第3回天体観測会in城南

 12月22日(金)終業式を迎えた日の夕方、本校の北側駐車場にて天体観測会を実施しました。昼過ぎまでは曇天で雲が厚く垂れ込めたり小雨が降ったりでしたが、日没の頃に少しずつ雲が切れて、南空の高い位置に半月を少し過ぎた月が昇っていました。風はほとんどありませんが、気温が急下降して寒くなりました。そこで、まずは校内にて本日見える星座や天体の説明、太陽系の惑星の話などをしました。一方で、その間に本校生たちが望遠鏡のセッティングをしました。

 しばらくして準備が整ったので観測を始めました。冷え冷えとした感じの月面にはクレーターが見えました。「海」と呼ばれる暗くて平坦な部分との境目に、大きな穴ぼこがいくつも重なっています。カタリナ・キリウス・テオフィルスと名付けられています。ティコというクレーターから光条という光の筋が少し見えていました。

 木星も見頃でした。イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストのガリレオ衛星4個がうまく離れて見えました。何となく赤っぽいイオは、木星の潮汐力で地殻がひずむため摩擦熱で融解した硫黄が噴出しています。地球以外で活火山が見つかった初めての例です。逆に白っぽいエウロパは表面が氷で覆われていますが、内部には融解した水つまり海が広がっているのではないかと考えられています。生命がいるかもしれません。そういう思いをはせながら、いつの間にか時間が経っていました。

 参加された小学生や中学生、保護者の方々も次々と望遠鏡をのぞいていました。スマホで画像を撮っている人もいました。木星のリングが見えないかと聞かれましたが、すみませんがこの望遠鏡の倍率では無理ですと笑っていました。冬空はとても澄んでいて夏よりも星がよく見えます。東空にオリオン座が昇ってきました。爆発するかもと話題になったベテルギウスや青白いリゲル、オリオンのベルトの位置にある小三つ星の下に、ボォ~と光るオリオン大星雲などが見えました。

 しかし、残念ながら観測会はここまでです。手がかじかんで戸外にいられるのも限界です。名残惜しくありましたが、これでお開きと致しました。参加された皆様方、ありがとうございました。スタッフの生徒諸君もご苦労様でした。アンケートでは良かった、また観測会をして欲しいといった要望が多く寄せられました。また機会を設けるので楽しみに待っていて下さい。