平成30年度

会議・研修 徳島県SSH生徒研究合同発表会の開催

 3月21日(木)に徳島県教育会館にて平成30年度徳島県SSH生徒研究合同発表会が開催されました。今回会場が変更され,初めてSGH校の参加もありました。本校からは応用数理科1,2年生及び普通科希望者が参加し,2年生は12の研究班全てが課題研究発表に臨みました。また,今回は本校が幹事校であり,受付や司会などの運営にも携わりました。今年の発表数は県内7校から47作品です。
 午前中に1F大ホールにて開会行事と口頭発表,午後に小ホールにてポスター発表,その後大ホールにて講演会,表彰式と閉会行事が行われました。審査委員には徳島科学技術高校,脇町高校,本校の各SSH運営指導委員の先生方,徳島県SSH高等学校課題研究および科学部研究研修会の先生方,徳島県高等学校教育研究会理科学会・徳島県教育委員会・徳島県立総合教育センターの先生方の合計27名です。また,徳島大学大学院社会産業理工学研究部教授村田明広様からは「中央構造線断層帯と南海トラフ地震」という演題でご講演をいただきました。
 参加生徒は,他校の発表に触れ,審査の先生方からアドバイスをいただき,大いに刺激を受けたようです。いただいたアドバイスは研究の最終的なまとめに生かしていきます。
 さて今回発表で使用した課題研究ポスターは,修正や追加実験を経て,4月6日(土)に高知県立小津高等学校で開催される四国地区SSH生徒研究発表会に持参して研究発表を行います。

本校審査結果は以下のとおりです。
【口頭発表】
 最優秀賞 「紫外可視分光光度計の改良と可搬性を持った分析機器製作」
【ポスター発表】
 優秀賞「プラナリアの粘液について」
 優良賞「グラスハープの振動数の変化について」
 奨励賞「弓矢発射装置の作製と矢所の安定化を目指して」
 奨励賞「文化の森総合公園における地表性甲虫の種類と分布」

ノート・レポート 京都大学サイエンスフェスティバル2018

 3月16日(土),京都大学サイエンスフェスティバル2018に参加しました。
 本年度,城南高校からは聴講のみということで,応用数理科1年生5名が参加しました。どの発表校においても,その内容は検証がしっかりとなされているとともに,要旨やスライドが分かりやすく,丁寧にまとめられていました。そして,質疑応答の時間では,本校の生徒も積極的に質問し,議論の花を咲かすことができていました。

ノート・レポート 平成30年度 第2回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会

 2月16日(土)の午後,昨年11月に行われた第1回に続き,第2回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会が,徳島大学を会場にして開かれました。


 第1回の研修で得た要領をもとに,各校で研究グループを編成し,ポスターセッション形式の発表を行いました。城南・城北・徳島市立の3校から全部で35グループが参加するいう比較的規模の大きい会となり,生徒たちも緊張の面持ちの中で発表が始まりました。徳島大学の先生方も二組に分かれ,各グループの発表を順番にご覧になり,その場でたくさんのご指導やご助言をしてくださいました。グループによっては,10分以上にわたる熱心なご指導をいただいていました。閉会行事の講評でも,予想よりもよくできていたという評価をおっしゃっていただきました。ただし,よい研究をまとめるには,関連する研究について過去の論文等をきちんと検証し,自らでしっかりと実験を行い,徹底的に議論することが大切であると,重要なご助言をいただき,第2回研修会は締め括られた。

 なお,第1回に引き続き,研修会全般にわたってご指導や会場等のご準備をしていただいた徳島大学の先生方と,ご参加いただいた県教育委員会ならびに県立総合教育センターの先生方,生徒さんを引率していただいた各高校の先生方,そして当日参加された高校生の皆さん,お疲れ様でした,そして,ありがとうございました。そして,充実した研究活動を実践していきましょう。

