平成26年度

大雨 台風によるSSH・科学部校外活動の中止

台風11号の影響で、下記の行事・活動が中止になりました。
(1) 第16回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会(宮崎大会)
開催予定日 8/7(木)~8(金)
参加予定者 応用数理科3年 一宮・岡・佐藤・土居
※8日は夕方まであるため、本校は8日も宿泊し、9日に出発予定でした。第16回大会は全日程が中止となり、提出された論文による書類審査のみ行われることになりました。4人は論文・ポスター作成及び発表練習を一生懸命やってきただけに、本当に残念です。
(2) 第18回科学体験フェスティバル http://www2.e.tokushima-u.ac.jp/News/sci-fes/
  開催予定日 8/9(土)~10(日)
参加予定者 科学部化学班・応用数理科1,2年生有志
※本校は「蓄光アクセサリーの製作」のブースを出展する予定でしたが、両日とも中止となってしまいました。昨年作れなかった人に今年はぜひ来ていただこうと準備を進めていたので、本当に残念です。
(3) 化石採集フィールドワーク
開催予定日 8/11(月)
参加予定者 応用数理科1年生参加希望者30名
※徳島化石研究会の鎌田会長さんをお招きして、高松市香東川河畔の露頭(三豊層群・第四紀)で現地研修の予定でした。しかし台風の状況及び香川県庁危機管理課へ台風時の河川状況を問い合わせた結果、急な増水の危険が伴うと判断されたため、中止を決定しました。

J-Linkツアーin関西 大学・研究所研修208HR

 応用数理科208HRは8月7日に、関西方面へ研修バスツアーに行ってきました。午前中は高輝度光科学研究センター(SPring-8&SACLA)、午後は神戸大学で研修を行いました。
☆高輝度光科学研究センター(SPring-8&SACLA)
 職員の朝生さんにとても丁寧に解説をしていただき、最先端の研究施設を体験しました。実験施設の巨大さには驚きました。身近な商品の開発や科学捜査にも使われていることを教えていただきました。

朝生さんはじめ、お世話になった皆様に、心から感謝申し上げます。

☆神戸大学
 希望ごとに分かれて研修をしました。
 ・工学部情報知能工学科教授 吉本雅彦 教授 研究室訪問
   本校の卒業生である吉本先生の研究室を訪問させていただき、最新のコンピューター科学について熱く講義をしていただきました。20年後にはスマートフォンが今の世界トップレベルのスーパーコンピューターくらいの性能になることなど、大変わくわくする内容の講義でした。その後、現役の大学生、大学院生の方々に大学での学びなどについて、親切に質問に答えていただきました。

 ・農学部、工学部オープンキャンパス
   農学部と工学部に分かれてオープンキャンパスに参加しました。親切な先生と大学生の方にたくさんのことを教えていただきました。

吉本教授をはじめ、神戸大学でお世話になった皆様に、心から感謝申し上げます。

J-Linkツアーin関西 企業・大学研修108HR

 応用数理科108HRは8月4日に県外研修を行いました。午前中は、新日鐵住金株式会社広畑製鐵所、午後は甲南大学フロンティアサイエンス学部に行きました。徳島は大雨でしたが、こちらは時折小雨が降る程度でした。
☆新日鐵住金株式会社広畑製鐵所(姫路市)
 
 冷鉄源溶解法(SMP法)を用いて鉄スクラップなどから様々な用途の高品質薄板鋼板を生産している製鉄所です。毎月20万トン強の鋼材生産量をほこり、自動車の部品やビルなどに利用されているそうです。年間百万トン発生する古タイヤを溶解炉の熱源や鉄源にしたり、熱分解してガスや油、鉄ワイヤーなどに分解して再資源化する施設もあり、資源リサイクル・持続可能な社会の実現に貢献しています。
 まず見学センターにおいて、広畑製鐵所に関する概況ビデオ上映の後、作業服・ヘルメット・軍手を着用して、製鉄所敷地内と熱延ラインの見学に行きました。甲子園球場152倍といった非常に広大な敷地には、製鉄関係施設、線路、道路、橋、港湾施設などがありました。残念なことは見学時が熱延ラインの点検時に重なり工程がみられなかったことです。しかし見学最後にはラインが稼働し、加熱炉で1200度に熱せられた鋼材(スラブ)が送られるところを少しみることができました。工場内は非常に熱く、そのような中てきぱきと作業点検をする社員の方のすごさを実感しました。また、工場内に頻繁に散水車が走っていたり、工場内に植林をしていたりと、環境に配慮した取り組みをしていました。最後の質問コーナーでは、心よく私たちの質問に答えてくださり、また製鉄所の仕事のやりがいを語って頂き、高校生にとって非常に有意義な研修となりました。
 ご説明・ご案内をしていただきました広畑製鐵所0Bの生原さんをはじめ、お世話になった方々に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

