平成30年度

第75回科学経験発表会報告

 10月28日(日)、徳島県教育会館にて開催された第75回科学経験発表会・高等学校の部に、現在課題研究に取り組んでいる本校の応用数理科2年生から4つの研究班が参加しました。どの班も校外での発表会は初めてでしたが、現在までの研究の成果をうまくプレゼンすることができました。今回の発表で貴重な発表経験を積むことができ、審査委員や引率の先生方から様々な質疑やアドバイスをいただくことができました。最後に鳴門教育大学の早藤先生から講評をいただきました。ご指摘いただいたのは次の4点です。
○新規研究は先行研究の内容がどこまで明らかになっているのか?
○研究の動機と自ら取り組む仮説の設定は妥当か?(実施期間内に解決可能か?)
○目的(課題)を達成するための妥当な方法が設定されているか?
○グラフ及び表の表現に仕方が適切か?
 最後に「結論を急がないで、現状の事実から言い切れる内容を大事に研究を進めて欲しい。結果から新たに導き出される仮説の妥当性を高めながら、研究を進めて欲しい。」とエールをいただきました。ぜひ今後の研究や発表会に生かしていきたいと思います。
【発表会の結果】
特選/最優秀賞 「紫外可視分光光度計の改良と可搬性を持った分光機器製作」
特選 「江川湧水について」
   「グラスハープの振動数の変化」
入選 「文化の森総合公園における地表性甲虫の種類と分布」

小学生対象理科実験教室の報告

 10月8日(月)体育の日,13時~16時30分に本校3~4F理科棟及び目的ホール,エレベータホールにて,今年で6回目となる「小学生対象理科実験教室」を開催しました。
 今年度は,3連休の最終日に実施したところ、徳島市内とその周辺から過去最高の参加者数となる小学校333名を含む674名がご来校され,保護者や幼児の皆さんも含めて実験教室にご参加くださいました。
 応用数理科1年生全員で13のブースを展開し,来校してくださった小学生(と弟や妹さんの幼児)の皆さんに様々なテーマで理科に親しんでいただきました。今年で3年目となるラリーポイントもおこない,楽しんでいただけたと思います。また,運営した生徒も楽しんでブース運営ができ、大変忙しい3時間で疲れも出ましたが、来年もやってみたいと言っておりました。
 予想以上の方が来校され,多くの待ち時間を要したブースもでき,終了時間を延長するなど,ご迷惑をおかけしましたが,来年もお越しいただいた皆さんにもっと楽しんでいただけるよう、工夫していきたいと思います。ご来校いただいた皆様、本当にありがとうございました。

SSH研究成果発表会開催

 9月22日(土)12:20~16:30、本校大会議室および多目的ホールにて、本校応用数理科120名を含む約200名が参加のもとSSH研究成果発表会が開催されました。主な内容は以下のとおりです。
(1)実践及び成果報告(SSH事務局)
   SSHアメリカ研修報告(口頭:参加生徒代表)
(2)生徒課題研究口頭発表(3年生:物化生地分野計4件)
(3)2年生課題研究ショートショートプレゼンテーション(13件)
(4)生徒課題研究ポスター発表(3年生:11件)
   生徒課題研究ポスター中間発表(2年生:13件)
 SSHアメリカ研修ポスター発表(参加生徒代表2グループ)
(5)指導講評(参加者による協議・意見交換など)

 SSH研究成果発表会では、応用数理科3年生が課題研究の最終発表、2年生が課題研究の中間発表をおこない、1年生は今後の研究に生かすため参加しました。また本校SSH運営指導委員の先生方、徳島県教育委員会や徳島県立総合教育センターの方々、県内中学高校教育関係者、県内中学生・高校生、応用数理科生徒保護者、本校普通科の参加希望生徒および保護者も対象として幅広く案内し、生徒の司会・運営でSSHの取り組みについて発表しました。今年度は特に中学生の参加が多く、本日の発表会が進路選択の参考になったことと思います。
 本校応用数理科の生徒にとっては、研究発表の方法や、発表会運営について貴重な経験となりました。保護者の方々や中学生の皆さんに自分たちの取組を紹介する好機ともなりました。3年生は高校での口頭・ポスター発表を行うのはこれが最後となります。この経験が今後に活かされることを期待します。
 また、ご指導の先生方や参加された方々からは、生徒の課題研究(特に2年生の中間発表に対して)や本校のSSH事業全般について、様々なご質問、ご意見やご助言を賜りました。いただいたご意見・ご助言は今後の課題研究やSSH事業にぜひ活かしていきたいと思います。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。

