令和5年度活動内容

徳島生物学会発表(中高生の部)

1月6日(土)午後 徳島文理大学薬学部で行われました徳島生物学会で「魚類の消化管に存在するマイクロプラスチックの検出方法とその結果」の発表してきました。中高生の発表では、本校の発表の他、鳴門教育大学ジュニアドクター発掘・養成講座から「DNAバーコード法による昆虫の種類名の同定と系統樹の作成」、脇町高校から「サワガニの体色と分布について」の発表が行われました。また、一般発表として8つの研究発表が行われました。どの発表も様々な観点から研究が行われており、非常に興味深かったです。本校の発表も堂々とした発表で、自信を持って発表並びに質疑応答ができていたと思います。いただいたアドバイスを基に、最終発表への検証実験、まとめを行って欲しいと思います。

 

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日本金属学会「若手フォーラム」に参加して

 12月23日(土)に徳島大学にて、「若手フォーラム」が開催されました。これは日本金属学会と日本鉄鋼協会中国四国支部が主催するもので、高校生や専門学校生、大学生など若人を対象とする研究成果の発表会です。当日の午後には20くらいの個人・グループが集まり、ポスターを貼ったり説明内容の最終確認をしていました。本校からは海部刀を研究しているチーム(通称海部刀班)が参加し、「SEMを用いた元素分析が刀剣の原料となる砂鉄産地の特定につながる可能性について」と題してポスターセッションを行いました。

 海部刀班は最初の発表者となりました。参加者が多かったので、わずか3~4分程度の持ち時間でショットガンプレゼンテーションをしました。それでも1時間半ほどかかりました。その後休憩を挟んでフリーディスカッションとなり、互いに説明したり質問を受けたりして活発に交流しました。最後に講評を頂いて認定証が授与されました。公の場での発表は2回目になるので、受け答えもかなり堂々としていました。今後も一層の活躍をして欲しいです。

 ※海部刀 室町時代から徳島県南部の海部川流域で作られていた日本刀で、海部氏吉(かいふうじよし)を祖とする。

      刃の反りが大きく重厚なため、刀剣としてだけでなく日常的にナタやカマとして用いられた。

      1600年の関ヶ原の戦いでは、阿波藩蜂須賀(はちすか)家で戦闘用に使われた。

      この原料となる砂鉄の産地が未だにはっきりわかっていないため、分析用に古刀期の海部刀を探している。

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第3回天体観測会in城南

 12月22日(金)終業式を迎えた日の夕方、本校の北側駐車場にて天体観測会を実施しました。昼過ぎまでは曇天で雲が厚く垂れ込めたり小雨が降ったりでしたが、日没の頃に少しずつ雲が切れて、南空の高い位置に半月を少し過ぎた月が昇っていました。風はほとんどありませんが、気温が急下降して寒くなりました。そこで、まずは校内にて本日見える星座や天体の説明、太陽系の惑星の話などをしました。一方で、その間に本校生たちが望遠鏡のセッティングをしました。

 しばらくして準備が整ったので観測を始めました。冷え冷えとした感じの月面にはクレーターが見えました。「海」と呼ばれる暗くて平坦な部分との境目に、大きな穴ぼこがいくつも重なっています。カタリナ・キリウス・テオフィルスと名付けられています。ティコというクレーターから光条という光の筋が少し見えていました。

 木星も見頃でした。イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストのガリレオ衛星4個がうまく離れて見えました。何となく赤っぽいイオは、木星の潮汐力で地殻がひずむため摩擦熱で融解した硫黄が噴出しています。地球以外で活火山が見つかった初めての例です。逆に白っぽいエウロパは表面が氷で覆われていますが、内部には融解した水つまり海が広がっているのではないかと考えられています。生命がいるかもしれません。そういう思いをはせながら、いつの間にか時間が経っていました。

 参加された小学生や中学生、保護者の方々も次々と望遠鏡をのぞいていました。スマホで画像を撮っている人もいました。木星のリングが見えないかと聞かれましたが、すみませんがこの望遠鏡の倍率では無理ですと笑っていました。冬空はとても澄んでいて夏よりも星がよく見えます。東空にオリオン座が昇ってきました。爆発するかもと話題になったベテルギウスや青白いリゲル、オリオンのベルトの位置にある小三つ星の下に、ボォ~と光るオリオン大星雲などが見えました。

