平成26年度
徳島県SSH生徒研究合同発表会の開催
3月26日(木)にあわぎんホールにて開催された平成26年度徳島県SSH生徒研究合同発表会に,応用数理科1,2年生が参加しました。昨年に引き続き,本校生徒が発表会運営を務め,2年生は会場設営,受付および発表,1年生は会場設営,駐輪場係,司会や会場係などを行いました。本校SSH「地域における科学の中核校」ミッションの一環です。
午前中に開会行事と口頭発表,午後にポスター発表と講演会,表彰式と閉会行事が行われました。審査委員には脇町高校,徳島科学技術高校,本校の各SSH運営指導委員の先生方,徳島県高等学校課題研究および科学部研究研修会の先生方,徳島県高等学校教育研究会理科学会・徳島県教育委員会・徳島県立総合教育センターの先生方の合計19名をお招きしました。徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部教授の石田啓祐先生には,審査委員と講演会講師を兼務していただき、「徳島から世界へ~次代を担う皆さんへ~」と題してご講演をいただきました。
ちなみに参加校は昨年の6校から10校,出品数は38本から50本,審査委員は9名から19名と大きく増加しています。
参加生徒は,他校の発表に触れ,審査の先生方からアドバイスをいただき、大いに刺激を受けたようです。いただいたアドバイスは研究の最終的なまとめに生かしていきます。 → 0326本校審査結果
第4回科学の甲子園(全国大会)報告
平成27年3月20日(金)~23日(月)茨城県つくば市で第4回科学の甲子園全国大会~集え!ハイスクールサイエンティスト!~に本校7名(応用数理科2年6名、普通科2年1名)が参加してきました。予選を勝ち抜いた47都道府県の代表が2日間にわたり筆記競技、実技競技を競いました。甲子園ということもあり各県の代表はハイレベル。最初は生徒たちも緊張の面持ちでしたが、時がたつにつれて高い志を持った仲間たちと協力し強豪に向かっていこうと頑張りました。
1日目(3月20日) 開会式、スワップミート
各県代表と顔合わせ。次第に緊張もほぐれ、交流を図ることができました。
2日目(3月21日) 筆記競技、実技競技①つくばの名水、実技競技②THE 地学
いよいよ競技開始。昨日とは違い、各校気合い十分。全力を出し切りました。
競技の合間に、移動プラネタリウム、ロボットスーツHALまたセグウェイ試乗体験に参加し、終日科学にふれあいました。
3日目(3月22日) 実技競技③登れ!筑波山、特別シンポジウム、フェアウェルパーティー
競技2日目。事前公開競技ということもあり各校試行錯誤の製作が行われました。
競技途中、Ustreamの実況中継に本校2名が参加させていただきました。
競技終了後の特別シンポジウム「キミが世界を変える!」には、ノーベル物理学賞受賞の天野浩・名古屋大学教授がパネリストとして参加され、高校生と交流を図りました。最後には、フェアウェルパーティで仲間との健闘をたたえ合いました。
4日目(3月23日) エクスカーション
最終日は研究都市つくばの産業技術総合研究センターを訪問しました。
刺激を受け続けた4日間でした。サイエンスというものをいろいろな角度から見ることができる柔軟性や多様性・価値観に触れたことで言葉では表せないくらい貴重なものを手に入れたように思います。今回ご支援をいただいたJSTの関係者をはじめ、多くの大会関係者の皆様、本当にありがとうございました。
第8回希少糖甲子園で準優勝しました!
参加者 応用数理科2年 倉良 詩夢 ・ 平間 太雅 ・ 高橋 恵里
課題名 希少糖がプラナリアの再生に及ぼす影響
3月14日から15日にかけて、希少糖を用いた課題研究を競う「第8回希少糖甲子園」が香川県で開催され、本校から応用数理科2年3名からなる1チームが参加しました。
JRさぬき高松うどん駅から送迎で約1時間余り南下し、山奥の集落にある三木町希少糖研究センターへ向かいました。
大会会場到着後すぐ、口頭発表のリハーサルを行い、その後出場8チームが口頭発表12分と審査員の先生方による質疑応答に臨みました。夕食後は大会参加者の交流会があり、大会を主催された香川大学特任教授の何森先生にちなんだゲーム「第5回Izumoring game 選手権大会」に参加しました。2014年に開催された世界大会の優勝記録には及びませんでしたが、1名が準優勝することができ表彰されました。何森先生からは、センターにある希少糖分離装置をわかりやすく説明するために、自ら大晦日に考案・作成された模型をみせて頂き、その完成度の高さに会場から拍手が沸き起こりました。また、News Weekの取材をうけた際の裏話などをお聞きし、先生の記事が載った冊子を全ての参加者にプレゼントして下さいました。
翌日は、研究討論会として各口頭発表に対する審査員のさらなる質疑とアドバイスなどが行われました。生徒は勉強になったようで、休み時間にさらにそれについて先生方に質問にいき、ご指導を受けました。またこの日は瀬戸内テレビの取材があり、生徒達も希少糖研究について答えていました。討論会の後は、希少糖研究の最前線の3人の先生方から「希少糖研究の夢」と題して講義をして頂きました。その後の表彰式では、審査の結果準優勝をすることができました。
「SSHにおける『国際化』の取組についての発表会」参加
主催/会場 金光学園中学・高等学校(岡山県浅口市)
参加生徒 応用数理科2年 倉良 平間
3月8日に岡山県の金光学園中学・高等学校で開催されたSSH交流会支援事業「SSHにおける『国際化』の取組についての発表会」の英語課題研究ポスター発表会に、本校生徒2名が課題研究「Rare sugar and Planarian's regeneration speed」で参加しました。この発表会は一言で言うと「校内に外国を再現する」というコンセプトで、20名を超える全国各地の大学や企業の研究者・有識者に加えて、70名を超える外国人留学生が助言者として招かれ、ポスターや生徒の口頭説明はもちろん、生徒の司会進行、学校長挨拶、講評なども含めてAll English で行われました。参加校は東京から熊本までの13校で、72本の発表がありました。
