誰が出場しようと責任感を持ってプレーをする 姿勢がチーム力を向上させる原動力となります。
夏休み前半は、強豪校相手にも接戦をものにし勝利をつかむなど、上々の滑り出しでした。しかし、新人ブロック大会の不戦敗以降は体調不良と活動自粛によってリズムが狂ったことから、チームの状態が調子がなかなか上に向かず苦しむ状態が続きました。
秋季大会に向けて、まずは感覚を取り戻すことが最優先。誰も望んでいなかった得難い試練を乗り越えることで、より一層強いチーム力が育まれることと信じています。
皆様におかれましては、今後もチームの成長に期待し、応援いただければと思います。どうぞよろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年6.7月 硬式野球部活動報告(練習試合)
日頃は本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。
更新が大幅に遅れましたが、6月および7月前半の練習試合について、報告いたします。
6月12日(日)
城南 △ 4 ー 4 加古川北(兵庫)
城南 ● 2 ー 3 加古川北(兵庫)
6月18日(土)
城南 ○ 17 ー 0 海部
城南 ○ 18 ー 5 海部
6月19日(日)
城南 ○ 7 ー 4 高松北(香川)
城南 ○ 5 ー 4 岡山商大附
6月25日(土)
城南 ● 3 ー 8 高松西(香川)
城南 ● 3 ー 11 松山北(愛媛)
6月26日(日)
城南 ○ 8 ー 3 飾磨(兵庫)
城南 ○ 1 ー 0 飾磨
7月2日(土)
城南 ○ 7 ー 6 武田(広島)
城南 ○ 5 ー 4 岡山学芸館
7月3日(日)
城南 ● 2 ー 4 玉野光南(岡山)
城南 ● 6 ー 10 玉野光南(岡山)
7月10日(日)
城南 ○ 2 ー 1 阿南光
~この環境で、この仲間とともに野球ができる感謝の思いを持って戦い抜く~
20人の選手、10名のマネージャー、3名のスタッフで構成されたチームで戦う最後の1カ月半。
3年生を慕う下級生は「3年生を引退させたくない」という思いを共有し、夏に向けて全力で戦う姿勢を試合で発揮しました。2年生が修学旅行で離脱した6月25日は非常に厳しい戦いを強いられましたが、2年生が戻ってきた翌日はしっかり連勝し、やっぱり全員が揃ってこそ城南の野球だということをチーム全員が強く感じる期間でした。
この期間中に主力選手が骨折し、当該選手は選手権への出場が絶望的なものになりましたが、「甲子園に行ったら出場できるから勝ち上がろう」と鼓舞する3年生の姿がありました。
昨年度の甲子園出場経験校や、プロ注目選手を擁する各地域の上位進出校といった実力のあるチーム相手にもしっかり自分たちの戦いを展開し、チーム力の向上が随所に見られます。
平日のグラウンドこそ他部との共用ですが、全員が自分らしさを全開に発揮できる抜群の人間関係、そして保護者の皆様のバックアップという環境は非常に充実しております。この環境で野球ができる感謝を存分に発揮したのは父の日である6月19日(日)。日頃の感謝を発揮した孝行息子・娘ぶりを、試合の中で存分に見せてくれた1日であったように思います。
本来であれば3年生が現役の間に更新すべきところ、大幅に遅れてしまい深くお詫び申し上げます。
閲覧いただいている皆様におかれましては、今後とも本校硬式野球部を応援いただきますよう、よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 徳島県高等学校野球新人ブロック大会
8月12日(金)から、新チーム初めての公式戦となる徳島県高等学校野球新人ブロック大会が開幕しました。
この大会で各ブロックの決勝進出2校は、秋季大会のシード権を懸けて戦う新人中央大会への出場権を得ることになります。
昨年度は選手10名の中に故障者1名、実質9名で優勝という快挙を遂げたこの大会。それを経験した2年生5名は、この1年間で秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4と少数精鋭ぶりを発揮した自信と、シード校でありながら2回戦で敗れた選手権の悔しさを持ち、最上級生として初めて戦うこの大会をいかに勝ち抜くかをテーマに練習に取り組んできました。
今年は昨年度の1.5倍となる15名の選手を擁して臨むこの大会。初戦は、この夏の選手権でベスト8に進出し、投手2名が残る城北高校との対戦となりました。
1回戦 城南 ー 城北(鳴門渦潮高校グラウンド)
(南)神戸、馬詰-上原 (北)飯田-向井
▽本塁打
▽三塁打 (南)炭谷、島
▽二塁打 (南)大村、神戸
~勝負には勝ったが、まだまだ強くなれる! 課題と成果を明確にした、新チーム公式戦初勝利~
