平成25年度
徳島県高等学校科学研究合同発表会の開催
3月25日(火)に県内6高校参加の下,とくぎんトモニプラザにて開催された平成25年度徳島県高等学校科学研究合同発表会に,応用数理科1,2年生が参加しました。2年生は会場設営および発表,1年生は会場設営と司会や会場係などを務め,本校生徒が発表会運営を行いました。
午前中に開会行事と口頭発表,午後にポスター発表と講演会,表彰式と閉会行事が行われました。来賓に(独)科学技術振興機構からお2人,審査委員には徳島大学と鳴門教育大学から6人の先生方,徳島県高等学校教育研究会理科学会・徳島県教育委員会・徳島県立総合教育センターから3人の先生方をお招きしました。徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部教授の玉置俊晃先生には,審査委員と講演会講師を兼務していただき、「医師と生命科学研究」と題してご講演をいただきました。
参加生徒は,他校の発表に触れ,審査の先生方からアドバイスをいただき、大いに刺激を受けたようです。 審査の結果,本校生徒が口頭発表及びポスター発表で最優秀賞をいただくことができました。 → 本校審査結果
高大連携講座「課題研究の進め方」の開催
応用数理科1年生を対象に、香川大学教育学部の笠潤平先生をお招きし、「課題研究の進め方」に関する2回の講義をお願いしました。第1回は昨年11月27日に「課題研究について~『公正な(フェアな)テストを計画する』~」を開催しました。講義では、授業と探究活動との違いや、説得力のある研究に必要な「データ」「証拠」「信頼性」「妥当性」等の概念、あるいは「変数」とデータ処理について、良い研究計画と悪い研究計画といった、課題研究内容の向上につながる様々な内容を、具体的事例や演示実験を交えてわかりやすくご教授いただきました。生徒にとっては、課題研究について今まであまり考えてこなかった角度からの様々な問いに、いろいろ物事を考える大変良い機会となったようで、課題研究に前向きに取り組もうという意見が多数寄せられました。
第2回目は2月26日に化学教室で10班に分かれて研修を行いました。「温泉たまご」を素材に、テーマや計測する変数の設定、実験計画など、ブレインストーミング的に班で話し合い、その内容をお互いに発表しました(先日の徳島大学での研修内容といろいろ共通点がありました)。その後、たまごをゆでる「温度」と「時間」に変数を絞り、「温泉たまごの最適条件」を各班2回総計20回の実験で探りました。「温かい生たまご」「白身が固まりはじめ黄身は少し軟らかすぎ」「非常に惜しい」といった笠先生の判定に一喜一憂しながら、みんなで楽しく実験を行い、課題研究の基礎を学ぶことができました。
笠先生にご教授いただいたことを、ぜひ今後の課題研究に行かしていきたいと思います。
SSH学校設定科目Science EnglishⅠ
応用数理科1年生では、普通科と同じコミュニケーション英語Ⅰ週4時間と英語表現Ⅰ週2時間に加えて、学校設定科目のScience EnglishⅠ(SEⅠ)を週1時間行っています。SEⅠではクラスを10人ずつ4班に分けて週ごとのローテーションで、ネイティブの先生2人を加えた4人の先生方による少人数授業を行ってきました。3月は学年末考査や高校入試等の行事があるため、時間割の関係で2月末がSEⅠ最後の授業でした。2年次のSEⅡでは、県外先進校の事例等を参考に課題研究の英語プレゼンテーションや英語論文の基本などを学習する予定です。
第2回徳島県高等学校課題研究および科学部研究研修会の開催
日時 2014年2月22日(土)13:00~17:00
場所 徳島大学総合科学部(3号館東側スタジオ)
昨年末に行われた第1回研修会に引き続き、第2回の研修会を開催しました。本校以外にも3校の参加があり、1年生50名余りの生徒が集まりました。
今回は第1回目の研修をもとに、前半は各校の研究班合計18班がそれぞれ研究テーマ・研究目的・実験方法の設定について発表し、それについて総合科学部の先生方やご参加の皆さんからご意見をいただき、後半は個別相談という予定で行いました。しかし結局4時間丸々各班発表とアドバイスになってしまいました。来年は総合科学部の先生方と相談して、運営やスケジュール等を改善していきたいと思います。ただし研究における実験結果の正しい評価、データ処理、対照群(コントロール)の設定、「大学での研究」と高校生が1年間で行う「課題研究」との違いなど、全ての課題研究に通じる重要なアドバイスを、参加者がお互いに共有することが出来ました。また、いくつかの班は事実上のダメ出しをいただきましたが、テーマの切り口を変えて新たなテーマを見つける手がかりをアドバイスいただきました。なお現時点で参加18班のテーマで競合するものはなく、今回の参加校同士が県の発表会等で直接対決という状況は回避できそうです。