参加生徒は理科教員だけでなく、Wood先生やTravis先生からも指導を受け、ポスターや発表原稿、配布用要約を作成し、棒読みにならないようできるだけ発表内容を覚えて発表に臨みました。30分×2コマで70名以上の皆さんにEnglish presentation をお聞きいただき、質疑応答や様々なアドバイスをいただきました。後日発表のevaluationが送られてくるそうです。
SSHアメリカ研修事前研修
本校では3月15日(日)から20日(金)の日程で、1年生を対象にサンフランシスコを拠点とするSSHアメリカ研修を行います。現在、現地交流校の Sacred Heart Cathedral Preparatory で披露する英語口頭発表の準備を行っています。英語科の先生方、Wood先生、Travis先生のご指導の下、発表練習をしながら、発表用powerpoint、配布用要約、各自の発表台本を改善しているところです。普通科・応用数理科の参加者が混在していますが、特に応用数理科のメンバーはぜひScience EnglishⅠで学んだことを生かして欲しいものです。
Science English Ⅰ発表会の実施
応用数理科1年生は2月27日(金)午後にEnglish oral presentation evaluation test に臨みました。学校設定科目のScience English Ⅰで学んできたことを活用し、各自が興味のある事柄について調べ学習してきた内容を、英語でpowerpointのプレゼンテーションにまとめ、発表を行いました。来年度はScience English Ⅱでさらにプレゼンの能力を高め、課題研究の英語発表等に生かしていきます。
生徒課題研究校内口頭発表会の実施
先週の生徒課題研究ポスター発表に続き、2月25日(水)午後に応用数理科2年生が課題研究口頭発表会を実施しました。課題研究も最終段階となり、研究活動と平行してポスターやpowerpoint、英語発表、論文など様々な形で研究内容を表現する取組を進めていくことになります。
徳島大学社会貢献支援事業「サイエンスレクチャー」参加
主催 徳島大学・あすたむらんど徳島
共催 NPO法人科学技術ネットワーク徳島
参加生徒 応用数理科1年 遠藤・岡田・柏原
2月22日に鳴門市文化会館ホールで開催された「サイエンスレクチャー」に本校生徒3名がALTのWood先生とともに参加しました。国立天文台の縣秀彦先生を講師としてお迎えして「徳島発・宇宙の旅-『はやぶさ2』と宇宙の謎解きに旅立とう-」という演題でのご講演でした。
はやぶさ2についてのお話を皮切りに、国立天文台4D2Uプロジェクトで開発された4次元デジタル宇宙ビューワー "Mitaka"を用いた、太陽系~近傍の恒星系~天の川銀河から宇宙の大規模構造に至る「宇宙の旅」をしながら、様々な最新の宇宙の話題を楽しく拝聴しました。
講演会後は、主催・共催の皆様の計らいで楽屋にお邪魔し、縣先生と親しくお話をさせていただくことができました。貴重な機会を与えてくださった縣先生、そしてお世話くださった徳島大学大学院教授・JAXA主任研究員の二川先生(以前に古川宇宙飛行士ご来徳の際にご講演を拝聴)、あすたむらんど指定管理者のネオビエント代表取締役の藍原様、科学技術ネットワーク徳島理事長の英様(徳島大学名誉教授・本校OB)、会場スタッフの皆様に心から感謝申し上げます。
講演中は撮影・録音等禁止 |
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第2回徳島県SSH高等学校課題研究および科学部研究研修会の開催
日時 2015年2月21日(土)13:00~17:00
場所 徳島大学総合科学部(共通教育1号館301教室)
本校SSHではミッションの一つとして「地域における科学の中核校」を掲げており、その一環として徳島県の課題研究のレベル向上を図るべく、徳島大学総合科学部の全面的なご協力と、徳島県立総合教育センターや徳島県教育委員会のご助力を得て「徳島県SSH高等学校課題研究および科学部研究研修会」を実施しております。
昨年11月に引き続き第2回目の研修を企画しましたところ、徳島市立高校理数科1年生1クラス13研究班のご参加をいただき、本校13班と合わせて26の研究班が集結しました。今年は事前に各班が課題研究計画書を作成して徳島大学に送付してありましたので、それに対するコメント集と合わせて、当日の各班プレゼンに対して、大学の先生方から有益な助言やアドバイスをいただくことができました。計画書内容を修正発展させればいけそうな班や、逆に全面的な見直しが必要な班など様々でしたが、両校の1年生にとって、他人の前でプレゼン・質疑応答を行うのは初めてで、貴重な経験だったと思います。現時点では両校とも、研究の目的が不明瞭だったり、事前調査や先行研究の確認が不十分なところが多く、今後頑張って欲しいところです。でも、積極的に先生方に質問に行く班や、ご指導を仰ぐための連絡方法を打ち合わせる班もあり、大いに刺激となったようです。
最後となりましたが、ご協力いただきました徳島大学の先生方・学生さん、県教委・県総教センターの皆様、引率の先生方に心から感謝申し上げます。
SSH研究成果発表会の開催
日時 平成27年2月18日(水)13:25~16:30
場所 本校大会議室および多目的ホール
主な内容
(1)生徒課題研究口頭発表(2年生:日本語2件・英語2件)
(2)生徒課題研究ポスター発表(2年生:日本語14件)
(3)本年度の取組概要及び成果と課題および
今後のSSHおよび応用数理科の取組・活動についての報告
参加者による協議・意見交換など