 しかし、残念ながら観測会はここまでです。手がかじかんで戸外にいられるのも限界です。名残惜しくありましたが、これでお開きと致しました。参加された皆様方、ありがとうございました。スタッフの生徒諸君もご苦労様でした。アンケートでは良かった、また観測会をして欲しいといった要望が多く寄せられました。また機会を設けるので楽しみに待っていて下さい。

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SSH台湾海外研修5日目

SSH台湾海外研修5日目です。無事に研修をやり遂げ、帰路につくこととなりました。これまで多くの研修に関わってくれた人々に感謝いたします。バスで桃園国際空港に移動し、無事に出国手続きを終え、関西国際空港に到着しました。離陸が遅れた関係で、遅くなってしまい、学校に着いたのは22時過ぎでしたが、多くの先生方が待っていて下さり、解団式を行いました。解団式では、竹南高級中学でいただいた交流証書を一人ずつ手渡した後、校長先生や教頭先生から、最後の挨拶をいただきました。多くの見聞や交流を通じて、文化や言語が異なる人々を受容し、コミュニケーションをとる力が向上したと共に、世界中で英語や科学に対して学習に励んでいる人たちがいることを知り、英語学習はもちろん、その他の学習へのモチベーションになったのでないでしょうか。今回初めて台湾への海外研修を行い、現地のことが分からないままの研修計画を進めていきましたが、多くの人たちのおかげで良い研修になったと感じます。事後アンケートでは研修への満足度は100%であり、生徒達は満足のいく研修であったのではないでしょうか。今後、改善するべきところは改善し、より海外研修を発展させていきたいと思います。

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第12回高校・高専気象観測機器コンテスト最終選考会へ行ってきました。

12/16(土)に千葉県船橋市で行われた、「第12回高校・高専気象観測機器コンテスト」の最終選考会に参加してきました。
会場は船橋港に係留されている「SHIRASE5002」(退役した南極観測船初代しらせ)のオーロラホール(元ヘリ格納庫)です。
参加したのは「電磁誘導を用いた波高観測装置の開発」と「レンズフードを用いた場所と時間による光害の影響の観測」をテーマにしている2班です。
残念ながら入賞とはいきませんでしたが、県外の高校・高専生が取り組んでいる内容に驚きながらもたくさん交流ができました。
この最終審査で色々な先生方からアドバイス等をいただいたので、今後に生かしてほしいです。

第12回「高校・高専気象観測機器コンテスト」最終選考会パンフ_.pdf
第12回「高校・高専気象観測機器コンテスト」最終選考会_Youtube
※1:52:30頃より城南高校2チームのショートプレゼン

 

  

  

  

                      

 

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SSH台湾海外研修4日目

SSH台湾海外研修4日目です。本日は午前中に国立故宮博物院で研修、午後から金瓜石周辺のフィールドワーク並びに黄金博物館での研修です。

故宮博物院では中国4000年の歴史を感じることができる歴代皇帝の至宝が収蔵されています。歴史を体感すると共に、象牙や翡翠を用いて詳細な加工がなされている作品を見ると、物作りにおける技術の素晴らしさを感じることができます。また、身近に利用されていた青銅器や釉薬により装飾を施された陶磁器の美しさに見惚れてしまいます。音声ガイドの解説のもと、研修を行いました。

午後からは場所を移し、金瓜石周辺にやってきました。金瓜石周辺は北東からの強い季節風と開鉱、土壌の性質変化の影響により一部植生が破壊されておりながら、亜熱帯性多雨林とともに温帯の植生を持つ特徴的な場所になります。また、台湾はフィリピン海プレートとユーラシアプレートが複雑に衝突するところに位置し、多くの鉱床が存在し、金や銅の採掘が盛んであった場所です。初めに、植生が破壊された場合、どのような植生になるのかや、亜熱帯多雨林に特徴的な着生植物の説明を行いました。その後、黄金博物館で台湾の特徴的な地形や鉱床や鉱石の説明を行いました。

