平成28年度

お知らせ 「世界津波の日 高校生サミット」報告 その3 サミット1日目

参加生徒:応用数理科2年 市川 平岡大空 木原 竹田 冨本 披田
 徳島~黒潮町はJR接続が限られているため、9:03徳島駅発の徳島線・特急剣山3号阿波池田行と10:20阿波池田発の土讃線・南風3号中村行(アンパンマン列車)を乗り継いで高知入りしました。阿波池田からは神戸大学附属中等教育学校さん他とご一緒になりました。

剣山3号にて発表原稿等確認中 男子は車窓を堪能
阿波池田駅で南風3号に乗り継ぎ アンパンマン列車でした
大歩危駅停車 高知駅停車中。まだまだです。
もうすぐ到着。太平洋の青い大海原。 約4時間半で土佐入野駅到着。でも徳島からは最短時間。

 土佐入野駅からは黒潮町のバスで会場までお送りいただき、14時前にはメイン会場の高知県立土佐西南大規模公園体育館に到着しました。受付・会場準備に奔走する大勢の黒潮町や高知県の職員、政府関係の皆様、そして多数のマスコミ関係者の出迎えを受け、少し圧倒されました。
 私たちが概ね一番乗りだったため、早速新聞やテレビの取材を受けました。高知放送が日テレ系列だったためか、全国ニュースでも本校生徒の映像が流れたようです。
16:20~16:30 オープニング映像
16:30~16:35 開会宣言(高校生議長)※地元の大方高校生徒
16:35~16:45 主催者挨拶(黒潮町町長)
16:45~17:00 プログラム説明
17:00~17:30 OECD東北スクール発表 
            元スクールメンバー 同志社大学 釣巻洋子さん
17:30~18:15 各分科会ブリーフィング
            ・自己紹介、参加者交流
            ・総会での分科会報告代表者選出→韓国 Changseok君
            ・分科会進行打合せ
            ・分科会集合写真撮影
※本校の参加したB-1分科会は、本校以外に、宮城県古川黎明中学校・高等学校、横浜サイエンスフロンティア高等学校、錦湖(Kum ho)高等学校(韓国・光州市)、Hainan Overseas Chinese Middle School(中国・海南省)、Basic Education High School(ミャンマー:6校代表者)で構成
☆分科会ブリーフィングでは、横浜サイエンスフロンティア高等学校さんの司会で、分科会進行の打合せや代表報告者の選出が話し合われました。また各国全員の自己紹介や学校紹介を行いました。さらに各国でお互いに歌を披露し合うことになり、ミャンマーは民族舞踊、中国は伝統民謡、日本は他国からのリクエストで話題の"PPAP"、韓国は我々からのリクエストで"カンナムスタイル"を披露しました。生徒達は何とか英語(一部韓国語)を駆使してコミュニケーションを取り、写真を撮り合ったり、メルアド・SNSの交換をしていました。

国際会議らしく参加国の国旗がずらりと並んでいます。 早速高知放送の取材
高知新聞と朝日新聞の取材 参加者数は全国高校総体競技別開会式とそう変わらない感じ・・・
でも見たことのない人数のマスコミ関係者が取材していました 高校生議長による開会宣言
主催者挨拶:黒潮町の大西町長さんの英語スピーチ OECD東北スクール報告
分科会ブリーフィング B-1分科会集合写真
分科会メンバー自己紹介タイム ミャンマーチームは民族舞踊
中国チームは伝統民謡 韓国チームはGangnam Style
中国チームの民芸品紹介 ミャンマーの生徒と
古川黎明&韓国の生徒と。眼鏡 と髪型(←校則)のため皆似ている? サミットの演台にて

18:15~      宿舎移動(幡多青少年の家)
            夕食・入浴・就寝
☆日本の高校生(と引率教員)は2段ベッド8人部屋での合宿となりました。本当は海外の生徒と一緒に泊まることができればさらによかったのですが、30分交代での大浴場使用や豚肉を使った食事提供など、文化的にも宗教的にも無理でした(海外の生徒は中村市内のホテル泊)。それでも他県の生徒と相部屋だったので、いろいろ情報交換・交流ができて、参加生徒は面白かったようです(引率教員も同様)。本校ではずっと前に集団宿泊研修が廃止されていたこともあり、生徒にとっては新鮮な、引率者にとっては懐かしい経験でした。