本校第2回SSH運営指導委員会を兼ねる形で、SSH研究成果発表会を開催しました。本校SSH運営指導委員の先生方、独立行政法人科学技術振興機構(JST)から理数学習推進部先端学習グループの閏間主任調査員様、徳島県教育委員会および徳島県立総合教育センターの先生方、県内教育関係者の方々にお越しいただき、生徒の課題研究や本校のSSH事業運営全般について、様々なご意見やご助言を賜りました。いただいたご意見・ご助言は今後のSSH事業にぜひ生かしていきたいと思います。
高大連携講座(数学)の開催
鳴門教育大学の成川公昭先生,松岡隆先生が講師として来校してくださり,数学の高大連携講座を開催しました。
応用数理科2年生は成川先生による「極値問題」と題し,身近に起こる現象について数学的に考察し,数学の良さである一般化や抽象化について理解を深めました。「シャボン玉はなぜ球体なのか?」といった何気ない日常の事象について考えたり,ベルヌーイの最速降下問題と2次曲線の関係について成川先生の発問により意見を交換していくといった活動をしました。
また,応用数理科1年生は松岡先生による「図形の対称性と立体万華鏡」と題し,正多面体が見える立体万華鏡作りに挑戦しました。数学というと,何か難しい話なのかと構えていた生徒たちも講義が始まると,製作活動から考えを深めるアプローチに好奇心をかき立てられたようでした。
生徒からは,「おもしろく数学に興味を持った」「身のまわりで起こる現象を数学を用いて証明できるようになりたい」「想像以上に美しく,感動した」といった感想が多数寄せられました。
成川先生,松岡先生,そしてお手伝いいただいた鳴門教育大学の院生の方,本当にありがとうございました。
「図形の対称性と立体万華鏡」
「極値問題」
Science Dialogueの開催
サイエンス・ダイアログとは、(独)日本学術振興会JSPSのフェローシップ制度により来日している外国人研究者(JSPSフェロー)有志が、近隣の高等学校等において、英語で研究に関するレクチャーを行う機会を提供するプログラムです。
今年のサイエンスダイアログは、高知大学医学部の菅沼成文先生の研究室から、Muzenbo Andre博士(コンゴ民主共和国ご出身)が講師としてご来校くださり、応用数理科2年生に対して講義をしていただきました。
Muzenbo先生はコンゴ民主共和国では数少ない肺疾患の専門家で、レクチャー内容はご自分の研究内容はもちろん、コンゴ民主共和国のことや、ご自分の夢など、様々なことをお話しくださいました。
現在研究されている“じん肺”全般、そして、まだ発症メカニズムが完全に解明されていない“インジウム肺(Indium Lung Disease)”については、事前に詳しいAbstractやkey words をお送りいただいていたので、英語科及びWood,Travis両先生のご指導をいただき、Science English Ⅱの時間を用いて、グループワークによる事前学習を行いました。
生徒にとって、専門分野の内容はやや難解でしたが、事前学習のおかげでかなり理解できたようです。また基本的にはAll English でしたが、途中で日本語を交えてくださったので、それも理解の一助になったようです。
講義の途中では、気分転換にみんなでJAMBO Dance を踊ったり、“Are you married?”という質問にお子様の写真を示して家族の話をしてくださるなど気さくな雰囲気でのレクチャーでした。英語の勉強法の質問には、とにかく一生懸命勉強したし、今も毎日勉強している(先生の母国の公用語はフランス語)とのことでした。
生徒からは「難しいところもあったが面白かった」「科学や研究に対する関心が高まった」「DanceやSmileが良かった」といった旨の感想が多数寄せられました。
Musenbo先生、菅沼先生、そして機会を与えてくださったJSPSに感謝いたします。
☆事前学習
☆Science Dialogue
日本学生科学賞徳島県審査表彰式
12月25日に徳島県教育会館にて、第58回日本学生科学賞徳島県審査の表彰式があり、代表生徒5名が参加しました。審査結果は以下の通りです。
最優秀賞(知事賞) 「燃料電池の携帯化」 応用数理科3年 長船裕輝 阿比留一智
優秀賞(教育長賞) 「アルコール発酵の促進に関する研究」 応用数理科3年 神尾匠真 井上駿 鈴木巧海
優秀賞(教育長賞) 「細菌に対する阿波番茶の殺菌効果」 応用数理科3年 藤野真希 三木仲七海 住友嵐
入賞 「レーザー雨量計」 応用数理科3年 松田映 森日向子
入賞 「生野菜は本当に健康食か?」 応用数理科3年 尾崎巧海 美保祐太 木内敬司
入賞 「色素増感型太陽電池の作製」 応用数理科3年 水野功一 遠藤誠也
入賞 「魚のうろこの成分と活用法」 応用数理科3年 西條早紀 松浦礼奈 美濃越彩希
高校・高専「気象観測機器コンテスト」 最終審査に参加しました
行事名 「第3回 高校・高専『気象観測機器コンテスト』」
場 所 元南極観測船SHIRASE5002(千葉県船橋港)
参加者 応用数理科2年 嶋田 西本 長谷原 府殿
日 時 平成26年12月21日(日)
11:00 現地集合・準備・船内見学
昼食
13:00 ポスターセッション事前準備
13:30 ポスターセッション・審査
14:45 表彰式
16:30 閉会・解散
応用数理科2年生は全員が課題研究に取り組んでおります。そのうち気象に関する研究を行っていた4名は、財団法人WNI気象文化創造センター主催の「第3回高校・高専『気象観測機器コンテスト』」にエントリーしておりました。そして11月の事前審査の結果、千葉県船橋市の港に係留されている元南極観測船「しらせ」内部のオーロラドーム(元のヘリコプター格納庫)で行われる最終審査(ポスターと実機によるプレゼン審査)に行くことになり、「ペーパー湿度計」と「レーザー雨量計MARKⅡ」の2つの発表で参加しました。
この日はウェザーニューズ社の「チャレンジングSHIRASE2014」というイベントも行われており、大学・企業など様々な専門家の方のみならず、一般の観覧客も訪れており、専門的な質問から子供達の素朴な質問まで様々な問いが寄せられました。
