野球部活動報告

2023(令和5)年3月 硬式野球部活動報告(卒業式・送別セレモニー)

~ 次のステージへの第一歩を 聖地から踏み出す先輩たちに 心からの感謝とエールを贈る ~

本日3月1日(水)、3年生の人間性の素晴らしさと、高いレベルでの文武両道を実践した高校生活をやり切ったという満足感がそのまま表れたかのような晴天に恵まれ、卒業式が挙行されました。

今年の卒業式は、硬式野球部の大先輩である酒池由幸同窓会長・後援会長様による来賓祝辞では高校時代にグラウンドで白球を追いかけたエピソードを披露され、エース・生徒会長として活躍した木内一希くんが答辞、副主将で生徒会議長を務めた西川壮紀くんが卒業記念品目録贈呈を務めるなど、同じグラウンドで切磋琢磨してきたメンバー一同、硬式野球部が城南高校、そして徳島県の新時代を築く存在であると実感する、素晴らしい式となりました。

卒業式と各クラスにおける最後のホームルーム活動が終了した後、久しぶりに3学年全員がグラウンドに集合し、現役部員による送別セレモニーが行われました。

最初に監督、部長、副部長によるあいさつの後、保護者会及び現役部員一同により記念品と花束が贈呈され、大村主将と3年生から指名を受けた2名の選手があいさつし、結びに3年生全員が一人ずつ、後輩へのメッセージを伝えました。

9名の3年生からは「僕の青春は密でした」という充実感に満ちた言葉や、「放課後、窓の外に見える練習している姿を見ると羨ましくなる」「みんなを夏の甲子園へ応援しに行きたい」といったチーム愛に満ちた言葉に加え「ここからは1日1日が大切な時間。あっという間に終わるので、後悔を残さないように過ごしてほしい」という、非常に深い言葉をいただきました。

3年生は高校生活を通じ、どんな逆境にあっても困難を克服することができるということを証明してきました。

入学直後に、新型コロナウィルス感染拡大による長期臨時休校から始まった高校生活。通常であれば、高校野球で甲子園を目指すチャンスは5回ありますが、その最初のチャンスであった1年生の夏の選手権は中止となり、その後も活動時間の制限や対外試合の自粛など、今まで誰も経験したことのない状況に置かれましたが、決してあきらめることはありませんでした。

さらに、困難はコロナだけでなく、部員数の少なさも追い打ちをかけました。

2年生の夏、新チーム立ち上げ直後は選手が10名となり、一人でもけがや病気になったら棄権という文字が隣り合わせの危機的状況になりました。しかし、そのような状況においても一人当たりの練習時間は充実すると捉え、一人でも欠けたら活動が成立しないという責任感から自己管理を徹底し、各個人が努力を欠かさなかった結果、秋季大会ではベスト8、春季大会ベスト4、新人・総体各ブロック大会優勝と躍進を果たしました。

これはグラウンドだけでなく、学校生活全体を通じて磨いてきたからこそ生まれた成果であると確信しています。生徒会長、議長をはじめ各種委員長など、学校内でも仲間をリードする存在として積極的に取り組んできたことや、学習面でトップ層を維持してきた部員、あまり学習に自信がない状態で入学した部員もあきらめずに取り組むことで成績を伸ばし、レベルの高い進学先に挑戦できるまで実力を伸ばすなど、グラウンド以外の部分を大切にしてきたことが成果につながったのだと確信しています。

しかし、夏の選手権はこの春、センバツに出場する城東高校に2回戦で敗れ、残念ながら甲子園出場とはなりませんでした。もし、この試合に勝っていたら、甲子園に出場していたら、野球人生はどうなっていたのだろう…と考えることもあろうと思いますが、生徒たちはこの敗戦の悔しさを忘れず、今後の人生において成功をつかむためのターニングポイントとしてもらいたいものです。

成功とは挑戦し続けて成し遂げることであり、失敗とは成功への挑戦をあきらめること。あきらめない限り成功のチャンスがありますが、3年生は道を切り拓く力を持っていると確信しています。高校生活で様々な困難を乗り越えてきた自信と、成功するための覚悟を持ち、積極的に勝負する姿勢を持ってほしいものです。

1・2年生にとっては、創部125年目の躍進を果たす次の甲子園出場こそ3年生への恩返しとなります。特に2年生にとっては、卒業まで365日を切ったことになります。部員一人ひとりが目標を成し遂げるべく、3年生からいただいた言葉の重みを知り、毎日の勝負に臨んでほしいと強く願います。

校舎のロータリー前には「アババイ像」というモニュメントがあり、「あばばい」とは阿波弁で「まぶしい」という意味です。旧制徳島中学校時代からの光り輝く学生の姿を示したネーミングではないかと思いますが、今日「聖地」から巣立った3年生は文字通り360度どの角度から見ても「あばばい」存在でした。進路は大学を中心に様々で、現在も入試に挑戦中もしくは結果待ちの者もいますが、社会に出てもそれぞれの世界で「あばばい」存在となり、明るい社会の形成者として活躍することを心から願っております。

城南高校硬式野球部の歴史に、内容の充実した1ページを刻んでくれた3年生の皆さん、ご卒業おめでとう!!