1回表二死から3番大村が安打で出塁し、4番炭谷が右中間に三塁打を放って先制します。
以降、6回までは併殺打やサインミスなど拙攻が目立ち、下手をすると逆転されかねない悪いムードで展開しましたが、エース神戸の粘りの投球に応え、守備陣も堅く守り抜き、ピンチを最小限にしのぎました。
流れが変わったのは、ここまで好投を続けてきた城北のエース飯田投手の投球数が100に達した7回表。1番馬詰の死球、上原の犠打で一死二塁とし、大村の二塁打と神戸の安打で2点を追加し、流れは完全に城南へ。8回にも8番國平のスクイズで1点、9回表無死から大村の安打、炭谷の死球で一・二塁とし、5番神戸、6番島の連続長短打などで3点を追加し、さらに城北を突き放します。
最終回は総体でもマウンドを経験した1年生の馬詰が登板。先頭打者に安打を許し、牽制球のミスで三塁まで進まれるものの、後続を2者連続奪三振、最後の打者を三ゴロに打ち取り試合終了。
終始、多くの課題は見つかりましたが、先輩から受け継いだ粘り強さを発揮し、新たにレギュラーの座をつかんだ4名をはじめとする新戦力の台頭との相乗効果で、新チーム最初の公式戦を白星で飾りました。
8月13日(土)準決勝
城南(不戦敗)ー (不戦勝)鳴門渦潮
1回戦に勝利し、選手権準優勝の強豪・鳴門渦潮高校との対戦が決まりました。
昨年度の新人ブロック大会の再戦となる組合せ。今年も勝つためにはこのままではいけない、という危機感を覚えた生徒たちは、もう一度気持ちを引き締め新人中央大会進出を懸けて戦おうとした矢先、体調不良者が続出しました。
この日の朝の時点では、試合ができる人数がいましたが、学校とスタッフで協議した結果、この状況では戦うべきではないと判断し、残念ではありましたが準決勝を辞退し、不戦敗となりました。
~戦わずして敗れた屈辱を、絶対に全員で乗り越えよう! そして、あらゆる面で強くなるぞ!~
昨年度は選手10名で臨んだ大会、故障者が1名おり実質9名で優勝した新人ブロック大会でしたが、15名で臨んでこのような終戦となり、これまでにチームが経験したことのない悔しさを覚えました。徳島県でも最大2000人以上が感染するなど、新型コロナウィルス感染拡大が猛威を振るう最中、私たちは試合の前に、見えない敵との戦いに敗れました。
私としても、試合を戦わずして敗れるという屈辱的な経験から、改めて健康管理の重要性を再認識し、責任を感じる次第であります。秋季大会以降は二度とこのような思いをすることがないよう、チーム一同、より自己管理に対する意識を高め、身体の強さと試合での勝負強さをより高め、最後まで戦い切れるよう努力してまいります。
夏休みの後半は、チームはしばらく活動を休止しましたが、現在は全員が復帰し、この悔しさを乗り越え秋季大会では必ず頂点に立とうと、今まで以上に自己管理への厳しい意識を持って日々の練習に取り組んでいます。
活動休止期間中は、私たちが目標としてきた第104回全国高等学校野球選手権大会をテレビで観戦する時間をかなり取ることができました。大会歌である「栄冠は君に輝く」の3番の歌詞には「風を切る 球の命に 宿るもの 美しく匂える健康」という一節がありますが、本当にこの歌詞が身に沁みると感じた試練の夏となりました。
野球ができる健康のありがたみを知り、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、必ずこの試練を乗り越え、秋季大会ではグラウンドを暴れ回り、一戦ずつ勝ち上がっていく城南健児の姿があると信じています。
皆様、この夏は大変ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。そして、応援いただき、ありがとうございました。
今後も本校硬式野球部の活躍を願い、応援いただきますよう、よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 新人中央ブロック大会組み合わせについて
選手権の悔しい敗戦の翌日から、新チームが始動しました。前チームから活躍してきた5名の2年生を軸に、もう一度基礎・基本から強化に努めています。
さて、秋季大会のシードを決める新人中央大会への出場権を懸けた、新チーム最初の公式戦である新人ブロック大会の組み合わせが決定しましたので、ここで報告させていただきます。
本校の初戦は8月12日(金)の第一試合(9時30分試合開始)、城北高校と対戦します。会場は鳴門渦潮高校です。
なお、今大会は新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえ、観戦は関係者(保護者・家族、教職員、OBなど)のみに制限されます。