残念ながら賞の獲得はなりませんでしたが、生徒にとっては、貴重な経験となりました。また、他校の優れた研究を見ることができたことも生徒にとっては良い刺激となったようで、さらに研究を深めたいという意欲を見せていました
現地では本校OBでウェザーニューズ社の折野さんに |
徳島県高等学校課題研究および科学部研究研修会の開催
日時 2014年11月22日(土)13:00~17:00
場所 徳島大学総合科学部(共通教育5号館302-303教室)
本校SSHではミッションの一つとして「地域における科学の中核校」を掲げており、その一環として徳島県の課題研究のレベル向上を図るべく、徳島大学総合科学部の全面的なご協力と、徳島県立総合教育センターや徳島県教育委員会のご助力を得て「高等学校課題研究および科学部研究研修会」を実施しております。他校にも呼びかけたところ、本校以外に4校の参加があり、当日は87名の生徒が総合科学部に集結しました。
集まった生徒は12の班に分かれ、物化生地4分野4名の先生方と、教員志望およびこうした活動に関心のある徳大生および徳大OBのTAの皆さん(本校応用数理科OBの先輩もいらっしゃいました)に、各班に付いてご指導いただきながら、「研究テーマの選び方と研究のすすめ方」について、ブレインストーミングとKJ法によってアイデアをまとめていくという手法を体験的に学びました。研修は3つのパートに分かれ、①研究対象の設定(何について調べるのか)、②研究目的(何のために調べるのか)、③実験方法の設定(どうやって調べるのか)という各テーマについて班ごとに活発な話し合いが行われました
本校応用数理科1年生は、3学期に課題研究の研究班とテーマを決める話し合いを行い、予備実験などをスタートさせ、2年次に本格的に研究を進めていきます。研究テーマの設定は最終的な課題研究の完成度や外部評価に極めて大きな影響を与えます。この企画が本校だけでなく、県内高校の課題研究の向上に少しでも役立てば幸いです。
最後となりましたが、ご協力いただきました徳島大学の先生方・学生さんやOBの方々、県教委・県総教センターの皆様、各校引率の先生方に心から感謝申し上げます。
高大連携講座「研究者の研究倫理について」の開催
応用数理科1年生を対象に、香川大学教育学部の笠潤平先生をお招きし、今後取り組むことになる課題研究に関わる内容の講義をお願いしました。
11月21日の講義では、英国物理学会(IOP)による「科学者としての研究における倫理的な行動規範」に関する教材を用いて、研究倫理について楽しく学びました。内容は次のようなものです。10の様々なシチュエーションが設定され、「その時あなたはどうしますか?」という問いに対してアンケート形式で3~4択から選択し、選択肢ごとに-2~+2の配点が付いているので、10問答えてその合計点を出すと、あなたはよい科学者かどうか判定できるという形式でした(例えば0点よりも下なら「あなたはよい科学者でないだけでなく、おそらくあまりよい人間ではないですね!・・・」という身も蓋もない評価、一方で14点以上はベタ褒めになります)。もちろん“bad”“very good”と評価して終わりではなく、議論の題材や呼び水としての意味合いがあります。良い選択と思った選択肢が意外と低評価だったり、その逆もあったりと、みんなでいろいろ考えさせられる内容でした。そして英国流「良い科学者の6つの条件」について深く知ることができました。
それから、STAP細胞の問題で一躍脚光を浴びるようになった「実験ノート」について、その必要性や書くべき内容、書き方と注意点などについてのお話を拝聴しました。
今日学んだことを肝に銘じて、今後の課題研究に誠実に取り組んでほしいですね。
科学の甲子園徳島県大会に優勝しました!
第4回科学の甲子園徳島絵県大会に2年生7名1チームが参加しました。
出場生徒 応用数理科2年 井上 太田 林 結城 片岡 倉良 普通科 武内
競技は物・化・生・地・数学・情報の筆記試験と実験競技で行われました。昨年の雪辱を見事はたし、徳島県で優勝しました。このメンバーは3月に茨城県つくばで行われる全国大会に出場します。
徳島県立博物館現地研修
応用数理科1年生は11月14日(金)に本校の近くにある徳島県立博物館で現地研修を行いました。今回の研修では部門展示「四国南東部の地形と地質」と常設展示、企画展を見学させていただきました。学芸員の中尾賢一先生から、部門展示で展示されている海部郡内や室戸市の海岸の立体写真(アナグリフ画像)や地形図、露頭写真、標本等、それから常設展示入り口の実物大漣痕模型などを用いて、この地域の地形と地質についていろいろご説明いただき、質問にお答えいただきました。
それから自由時間を取り、各自で興味のあるところを見学してもらいました。中尾先生には生徒の移動について回っていただきました。また希望する生徒は、企画展「空海の足音 四国へんろ展〔徳島編〕」も見学させていただきました。参加した生徒からは、県南で多様な地形・地質があることに興味を持ち、是非見に行ってみたいという旨の感想が多数寄せられました。
なお、この見学に際して、中尾先生から様々なご教授を賜り、また授業での利用ということで博物館より観覧料の免除を賜りました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
「活断層と地震」講義および現地研修
10月下旬と11月初めに徳島大学総合科学部教授の村田明広先生を講師にお招きして「活断層と地震」と題した講義と現地研修を実施しました。まず10月22日(水)に行われた出張講義では、1.東日本大震災、2.南海地震の再来、3.兵庫県南部地震と野島断層、4.徳島県の中央構造線断層帯、という4つの項目について、発生のメカニズム、地震や津波による被害状況および今後の予想や対策などのご説明をいただき、マグニチュードと震度、モーメントマグニチュード、室戸岬の海岸段丘とヤッコカンザシのことなど様々な内容について幅広く学びました。