《文責》尾形

第76回徳島県高等学校野球春季大会 組合せについて

~ 125年目の球春、まもなく到来 ~

第76回徳島県高等学校野球春季大会の組み合わせ抽選会が2月18日(土)、リモートで開催されました。

組合せは下のファイルの通りです。

 第76回_徳島県高等学校野球春季大会_組合せ.pdf

城南高校の初戦は大会1日目となる3月21日(火)に、鳴門オロナミンC球場12:00から行われる第2試合で、小松島高校と対戦します。

城南の入ったブロックは四国大会ベスト4に進出しながら選抜への出場権を逃した第1シードの鳴門高校を筆頭に、実力校が揃う、最激戦ゾーンとなっております。

創部125年目の今年も、春の一戦目から「一球一心 ~心はひとつ~ 」

一戦ごとに強くなり、徳島県に明るい球春到来を告げる戦いを展開しますので、皆様、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

2023(令和5)年1月 硬式野球部活動報告(初詣・練習始め)

~ 伝統の、その先へ…125年目の幕開け ~

皆様、明けましておめでとうございます。

2023(令和5)年は城南高校硬式野球部にとって創部125年目となります。

今年も先輩方が築き上げてきた徳島県の野球文化をさらに発展させるべく、「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の活動に全力で取り組んで参ります。

チームは12月30日から1月3日まで、正月休みが5日ありましたが、再開を待ちきれず自主練習に取り組み続けた野球小僧なメンバー、久しぶりのまとまった休日でしっかりリフレッシュできた部員、ここぞとばかりに冬休み課題を一気にこなし、学習時間を確保して実力テストでの躍進を狙う文武両道の部員...様々な過ごし方を楽しみ、本日1月4日(水)は清々しい表情で全員が集合しました。練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。

現在は新型コロナウィルス感染拡大の第8波といわれ、徳島県内も昨年末にかけて感染者が1,000人を超える日があるなど非常に厳しい状況にあります。こうした状況の中、欠席者もなく全員が健康にこの日を迎え、新年の活動がスタートできたことはしっかりした自己管理ができたことの証明であり、「うさぎ年」にふさわしい、非常に良いスタートであるといえます。

この日は練習始めに先立って、チーム全員で学校の近くにある忌部神社へ初詣に行きました。忌部神社への参拝と階段ダッシュを終えて学校に戻り、アップ・キャッチボールの後、スタッフ3人による「新春初打ち」となるノックや、正月にたくさん補充した栄養を身体能力に変換するためのスイングやウェイトトレーニングなどに取り組み、ケガもなく良い流れを作るのにふさわしい新年の初練習となりました。

冬休みも残り少なくなり、いよいよ3学期がスタートします。2年生にとっては「3年0学期」とも称される大事な時期となり、各学年ともに正念場となります。引退した3年生もこれから勝負の者もいれば、すでに受験戦争を終え次のステージを見据え自分を磨いている者もいます。すべての生徒にとって、この冬が強く成長できる季節となり、満開になる眉山の桜とともに、部員たちが実力を発揮して躍動する春が待ち遠しいと強く感じます。

今年も硬式野球部の活動について、記事を通して積極的に発信していきます。今後も良い報告ができるよう、チーム一同強い覚悟を持って取り組んでいきますので、応援よろしくお願いします。

《文責》尾形

第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会

硬式野球部のアスリートたちが、今年も阿南の秋を駆け抜ける!

11月26日(土)、阿南市のアグリあなんスタジアムで第14回徳島県高等学校野球体力・技術向上研修会が開催されました。

この研修会は、沖縄県で行われていた取り組みを参考に2009(平成21)年から開催されており、オフシーズンにおける能力強化へのモチベーションを高めることを目的としています。本校関係では昨年度、西川珠生君が遠投部門で5位入賞、2020(令和2)年度のロングティー部門では川邊碧海君が歴代最高記録をマークするなど、毎年、高い身体能力を発揮した活躍が見られます。

今年度は、部内の練習の一環で行われた記録会で各部門3位以内の記録をマークした6名の選手が、この記録会に乗り込みました。ここでは入賞した記録について紹介します。

《ベースランニング部門》

 第1位 大村  豪 記録:14秒30

 第8位 炭谷 敦也 記録:14秒51

《ロングティー部門》

 第9位 神戸  潤 記録:95.28メートル

今年度はベースランニング部門を制し、「徳島最速の主将」となった大村をはじめ、2年生3名が入賞を果たすなど出場選手全員が好記録をマークし、日頃の練習の成果を存分に発揮できました。

2年生の選手は5名という少人数ですが、個々の能力は高く、昨年度から全員がレギュラーとして活躍してきました。この研修会で得た自信をさらなる成長につなげていけるよう、冬の取り組みが重要となります。また、今回入賞を果たした選手たちをはじめ、他校からも警戒されるようになると思いますが、警戒されても遙かに圧倒する力を発揮して活躍できるよう、さらに強化を目指して努力していこうというモチベーションの向上が見られました。