昨年度は優勝し、中央大会進出を果たしたこの大会は、新チームの実力を知る上で良い機会となります。
「一球一心 ~心はひとつ~ 」この意識を大切に「挑戦者」として戦い、一戦必勝で頂点を目指します。
皆様、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会2回戦
~ワンプレーの重みを知るラストゲーム、夏の課題を後輩に託して~
7月18日(月)、鳴門オロナミンC球場で第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の2回戦が行われました。
本校は、城東高校と対戦しました。総体協賛ブロック大会A,Bブロック優勝校同士の対決となり、両校のプライドを懸けた負けられない戦いでした。
《バッテリー》
(城東)兼本、清重 ー 森本 (城南)木内 ー 大西
《長打》
▽三塁打 (城東)兼本
この試合のテーマは「絶対、打ち勝つ」。
1回戦同様、豪打で相手の機動力を圧倒しようという思いで試合に臨みました。
しかし、初回から選手の動きが固く、本当に城南らしくない試合だったように思います。特に新聞報道の通り、終わってみれば初回の攻防から流れをつかめなかったことが敗因となりました。
1回表、先頭打者が四球で出塁し、2番打者を遊ゴロに打ち取り、二塁でフォースアウトに取ったあとの送球を一塁手が落球し一死一塁。3番打者を投ゴロに打ち取り、再び併殺のチャンスで送球が逸れ一死一・二塁。4番打者に右前に運ばれ、非常に嫌な形で先制点を許します。一方、城南は二死から3番西川珠が敵失で出塁するも大西が右飛に倒れ得点を奪えず、2回には相手の四死球で満塁のチャンスを作りましたが1番大村が二飛に倒れこの回も得点を奪うことができませんでした。
3回裏、先頭の2番西川壮が四球で出塁し、3番西川珠の犠打、4番大西の右飛で二死三塁。ここで5番坂東が右前に安打を放ち同点に追いつきます。さらに追加点を奪いたい場面でしたがカウント2-0からの盗塁失敗。痛恨のサインミスでこれ以上の追加点はありませんでした。
試合が再び動いたのは5回表一死から、8番打者を遊失で出塁させ、9番打者に右越え三塁打を打たれ再びリードを許すと、1番打者を遊ゴロに打ち取ったものの三塁でタッチし損ない野選となり、一死二・三塁。2番打者、カウント1-2と追い込んだ場面でスクイズバント、この場面で三塁走者に続き二塁走者も生還し1-4とリードを3点に広げられます。
後半勝負を期して6回以降の攻防。6回表を三者凡退に抑えた後、6回裏は今大会好調の5番坂東が右前安打で出塁し、続く6番神戸、7番上原が四球で出塁し無死満塁。城東は投手をエースの兼本投手から、スピードのある2年生の清重投手に交代。この好機をものにしたい8番川丘に対し3球連続でボール、そこから2球待ってカウント3-2から遊ゴロを打ち、それが併殺打となった間に三塁走者坂東が生還し2-4としますが、得点はこの1点止まりでした。
後半は走者を出しながらも粘り強く守り切り、これ以上の失点を許しませんでした。
攻撃は1点ずつ、という意識で攻め続けるも7回裏、8回裏と3者凡退に抑え込まれ、残すは9回裏の攻撃のみ。「サヨナラか?同点か?」の問いかけに、「サヨナラです」と答えた選手たち。まずは同点、という意識で始まった攻撃は一死から代打馬詰が死球で出塁するも9番木内が右飛に倒れ二死一塁。1番大村はカウント0-2と追い込まれながらも中前に安打を放ち二死一・二塁。クリーンナップまで回せば一気に逆転もある、と信じましたが、反撃はここまで。2番西川壮が三振に倒れ試合終了、残念ながらベスト8進出を逃しました。
生徒たちは全力を尽くし、最後まで諦めずよく戦い抜きましたが勝利まで一歩及びませんでした。
勝敗を分けたのは12個のフライアウトと、記録上の2つの失策が1回と5回の失点につながり、攻守両面において負ける要因が多く重なったということです。日本プロ野球界の名将として知られる野村克也氏は、生前「勝ちに不思議な勝ちあり 負けに不思議の負けなし」という言葉を残していますが、まさにこの試合を物語っているように思います。。
また野村氏が残した「ムードは技量に勝る 勢いはムードに勝る」という言葉も当てはまったように思います。城南ベンチのムードの良さは県内でも屈指のものですが、それにも勝る城東の勢いがありました。自分たちの野球を存分に発揮した城東と、自分たちの野球が最後まで展開できなかった城南。この差がイコール勝敗、という結果に直結したことに、チームにとって一生忘れることのできない悔しさを覚えました。