11月5日(水)には、応用数理科2年生全員で貸し切りバスで淡路島まで行き、野島断層保存館等で現地研修を行いました。行きのバスの中では中央構造線や淡路島の活断層地形などについて村田先生が作成された立体画像を用いて、また現地では活断層露頭や震災に遭った住宅などを実地見学しながら先生にご説明をいただきました。そして明石海峡大橋の松帆アンカレイジでもお話しをお聞きしました。
研修を通して、地震と防災に関する知識と意識を高めることが出来ました。
科学技術憲章・制定記念シンポジウムに参加しました
徳島県では、わたしたちを取り巻く様々な課題を解決するために「産・学・民・官」が一体となって「県民総ぐるみ」で科学技術を推進すべく、今年10月7日に「徳島県科学技術憲章」を施行しました。そして「とくしま科学技術の日(10月31日→徳島・サイエンス)」を控えた10月27日(月)14時から、徳島県庁隣のホテルで「科学技術憲章・制定記念シンポジウム」が開催され、本校応用数理科1年生が高校の代表としてご招待いただきました。
〈第1部〉
基調講演「京都大学における科学技術研究最前線」
京都大学理事(産官学連携担当)・iPS細胞研究所顧問 阿曽沼 慎司 氏
〈第2部〉
パネルディスカッション「未来を切り拓く科学技術について」
・コーディネーター 徳島大学長・徳島県科学技術県民会議会長 香川 征 氏
・パネリスト 株式会社アスカ取締役社長 田中 義浩 氏
徳島活性化委員会代表 内藤 佐和子 氏
株式会社本家松浦酒造場代表取締役社長 松浦 素子 氏
四国大学・四国大学短期大学部学長 松重 和美 氏
飯泉嘉門 徳島県知事
シンポジウムに参加した生徒の中から、将来徳島県の科学技術の発展に貢献し、世界に羽ばたく人材が現れることを期待したいと思います。
なおシンポジウムの後、徳島県庁広報の取材収録を受けた生徒がおりました。11月中~下旬放送予定の徳島県の広報番組「週刊あわのかわらばん」(四国放送)に使われるかもしれません。
飯泉知事から生徒にお声がけいただいたので、県庁に急いで戻られるところをお引き留め
して記念撮影させていただきました。お忙しいところ誠にありがとうございました。
台風によるSSH・科学部校外活動の中止
台風11号の影響で、下記の行事・活動が中止になりました。
(1) 第16回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会(宮崎大会)
開催予定日 8/7(木)~8(金)
参加予定者 応用数理科3年 一宮・岡・佐藤・土居
※8日は夕方まであるため、本校は8日も宿泊し、9日に出発予定でした。第16回大会は全日程が中止となり、提出された論文による書類審査のみ行われることになりました。4人は論文・ポスター作成及び発表練習を一生懸命やってきただけに、本当に残念です。
(2) 第18回科学体験フェスティバル http://www2.e.tokushima-u.ac.jp/News/sci-fes/
開催予定日 8/9(土)~10(日)
参加予定者 科学部化学班・応用数理科1,2年生有志
※本校は「蓄光アクセサリーの製作」のブースを出展する予定でしたが、両日とも中止となってしまいました。昨年作れなかった人に今年はぜひ来ていただこうと準備を進めていたので、本当に残念です。
(3) 化石採集フィールドワーク
開催予定日 8/11(月)
参加予定者 応用数理科1年生参加希望者30名
※徳島化石研究会の鎌田会長さんをお招きして、高松市香東川河畔の露頭(三豊層群・第四紀)で現地研修の予定でした。しかし台風の状況及び香川県庁危機管理課へ台風時の河川状況を問い合わせた結果、急な増水の危険が伴うと判断されたため、中止を決定しました。
J-Linkツアーin関西 大学・研究所研修208HR
応用数理科208HRは8月7日に、関西方面へ研修バスツアーに行ってきました。午前中は高輝度光科学研究センター(SPring-8&SACLA)、午後は神戸大学で研修を行いました。
☆高輝度光科学研究センター(SPring-8&SACLA)
職員の朝生さんにとても丁寧に解説をしていただき、最先端の研究施設を体験しました。実験施設の巨大さには驚きました。身近な商品の開発や科学捜査にも使われていることを教えていただきました。
朝生さんはじめ、お世話になった皆様に、心から感謝申し上げます。
☆神戸大学
希望ごとに分かれて研修をしました。
・工学部情報知能工学科教授 吉本雅彦 教授 研究室訪問
本校の卒業生である吉本先生の研究室を訪問させていただき、最新のコンピューター科学について熱く講義をしていただきました。20年後にはスマートフォンが今の世界トップレベルのスーパーコンピューターくらいの性能になることなど、大変わくわくする内容の講義でした。その後、現役の大学生、大学院生の方々に大学での学びなどについて、親切に質問に答えていただきました。
・農学部、工学部オープンキャンパス
農学部と工学部に分かれてオープンキャンパスに参加しました。親切な先生と大学生の方にたくさんのことを教えていただきました。
吉本教授をはじめ、神戸大学でお世話になった皆様に、心から感謝申し上げます。
J-Linkツアーin関西 企業・大学研修108HR
応用数理科108HRは8月4日に県外研修を行いました。午前中は、新日鐵住金株式会社広畑製鐵所、午後は甲南大学フロンティアサイエンス学部に行きました。徳島は大雨でしたが、こちらは時折小雨が降る程度でした。
☆新日鐵住金株式会社広畑製鐵所(姫路市)
冷鉄源溶解法(SMP法)を用いて鉄スクラップなどから様々な用途の高品質薄板鋼板を生産している製鉄所です。毎月20万トン強の鋼材生産量をほこり、自動車の部品やビルなどに利用されているそうです。年間百万トン発生する古タイヤを溶解炉の熱源や鉄源にしたり、熱分解してガスや油、鉄ワイヤーなどに分解して再資源化する施設もあり、資源リサイクル・持続可能な社会の実現に貢献しています。
