2025年11月10日 13時07分
[教員23]
本校のSSH事業の一環として実施している、理数探究基礎「徳島県における地方創生・政策提言~RESAS・e-Stat・RAIDAの活用~(普通科1年生対象)」の取組が、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が管理する全国版学習事例紹介サイト『サイエンスチーム』に掲載されました。
今後も「イノベーターの育成」を目指し、生徒が探究の道筋を自ら歩むために必要な論理的思考力を育む教材の開発に取り組んでまいります。

徳島県における地方創生☆政策提言~RESAS等のデータ活用~
https://scienceteam.jst.go.jp/example/2025_020_d1/
本校普通科1年生では、理科的・数学的な見方・考え方を活かした探究活動を実施しています。
1学期は「徳島県における地方創生・政策提言~リーサス・Estat・RAIDAの活用~」としてデータを活用した探究活動を行いましたが、2学期は生徒の興味・関心に応じたテーマで、実験による検証を行う自然科学の探究活動に取り組んでいます。
2学期のスタートは、9月18日にThinkingScienceの教材を使った「パイプから出る音は何によって決まる?」で変数の理解を深める活動を行いました。その後、希望テーマを3つに分けて活動を進めています。
「カの忌避・誘引行動について」「ペットボトルロケットの飛距離について」「Google ColaboratoryによるOpenCV活用による画像解析」
各グループはまず調査を行い、実験に影響する要因(変数)を決定。その後、必要な器具や方法を考え、10月30日(1時間)と11月6日(2時間)の計3時間で実験を行いました。
・カの忌避・誘引行動
株式会社アース製薬様にご協力いただきました。
徳島県との包括連携協定に基づく理系人材育成支援事業を実施している アース製薬株式会社 様より ヒトスジシマカ をご提供いただくと共に、カの生態や探究活動へのアドバイスに加え、徳島県が進めるワンヘルスについてもご説明いただきました。
生徒たちは、実際に見る30匹のカに驚くとともに、探り行動や雄雌の違いなどを観察した後、調査した内容に基づく仮説検証実験を行いました。手に模様を描いて色による行動の違いを調べたり、ラベンダーの量を変えて寄ってくる行動を検証したりと、生徒たちは楽しみながら実験に熱中しました。


手を縞模様に塗って、カの行動を見ます 教室で実験を行います


動きを動画で記録に残します 様々な周波数の音ではどのような動きになるのかな?
・ペットボトルロケット
初めはうまく飛ばすことができませんでしたが、慣れてくると飛距離を伸ばせるようになりました。水のりを用いて中に入れる水の粘性を変え、粘性摩擦の影響を検証したり、炭酸水を用いた場合の飛び方を調べるなど、工夫にあふれた実験が行われました。


だんだんと飛ばせるようになってきました みんなで協力して飛ばします
・Google ColaboratoryによるOpenCV活用
撮影した画像をグラフ化して動きを数値化・分析する活動です。初めてのプログラミングに苦戦する生徒もいましたが、生成AIを活用して上手くグラフ化することができ、成功した達成感を味わっていました。

タブレットPCでボールの種類と弾み具合の関係をグラフ化しています
今後は、得られたデータの分析と発表準備を行い、探究活動の成果を発表する予定です。発表会が楽しみです。
1年生普通科 1学期に行った理数探究基礎での内容について、徳島県地域創生課のアドバイスを受けながら、作成を続けて、出品した「地方創生☆アイディアコンテスト」について3グループが一次審査突破しました。しっかりデータ分析を行い、解決アイディアを考えてきた結果だと思います。残念ながら東京で開催される中央審査には選ばれませんでしたが、よく頑張った結果だと思います。次年度はぜひ全国入賞を目指しましょう。また、徳島県グラフコンクールにも挑戦してみようと計画しています。校内だけにとどまらずに、外部出品・入賞目指して頑張りましょう。


生徒作品「徳島のこれからの観光」より
7月23日(水)午後 1年生普通科「理数探究基礎」において実施した「徳島県における地方創生・政策提言~リーサス・Estat・RAIDAの活用~」で、優秀な発表であった4組が地方創生☆アイディアコンテストへの出品を行うことになりました。
そこで、徳島県地域連携課の3名にお越しいただき、アドバイスをもらう会を行いました。まずは、地方創生☆アイディアコンテストについての説明をしていただき、その後は、それぞれのグループに対し、個別にアドバイスしていただきました。生徒達からは「RESASでこんなデータを集められますか?」や「県や自治体ではどのような取組がなされていますか?」など様々な質問がでて、非常に有意義な会になりました。


出品は9月になります。まずは一次審査突破を目指し、夏休みでの調査を進めてもらったらと思います。ぜひ、四国の代表となり、東京での発表を目指しましょう!
本校1年生 普通科では総合的な探究の時間の代わり理科的な見方考え方生かした探究活動を行う「理数探究基礎」を実施しています。1学期は、「徳島県における地方創生・政策提言~リーサス・Estat・RAIDAの活用~」をテーマとしたミニ課題研究を実施しました。リーサスやEstat等のデータを収集・整理・分析するデータサイエンスの手法を身につけ、データを用いて論理的に問題点を提示し、問題解決についての政策提言を行い、地方創生☆アイディアコンテストへの出品を目指すことを目標にしました。
さて、前半はオリエンテーションとリーサスの活用です。合わせてグーグルアプリの使い方も指導しました。さすがはデジタルネイティブ!理解が早く、どんどんと進めていけます。先生方も一緒に理解を進めながら行います。