城南の部員たちは、どこのチームよりも「フェアゾーン以外の270度」を大切にして野球と学校生活に取り組んできました。その姿を間近で見守ってきただけに、3年生と一緒に野球ができなくなる日がこんなに早く来るとは思いませんでした。この日で高校野球は引退となりますが、部員10名で成し遂げた秋季大会ベスト8、春季大会ベスト4、新人ブロック大会優勝という偉業は今後も城南高校硬式野球部の歴史で語り継がれることは間違いありません。
3年生にとっては、ここまで成し遂げてきたことを誇りに、今日敗れた悔しさを人生での成功につなげるエネルギーとなるよう、しっかり進路決定に向けて切り替えてほしいと願います。私たちスタッフも、人生の勝負を勝ち抜けるよう全力でサポートしていきます。
後輩たちからも「3年生と一緒に甲子園に行きたい。引退させたくない」と心から思わせる彼らの姿から、私たちスタッフもたくさんのことを学び、エネルギーをもらいました。
新チームは早速、明日から練習を開始します。失策やチャンスでの凡退、大会直前でのけがによる戦線離脱など、悔しい思いをした1・2年生がこの経験を活かし、より成長して躍進することこそ恩返しになります。甲子園を目指して、いかなる局面も「一球一心 ~心はひとつ~」、目先の一戦必勝を積み重ねるという意識を大切に日々、取り組んでいきます。
皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦
~ 夏の戦いの始まりを告げる猛打攻勢 ~
7月13日(水)、鳴門市のオロナミンC球場で全国高等学校野球選手権徳島大会1回戦が行われ、穴吹高校と対戦しました。
《バッテリー》
(穴吹)曽我部、髙田、曽我部、髙田、細川-髙田、高橋、髙田、高橋
(城南)木内、神戸-大西
《長打》
▽三塁打 (城南)西川壮、坂東、上原、木内
▽二塁打 (城南)坂東2、神戸 (穴吹)曽我部
大西祐輝主将の選手宣誓で幕を開けた第104回全国高等学校野球選手権徳島大会。
野球伝来150周年の特別な夏、徳島県の野球を124年間支え続けてきた城南こそ、この夏の主役にふさわしい。
日々の練習で鍛え抜いた実力と先輩方が築いてきた伝統を自信に、甲子園を懸けた戦いが今日、始まりました。
晴天に恵まれ、非常に暑いグラウンド状態で始まったこの試合。竹内監督から与えられたテーマは「打ちまくれ」。この数試合、練習試合では打線が課題となっていましたので、とにかく積極的な攻撃をしようという意識で初戦に臨みました。
この試合では、初回から城南らしい野球を展開しました。1回表、失策で先頭打者の出塁を許し、後続の打者のサインミスで本来ならばアウトにすべきところをアウトにできず盗塁を許し、さらに犠打で一死三塁。非常に悪い形でピンチを作りますが、エース木内が冷静な投球で後続を断ち切り、失点を許しませんでした。
1回裏は「ピンチの後にチャンスあり」という格言の通り、先頭打者の1番大村が四球で出塁すると、2番西川壮が犠打を決め一死二塁。ここから3番西川珠、4番大西、5番坂東、6番神戸の連続長短打で一挙に4点を挙げてこの試合の主導権を握ります。
以降、2回から4回までは毎回、打者一巡の猛攻で一気に突き放します。3回裏には西川壮、坂東、7番上原、木内が三塁打を放つなど、攻撃の手を緩めず、4回裏には代打で出場した1年生の馬詰、8番川丘が左前に安打を放ち先発全員安打、さらに打席に立った選手が全員安打という積極的な攻撃を展開しました。
エース木内は4回を無失点、5回に登板した神戸も無失点に抑え19対0で勝ち、5回コールドで2年ぶりとなる夏の一勝を挙げました。
序盤は初戦特有の緊張も見えましたが、ミスが出ても全員でカバーし、チャンスを逃さず一気に攻め切る城南らしさが随所に見られる試合展開となりました。
特筆すべきはプレーだけでなく、声かけの面でも城南らしさが全面に現れていたことです。それを特に実感したのが、直前の練習試合で負傷し欠場した背番号5の炭谷が「城南のサードは打つんやで!」と、この日三塁手で出場した川丘を励まし続け、先発全員安打を達成する安打につながった場面です。本人は出場できないことが悔しくてたまらないはずですが、この声がチームに勇気を与え、勝利に貢献したことは間違いありません。360度すべての角度から勝利を目指して戦うことのできる強さをしっかり発揮し、大勝という結果に浮かれることなく、ここからの戦いでも意識は「一球一心 ~心はひとつ~ 」。次の試合もチャンスを最大限に活かし、一戦必勝で頂点を目指して戦い抜きます。
2回戦は7月18日(月)の第一試合(9:30開始)、城東高校との対戦が決まりました。雨天順延のため、当初の予定から時間帯が変わりましたが、この試合でも城南らしさを存分に発揮し、必ず勝利をつかみます。