おそらく今回参加したメンバーが約1年後に研究を完成させるとともに、早ければ今年秋以降、そして3年次の来年夏にかけて各種発表会やコンテストにエントリーすることになると思います。この研修が各校で課題研究の向上につながることを期待したいです。
最後となりましたが、ご協力いただきました徳島大学の先生方・学生さん、県教委・県総教センターの皆様、各校引率の先生方に心から感謝申し上げます。
徳島新聞“リケジョ”で取り上げていただきました
STAP細胞で小保方晴子さんが一躍時の人となったことで、今「リケジョ」が脚光を浴びています。
このたび徳島新聞社の紙面で、本校の“リケジョ”たちをご紹介いただきました。
担当記者様にご承認いただきましたので、本校HPに転載させていただきます。
「English Debate 入門」の開催
1月29日(水)午後、四国大学文学部准教授のMark Fennelly先生をお招きして、応用数理科1年生を対象に「English Debate 入門」と題した高大連携授業をしていただきました。授業では、説得力のある意見を英語でどのように述べるか、それから相手の意見をどのように攻撃して論破するかといったことに対して、基本的内容や重要ポイントを教わりました。ワークシートやカードゲームを用いた楽しくわかりやすい授業で、すぐ使える英文もいろいろ教えてくださいました。(なお授業では本校ALTのWood先生にもご協力いただきました。)
今回は事前準備として、クラスでDebateのテーマに関するアンケートを行い、アンケート結果とFennelly先生のアドバイスをもとに「死刑制度は廃止すべきである」というワンテーマに絞り込み、生徒各自に賛成・反対の立場での意見を考えさせていました。そして授業の締めくくりに、上記テーマについてMini Debate を行いました。
今回Fennelly先生から学んだことを、課題研究の英語発表における論理的で説得力のある発表や、質疑に対する的確な受け答えにつなげていきたいと思います。Fennelly先生にはお忙しい中本校までお越しいただき、本当にありがとうございました。
サイエンスダイアログの開催
サイエンス・ダイアログとは、(独)日本学術振興会JSPSのフェローシップ制度により来日している外国人研究者(JSPSフェロー)有志が、近隣の高等学校等において、英語で研究に関するレクチャーを行う機会を提供するプログラムです。
今年のサイエンスダイアログは、昨年と同じく岡山大学資源植物科学研究所(倉敷市)の鈴木信弘先生の研究室から、今年はAtif Jamal博士(パキスタンご出身)が講師としてご来校くださり、応用数理科2年生に対して講義をしていただきました。
講義はAtif先生のご準備の苦労が忍ばれるプレゼン資料を用いて、Introduction (speaker)/Introduction (Pakistan)/Importance of Science and Research/Importance of English/Research Activities in Lab/Questions and Answersという流れで行われました。All Englishということで、英語が苦手な生徒にはハードルが高かったですが、「英語の講義を聴く良い機会になった」「様々な新しいことを知ることができた」「英語の重要さを痛感した」といった内容の意見が多数寄せられました。
Atif 先生、鈴木先生、そして機会を与えてくださったJSPSに感謝いたします。
徳島県高等学校課題研究および科学部研究研修会の開催
日時 2013年12月22日(日)13:00~17:00
場所 徳島大学総合科学部(3号館東側スタジオ)
