令和5年度活動内容

生物系三学会での発表について

日本生態学会、植物学会、日本動物学会における中四国部会の3学会合同での発表会が5月13日(土)にオンラインで行われました。本校からは課題研究 生物班の3グループ(植物学会で1グループ、動物学会で2グループ)が高校生の部で参加しました。LINC Bizを使い、事前にポスターをオンライン上にアップロードしておき、発表まではアップロードしているポスターへの質問に受け答えし、当日口頭発表する方法で実施されました。事前のLINC Bizでの質疑では、中四国国公立大学の先生から多くの建設的な質問をいただき、対話的な質疑応答により、課題研究におけるこれからの展望につながったと感じました。今後、全国発表を行う班は、この経験での気づきから新たな視野からの検証をおこなって欲しいと思います。

なお、当日は口頭発表の後、公開シンポジウムが行われ、「ゲノム編集技術が切り拓く未来」として、「進化するCRISPRテクノロジー – 新規ゲノム編集ツールの開発とその利用 –」「ゲノム編集による遺伝子改変ブタの作製」「食用コオロギの社会実装とゲノム編集による品種改良について」の3つのテーマについて実施されました。私と生徒達でシンポジウムの内容について話をしながら、オンラインでの視聴を行いました。私自身、今後のゲノム編集の利用についての考察を深める良い機会となりました。

今後も、大学の先生とのつながりや校外での発表等で多くの刺激を受けながら、幅広い視野を獲得して欲しいと思います。

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物理チャレンジにおける課題実験の実施

5月25日、27日、29日の3日間で、応用数理科3年生3名が物理チャレンジにおける課題実験を校内で実施しました。

今回の物理チャレンジにおける実験課題レポートの内容は「単振り子の周期を、振れ角を変えて調べてみよう」でした。

空気抵抗の影響を少なくするために、3mのテグスと5kgのメディシンボールを用いて巨大な単振り子を作成しました。

誤差を小さくする方法や、正しく周期を測定する方法を考案することに苦労しましたが、仲間と協力して楽しく実験することができました。

また、本番の理論問題コンテストに向けて過去問を1年分挑戦しました。

難易度の高い試験ですが、本番も自信をもって頑張ってきてほしいと思います。

 

 

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海南文化村見学と砂鉄採取(海部刀)

 6月11日(日)は大雨でした。しかし、私たち(生徒4名・教員1名)は行動に出ました。すでに3回も予定が雨で流れているので、今後のことを鑑みて今日は何としても行きたかったのです。牟岐町の貝の博物館モラスコ牟岐の海岸へやって来ました。ここは砂鉄が採れる砂浜です。10年前にこの場所を発見してからずっと、海部刀の原料の砂鉄はこれではないかと考えていました。それを実証するために頑張っています。

 砂浜での採取を終えて、次は海部川河口へ移動しました。この流域にはかつて多くの海部刀の刀匠が工房を構えていました。工房があるということは刀の元である「玉鋼(たまはがね)」があるということで、それは即ちその原料の砂鉄があったと考えられます。ここは大里海岸から延びる砂州が発達して、まるで河口を塞ぐような形になっています。以前の調査では余り砂鉄が含まれていませんでした。それでも何かがあると思ってここを選びました。

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応用数理科1年 高大連携講座(徳島文理大学薬学部)

☆ DNAを長さで分けて光らせて見よう!

遺伝情報を担う物質DNAを、長さで分けることのできるアガロース電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色した後、紫外線照射装置にて観察する。

 5/26(金)午後、応用数理科1年生が標記の講座に参加しました。講座の概要説明と、お世話くださるスタッフの皆さんに自己紹介をしていただいた後、操作を進めていきました。

 

 

 

 

 


 本校に入学して、最初の高大連携講座への参加ということで、ドキドキとワクワクの両方の思いを胸に抱きつつ、生徒たちはこの日の講座に臨みました。まだまだ実験操作には不慣れな高校1年生が実験を行うということで、円滑に、かつ安全に実験が進められるように、工夫と配慮をしていただきました。そのおかげで、生徒たちも終始楽しい気持ちで、この日の講座を受講することができました。そして、そもそも“DNA”とは何者か、“電気泳動”によってDNAの何が分かるのか、電気泳動する前に“制限酵素”で処理を行うことで、ヌクレオチド鎖にどのような変化が生じるかなど、多くのことを学ぶことができました。


 改めまして、葛原先生をはじめ、生化学教室のみなさんには、この講座のために、貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。
 お礼の言葉とともに、城南高校のSSH事業に対しまして、今後もますますのご支援、ご協力賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