☆甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科(神戸市中央区)
 甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科では、生物有機化学がご専門の甲本一也先生と6名の学部生TAの皆さんのご指導のもと、「色素の合成とその機能」というテーマで、2~3人一班で様々なアゾ色素を合成し、そのアゾ色素がどのような布を染色できるかを実験しました。
 最初に新商品の開発には多くの表にでないデータがあり、社会のニーズにあった技術の開発が必要であるという講義の後、高校化学の教科書にも記載されるアゾ色素をいかに社会に役立てるようにするかを課題にして、研究を商品化するプロセスを考える機会を実験を通して与えていただきました。実験では各班が異なるアゾ色素を合成する過程で、色の変化の反応が起こり、その度に生徒は歓声をあげたり写真を撮ったりと興味深そうでした。それぞれの色素の染色の度合いが布の種類によって異なることを知ると、自分たちの班はアクリルを一番きれいに染めるアゾ色素をみつけだそうなどのテーマをもち、15種類のアゾ色素と6種類の布の組み合わせを自在に考え取りくんでいました。
 熱心にご指導してくださった甲元先生をはじめ、お世話をいただきました学生の方々、事務室の皆さんに、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

会議・研修 いばらき総文2014自然科学部門報告

 全国の都道府県代表が課題研究の成果を発表する「第38回全国高等学校総合文化祭自然科学部門」が、7月28日(月)~30日(水)の3日間の日程で、つくば国際会議場において開催されました。
 本校からは応用数理科3年の松田さん・森さんが「レーザー雨量計」というテーマで研究(口頭)発表の地学部門に、竹森さん・谷本さんが「オオカナダモの紅葉に影響を及ぼす要因」というテーマでポスター(パネル)発表に参加しました。
 本校は当日に羽田行き第一便やつくばエクスプレスを利用して現地入りし、開会式後の午後に、早速発表に臨みました。研究発表はPowerPointを用いて発表12分・質疑4分で審査が行われ、ポスター発表は13:00~17:20の間に審査員団にプレゼン4分・質疑4分で審査が行われました。どちらの班も現時点でできる最高に近いパフォーマンスを示すことができたと思います。

   
   
   
   
   

 2日目は研究発表(本校は1日目に発表済)が9:30~11:40、ポスター発表が9:30~12:30で行われ、ポスター発表は再度4分間の審査がありました。

   

 午後の記念講演は開会式にてサプライズで紹介されていた古川聡宇宙飛行士が登壇され、「国際宇宙ステーションと日本の貢献」と題した講演会が行われました(なお2012年3月に徳島大学医学部で行われた古川宇宙飛行士の講演会にも本校生徒が参加しています)。講演会の後には40分以上質疑応答が行われ、古川宇宙飛行士と間近に接することができました。

   

 

 

 その後、茨城県の生徒実行委員会による生徒交流会が行われ、「都道府県クイズ」や「スティックボム」のゲームアトラクションに班対抗でチャレンジし、ものすごく盛り上がりました。

   
   

 17:30からはいくつかの会場に分かれて、サンドイッチを食べながら研究者と小集団で話し合うサイエンスカフェが行われました。30名を超える様々な分野の研究者が、ご自分の研究内容について熱心にお話しくださいました。

   

 この日は最後に、隣接する文科省研究交流センター屋上で天体観測会が行われ、複数設置された望遠鏡で土星やアルビレオ、M57リング星雲などを観望しました。またいばらき総文自然科学部門の代表委員(実質的な仕掛け人)で、天文普及・天文教育で著名な岡村先生の生解説を聴くことができました。