ベッドの位置決めから交流が始まる 夕食はトンカツ。ハラルフードまでは準備できません。

その4 に続く

お知らせ 「世界津波の日 高校生サミット」報告 その2 サミット開催前

 2016年11月25日~26日に、高知県の黒潮町にて世界の高校生が一堂に会して、各国共通の脅威である地震津波をはじめとする自然災害と防災・復興等について話し合う「世界津波の日 高校生サミット」が開催されることとなり、本校では参加に向けて様々な準備を進めてきました。
 サミットの分科会では『分野1:自然災害を知る』(「津波から命を守るために身につけておくべきこと」「自分の住む地域の災害リスク」「災害教訓の伝承」「世界津波の日の普及」等)」『分野2:自然災害への備え』(減災のために学校や地域・家庭でできる取組の提案等)『分野3:自然災害からの復興』(持続可能なボランティア活動の取組など、学生が果たす役割)の3分野があり、本校は分野1“Understanding of the risks of natural disasters”に参加することにしました。そして、高大連携授業での地震・津波災害・防災に関する学習、過去の課題研究内容(本校地下の地質サンプルから津波堆積物を検証する等)をベースに、また英語発表に関しては、SSH学校設定科目で、課題研究の英語プレゼンテーションや英語論文作成に特化した「Science English」で学んだことを生かし、“A Study of Tsunami Risk~Using Geological Samples and Historical Documents”というタイトルで、地域の津波リスクを検証した結果を3つの内容で発表することにしました。
 まずは、学校周辺の電柱等に示された地盤の海抜等を調べ、徳島市地震・津波防災マップ(ハザードマップ)と照らし合わせて、学校周辺でどのような浸水状況になるか視覚的に示しました(最大浸水深2~3m)。なお本校は今年9/20の台風16号で学校周辺が冠水しており、冠水時の写真も使って地盤の低さからくる浸水リスクを説明することとしました。
 それから本校体育館建設時の地下土壌サンプルを用いた過去の先輩の課題研究を再検証し、地下13m付近の約7,300年前の地層(同時に産出した鬼界アカホヤ火山灰から推定)と、地下5m付近(恐らく平安時代)の地層から浅海性~汽水性の貝化石を複数種検出した事を示し、津田の海岸線から約4km、眉山の麓にあって普段は全く海の気配を感じない本校周辺ですが、土地の成り立ちに(津波堆積物かどうかまではわかりませんでしたが)海の痕跡が刻まれており、山の麓でも油断はできないということを示すことにしました。
 そして、災害の歴史的資料の豊富さは日本や徳島の特徴であると考え、昭和南海地震70年事業「津波減災フィールドワーク~先人の教訓・叡智に学ぶ~」や、徳島県立文書館特別企画展 「記録資料に見る南海地震」などの取材を行い、南海トラフ巨大地震と津波災害の周期性と、石碑等から読み取れる先人の思いなどを紹介することとしました。
 英語プレゼンテーションについては、英語科の石井先生やTravis先生、Matt先生などからプレゼンや発表要約の作成、発表練習などのご指導をいただき、サミットに臨みました。
 発表前の11月16日に徳島新聞社の取材(→11月22日朝刊掲載)、11月21日にはNHK徳島放送局の映像取材(→翌11月22日朝のNHKローカルで放送予定→22日早朝の福島沖津波地震でローカルカット→12時台と18時台、20時台のローカルで放送)、さらに11月22日には読売新聞社徳島支局の緊急依頼で、サミットと朝の津波地震を絡めた取材(→11月23日朝刊掲載)をいただきました。

お知らせ 「世界津波の日 高校生サミット」報告 その1 サミット概要

行事名 「世界津波の日 高校生サミット in 黒潮」
     High School Students Summit on “World Tsunami Awareness Day” in Kuroshio
日 時 2016年11月25日(金)~11月26日(土)
場 所 高知県立土佐西南大規模公園体育館 他
宿 泊 幡多青少年の家(日本の高校生・引率)
主 催 高知県、高知県教育委員会、黒潮町、黒潮町教育委員会
共 催 国連国際防災戦略事務局(UNISDR)駐日事務所
後 援 国土強靱化推進本部,内閣府(防災担当),外務省,文部科学省,経済協力開発機構(OECD)
参加者              
○海外29カ国(ポルトガル・ギリシャ・トルコ・ケニア・インド・スリランカ・モルディブ・中国〈福建省・海南省〉・ミャンマー・タイ・カンボジア・ラオス・ベトナム・マレーシア・シンガポール・韓国・フィリピン・インドネシア・ブルネイ・パプアニューギニア・パラオ・ミクロネシア・マーシャル・フィジー・トンガ・サモア・アメリカ〈ハワイ〉・ペルー・チリ):高校生240名・引率36名
○日本35校:高校生105名・引率37名 →徳島県からは本校応用数理科2年生6名1班が参加