 

その後、夕食は九份周辺でとり、幻想的な夜の雰囲気を楽しみながら本日の研修を終えました。研修は本日にて終了です。無事に4日間の研修を終え、体調不良者もなく無事に研修を進めることができてホッとしています。何事もなく、無事に明日帰りたいと思います。

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SSH台湾海外研修3日目

いよいよ台湾研修3日目です。本日は午前中は私立君毅高級中学校との交流、午後は国立陽明交通大学での授業です。

8:30に私立君毅高級中学に到着しました。到着後、君毅高級中学の教員生徒に家長會(保護者会)代表者も加わった歓迎会が行われました。歓迎会では君毅高級中学の校長先生と本校の秋山教頭先生が挨拶し、お土産の交換等を行い、生徒同士交流しました。

 その後、ダンス教室に移動し、課題解決型ワークショップ(ペーパータワーを作る)を行いました。最初はアイスブレーキングを行い、城南高校と竹南高級中学の生徒同士でグループを作りました。このワークショップはA4用紙20枚でどれだけ高いタワーを作れるかのワークショップです。まず、グループで5分のミーティングを行い、5分間でタワーを作りました。その後、再びより高いタワーを作るにはどうするか5分のミーティングを行い、5分間でタワーを作りました。文化や言語や違う生徒同士どうすればコミュニケーションを取り、PDCAサイクルを回せるか、創意工夫しながら取り組んでいました。

 

次はロボット教室に移動し、ロボット工学に関する授業を英語で受講しました。ロボット工学の授業を担当したいただいた林玉潔先生は、アメリカでロボット工学を学ばれ、ロボット工学と英語に精通されております。また、君毅高級中学校のロボットコースはロボット相撲の世界大会で入賞している実力の持ち主です。初めに、虎のロボットを見せてもらい、その後ボールを入れるロボットを動かしました。ロボットのプログラミング等説明していただき、最後にロボット相撲を行いました。林玉潔先生の英語が非常に分かりやすくロボット工学についての理解が進みました。また、君毅高級中学校の生徒のロボット工学についての学習が進んでいることに驚きました。

 

午後からは、国立陽明交通大学に移動しました。国立陽明交通大学は台湾のトップ大学の1つです。藪下篤先生の講義を英語で受講しました。藪下篤先生は東京大学で博士課程を終えられ、その後国立陽明交通大学で研究を続けられています。初めは、先生がどのように研究者としての道を歩んでこられたかのお話をしていただき、グローバルに活躍する研究者に必要な資質能力について理解しました。その後「パルス波を用いたタンパク質の構造解析」について、説明していただきました。事前にキーワードをいただいており、事前学習していたこともあり、理解が進みやすかったです。波長の長い光を用いることで非常に短いパルス波を作り出すことができ、それにより、タンパク質の構造変化が時系列に分析できるとの内容でした。今後発展していく光を用いた分析についての内容であり、非常に興味深かったです。その後、藪下先生の研究室の大学院生と話をしました。女性の研究者であり、「台湾は半導体産業など理系の就職先が多く、理解分野に進む女性が多い」との話が印象に残っています。国を上げて、理系分野の産業を発展させていると思いました。

 

夜には夕食を兼ねて、致理科技大学日本語学科の学生さん達と一緒に「国定古跡」龍山寺とその近くの夜市に出かけました。見るものすべてが面白く、生徒達は現地大学生との交流を行い、非常に有意義な時間になったのではないでしょうか。

いよいよ研修も明日で最終日となります。海外での有意義な学びとなるよう、サポートしていきたいと思います。

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SSH台湾海外研修2日目

12月12日、いよいよ台湾研修2日目です。本日から3日間の研修が始まります。本日は国立竹南高級中学校との交流です。朝食を済ませ、8時30分に国立竹南高級中学校に到着し、校長先生始め多くの先生方や今回交流していただく205HRの生徒40人からお迎えを受けました。

まず、図書館2階に移動して、歓迎会が行われました。2人の生徒がしっかりとした日本語で司会進行をしてくれました。歓迎会では、竹南高級中学の呂淑美校長先生と城南高校の秋山教頭先生がそれぞれ挨拶をし、お土産の交換を行いました。最後は生徒同士、自由に交流を行いました。竹南高級中学の素晴らしいおもてなしに感動しました。