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ジャパンハート ミャンマーの養育施設Dream Train とのオンライン実験教室並びに国際交流の実施について

5月19日(金)17:00(現地時間14:30)からジャパンハートがミャンマーで運営する養育施設 Dream Trainと城南高校とオンラインで繋いで、実験教室並びに国際交流を実施しました。

この取り組みの目的の1つ目は、城南高校が今まで培ってきた実験用具を送付したオンライン実験教室の手法を生かし、様々な国や地域でオンラインでの実験・実習を行い、理科に対する興味・関心を高めることです。

2つ目は、本校生徒が実験や文化交流を行うことで、プレゼンテーションの能力の育成や科学に対する知識を伸ばすことはもちろん、異なる国や地域の文化や習慣を理解し、尊重することで相互の多様性を認識し、幅広い視野を獲得し、グローバルな視点を育成することです。

 

応用数理科(科学部)の生徒たちは理科実験、普通科の生徒たちは文化交流を実施しました。

最初は普通科の生徒達2グループが日本のアニメの紹介と時代による髪型の紹介を行いました。和気あいあいとした交流で、クイズをしたり、みんなでギャルポーズをしたりと相互でコミュニケーションを取り合いながら交流を行い、場が和みました。

次に、応用数理科(科学部)の生徒達は、事前に送付していたギムネマ茶とミラクルフルーツを使い、砂糖が味がしなくなったり、レモン汁が甘くなったりする現象を体験してもらい、味覚の仕組みを受容体から理解しました。

最後はDream Trainの子供たちからミャンマーの伝統衣装を紹介してもらったり、お正月が4月にあることなど説明してもらったりして、生徒達は興味津々でした。

終始笑顔が絶えない交流で、生徒達にとって、非常に良い経験になりました。

年間3回実施予定で、次回は物理の内容で9月に実施予定です。

このような体験を経て、幅広い視野を身につけ未来を切り開くイノベーターとして活躍していって欲しいと思います。

               準備中です

ミャンマー語で日本の紹介です     髪型の紹介の際に、みんなでギャルポーズ        

   ZOOMでの交流 オンライン交流の良さが出たと感じました      受容体と受容物質の説明        

最後はみんなであいさつして終わりました

 

DreamTrainYangonのインスタグラムに国境を越えた共同授業として紹介されています。https://www.instagram.com/dreamtrain_yangon/?hl=ja

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突撃!研究者お宅訪問(海部刀)

 5月24日(水)の午後、生徒4名が海部刀の研究をしている方の自宅を訪問しました。今年の課題研究のテーマとして、「海部刀の原料の砂鉄の産地を探る」のを目的に研究しています。中四国や九州・近畿圏の多くから産出する砂鉄を入手し、磁石を用いて精製しています。また、たたら製鉄で作られた玉鋼(たまはがね)や、玉鋼から作られた刀剣の破片も精力的に探しています。それらを元素分析して、微量の不純物の相違から産地が特定できないか思案しているところです。

 そうした活動の一環で、今回は研究者宅にて直接話を伺いました。この方はもう数十年も海部刀の研究をされており、ご自身でも玉鋼を作ったり居合いの剣術をマスターして鍛錬されています。海部刀の論文も多数執筆されており、幅広い知識をお持ちでした。生徒から質問して、玉鋼や砂鉄産地の場所に対する見解、刀剣に関する知識など多くのことを学びました。特に実物を間近で見せて頂いてとても感動しました。なお、当然のことですが、この方は刀剣に関する取り扱いの資格をお持ちであり、私たちは一切触れておりません。

 話の内容は多岐にわたりました。五家伝と呼ばれる刀剣の系統や海部郡に見られる古い地名、室町時代の海路など当時の流通経路、刀剣にまつわる故事など面白いことがわかりました。話は2時間にも及びましたが、生徒たちにとって貴重な体験ができました。研究に役立てたいと思います。私たちのために貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。

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第1回小・中学生対象地域フィールドワークin高越山

 5月20日(土)、吉野川市山川町の高越山ふもとにて行いました。本校主催で行うこのようなイベントは初めてであり、4月当初から準備を進めてきました。そして、現地周辺の小・中学校にパンフを配り周知に努めました。その結果、児童・保護者・スタッフを合わせて33名が参加しました。

 9時に現地にて受付を済ませて、高校生スタッフから説明がありました。産地に関する知識や採集方法、どのような石を見れば良いかなど、ポイントを押さえながら実物を提示してわかりやすく話しました。ふと周りを見れば、子どもたちがそわそわしていて早く石を拾いたいという気持ちがひしひしと伝わってきます。そこで少しだけ話を切り上げて全員で川原に降りました。