惜しくもこの研修会への出場権を逃した選手たちは、この日は走り込みを中心とした厳しい練習に取り組み、残留組の1年生は絶対に来年こそ出場したいというモチベーションを持って取り組んでいたようです。

「萌えいづる春も、冬あらばこそ」

 春には選手10名でベスト4進出を果たした今年の成績を上回り、夏の甲子園初出場へとつながるよう、この冬も全員がチーム力向上を目指した個々の能力向上をテーマに「一球一心 ~心はひとつ~ 」のチームスローガンのもと、日々の練習に取り組んでいきます。

この研修会の運営に携わっていただいた関係者の皆様、寒い中応援に来ていただいた皆様、大変お世話になりました。

《文責》尾形

2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)

グラウンドでは、先輩も後輩もない!

熾烈な各種争奪戦、絶賛展開中!!

 

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

今回は、11月に実施されました練習試合について報告させていただきます。

日本高野連の規定により、12月から3月第1週にかけて対外練習試合を行うことができなくなるため、11月は他校との実戦経験を積み、冬の強化に向けて課題を明確にする今年最後のチャンスとなりますが、すべての試合がチームとして学びの多い試合となりました。

11月 6日(日)

 城南  〇 5 ー 4 長田(兵庫)

 城南  △ 5 ー 5 神戸(兵庫)

11月12日(土)

 城南  △ 2   ー 2 徳島北

 城南   ●  6   ー 8 徳島北

11月19日(土)

   城南     ● 2 ー   3 未来富山(富山)

 城南   ● 6 ー 8 未来富山

11月20日(日) 

    城南  〇 6 ー 4 阿波

  城南  〇  16 ー 0 川島

11月27日(日) 

     城南 〇  14 ー 6 富岡西

昨年度は選手10名ということで、競争の概念はなく自立(自律)が養われた期間でしたが、選手が15名に増えた今年はエース争奪戦、レギュラー争奪戦といった激しい各種争奪戦が展開されています。

 

 

普段は徳島県で最も仲が良いのではないかとまで思わせるチームですが、グラウンドの中では全員が先輩、後輩に関係なく、忖度なしで競争しています。

 

良く言えば人材豊富ですが、言い換えると昨年度のバッテリーに代表されるような絶対的存在が少ないということであり、学年・ポジションに関係なく15名の選手全員にレギュラー抜擢、投手陣にはエースナンバー奪取のチャンスがあります。

お互いの強みを認め合いつつも、自分は何を武器にこの競争を勝ち抜くのかを常に考えながら、この期間の練習試合で見つけた課題を克服し、また自分の強みを最大限に伸ばす。このような取り組みの積み重ねで、より層の厚いチームとなるように一人ひとりが取り組んでいます。

冬を越したときに誰がレギュラーを獲得し、エースナンバーを背負うのか。

普段の生活から生徒たちの姿を見ていると、すべての部員がぜひレギュラーを取ってほしい、レギュラーで活躍する姿を見てみたいと応援したくなる存在です。

また、本校で開催される試合においては、マネージャーが試合進行時にアナウンスを行います。こちらは当日のじゃんけんで担当が決定しますが、意欲的に取り組んでいるマネージャー全員にとって、記録員と並ぶ人気業務として定着し、当日のアナウンサー争奪戦も展開されています。

阿波弁と標準語のアクセントの違いや、多くの選手交代が発生したときの整理の難しさに悪戦苦闘しながらも、試合をこなすごとに上達し、アナウンス技術と同時に国語力も向上している、と内外から好評です。こちらにはレギュラー定着はありませんが、自分の出番の時にはうまく務めたい、という前向きなエネルギーが全員から見られます。

 

本校での開催ゲームでは、バックネット裏での観戦も可能となり、保護者等の関係者はもとより、たくさんの方に試合を観戦していただきました。私たちは多くの方に応援されていることを実感し、徳島県の野球文化をリードする存在として、グラウンドはもとより日々の学校生活を大切にしていかなければならないと改めて自覚しました。

12月からは練習試合ができなくなり、トレーニング中心となるだけでなく、期末考査も始まるということで、生徒たちにとって学力・体力ともに力を付ける季節が到来します。

2年生にとって、甲子園出場を目指せるのはあと1回。そして、大学入試共通テストをはじめとした各種試験まであと1年となりました。もう二度と戻ってこない、この冬の取り組みに後悔を残さないという意識を大切に日々の学校生活に取り組んでほしいと思います。

また、各学年ともこの冬に自分と戦い、限界に挑戦することによって、今年届かなかったあと一歩、あとひと伸びを手に入れ、春にはその成長を実感できるようになってほしいと願っております。

皆様、今年も城南高校硬式野球部の試合に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。

創部125年目の来年、さらに飛躍することを目指し、この冬に力をつけていますので、今後とも応援よろしくお願い申し上げます。

《文責》尾形