   
本校が発表デモ用に持参したレーザー雨量計の高輝度 グリーンレーザーを岡村先生にお使いいただきました。

 3日目は巡検研修で、本校はJコース「筑波山植物野外巡検」に参加しました(本校の第1希望は「JAXA筑波宇宙センター」でしたが10倍を超える人気だったそうです)。バスで筑波山まで移動し、標高300mほどの筑波山神社の「マルバクス(丸葉楠)」のタイプツリーなどの樹木について教わった後、ケーブルカーで一気に標高800mまで登り、そこから男体山と女体山に徒歩で登り、「ホシザキユキノシタ」など様々な植物について学びました。

   
   
   
   
   
   
   

 巡検研修の後、国際会議場に戻り、審査結果発表・全体講評・閉会式に参加しました。本校は文化連盟賞の獲得に留まりましたが、参加した4人にとっては、他校と交流し、優れた研究と発表の様子を知り、自らも研究内容を発表した今回の経験は、本当に貴重で今後に生かせるものとなったようです。

   

 

理科・実験 園瀬川総合科学調査

 7月16日(水)午後、応用数理科1年生40名は、毎年恒例の園瀬川総合科学調査を行いました。園瀬川は本校の校歌で歌われている川です。この日は梅雨明けしたような晴天で、活動時は手元の温度計で33℃を超えていましたが、水温24℃ぐらいの川の流れに足を浸しての調査だったので、それほど暑くは感じませんでした。
 参加生徒は上流・中流・下流に分かれ、それぞれの地点でパックテストによる6種類の化学分析(pH、COD、アンモニア、亜硝酸、硝酸、リン酸)、水温や流速の計測、水生生物(水質指標生物)の採集などを行いました。 その他、魚類やエビ・カニ・イモリなどを捕らえましたが、それらは生物教室の水槽に放ちました。

☆上流

☆中流

☆下流

お知らせ evaluation speech

 応用数理科の学校設定科目Science Englishの授業では,ネイティブ及び英語科の先生方のレクチャー,そして簡単なTopicについて各自で英文を考え,それを暗記し,マンツーマンやグループでお互いに発表し合うことなどを通し,発表の姿勢・適切なジェスチャー・視線の配り方・声の大きさや強調など,効果的な英語スピーチに関する様々な項目を体験的に学びました。
 先日行われた1,2年生の“evaluation speech”ではみんなの前で,各自のスピーチを披露し,同時にTravis先生・Wood先生による評価と講評を実施しました。英語弁論大会の経験者,“ミニTED”と言えるような優れたスピーチを披露する者,度胸だけはあって聴き手を笑わせた者,普段の英語科目は苦手な者など,生徒の状況は様々でしたが,みんな自分なりに精一杯のパフォーマンスを披露してくれました。Travis先生・Wood両先生も手応えを感じているようでした。「課題研究の英語発表」というゴールに向けて,今後も頑張っていきます。

応用数理科3年 高大連携講座(徳島大学・三好先生)

 7月1日(火)午後,応用数理科3年生は,班別に高大連携講座を行いました。化学班17人は,徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部教授の三好德和先生のご指導の下,「色の変化を考えよう〜様々な無機イオンの反応を学ぼう〜」という内容での実験講座を受講しました。
 講座では,銀,銅,ニッケル,鉄,マンガンのイオン反応を例に,沈殿や錯イオンの生成や色の変化を確認し,化学平衡の移動についても学びました。
 平常の授業では進度の関係でまだ実験をしていない分野ということもあり,色が変化したり,沈殿が生成したり消失したりすると,思わず歓声が上がるほどの盛り上がりを見せました。