ノート・レポート 平成30年度高大連携地学県外研修

 11月30日(金)の午後、応用数理科1年生40名と引率教員3名で、淡路島の北淡町震災記念公園へ行きました。生徒たちは事前に徳島大学の村田明広先生の講義を受けており、今回は実地での研修となりました。
 まず、車窓から線状地形(リニアメント)を観察しました。徳島ICから高速に乗りしばらく進むと、左右に鳴門市の田畑が広がっています。この辺りに断層が走っていて、北側がほんの少しだけ高くなっています。断層より北側では住宅やサツマイモ畑が多く、南側ではレンコン畑がよく見られるとのことです。淡路島に入ると西側に風力発電の風車が見えました。発電には適した風速が必要で、ときには強風によって破損することもあるそうです。
 バスに揺られて50分くらいで記念公園に到着しました。ここには1995年に発生した阪神淡路大震災で動いた野島断層が保存されています。記念館の方と村田先生から断層の説明があり、生徒たちは熱心に聞きながらメモを取っていました。圧巻は断層の断面を見られるようにした場所で、地中に隠されて見えない断層を間近で観察できました。また、断層の真上にあったメモリアルハウスを見学したり、起震装置に乗って大地震の揺れを体験しました。当時の様子を流している映像には誰もが食い入るように見つめていました。
 そこからバスで15分走って明石海峡大橋の南詰に行きました。村田先生の説明を受けながら、橋を支える主塔やアンカレッジなどを遠くから見学しました。23年前のあの日、橋の下でも断層が横滑りして主塔の距離が1m伸びました。そのときすでにケーブルが張られていたので、いくらか負荷がかかっているように思われます。また、7年前の東北大震災や3年前の熊本の震災、今年も北海道で大震災が起こったばかりで記憶に新しいです。防災には地学の専門知識が欠かせないことがわかりました。
 最後に、徳島大学の村田先生には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

ノート・レポート 平成30年度 第1回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会

 11月23日(金・祝)午後,本年度の第1回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会が,徳島大学を会場にして開かれました。本校からは,応用数理科1年生38名が参加しました。他にも城北,徳島市立の2校からも参加があり,3校合わせて81名の高校生が集まりました。
 まず,高校生は13の班に分かれて席に着き,この日の日程等の説明を受けた後,各班ごとのグループ活動を行いました。各班には,徳島大学の学生さんにティーチングアシスタント(TA)として輪に交じっていただきました。そして,話し合いや作業がスムーズに進められるようにお手伝いをしていただきました。
 最初のテーマは「自己紹介」。他校生と班を組んでいるということで,たがいに自己紹介を行い,和やかな雰囲気づくりをしました。続いて「(数学や理科などで)興味のあることは何か?」という質問に対して,自分の意見を思いつくままに付箋紙に綴り,一定の時間内に多くの意見をたがいに出し合いました(ここまでの活動が,「ブレーンストーミング」とよばれます)。こうして提示された多くの意見について,関連性を見いだしながら,いくつかのグループに分類し,共通性などを班員どうしで検討して,最終的に班で1つの内容に絞り込み,各班ごとに発表していきました(この多くの意見を集約する手法は,「KJ法」とよばれています)。以後,「先に挙げた事柄に関して,分かっていない,あるいは解明されていないと思われるものは何か?」,「その解明されていないことをどのようにしたら明らかにできると考えるか?」という質問が順番に掲げられ,同じようにブレーンストーミングとKJ法を活用して,班で意見を集約していきました。数時間ではあったものの,生徒たちはこれらの活動を通して,研究対象の設定と現状として存在する問題点を見つけ,さまざまな情報を調査・収集・集約し,それを解決に導くための方法について検討し,的確な研究手法を選択するという一連の研究の進めていく流れを会得しました。これから生徒たちは,2月に行われる第2回研修会までに,自分たちで考えたテーマに基づいて,事前レポートや発表用資料をまとめていく作業を進めていくこととなります。
 なお,会場等のご準備や研修会全般にわたってご指導いただいた徳島大学の8名の先生方とTAとしてご協力いただいた13名の学生の皆さん,サポートとしてご参加いただいた県教育委員会ならびに県立総合教育センター5名の先生方,生徒さんを引率していただいた各高校の先生方,そして当日参加された高校生の皆さん,お疲れ様でした,そして,ありがとうございました。では,しっかりしたレポート等を携え,2月にまたお目にかかり,「大変だったけど楽しかった」と言えるような時間を一緒に過ごしましょう。