 前日の雨にも関わらず、ほとんど水が流れていません。広い川原には草もなくこれなら充分楽しめそうです。まず、説明にあった徳島の岩石「藍閃石(らんせんせき)」を探しました。これは全体的に藍色をしていて、その中に柘榴石(ざくろいし)や黄鉄鉱(おうてっこう)が入っていることがあります。また、表面にまるで毛が生えたような細長い結晶になっている物もあります。早速あちらこちらで歓声が上がったので、うまく見つけられたようです。

 参加した児童にスタッフも同行して一緒に石拾いをしました。磁石にくっつく磁鉄鉱(じてっこう)やピンク色の紅簾石(こうれんせき)、黄白色のチタン石、緑色の緑簾石(りょくれんせき)もありました。また、キースラーガーという銅を含んでいる鉱石も見られ、それを割ると中から金色や銀色をした塊が出てきました。こうして夢中になっていると、いつの間にか2時間も経っていました。

  採集した石を持ち寄って今からラベルを書いていきます。拾いっぱなしでは標本としての価値はなく、きちんと鉱物名と産地を記しておくことが大事です。参加者の皆さんは円を描くように車座になって、先に配布した鉱物写真と見比べながらあるいはスタッフに質問しながらペンを走らせていました。こうして盛況のうちに体調不良もなく全ての日程を終えることができました。ちょうど正午のアナウンスが流れるところでした。

 アンケート結果から、場所・日時・内容などとても好評でした。参加の皆様、ありがとうございました。次回は夏休み後半から秋にかけて別の場所で行う予定です。そのときは在学中の小・中学校を通じて連絡します。あるいはこの城南HPでもご案内します。ときどきご覧になって下さい。またお目にかかれるのを楽しみにしています。

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令和5年度市ノ川巡検並びに西条高校との交流会

 模試があった翌日の4月23日(日)、愛媛県西条市の市之川公民館の見学と西条高校との交流会が行われました。たまたま所用で公民館に電話したとき、偶然にも西条高校の先生が研修中でした。館長さんから「近いうちに徳島の城南高校がここに来る。」と話を聞いた先生が、「それなら日取りを合わせて一緒に何かできないか。」と思われ、館長さんを通じて話し合いが行われました。後はトントン拍子に話がまとまり、今日の活動につながりました。

 当日の朝、西条市の山間にある市之川公民館に行きました。そこには西条高校の生徒と先生が待っていました。まず、公民館の館長さんから市ノ川鉱山の説明があります。鉱山や集落の歴史、使用していた道具や採掘した鉱物などについて、様々なお話を伺いました。

 見学の後、少しだけ野外に出て地形を調べたり石を割ったりしました。そして、再び公民館に入って西条高校のワークショップに参加しました。市ノ川で最も有名な鉱物はもちろん「輝安鉱」です。組成式は Sb2S3 からなるアンチモンの鉱石で、小刀のような柱状結晶になります。ちなみに、アンチモンの元素記号Sbは鉱物名のスティブナイトからきています。それを封入したボールペンを作りました。

 どうやらボールペン作りは上手くいったようです。ここで一端お開きとなり、昼食後に西条高校へ移動しました。改めて互いに挨拶を交わしてから、パワポを用いて各校の研究成果を発表しました。西条高校からはおむつの灰の再利用と輝安鉱の人工結晶について、本校からはプラナリアの研究と学校紹介を行いました。初めて会ったとは思えないほど互いに親しみ合い、活発な質疑が出るなど楽しい交流会でした。また、頂いた輝安鉱の代わりに徳島の代表鉱物「紅簾石」を個々に差し上げました。

  最後に西条高校に隣接する博物館を見学しました。地元の歴史ある資料や収集された甲冑や貝殻、美術工芸品、そしてやはり輝安鉱をはじめとする鉱物や化石などが所狭しと展示されていました。館内ではそれぞれの高校生がペアを組んで、説明を受けながら展示物を自由に見ていました。こうして瓢箪から駒のように良い機会を得ることができて、私たちにとってとても有意義な時間が過ごせました。担当をして下さった西条高校の先生方並びに生徒の皆さんに厚く御礼申し上げます。

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科学部卒業生との座談会

2023年5月6日(土)化学室にて、

卒業生による課題研究の進め方や進路についての座談会がありました。

科学部員希望者(普通科含む)に向け、大学1年生と

大学3年生(オンライン)が

アドバイスを行いました。

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