107HR自由研究発表会の開催

 9月14日(金)午後の3時間を使って、夏期休業中の課題であった自由研究の発表会が開催されました。今年度は、研究を物理・地学分野、化学・生物分野に分け、2教室での発表4分・質疑2分の口頭発表をおこないました。ほとんどの生徒がパワーポイントを用いての発表が初めてであり、スライドの作り方もまだまだの点が見受けられましたが、各自趣向を凝らした研究がされており、生徒からも活発な質疑があり、今後の課題研究に発展できそうな研究もありました。探究活動のスキル向上につながる第一歩になったと思います。

J-Linkツアーin関西(応用数理科2年生)

 応用数理科2年生は8月10日(金)に、午前中は高輝度光科学研究センター、午後は神戸大学で研修を行いました。
 高輝度光科学研究センター(SPring-8&SACLA)では、はじめにX線自由電子レーザー施設であるSACLA(SPring-8 Angstrom Compact free electron LAser)の実験研究棟で、技術者の方から施設の概要をDVDと講義で学び、実験ブースを見学しながらレクチャーを受けました。その後、この日は施設が休止中だったため、普段は入れない放射線管理区域内の実験ホールを見学させていただきました。今回初めてSAKURAの加速器棟に入ることができ、400mのビームラインに沿って歩くことができました。次にSPring-8(Super Photon ring 8 GeV)に移動し、一周1400m超の実験ホールを約1/4周しました。光合成触媒タンパク質構造を世界で初めて解析したビームライン(BL)、小惑星イトカワの微粒子分析を行ったBL、和歌山毒物カレー事件のヒ素解析が行われたBLなど最先端の研究の一端を体感することができました。
 神戸大学では、生徒各自の進路志望等により、工学部・農学部・法学部のオープンキャンパスに参加したり、各研究室の催し物を見学しました。

J-Linkツアーin関西(応用数理科1年生)

 応用数理科1年生は8月6日(月)に神戸ポートアイランドでの県外研修を行いました。
☆理化学研究所生命機能科学研究センター(BDR)
 生命機能科学センターは、生命システム研究センター・多細胞システム形成研究センター・ライフサイエンス技術基盤研究センターを前進とする今年4月に発足した理研の新しいセンターです。生命科学に関する最先端研究を行っており、様々な研究分野の研究者が国内外から集まっています。
 事前に「セントラルドグマ」及び「幹細胞」についてのレポートと2つ以上の質問の事前提出が義務付けられており、参加者は事前研修をし見学に臨みました。最初にBDRサイエンス・コミュニケーターの高橋さんから、「CBDについて」、事前学習してきた「セントラルドグマ」と「幹細胞」についてのお話があり、それから「iPS細胞」に関するお話やCBDの最近の研究成果、事前にお送りした質問内容へのお答えをいただきました。その後、展示室と模擬実験室を2つの班に分かれて見学させていただきました。生命科学や医学に興味関心をかき立てられる研修ができました

☆理化学研究所 計算科学研究機構(スーパーコンピュータ京)
 有名なスーパーコンピュータ「京」を運用している施設です。こちらも今年初めて訪問しました。「京」のある計算機棟に、L字型に接する研究棟の5,6階の間にある階段状の見学者ホールで、建物の耐震構造、計算科学研究機構の役割、スーパーコンピュータとは、「京」の特徴、スパコンが何に利用されるのか、スパコンの進歩とポスト「京」について、「京」でどんな研究が行われているか、といったお話がありました。ご説明の後、正面スクリーンが上がると、筐体がずらっと並んだ「京」本体が姿を現しました。有名な施設を目の当たりにして、みんな興奮気味でした。そして「京」の本体やステータスを示すモニター画面を見ながら質疑応答が行われました。熱心な生徒は出発ぎりぎりの時間まで質問をしていました。

   
   

☆甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科
 甲南大学フロンティアサイエンス学部生命化学科では、西方敬人教授より前半は講義、後半は演習(実験)をしていただきました。前半は、「細胞とは?細胞を調べてヒトを健康にする!」をテーマに、免疫を関係するマクロファージを中心にご教授いただきました。後半は「見てみよう・持って帰ろう自分の細胞」をテーマに、5人の院生・学部生TAの皆さんのご指導の下、口腔粘膜上皮細胞を染色し、固定する実験を体験させていただきました。ご指導くださった藤井先生を初め、お世話をいただいた学生や事務室の皆さんに、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