ノート・レポート サイエンスダイアログ

 平成30年度城南高校サイエンスダイアログを実施しました。
この事業は世界各国より日本の大学・研究機関へ滞在している優秀な若手外国人研究者に,自身の研究や出身国に関する講義を英語で受けることで世界で活躍するための科学力や視点を養う目的で毎年おこなわれています。
 今年度は地元徳島大学大学院医歯薬学研究部よりMahadi Mohammad HASAN先生を招いて講演をおこないました。出身のバングラデシュの文化や歴史,著名人の紹介やご自身が研究されている薬学のお話を写真や図を用いてご紹介いただきました。趣味の写真では徳島の各地の風景や滞在されていた京都の紹介もしてくださり,生徒たちも熱心に講演に聴き入っていました。
 こちらの手違いで講演時間が余る一幕もありましたが講義補助としてお越しいただいていた徳島大学大学院医師薬学研究部の木暮先生が丁寧に補足の説明をしてくださいました。講演後は生徒たちから多数の質問(バングラデシュのことや研究内容など)がありHASAN先生や木暮先生が温かく対応してくださり大変充実した研修になりました。HASAN先生,木暮先生大変ありがとうございました。

第38回近畿総文祭自然科学部門参加

 第38回近畿高等学校総合文化祭徳島大会が、11月10日(土)~25日(日)の日程で「藍色の空へ羽ばたけ文化の翼」をテーマに開催されます。自然科学部門は11日(日)に文化の森総合公園(徳島県立21世紀館)に於いて、近畿1府4県で自然科学に関する研究・観察に取り組んでいる高校生20グループが研究成果を発表しました。本校からは、吉野川市鴨島町にある「江川湧水」の「異常水温」に関する先行研究から、現在の江川湧水の水温・湧水量・水位を記録し、吉野川水温に対する位相の遅れがどのようになっているのかを調査しているクループが参加し、奨励賞をいただきました。また、生徒実行委員長をはじめとして本校応用数理科2年生が、開・閉会行事および、発表の運営に携わりました。各府県で熱心に自然科学部等の活動に関わっている生徒の発表を聞き、本校参加者も大きな刺激を受け、今後の探究活動がさらに充実するものと期待しています。生徒の皆さんは、前日準備も含め2日間お疲れ様でした

107HR高大連携講座(香川大学・笠先生 第2回)

 応用数理科1年生は6月に引き続き、11月2日(金)午後、香川大学教育学部の笠先生をお招きして、課題研究に関する高大連携授業を行いました。
 はじめに「証拠の信頼性と妥当性」についての講義があり、信頼性のある証拠、妥当性のある証拠とは何かについて、聴き手に信用してもらう証拠を示すことの重要性についてお話いただきました。
 次に、「溶けていく氷」についての演示実験を行いました。アルミ・アクリルの上に氷を置いた場合どちらが先に溶けるか仮説を立て、実験結果について考察しました。ちなみに生徒の仮説は、アルミ17・アクリル21・同時1でした。また、日常的に使用する「冷気」「冷たさ」が伝わるは科学的な用語でないことも学びました。
 最後に「あなたはよい科学者か」をテーマに科学者の倫理について考えるアクティビティを行いました。今後課題研究を進めるに当たっての意識付けができました。
 応用数理科1年生は、笠先生の高大連携講座、そして本校と徳島大学が共同開催する、課題研究のテーマ設定を主要な目的とする徳島県SSH高等学校課題研究および科学部研究研修会で学んだことを活用し、自分たちで研究班を形成し課題研究テーマや実験計画などを決めていき、3学期から課題研究を本格的にスタートさせます。