皆様、本日は暑い中、それぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。ここからも全力で戦って参りますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
保護者会・マネージャーによる激励セレモニー
~支えてくれた皆様への感謝を胸に、全力で戦い抜く熱い夏を~
7月10日(日)の練習試合から練習試合からの帰校による第104回全国高等学校野球選手権徳島大会前の激励セレモニーが行われました。
まず最初に、3年生選手の母親から千羽鶴が送られました。城南のユニフォームを中心に、白から青への鮮やかな鶴のグラデーションで円形に囲まれた様子は、まさにチームの武器である「輪(和)」を象徴した秀逸なデザインであるように感じます。保護者の皆様におかれましては家事や仕事で本当に忙しい中、集まれる機会も少ないにもかかわらずチームのために極秘でこのような素晴らしいものを制作いただき、感謝しております。生徒と同様に素晴らしいチームワークを誇る保護者会の皆様、ありがとうございました。
この後、3年生部員が一人ずつ、今大会にかける思いを話しました。「高校野球を最後まで見守ってほしい」「恩返しは勝つことだ」「必ず甲子園に行く」「選手のみんなにパワーをもらっているので、私たちは全力でサポートしたい」など、今大会の躍進を予感させる力強い言葉が並びました。
この後、マネージャーからは千羽鶴とお守りが贈られました。
今年は2000羽の鶴で「徹」の文字を作りました。野球人生で懸けてきたものを貫徹してほしいという願いが込められています。また、お守りはキューブ型で、「一球一心」のチームスローガンや帽子のロゴなどがデザインされていますが、最も特徴的なのは選手、スタッフそれぞれの顔の特長をとらえたデザインの面があります。マネージャーが23名分それぞれに違うものを、心を込めて作った様子を想像すると本当に頭が下がります。きっとこの千羽鶴とお守りが、チームの安全を守ってくれるという安心感をもたらしてくれたことに、感謝しています。
支えてくれる人がいるからこそ、私たちは安心して戦うことができる。そのことを実感した1日でした。この日の練習試合では、今まで勝つことができなかったチームに勝って帰ってきましたが、このチームの可能性は戦っていくうちに、より成長していくものであると信じています。
全力でやり切ることこそ、サポートしてくれる皆様への恩返し。結果は後からついてきます。
「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを共有していることの安心感を武器に、一戦必勝で戦い切ることこそ、甲子園への近道です。私たちはこの手厚く、温かい支援に感謝しながら一球一打に懸け、全力疾走で頂点をつかみます。今後ともご支援、ご協力のほどよろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 開始式
~この特別な大会にふさわしい、記録と記憶に残る熱い夏に~
7月9日(土)、鳴門オロナミンC球場で第104回全国高等学校野球選手権徳島大会が開幕しました。開幕試合に先立って行われた開始式では、城南高校の大西祐輝主将が選手宣誓の大役を務めました。
大西主将は「日本に野球が伝来して150周年の特別な夏、大好きな野球を仲間とやれることをうれしく思います。新型コロナウイルスの影響で、部活動停止、時間短縮、対外試合の禁止など、厳しい状況の中でできる限りのことをやってきました。ともに汗を流してきた仲間、支えてくれた家族に感謝し、記録と記憶に残る熱い夏にすることを誓います」と力強く宣誓しました。
前日の城南高校で行われた「開会式」は良いリハーサルとなり、今日の選手宣誓は本人にとっても城南高校硬式野球部にとっても100点満点、5段階評定でいえば「5」の素晴らしい出来だったように思います。
今度は閉会式で優勝旗を受け取り、主役となれるよう「一球一心 ~心はひとつ~ 」
一戦必勝で勝ち上がり、徳島県の夏の主役を目指して全力で戦いますので、応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
2022(令和4)年7月 硬式野球部活動報告(選手権開会式)
~聖地から始まる、124年目の夏!!~
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の開幕を翌日に控えた7月8日(金)の練習後、城南高校のグラウンドで「開会式」を行いました。
現3年生は入学以来、開会式を一度も体験していません。入学直後に一斉休校、そして全国高等学校野球選手権大会の中止に伴う徳島大会の中止により、先輩方が甲子園へのチャンスを理不尽に奪われる姿を見てきました。大会が再開された昨年度も、開幕戦出場チームと選手宣誓の主将のみで行われる開始式、という形になり、今年度も昨年度同様、開始式のみという形になりました。