 銀イオンの実験では,生じた沈殿にさらに試薬を加えて反応させて,反応の可逆性を確認し,化学平衡の移動の観点から解説してくださいました。普段の授業では,沈殿が生成することだけを確認して終わってしまうところです。そこからさらにいろいろな変化を起こすことで,化学で学ぶさまざまな理論が典型的な例だけではなく,あらゆるところに関連していることを示す,奥の深い実験でした。生徒たちも,三好先生が矢継ぎ早に繰り出す質問にたじたじといった感じでしたが,全く別の分野の知識が関係しているとは思いもよらなかったはずで,教員にとっては,普段の授業の展開に貴重な示唆をいただいたように思います。
 マンガンを用いた実験では,「高校入試に出てくる反応です」といいつつも,過酸化水素の酸化剤としての働きと還元剤としての働きがpHによって変わってくること,反応速度と触媒が大きく関係していること,いずれも高校化学の内容を鮮やかな実験で示してくださいました。
 実験後には,大学入試に向けての勉強で留意すべきことや,大学入試の出題者の考え方についてのお話を伺うこともできました。

応用数理科3年 高大連携講座(徳島文理大学・今川先生)

 6月24日(火)午後,応用数理科3年生は,4班に分かれて高大連携講座を行いました。そのうち化学系班は,徳島文理大学薬学部教授の今川洋先生のご指導の下,「働く分子の不思議-甘味化合物と発光する化合物-」という内容での実験講座を受講しました。
 講座では,砂糖の300倍の甘さとされる人工甘味料のアセスルファムKの甘さを定量化する実験,味覚の受容体の働きを体感する味覚修飾の実験,最後にルミノール反応の実験を行いました。
 甘さの定量の実験では,一定濃度のスクロース溶液と,薄めたアセスルファムKの溶液をなめて,同じ甘さになる濃度を見つけることで甘さを定量化しました。アセスルファムK溶液の希釈では,針のついた注射器を使い,薬学部ならではの実験操作を体験することができました。
 味覚修飾の実験では,ミラクルフルーツやギムネマ茶によって味覚が変化することを,自分の舌で体験することができました。自分の味覚を使って実験する官能検査の一端を体験することができました。
 ルミノール反応の実験では,血液代わりのヘキサシアノ鉄(III)酸イオンを用いて,試験管内で血液を検出する反応を再現しました。現在の犯罪捜査の現場では既に新しい方法に切り替わっているが捜査技術にかかわることは秘密で,教えてもらえないという話も聞かせてもらいました。
 実験講座は予定の時間よりも早く終了したとのことで,これまでに多くの実験をこなしてきた応用数理科生の面目躍如でした。

生物学オリンピック講習会

 6/21(土)に「日本生物学オリンピック講習会」が徳島大学で開催され、本校応用数理科2年生の希望者が参加しました。生物オリンピックで要求される高校生物+教科書外の知識獲得のため、午前に徳島県立総合教育センター指導主事の森誠一先生による「遺伝情報とその発現」の講義がありました。午後は去年の試験問題の解説を「遺伝学」分野は徳島大学教授 松尾義則先生、「遺伝子工学・発生学」分野は徳島大学准教授 渡部稔先生、「植物学」分野は鳴門教育大学名誉教授 米澤義彦先生により、最新の情報もふまえながらわかりやすく解説していただきました。また、渡部稔先生によるホタルのルシフェラーゼの実験では、薄暗い室内でホタルの光を一人ひとりが再現でき、大きな歓声があがりました。 
  
 今回の講習会は生徒にとって非常に有意義なものになったと思います。是非予選を突破してもらいたいと思います。熱心にご講義いただきました徳島大学・鳴門教育大学・徳島県立総合教育センターの先生方に感謝申し上げます。

会議・研修 化学グランプリ講習会

 6/21(土)と22(日)の両日、高校生夢チャレンジ事業「日本生物学オリンピック講習会」と「化学グランプリ講習会」が徳島大学総合科学部で開催され、本校応用数理科2年生の希望者が参加しました。
 22(日)の「化学グランプリ講習会」では、化学グランプリで要求される高校化学+教科書外の内容の知識やスキル獲得のため、午前中に徳島県立総合教育センター指導主事の平田義明先生による「高校化学」の講義、午後は鳴門教育大学教授の武田清先生による「化学熱力学」の講義と徳島大学総合科学部教授の三好德和先生による「有機化学」の講義がありました。
 今回の講習会が予選・一次選考で役立つことを期待したいと思います。お世話いただいた徳島大学・鳴門教育大学・徳島県教育委員会・徳島県立総合教育センターの先生方に感謝申し上げます。