「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山

 10月31日(水)~11月1日(木)に和歌山県和歌山ビッグホエールにて「世界津波の日」2018高校生サミットin和歌山が開催され,応用数理科の2年生3名が参加しました。今年で3回目の開催であり,本校は2度目の参加となりました。今回は海外48か国,国内49校の参加があり,約400名の高校生が活発に議論を行いました。このサミットは,11月5日の「世界津波の日」に合わせ,日本を含む世界各国の高校生を招き,防災分野における将来のリーダーを育成するとともに,災害から世界中の人々の命を守ることを目的に開催されています。
 ※11月5日の「世界津波の日」は,津波の脅威と対策について理解と関心を深めることを目的に,2015年12月の国連総会において,日本が提唱し,我が国をはじめ142か国が共同提案を行い,全会一致で採択されたものです。この日が「世界津波の日」とされたのは,安政元年(1854年)11月5日,安政南海地震による津波が現在の和歌山県広川町を襲った際,和歌山県の先人である濱口梧陵が稲むらに火をつけ,津波から逃げ遅れた村人を高台へ導いて,多くの命を救った故事にちなんだものです。
 10月31日(水)
  午前:分科ブリーフィング  午後:開会式・記念植樹・分科会・レセプション
  分科会ではICチップなどを活用し,大切な物を津波による流出から守るアイデアを発表しました。開催前から,生徒が考えたアイデアを海外4か国国内4校で形成された分科会(グループJ)で堂々と英語で発表を行いました。他校も様々なアイデアや防災に関する取り組みについて発表を行っていました。
 11月1日(木)
  午前:分科会  午後:津波防災講演会・総会・閉会式
  分科会では昨日の発表についてディスカッションを行い,グループとしての意見をまとめました。午後からは,津波防災に関する講演会の後,分科会で出された意見をグループごとに発表を行い,その意見をまとめた,「稲むらの火 継承宣言」が採択され,閉会しました。
 世界各国から集まった高校生と交流ができ,津波防災について考える事が出来たこの2日間は大変貴重な時間となりました。本校においても,防災に関する意識を高めていけるように頑張りたいと思います。最後に,開催をしていただいた関係者の皆様,この場をお借りし御礼申し上げます。

第62回日本学生科学賞徳島県審査の結果について

 10月23日(火)徳島県立総合教育センターにて第62回日本学生科学賞徳島県審査(読売新聞社主催)が行われました。本校の「和三盆の製法に学ぶ技術と応用」が最優秀賞(知事賞)を受賞し、中央予備審査に出展します。また、その他8つの研究も受賞し、本校の課題研究の広がりと深まりを感じる結果となりました。
 全体の結果は以下のとおりです。
◇最優秀賞(知事賞) 1点 →中央予備審査へ

  「和三盆の製法に学ぶ技術と応用」

    応用数理科3年 炭田悠貴・稲垣颯太・植田初香・山西百音・吉田茜

◇優秀賞(教育長賞) 6点

  「牛乳パックの廃棄時に有効な折り目の研究」

    応用数理科3年 沖野悠太朗・松尾優吾

  「破壊されにくい防波堤の研究」

    応用数理科3年 善本悠介・一宮正歩・佐竹康平・島原一翠・早瀬亮祐・土橋未優奈

  「レチノイン酸がプラナリアの頭部再生に与える影響について」

    応用数理科3年 山城梢・森菜々美・森岡莉彩・吉原莉菜

  「バドミントンのシャトルの回転が運動に及ぼす影響について」

    応用数理科3年 三浦徹太・北川拓夢・日出汐音・林勇希・福井翔輝

  「レーザー雨量計~MarkⅢ~による雨量計測」

    応用数理科3年 林里沙・藤井寧音・真木野李奈

  「ギター弦の基本振動と含まれる倍音の関係」

    応用数理科3年 才見僚・大塚航平・岡田健汰・坂田暖彦

◇入賞 2点

  「波高観測機の製作」 

    応用数理科3年 四宮樹・小林円来・多田萌香・西村日那

  「光色がホウネンエビの孵化に与える影響」

    応用数理科3年 満壽利毅・藤田航輔・山口俊樹