   
   
   

第20回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会参加

 8月16日(木)・17日(金)、佐賀市文化会館で実施された第20回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会に,本校から「ギター弦の基本振動と含まれる倍音の関係」を研究した3年生4名が参加しました。
 初日は,ステージ発表のリハーサルと審査を含む67グループのポスター発表(物理分野13グループ・化学分野19グループ・生物分野10グループ・地学分野6グループ・数学分野9グループ)がありました。審査については発表4分・質疑4分とかなり短く,研究を要点をまとめ,質疑にも簡潔に答えました。また発表は2交代制であったため,発表をおこなっていない時には他校の独創性の高い研究や実験・考察を聞いて質疑をおこない,アドバイスシートを提出するなど有意義なひとときを過ごしました。その後佐賀県教育会館に会場を移し,生徒交流会に参加しました。趣向もこらされており,生徒も楽しめたようです。
 2日目は各県を代表する16グループのステージ発表があり,それぞれ発表10分・質疑5分で実施されました。講評でもありましたが,会場の高校生から活発な質疑があり,今後の大学生活や探究活動に大きな指針をいただきました。
 残念ながら,ポスター発表・ステージ発表で受賞することはできませんでしたが,参加生徒にとっては非常に貴重な経験ができました。現2年生は次期山口大会に向け研究を進めていきます

 

全国総合文化祭参加

8月6~9日まで長野県で開かれた第42回全国高等学校総合文化祭に参加しました。

研究発表(4部門)とポスター(パネル)発表に分かれて,全国から集まった高校生達が自分達の研究を発表しました。熱心に研究に取り組んできたことがよくわかる発表ばかりで,非常に聞き応えがありました。

本校はポスター発表の徳島県代表として,「レチノイン酸がプラナリアの頭部再生に与える影響について」というテーマで,2日間にかけて発表を行いました。ポスターでは37の発表があり,青森県から沖縄県まで出展し,地域に根ざしたユニークなものも多く,大いに盛り上がりました。本校の発表にも,多くの高校生・先生方が興味をもって聞きに来て下さり,数々の質問を頂き大変勉強になりました。

2日目の巡検研修では八島湿原の木道を歩き,高山植物の観察を行いました。台風が近づいてきたせいで,あいにくの天気だったため,本来のコースを短縮した研修となってしまいました。シシウドの花が雨に打たれて瑞々しく咲いており,天気であればさぞ美しい光景だったろうと思いました。

3日目は信州大学理学部理学科物質循環学コースの鈴木啓助教授による「北アルプスの雪氷から考える地球環境」と題した講演の後,生徒交流会が行われました。他県の生徒とチームを作り,地元に関するクイズで競いあい,交流を深めることができました。次年度開催の佐賀県のスタッフからのPRもあり,会場は笑いに包まれました。今回の大会では,残念ながら入選は果たせませんでしたが,他県の高校生との親睦も図れ,非常に思い出に残る大会となりました。

この場をお借りして,研究のご指導をして下さいました徳島大学の渡部稔先生,長野県のスタッフの皆様方にお礼を申し上げます。大変ありがとうございました。

平成30年度SSH生徒研究発表会

8月8日(水曜日)9日(木曜日)神戸国際展示場にて平成30年度SSH生徒研究発表会が開催され、本校から応用数理科3年5名が参加しました。8月7日の前日準備からポスター発表のブースに、和三盆に関する研究の展示を行いました。発表だけでなく、他校の発表を見て評価したり、外国からの参加者のブースで国際交流もしたりできました。また、秋山仁先生の講演や代表6校による口頭発表も参考になりました。

夢化学21参加

7/28(土曜日)に徳島大学常三島キャンパスで、日本化学会中四国支部の行事である「夢化学21」の実験講座に、科学部化学班と応用数理科・普通科の希望者が参加しました。開会行事の後、牛乳の中のカルシウムの定量(キレート滴定)・牛乳からチーズを作り生分解性プラスチックにする・髪の毛の鉛の濃度を原子吸光分析で測定するといった3つのテーマの班に分かれました。実験室や研究室で、先生方や学生の皆様と楽しく会話しながらも、分析実験の前処理などについても丁寧に指導していただけました。応用理数コースを中心とした理工学部の説明もあり進路の勉強にもなりました。