【開催趣旨】
 津波の脅威と対策への国際的な意識向上を目的に、日本が提唱し日本を含む世界142カ国が共同提案を行った、11 月5 日を国連の共通記念日である「世界津波の日」とすることについて、2015 年12 月、国連総会委員会において全会一致で採択されました。
 日本では、すでに11 月5 日を「津波防災の日」として定めています。
 これは、1854 年旧暦11 月5 日に起きた安政南海地震の際、和歌山県広川町の庄屋だった浜口梧陵(はまぐちごりょう)が、稲わらに火をつけ、村人を高台に導いて大津波から命を救った逸話「稲むらの火」に由来しています。
 このたび、「世界津波の日」の啓発イベントとして、青少年による国際会議「世界津波の日」高校生サミットを、高知県黒潮町において開催します。
 高知県黒潮町は、南海トラフ地震による国の被害想定において、津波高34 メートルという国内一の想定を受けた町です。その想定後黒潮町では、地震津波で一人の犠牲者も出さないことを理念に、防災インフラ整備、防災教育、防災産業の創出など、様々な取り組みを進めています。
 地震津波は多くの人命を奪い、甚大な被害をもたらす各国共通の課題です。
 今回の高校生サミットは、防災の知見と地震津波の脅威を伝え、必要な防災、減災、迅速な復旧復興、国際連携に資する施策を総合的かつ計画的に実行することで、地震津波から国民の生命、身体、財産の保護、国民生活及び国民経済に及ぼす影響を最小化できる、国土強靱化を担う将来のリーダーを育成することを目的に開催します。

 

 

会議・研修 高校・高専「気象観測機器コンテスト」最終審査に参加しました

行事名 「第5回 高校・高専『気象観測機器コンテスト』」
場  所  元南極観測船SHIRASE5002オーロラホール(千葉県船橋港)
参加者 応用数理科2年 

寺山・西浦「藍染めによる紫外線強度の計測とその表現」

市川・早瀬・平岡・黒崎「音響湿度計」
日  時 平成28年11月19日  

 9時00分:JR新習志野駅着、送迎バスで移動

       到着・発表準備

10時00分:開場ならびにセッション開始
         14時00分:セッションおよびSHIRASE船内ツアー
         15時00分:表彰式の実施  
         16時00分頃:閉会  

応用数理科2年生で気象に関連する課題研究を行っていた2つの研究班6名が、財団法人WNI気象文化創造センター主催の「第5回高校・高専『気象観測機器コンテスト』」最終審査(ポスターと実機によるプレゼン審査)に、18日金曜夕方から現地入りして参加しました。今年は北海道から鹿児島県まで初参加校も含む22校35チームが最終審査に臨みました。
 この日はウェザーニューズ社の「チャレンジングSHIRASE2016」というイベントも行われており、大学・企業など専門家の方のみならず、一般の観覧客も訪れており、専門的な質疑助言から素朴な疑問まで様々な問いが寄せられました。
 今年は残念ながら賞の獲得はなりませんでしたが、生徒にとっては、貴重な経験となりました。また、他校の優れた研究を見ることができたことも生徒にとっては良い刺激となったようで、さらに研究を深めたいという意欲を見せていました。
 WNI気象文化創造センター事務局長の三枝様、本校OBの折野様をはじめ、お世話いただいた皆様に心から感謝申し上げます。


☆最終審査・ポスター/実機セッションの様子

☆SHIRASE船内ツアー ※元乗組員の方のご案内。ちなみに退役でスクラップにされるところだった南極観測船/海上自衛隊砕氷艦「しらせ」(初代)を、ウェザーニューズ社が「SHIRASE」として購入し、首都圏の気象観測や情報発信の拠点として、その航行能力とともに維持管理しています。

 

会議・研修 108HR高大連携講座(香川大学・笠先生 第2回目)

 応用数理科1年生は一学期に引き続き、11月11日(金)午後、香川大学教育学部の笠先生をお招きして、課題研究に関する高大連携授業を行いました。
 今回は実験ノートに関するレクチャー、探究活動の目的とテーマ設定についてのレクチャー、そして科学者の倫理について考えるアクティビティを行いました。
 応用数理科1年生は、笠先生の高大連携講座、そして本校と徳島大学が共同開催する、課題研究のテーマ設定を主要な目的とする徳島県SSH高等学校課題研究および科学部研究研修会で学んだことを活用し、自分たちで研究班を形成し課題研究テーマや実験計画などを決めていき、1年生3学期~2年生当初から課題研究を本格的にスタートさせることになります。
 なお課題研究にご関心のある川島高校の先生方からの依頼を受け、高大連携講座後、本校にて笠先生から課題研究に関するアドバイスをいただく場をご用意しました。科学の中核校として他校へ成果普及を行うことは、本校SSHの大切なミッションの一つとなっています。