私も含め、3人のスタッフにとっても高校球児の時代、選手権の開会式には夏の始まり、高校野球生活の集大成という意味を感じる特別な1日であり、それを一度も体験できないというのは生徒の気持ちを考えるとあまりにも辛い、と考えました。そこで、せめて学校で独自に実施しよう、という竹内監督の発案にチーム全員が賛同し、準備を進めました。鳴門オロナミンC球場からプラカードと校旗を借り、放送機器を設置して球場に近い臨場感を出すことによって、翌日に選手宣誓の大役を務める大西祐輝主将にとってもリハーサルにもなるのではないか、という思いも込められました。
全体練習の終了後、生徒たちの雄姿を見たいたくさんの保護者が来校されたことはもとより、年度末、そして期末考査の最終日で採点や各種作業に追われ多忙であろう多くの先生方もこの趣旨に賛同され、開会式の様子を見守っていただきました。校長先生、教頭先生をはじめとした多くの先生方が集まっていただいたことに、改めて部員たちはフェアゾーン以外の270度を大切に学校生活に取り組んでいるからこそ、先生方からも愛され、応援されているのだな、ということを実感しました。
入場行進では、球場で行われる開会式であれば1名しか持つことのできないプラカードですが、本校開催ということで4名の3年生マネージャーが交代で持ち、選手を先導しました。
マウンドまで行進をした後は整列し、「大会委員長」として参加していただいた校長先生からの激励を受けました。温かい言葉をいただき、チーム一同「ワクワクする」戦いを展開していきたいという思いをさらに強くしました。
激励の後は、大西主将が校長先生の前で力強く選手宣誓を行い、翌日の開始式のイメージトレーニングにつながる緊張感を持つことができ、翌日へのモチベーションにつながったようです。
開会式の最後は始球式と校歌斉唱で締めくくり、この校歌を徳島大会では5回斉唱し、甲子園に行こうという強い決意が生まれました。
野球伝来150周年の特別な夏。球場での開会式こそ叶わなかったものの、城南球児の聖地である城南高校のグラウンドで、私たちを応援してくださる大切な皆様に見守られて開会式を行うことができました。このグラウンドは、かつて甲子園球場で使用されているものと同じ場所で採掘され、同じバランスで配合された土が入れられて作られたと云われています。城南高校関係者の、甲子園への思いが込められたその土を踏みしめ、私たちの悲願である夏の選手権初出場に向け、一戦必勝で頂点を目指す戦いが始まります。
最新の研究では、1887(明治20)年に、すでに城南高校の前身にあたる徳島中学校には野球という競技が伝えられたとされています。すなわち、城南高校に野球が伝わって135年目、硬式野球部創部124年目の夏。チーム一同、この夏を全力で戦い、徳島県の野球文化をリードしてきた城南高校が再び甲子園で躍動することを願う皆様の期待に応えることができる、熱い夏にしていきます。
開会式にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。大会でも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
硬式野球部OB会によるバット贈呈式
~先輩方の思いを乗せた豪打こそ、最大の恩返しと信じて振り抜け!!~
7月6日(水)の練習終了後、城南高校硬式野球部OB会の立石 剛会長、海出 雄市事務局長が来校され、現役生徒への激励の品としてバット5本が贈呈されました。
贈呈式は例年、全国高等学校野球選手権徳島大会の初戦直前に行われ、その後の練習試合から激励の品が使用され始めますが、今年は少しでも早く新しいバットに慣れておきたい、という現役選手の希望を最大限に尊重していただき、贈呈式に先行して納品され、すでに使用されております。総体協賛ブロック大会や練習試合では先輩方の思いが込められたバットで安打を連発しており、チーム一同、この温かい配慮に対し深く感謝しております。
立石会長からは「最後の一球まで絶対に勝つ、絶対に負けないという強い気持ちを持って戦ってほしい」との熱い激励の言葉をいただきました。
応援してくださる皆様の「城南のユニフォームが甲子園で躍動する姿が見たい」という願いを叶えるため、
「一球一心 ~心はひとつ~」この思いを、バットを通じてOB会の皆様と共有し、この1年で鍛え抜いた技術と体力で豪打炸裂となればこれ以上の恩返しはない、と信じ、試合ではストライクを逃さず振り抜く姿勢で得点を積み重ね、夏の頂点へ駆け上がります。
OB会の皆様、本日はありがとうございました!
