平成30年度高大連携地学県外研修
11月30日(金)の午後、応用数理科1年生40名と引率教員3名で、淡路島の北淡町震災記念公園へ行きました。生徒たちは事前に徳島大学の村田明広先生の講義を受けており、今回は実地での研修となりました。
まず、車窓から線状地形(リニアメント)を観察しました。徳島ICから高速に乗りしばらく進むと、左右に鳴門市の田畑が広がっています。この辺りに断層が走っていて、北側がほんの少しだけ高くなっています。断層より北側では住宅やサツマイモ畑が多く、南側ではレンコン畑がよく見られるとのことです。淡路島に入ると西側に風力発電の風車が見えました。発電には適した風速が必要で、ときには強風によって破損することもあるそうです。
バスに揺られて50分くらいで記念公園に到着しました。ここには1995年に発生した阪神淡路大震災で動いた野島断層が保存されています。記念館の方と村田先生から断層の説明があり、生徒たちは熱心に聞きながらメモを取っていました。圧巻は断層の断面を見られるようにした場所で、地中に隠されて見えない断層を間近で観察できました。また、断層の真上にあったメモリアルハウスを見学したり、起震装置に乗って大地震の揺れを体験しました。当時の様子を流している映像には誰もが食い入るように見つめていました。
そこからバスで15分走って明石海峡大橋の南詰に行きました。村田先生の説明を受けながら、橋を支える主塔やアンカレッジなどを遠くから見学しました。23年前のあの日、橋の下でも断層が横滑りして主塔の距離が1m伸びました。そのときすでにケーブルが張られていたので、いくらか負荷がかかっているように思われます。また、7年前の東北大震災や3年前の熊本の震災、今年も北海道で大震災が起こったばかりで記憶に新しいです。防災には地学の専門知識が欠かせないことがわかりました。
最後に、徳島大学の村田先生には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。