本校では第1期SSHの指定を受けた平成15年度より課題研究に取り組んでおり、現在は応用数理科と普通科の科学部員が課題研究に取り組んでいます。このたび研究内容のレベルアップを図るため、徳島大学総合科学部の全面的なご協力と、徳島県立総合教育センターや徳島県教育委員会のご助力を得て「高等学校課題研究および科学部研究研修会」を企画し、他校にも呼びかけたところ、本校以外に4校の参加があり、80名余りの生徒が総合科学部3号館東側スタジオに集結しました。
集まった生徒は8名前後の班に分かれ、物化生地4分野5名の先生方と10人の大学生TAにご指導いただきながら、「研究テーマの選び方と研究のすすめ方」についてブレインストーミングを行うという内容で実施しました。研修は3つのパートに分かれ、①研究対象の設定(何について調べるのか)、②研究目的(何のために調べるのか)、③実験方法の設定(どうやって調べるのか)という各テーマについて班ごとに活発な話し合いが行われました。参加した生徒からは、課題研究テーマなどを考える上での効果的な手法を楽しく学ぶことができたという旨の意見が多数寄せられました。
本校応用数理科1年生は、3学期に課題研究の研究班とテーマを決める話し合いを行い、予備実験などをスタートさせ、2年次に本格的に研究を進めていきます。この企画が本校、そして県内高校の課題研究の向上に役立てば幸いです。
最後となりましたが、ご協力いただきました徳島大学の先生方・学生さん、県教委・県総教センターの皆様、各校引率の先生方に心から感謝申し上げます。
徳島大学総合科学部からは ・三好徳和先生(有機化学) ・石田啓祐先生(地質学) ・小山晋之先生(固体物性) ・渡部稔先生(分子生物学) ・佐藤高則先生(生化学) の5名の先生方がご指導くださいました。 また学生TAの一人は、 本校応用数理科OBの先輩でした。 |
|
「活断層と地震」講義および現地研修
11月に徳島大学総合科学部教授の村田明広先生を講師にお招きして「活断層と地震」と題した講義と現地研修を実施しました。
まず12日(火)に行われた出張講義では、東日本大震災について、先生ご自身の現地調査をもとにした、地震と津波の被害状況等、そして南海トラフ巨大地震について、発生のメカニズムや地震および津波の被害予想、また中央構造線活断層と徳島県の対応、さらに兵庫県南部地震および2013年4月13日早朝に発生した淡路島地震とその被害状況について詳しくお話しいただきました。
翌週19日(火)には、応用数理科2年生全員で貸し切りバスで淡路島まで行き、野島断層保存館等で現地研修を行いました。行きのバスの中では中央構造線や淡路島の活断層地形などについて、村田先生が作成された立体画像を用いて、また北淡震災記念公園では、活断層露頭や震災に遭った住宅などを実地見学しながら先生にご説明をいただきました。そして明石海峡大橋の松帆アンカレイジでもお話しをお聞きしました。
前方右手山の斜面に、野島断層(走向NE-SW) とほぼ直交する志筑断層があり、神戸淡路鳴門 自動車道は一部がその直上を通っています。 |
|
淡路市のシンボルキャラ「あわ神ファミリー」 の“あわ神・あわ姫”も村田先生の解説を拝聴? |
|
徳島県立博物館現地研修
応用数理科108HRは11月20日(水)に本校の近くにある徳島県立博物館で現地研修を行いました。今回の研修では特別陳列「みんなの化石コレクション」と常設展示を見学させていただき、学芸員の辻野泰之先生と中尾賢一先生からお話を伺い、質疑応答にお答えいただきました。
「みんなの化石コレクション」では、県内の化石愛好家から博物館に寄贈された化石や個人のコレクションを多数集めて企画展規模の展示が行われており、徳島とその周辺に産する様々な化石や地質、過去の堆積環境・古気候などを詳しく知ることができました(本校がお世話になっている徳島化石研究会会長・鎌田先生のコーナーもありました)。
その後、ラプラタ記念ホールで南米産の大型ほ乳類化石を見学し、常設展示では、入り口にある県南の実物大漣痕模型に始まり、縞状鉄鉱層から化石人類に至る、地球史に沿った展示を見学し、先生方からレクチャーを受けました。それから自由時間を取り、各自で興味のあるところを見学してもらいました。先生方には展示室で待機していただき、生徒の質問にお答えいただきました。参加した生徒は、大変熱心に研修に取り組んでいました。
なお、この見学に際して、お二人の先生方から様々なご教授を賜り、また授業での利用ということで博物館より観覧料の免除を賜りました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。