まず見学センターにおいて、広畑製鐵所に関する概況ビデオ上映の後、作業服・ヘルメット・軍手を着用して、製鉄所敷地内と熱延ラインの見学に行きました。甲子園球場152倍といった非常に広大な敷地には、製鉄関係施設、線路、道路、橋、港湾施設などがありました。残念なことは見学時が熱延ラインの点検時に重なり工程がみられなかったことです。しかし見学最後にはラインが稼働し、加熱炉で1200度に熱せられた鋼材(スラブ)が送られるところを少しみることができました。工場内は非常に熱く、そのような中てきぱきと作業点検をする社員の方のすごさを実感しました。また、工場内に頻繁に散水車が走っていたり、工場内に植林をしていたりと、環境に配慮した取り組みをしていました。最後の質問コーナーでは、心よく私たちの質問に答えてくださり、また製鉄所の仕事のやりがいを語って頂き、高校生にとって非常に有意義な研修となりました。
ご説明・ご案内をしていただきました広畑製鐵所0Bの生原さんをはじめ、お世話になった方々に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
☆甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科(神戸市中央区)
甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科では、生物有機化学がご専門の甲本一也先生と6名の学部生TAの皆さんのご指導のもと、「色素の合成とその機能」というテーマで、2~3人一班で様々なアゾ色素を合成し、そのアゾ色素がどのような布を染色できるかを実験しました。
最初に新商品の開発には多くの表にでないデータがあり、社会のニーズにあった技術の開発が必要であるという講義の後、高校化学の教科書にも記載されるアゾ色素をいかに社会に役立てるようにするかを課題にして、研究を商品化するプロセスを考える機会を実験を通して与えていただきました。実験では各班が異なるアゾ色素を合成する過程で、色の変化の反応が起こり、その度に生徒は歓声をあげたり写真を撮ったりと興味深そうでした。それぞれの色素の染色の度合いが布の種類によって異なることを知ると、自分たちの班はアクリルを一番きれいに染めるアゾ色素をみつけだそうなどのテーマをもち、15種類のアゾ色素と6種類の布の組み合わせを自在に考え取りくんでいました。
熱心にご指導してくださった甲元先生をはじめ、お世話をいただきました学生の方々、事務室の皆さんに、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
いばらき総文2014自然科学部門報告
全国の都道府県代表が課題研究の成果を発表する「第38回全国高等学校総合文化祭自然科学部門」が、7月28日(月)~30日(水)の3日間の日程で、つくば国際会議場において開催されました。
本校からは応用数理科3年の松田さん・森さんが「レーザー雨量計」というテーマで研究(口頭)発表の地学部門に、竹森さん・谷本さんが「オオカナダモの紅葉に影響を及ぼす要因」というテーマでポスター(パネル)発表に参加しました。
本校は当日に羽田行き第一便やつくばエクスプレスを利用して現地入りし、開会式後の午後に、早速発表に臨みました。研究発表はPowerPointを用いて発表12分・質疑4分で審査が行われ、ポスター発表は13:00~17:20の間に審査員団にプレゼン4分・質疑4分で審査が行われました。どちらの班も現時点でできる最高に近いパフォーマンスを示すことができたと思います。
2日目は研究発表(本校は1日目に発表済)が9:30~11:40、ポスター発表が9:30~12:30で行われ、ポスター発表は再度4分間の審査がありました。
午後の記念講演は開会式にてサプライズで紹介されていた古川聡宇宙飛行士が登壇され、「国際宇宙ステーションと日本の貢献」と題した講演会が行われました(なお2012年3月に徳島大学医学部で行われた古川宇宙飛行士の講演会にも本校生徒が参加しています)。講演会の後には40分以上質疑応答が行われ、古川宇宙飛行士と間近に接することができました。
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その後、茨城県の生徒実行委員会による生徒交流会が行われ、「都道府県クイズ」や「スティックボム」のゲームアトラクションに班対抗でチャレンジし、ものすごく盛り上がりました。
17:30からはいくつかの会場に分かれて、サンドイッチを食べながら研究者と小集団で話し合うサイエンスカフェが行われました。30名を超える様々な分野の研究者が、ご自分の研究内容について熱心にお話しくださいました。
この日は最後に、隣接する文科省研究交流センター屋上で天体観測会が行われ、複数設置された望遠鏡で土星やアルビレオ、M57リング星雲などを観望しました。またいばらき総文自然科学部門の代表委員(実質的な仕掛け人)で、天文普及・天文教育で著名な岡村先生の生解説を聴くことができました。
本校が発表デモ用に持参したレーザー雨量計の高輝度 | グリーンレーザーを岡村先生にお使いいただきました。 |
3日目は巡検研修で、本校はJコース「筑波山植物野外巡検」に参加しました(本校の第1希望は「JAXA筑波宇宙センター」でしたが10倍を超える人気だったそうです)。バスで筑波山まで移動し、標高300mほどの筑波山神社の「マルバクス(丸葉楠)」のタイプツリーなどの樹木について教わった後、ケーブルカーで一気に標高800mまで登り、そこから男体山と女体山に徒歩で登り、「ホシザキユキノシタ」など様々な植物について学びました。
巡検研修の後、国際会議場に戻り、審査結果発表・全体講評・閉会式に参加しました。本校は文化連盟賞の獲得に留まりましたが、参加した4人にとっては、他校と交流し、優れた研究と発表の様子を知り、自らも研究内容を発表した今回の経験は、本当に貴重で今後に生かせるものとなったようです。
園瀬川総合科学調査
7月16日(水)午後、応用数理科1年生40名は、毎年恒例の園瀬川総合科学調査を行いました。園瀬川は本校の校歌で歌われている川です。この日は梅雨明けしたような晴天で、活動時は手元の温度計で33℃を超えていましたが、水温24℃ぐらいの川の流れに足を浸しての調査だったので、それほど暑くは感じませんでした。