創部以来124年間の悲願を達成すべく、先輩方の思いをエネルギーにして全力で戦いますので、今後とも応援よろしくお願いします。
《文責》尾形
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせについて
~野球伝来150周年 この特別な夏、徳島県の主役を目指して一球一心 心はひとつ~
6月27日(月)、鳴門市のアミノバリューホールで第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の組み合わせ抽選会が行われました。今大会、本校は第4シードとして戦います。今大会の組み合わせは以下の通りです。
第104回全国高等学校野球選手権徳島大会 組み合わせ.pdf
なお、今年度も開会式は行われませんが、開幕試合に先立って開始式が行われます。
開始式では徳島県の高校野球の発展に貢献した功労者への表彰と選手宣誓が行われますが、その選手宣誓の大役を本校主将の大西祐輝が務めます。
日本に野球が伝来して150周年の2022(令和4)年。徳島県では、1898(明治31)年、本校の前身に当たる旧制徳島中学校に野球部が創部されたことにより野球が始められました。以降、124年にわたる徳島県の野球の歴史を築いてきた本校の主将が、この特別な夏に選手宣誓を務めるということに運命的なものを感じます。
開始式の選手宣誓から始まり、閉会式の主役も城南であるよう、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、全員で頂点を目指し、全力で戦い抜きます。皆様、応援よろしくお願いします。
なお、今大会は有観客での開催となりますので、たくさんの方が球場に応援に来ていただけることをチーム一同、心より願っております。
《文責》尾形
2022(令和4)年度 徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会
6月3日(金)から6月5日(日)にかけて、徳島県高等学校総合体育大会協賛野球中央ブロック大会が開催されました。
7月に開幕する第104回全国高等学校野球選手権徳島大会の前哨戦となるこの大会。本校の戦いぶりについて報告いたします。
6月3日(金) 1回戦 城南 ー 徳島科学技術(むつみスタジアム)
バッテリー(徳島科学技術)山野井,岩本,矢野-大和 (城南)木内-大西
▽三塁打 (徳島科学技術)東條 (城南)木内
▽二塁打 (徳島科学技術)吉田
1回戦は春季大会第4シードの実力校・徳島科学技術高校との対戦となりました。制球力に自信を持つ両エースの投げ合いが予想されたこの試合は、1回表2死から内野安打と相手4番の三塁打で徳島科学技術に2点を先制される苦しい立ち上がりとなりました。
攻撃面では1回裏に西川珠の中前安打で1点を返したものの次の一点が奪えず、3回裏には四球と3番西川珠の犠飛で同点に追いつきますが、なおもチャンスの場面が続いたものの同点止まりと決して良い流れではありませんでした。5回裏に9番木内の中越三塁打と1番大村の犠飛でついに勝ち越し、前半を1点リードで折り返しました。
エース木内は2回以降を無失点に抑え、ピンチを冷静にしのいできたのに対し、6回以降は相手投手の交代に乗じて加点。6回2死から坂東の中前安打、死球で一・二塁とし、7番炭谷の内野安打で1点追加。さらに7回裏は、四球と失策で5点を奪いコールドゲームが成立。準決勝進出を果たしました。
6月4日(土) 準決勝 城南 ー 板野(徳島市民吉野川運動広場グラウンド)
バッテリー(板野)板坂,小川-楠本 (城南)神戸,木内-大西
▽三塁打 (城南)神戸
▽二塁打 (板野)土内,五條 (城南)西川壮,西川珠,木内
準決勝は、強力打線を誇り、秋季大会ベスト8に進出した板野高校と対戦することになりました。公式戦での対戦は新人ブロック大会以来です。そのときは城南が7回コールドで勝っているため、板野としては2度も負けるわけにいかないという強い思いを持って戦ってくることを見込み、城南としては気持ちを引き締め、今度も完勝して返り討ちに遭わせよう、というのが試合前の展望でした。
会場が当初の予定から変更され、城東高校の練習場である吉野川河川敷の徳島市民吉野川運動広場となりました。このグラウンドは方角が城南高校と同じであり、フライの見える角度は同じになる。そもそも、城南は不測の事態に強い、ということで、うちに分があるというイメージで試合に入りました。
この試合の先発投手は、2年生の神戸。次世代の城南を担う新戦力としての期待に応え、6回1失点、1回から2回に懸けて4者連続奪三振という力投を見せました。