 

その後2つの教室に分かれて、本校生徒主体の英語での理科実験(Science Experiment)を行いました。内容は「逆さ振り子(inverted pendulum)による共振と長周期地震動のモデル」と「ギムネマ茶とミラクルフルーツを使った味覚の不思議実験(How tastes works)」を行いました。パワーポイントを使い英語で説明しながら、丁寧に実験を進めることができました。

 

その後、休憩を挟み、課題研究の英語発表を行いました。分かりやすく発表できるよう十分に準備してきました。生徒達はしっかりと発表し、英語での質疑応答にも丁寧に対応していました。この課題研究の英語発表に対し、応用数理科はどのように発表すれば内容が伝わるのか、難しい内容をどのように簡単に伝えることができるか工夫してきました。普通科ではこの発表の機会を通じて、すべての班で追加の検証実験を行い、考察まで進めました。応用数理科、普通科共に、英語力の向上のみならず、表現する力や探究する力の向上にとって、非常によい機会になったと感じました。

 

昼食は生徒同士一緒に取り、食後は一緒にグランドにて遊ぶ姿が見られました。スムーズにコミュニケーションがとれていると感じ、嬉しくなりました。教員達は、国立竹南高級中学内を案内していただき、理科実験棟などを見学させていただきました。次年度は合同実験等ができればと思いました。

 

午後からは交流が行われ、英語での手紙の交換を行ったり、呂淑美校長先生がサインしていただいた交流証書をいただいたりしました。その後、古い町並みが保存されている蘆竹湳を竹南高級中学生徒と一緒に訪れ、町並みを見ると共に、白黒写真の現像を一緒に行いました。明日交流する君毅高級中学校の先生と生徒も来てくれており、明日の交流も楽しみになりました。

なお、今回の竹南高級中学との交流は「海を越えた交流」というタイトルで、台湾版Yahoo!NEWSに掲載されました。多くのおもてなしに感謝します。

https://ynews.page.link/WhJTQ?soc_src=community&soc_trk=

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SSH台湾海外研修1日目

参加生徒31名 教員3名で4泊5日の台湾研修に出発します。事前学習や事前交流を行い、良い研修になるように取り組んできました。いよいよ出発です。

まず、8時30分に本校大会議室に集合し、結団式を行いました。始めに、三幷校長先生から「多くのことを経験し、見聞を広げて欲しい」との挨拶をしていただきました。また、208HR西口舞さんが代表で、「自ら学ぶ姿勢を持ち、何事にも主体的に取り組んできます」との宣言をしてくれました。

結団式の後、バスで関西国際空港まで移動し、無事出国、予定通り桃園国際空港に到着しました。苗栗市のホテルに到着したのは現地時間の18時30分(日本時間19時30分)。長距離の移動で少し疲労がありますが、いよいよ明日は竹南高級中学校との交流、英語での課題研究の発表並びに理科実験があります。準備してきた成果が出せるように頑張りたいと思います。

西口舞さんが代表で挨拶してくれました     いよいよ出国します      苗栗市のホテルはとてもきれいです

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Science Introduction(SI) 【基礎実験(物理)】

【基礎実験(物理・地学)】11月10日(金)11月24日(金)5限目

【物理分野】自由落下による加速度の測定

 

物理分野の2回目では、自由落下による加速度の測定を行いました。はじめに加速度や速度について復習し、何を測定すれば加速度を計算することができるのかを学びました。実験では、磁気テープに取り付けたおもりを自由落下させ、運動の様子を記録タイマーで記録しました。おもりを落とす前には、どのように落とせばうまく自由落下するのかを考えるようすも見受けられました。測定したデータは、一度、電卓を使用して生徒自身が加速度の計算を行いました。その後、表計算ソフトを用いた解析を行い、計算結果との比較も行いました。実験の結果は、実際の重力加速度の数値と大きく離れた班もありましたが、違いは何が原因なのかやどのように実験をすれば実際の数値に近づくのかなど、考察をするよい機会になったと感じています。

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