参加生徒は上流・中流・下流に分かれ、それぞれの地点でパックテストによる6種類の化学分析(pH、COD、アンモニア、亜硝酸、硝酸、リン酸)、水温や流速の計測、水生生物(水質指標生物)の採集などを行いました。 その他、魚類やエビ・カニ・イモリなどを捕らえましたが、それらは生物教室の水槽に放ちました。
☆上流
☆中流
☆下流
evaluation speech
応用数理科の学校設定科目Science Englishの授業では,ネイティブ及び英語科の先生方のレクチャー,そして簡単なTopicについて各自で英文を考え,それを暗記し,マンツーマンやグループでお互いに発表し合うことなどを通し,発表の姿勢・適切なジェスチャー・視線の配り方・声の大きさや強調など,効果的な英語スピーチに関する様々な項目を体験的に学びました。
先日行われた1,2年生の“evaluation speech”ではみんなの前で,各自のスピーチを披露し,同時にTravis先生・Wood先生による評価と講評を実施しました。英語弁論大会の経験者,“ミニTED”と言えるような優れたスピーチを披露する者,度胸だけはあって聴き手を笑わせた者,普段の英語科目は苦手な者など,生徒の状況は様々でしたが,みんな自分なりに精一杯のパフォーマンスを披露してくれました。Travis先生・Wood両先生も手応えを感じているようでした。「課題研究の英語発表」というゴールに向けて,今後も頑張っていきます。
応用数理科3年 高大連携講座(徳島大学・三好先生)
7月1日(火)午後,応用数理科3年生は,班別に高大連携講座を行いました。化学班17人は,徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部教授の三好德和先生のご指導の下,「色の変化を考えよう〜様々な無機イオンの反応を学ぼう〜」という内容での実験講座を受講しました。
講座では,銀,銅,ニッケル,鉄,マンガンのイオン反応を例に,沈殿や錯イオンの生成や色の変化を確認し,化学平衡の移動についても学びました。
平常の授業では進度の関係でまだ実験をしていない分野ということもあり,色が変化したり,沈殿が生成したり消失したりすると,思わず歓声が上がるほどの盛り上がりを見せました。
銀イオンの実験では,生じた沈殿にさらに試薬を加えて反応させて,反応の可逆性を確認し,化学平衡の移動の観点から解説してくださいました。普段の授業では,沈殿が生成することだけを確認して終わってしまうところです。そこからさらにいろいろな変化を起こすことで,化学で学ぶさまざまな理論が典型的な例だけではなく,あらゆるところに関連していることを示す,奥の深い実験でした。生徒たちも,三好先生が矢継ぎ早に繰り出す質問にたじたじといった感じでしたが,全く別の分野の知識が関係しているとは思いもよらなかったはずで,教員にとっては,普段の授業の展開に貴重な示唆をいただいたように思います。
マンガンを用いた実験では,「高校入試に出てくる反応です」といいつつも,過酸化水素の酸化剤としての働きと還元剤としての働きがpHによって変わってくること,反応速度と触媒が大きく関係していること,いずれも高校化学の内容を鮮やかな実験で示してくださいました。
実験後には,大学入試に向けての勉強で留意すべきことや,大学入試の出題者の考え方についてのお話を伺うこともできました。
応用数理科3年 高大連携講座(徳島文理大学・今川先生)
6月24日(火)午後,応用数理科3年生は,4班に分かれて高大連携講座を行いました。そのうち化学系班は,徳島文理大学薬学部教授の今川洋先生のご指導の下,「働く分子の不思議-甘味化合物と発光する化合物-」という内容での実験講座を受講しました。
講座では,砂糖の300倍の甘さとされる人工甘味料のアセスルファムKの甘さを定量化する実験,味覚の受容体の働きを体感する味覚修飾の実験,最後にルミノール反応の実験を行いました。
甘さの定量の実験では,一定濃度のスクロース溶液と,薄めたアセスルファムKの溶液をなめて,同じ甘さになる濃度を見つけることで甘さを定量化しました。アセスルファムK溶液の希釈では,針のついた注射器を使い,薬学部ならではの実験操作を体験することができました。
味覚修飾の実験では,ミラクルフルーツやギムネマ茶によって味覚が変化することを,自分の舌で体験することができました。自分の味覚を使って実験する官能検査の一端を体験することができました。
ルミノール反応の実験では,血液代わりのヘキサシアノ鉄(III)酸イオンを用いて,試験管内で血液を検出する反応を再現しました。現在の犯罪捜査の現場では既に新しい方法に切り替わっているが捜査技術にかかわることは秘密で,教えてもらえないという話も聞かせてもらいました。
実験講座は予定の時間よりも早く終了したとのことで,これまでに多くの実験をこなしてきた応用数理科生の面目躍如でした。
生物学オリンピック講習会
6/21(土)に「日本生物学オリンピック講習会」が徳島大学で開催され、本校応用数理科2年生の希望者が参加しました。生物オリンピックで要求される高校生物+教科書外の知識獲得のため、午前に徳島県立総合教育センター指導主事の森誠一先生による「遺伝情報とその発現」の講義がありました。午後は去年の試験問題の解説を「遺伝学」分野は徳島大学教授 松尾義則先生、「遺伝子工学・発生学」分野は徳島大学准教授 渡部稔先生、「植物学」分野は鳴門教育大学名誉教授 米澤義彦先生により、最新の情報もふまえながらわかりやすく解説していただきました。また、渡部稔先生によるホタルのルシフェラーゼの実験では、薄暗い室内でホタルの光を一人ひとりが再現でき、大きな歓声があがりました。
今回の講習会は生徒にとって非常に有意義なものになったと思います。是非予選を突破してもらいたいと思います。熱心にご講義いただきました徳島大学・鳴門教育大学・徳島県立総合教育センターの先生方に感謝申し上げます。
化学グランプリ講習会