1回裏、城南は二塁打を放った2番西川壮が暴投で進塁し1死三塁とし、3番西川珠の犠飛で先制。4回には6番炭谷、7番神戸、8番上原の2年生3連打、5回には4番大西の右前安打でそれぞれ2点を追加し、5-0とリードを広げます。
6回表に1点を取られましたが、7回裏に死球と4番大西の右前安打、暴投で7対1とし、あと1点でコールドゲーム成立、なおもチャンスが続くという場面。ここで点を取り切れず、8回表には複数の失策で1点を失い、再び5点差となりました。また、8回裏には9番國平の左中間への二塁打と2番木内の二塁打で1点を追加し、再度コールドゲーム成立のチャンスが続きましたが、ここでも決め切れず試合は9回に突入しました。9回表、先頭の代打に起用された3年生打者が執念で安打を放ち、この回3本の安打を許し1点を失いますが、最後は7回から登板したエース木内が、粘る4番打者を三振にねじ伏せ試合終了。新人ブロック大会以来の決勝進出を果たしました。
6月5日(日) 決勝戦 城南 ー 名西 (鳴門オロナミンC球場)
バッテリー(名西)北原,岩本-馬越 (城南)木内,馬詰,神戸-大西
▽二塁打 (名西)切原 (城南)坂東2
当初は6日(月)に予定されていた決勝戦ですが、天気予報によると荒天が予想されることから日程が前倒しされ、3連戦となりました。決勝戦の相手は、昨年の選手権徳島大会1回戦で敗れた名西高校でした。このブロックには城南へのリベンジを期すチームが多く集まっていましたが、決勝戦は城南にとってリベンジを果たす絶好の機会となる、絶対に倒すべき相手との対戦となりました。
先発のマウンドにはもちろん、昨年悔しい思いをしたエース木内。この日は7回無失点に抑えましたが、特に昨年は本塁打を打たれた相手4番との勝負では、3打席とも外野にすら飛ばさせない形でねじ伏せたのは圧巻でした。
2回裏の先頭打者は、準決勝の板野戦では最終打席に代打を送られ、悔しい思いをした5番坂東。前日とは違い、低く速い打球で左中間を抜く二塁打を放ち、続く6番神戸が犠打で1死3塁とチャンスを広げました。その後7番炭谷、8番上原の連続内野安打、9番木内、1番大村の連続安打で3点を奪い試合の流れをつかみました。さらに3回裏、5番坂東が今度は逆方向に二塁打を放ち、四死球と連続失策で加点し、さらに1番大村が右前安打を放ち6点差としました。
4回からは交代した相手投手の前に再三チャンスを作ったもののホームが遠く、またしてもコールドゲーム成立目前まで迫りながら試合を決め切ることができませんでした。
試合は8回表、ここまで無失点のエース木内は中堅手に回り、マウンドを1年生の馬詰に託しました。四球を2つ出したものの、2年生二遊間の堅実な守備で併殺打に打ち取り、最後は三振を奪うなど持ち味を十分に発揮した公式戦デビューでした。
そして9回は、準決勝で6回1失点と好投した2年生の神戸が登板しました。2死まで簡単に打ち取ったあと3番に二塁打を打たれ、4番との勝負を内野ゴロに打ち取ったものの失策で出塁を許し、さらに四球を与え満塁のピンチ。しかしここは三振に打ち取り試合終了。見事、優勝を果たしました!
~夏の悲願達成に向けて大きな一歩となる、ブロック2大会連続優勝!!~
今大会は、夏の選手権を勝ち抜くための試練。連戦を勝ち抜き優勝する、勝たなければならない相手に勝ち切るという経験は、チームに大きな成長をもたらしました。
その一方で、準決勝、決勝ともコールドゲーム成立寸前まで追い込みながらも、試合を決め切れなかったことは課題として残りました。このように、慢心が生まれるような結果ではなかったことが、夏に向けてもう一回り成長できるチャンスがある、という意味では良かったのではないかとも感じます。
この大会では、10人で春季大会ベスト4に進出した原動力となったエース木内、主将の大西捕手のバッテリーを中心に、新戦力の台頭も多く見られ、城南野球の勢いをしっかり発揮することができた大会でした。
そして、伝統は一代限りではなく、この先も続くものでなければならない。攻守に存在感を発揮した2年生選手5名の活躍や、この大会では4人の1年生選手がデビューを果たしましたが、次世代の城南野球につながる明るい光をもたらすものであったように思います。
私たちの照準はすでに夏の選手権。
124年の思いが結実し、「一球一心 ~心はひとつ~ 」この思いを甲子園の舞台で、城南高校硬式野球部を応援してくださるすべての皆様と共有できる夏となるよう、チーム一同より一層の成長を目指して取り組んで参ります。
皆様、応援ありがとうございました!夏も応援よろしくお願いします!!
《文責》尾形