習得が速く、RESASを使いこなします。AI Geminiを活用します。
いよいよ、自分たちで、人口、地理、産業・観光、教育、医療などの分野を決め、分野における問題点をデータ分析から見つけます。少し難しいミッションですが、さすが城南生。教員のサポートもありながら、問題点を見つけ、その要因をデータから分析し(焦点化することです)、解決アイディアを考えていきました。どの班も一生懸命に取り組んでいました。時間の壁もありましたが、どの班も、データ分析から問題点を見つけ解決アイディアを導いていました。
最終発表では、多くの班ではリーサス等のデータを活用し、論理的に述べていました。徳島県地域連携課の人に発表スライドを見ていただきましたが、「短い時間でこんなにまとめられているのはすごい」との意見をいただきました。引き続き、私たち教員は生徒達の主体的学びのきっかけ作りとなる教材開発を行きたいです。


データ分析の手法をしっかり身に付けることができました。2学期は実験による検証を行いますよ。
クラスで優秀だったスライドを載せておきます。
観光3.pdf
観光.pdf
産業.pdf
観光2.pdf
1年 理数探究基礎では、3学期には「課題研究へのアプローチ」を行っていきます。
1月16日(木)5~6時間目、大学や博物館等で研究をされている徳島の研究者から講義を受けました。
先生方が研究者になられたきっかけや研究へ取り組む方法、研究の面白さ、取り組まれている研究などについてお話を伺うことで、研究とはどのようなものであるか理解すると共に、今後の探究活動・課題研究への動機付けとすることが目的です。
生徒は興味・関心に従って事前に選択した2講座に参加し、真剣な面持ちで講義に耳を傾けていました。



1年生 理数探究基礎では、2学期末に「ミニ課題研究②」の発表会と生徒による相互評価、教員による講評を終えました。
1学期の「ミニ課題研究①」での学びが活かされ、グループでの協議や作業分担、プレゼン発表等においてスキルアップした印象でした。データから課題を読み取り、課題の要因を探る、それを解決するアイデアを生み出す作業・・・そこに難しさを感じるグループは多かったようです。しかし、他地域や他分野の事例を参考にしたり、班員のアイデアを組み合わせたりといった、アイデアを生み出す過程そのものが大変有意義なものでした。ぜひ、来年度の探究活動につなげていってほしいです。
★発表の様子★

★評価★
次の観点で、Microsoft Forms のアンケートフォームで生徒・教員が評価しました。
①問題提起(問題提起がデータに基づき、解決の必要性・緊急性が高い。)
②問題要因(問題の要因が複数データから多角的に分析できている。)
③課題解決(問題解決のアイデアが問題の要因とデータに結びつき現実可能である。)
④政策実施後の予想(他地域のデータやインタビュー等が参考とされ、アイデアの有効性が説明できている。)
⑤スライド作成(図・写真・グラフ等を効果的に使用している。)
⑥発表態度(原稿を見ず、アイコンタクト等の聞き手に伝わる配慮をしている。)
以上( )内は3段階評価の最高点
★講評★
クラス内発表後、「理数探究基礎」担当教員より全クラス生徒に向けて講評がありました。
探究活動で身に付けてほしい力、生徒発表へのコメント、今後の活動についてお話しされました。

1年生 理数探究基礎での探究活動は、2学期も順調に進んでいます。
今回の「ミニ課題研究②」では、ビックデータを用いた課題発見、考察、分析、検証(PPDAサイクル)を通して論理的思考を身に付けると共に、グループで活動しながらチームワークやコミュニケーション力も身に付けることを目標としています。身近な課題である地方創生について、様々な観点から捉え「自分事」として考えていきましょう。
最終的には、政策提言を行うプレゼン資料を作り、クラス内発表をへて「未来創造アップデートコンテスト」への出品を目指します。未来へ向けていい提言ができるよう皆さんの健闘を期待しています!
RESAS地域経済分析システムを使ってみよう・・・データを分析してみよう・・・


1学期のミニ課題研究①では、「変数」についてレクチャーを受けた後、4人グループに分かれ、5週にわたって研究を進めました。どうやって滞空時間を延ばすか?4人で助け合い、話し合い、アイディアを出し合って検証実験を行ううちにだんだんとグループがまとまっていきました。変数を何にするか、どうB4用紙を加工し、どうデータを取るか等、試行錯誤の連続です。あっという間に時間は過ぎ、今回はいよいよクラス内発表でした。みんな予想以上に堂々と発表していました。また、鋭い質問も飛び出し、苦労や悩みを吐露しながらも、なんとか応答する様子は共感を得ていました。突っ込みあり、笑いあり、共感ありで、充実した発表会でした!

発表後は「評価ルーブリック」に従って、生徒と教員が評価をしました。
6つの観点で評価します。
①科学的根拠をもとに仮説設定できているか ②仮説をもとに実験計画ができているか
③実験データのとり方 ④実験データの考察の的確さ、説得力 ⑤発表パワーポイントの内容 ⑥発表態度
これらの体験を経て、生徒自身にどんな反省点や感想がでてくるのか楽しみです。
皆さんのさらなるパワーアップを期待しています!