6/21(土)と22(日)の両日、高校生夢チャレンジ事業「日本生物学オリンピック講習会」と「化学グランプリ講習会」が徳島大学総合科学部で開催され、本校応用数理科2年生の希望者が参加しました。
22(日)の「化学グランプリ講習会」では、化学グランプリで要求される高校化学+教科書外の内容の知識やスキル獲得のため、午前中に徳島県立総合教育センター指導主事の平田義明先生による「高校化学」の講義、午後は鳴門教育大学教授の武田清先生による「化学熱力学」の講義と徳島大学総合科学部教授の三好德和先生による「有機化学」の講義がありました。
今回の講習会が予選・一次選考で役立つことを期待したいと思います。お世話いただいた徳島大学・鳴門教育大学・徳島県教育委員会・徳島県立総合教育センターの先生方に感謝申し上げます。
応用数理科3年 高大連携講座(徳島大学・伏見先生)
6/17(火)午後、応用数理科3年生はクラスを進路や興味関心によって3班に分け、高大連携講座を行いました。そのうち物理系の班では、徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部教授の伏見賢一先生をお招きして「ニュートリノと宇宙暗黒物質」という内容での出張講座を開催しました。
高校の50分1コマ×2に合わせて、前半は素粒子物理学の科学史~概容、ニュートリノの理論的予想から発見に至る過程から先端研究まで、ニュートリノを軸に様々な角度でのお話をいただきました。後半は宇宙暗黒物質(ダークマター)検出に挑む伏見先生の研究プロジェクトの最新情報、そして徳島大学での学生生活や将来の進路、研究者として歩んでこられた経験に基づくアドバイスや、研究者に必要な能力など、研究者を目指す生徒にとって役立つお話をたくさんいただきました。なお、伏見先生は大阪大学大学院ご出身ということで、講義の中に関西らしい小ネタをちりばめており、生徒は楽しく講義を拝聴していました。
応用数理科1年 高大連携講座(香川大学・笠先生)
6/20(金)午後、応用数理科1年生は課題研究に向けて、本校SSH運営指導委員でもある香川大学教育学部教授の笠潤平先生をお招きし、自分たちでテーマを設定し、実験計画を立てるために必要な事について学びました。講座の前半は「変数」について、アクティビティや思考実験を交えて自ら考え、理解していく内容、後半は「公正な(フェア)なテストを計画する」というテーマで、40名を10班に分け、気柱共鳴に関する実験を題材に実験計画を立て、実際に各班で計画に従って実験を行ってみました。そして普通の理科の授業と探究活動の違いについて、みんなで考えました。
巧みなアクティビティにより、生徒たちは自ら積極的に、楽しみながら取り組んでいました。そして今回の講座を通して、生徒たちは課題研究のイメージや方向性への理解が大いに深まったようです。
108HR高大連携授業(徳島文理大学薬学部)
応用数理科1年生は、6月6日(金)午後、徳島文理大学薬学部薬品分析学教室にお邪魔して高大連携授業に参加させていただきました。
「薬を分析しよう」をテーマに、通先生や宗野先生の講義をお聞きした後、薄層クロマトグラフィーとガスクロマトグラフィーを用い、市販薬に含まれる成分を分析、同定実験に取り組みました。
3時間近い長時間にわたっての高大連携授業でしたが、みんな時間を忘れて熱心に講義や実験に取り組んでいました。私たちのために、貴重な時間を割いてご指導いただきました徳島文理大学薬学部薬品分析学教室教授の通先生をはじめ、研究室の先生方や学生の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
SSH学校設定科目Science EnglishⅠ&Ⅱ
応用数理科では,国際的に活躍できる科学技術研究者育成を目標の一つに掲げており,普通科と同じコミュニケーション英語や英語表現等(普通科と内容,時間数同一)に加えて,学校設定科目のScience Englishを週1時間行っています。県外先進校の学校設定科目「科学英語表現」を参考に,本校向きにカスタマイズした内容を,英語科と理科教員およびネイティブの先生方2人と共同で進めています。
1年次のScience EnglishⅠはクラスを20人ずつ2班に分け,各班にネイティブの先生と英語科教員のペアに,理科教員のサポートを加えて“English presentation”の基本的スキルを学ぶ授業を実施しています。
2年次のScience EnglishⅡでは1年次の入門編を踏まえて,より本格的な内容を,ネイティブの先生2人に英語科教員1名,理科教員2名で実施しています。2年では研究班をつくり,物化生地数の各分野に分かれて課題研究を行います。自らの課題研究内容をpower pointによる口頭発表,ポスター発表,論文等にまとめていく際に,SEⅡでそれらを英語でも行います。研究内容をきちんと英語化するのはもちろんですが,口頭発表やポスター発表を,NHK・E-テレ「スーパープレゼンテーション(TED)」のようにphysical な表現も含めて英語で行えるようにするのが目標です。
第2回四国地区SSH生徒研究発表会報告
4月12日(土)の午後、徳島県立脇町高校体育館を会場に、第2回四国地区SSH生徒研究発表会が開催され、本校応用数理科3年生がクラスで参加しました。今回の発表会は、四国地区のSSH指定校8校が一堂に会し、互いの課題研究をポスター発表し、生徒同士の意見交換・交流を促進するとともに、徳島県のSSH校3校のSSH運営指導委員の先生方、徳島県教委・徳島県立総合教育センター・香川県教委・高松市教委の先生方、各校引率教員のアドバイスをいただき、参加生徒が今後の課題研究に生かすという趣旨で行われました。いろいろ有益な助言をいただき、生徒にとって良い刺激となりました。
【参加校】 徳島県立脇町高校(幹事校)、高松市立高松第一高校、愛媛県立松山南高校
香川県立観音寺第一高校、高知県立高知小津高校(来年度幹事校)
徳島県立徳島科学技術高校、愛媛県立宇和島東高校、徳島県立城南高校