令和5年度活動内容

令和5年度徳島科学技術大賞 こども科学者部門 表彰式

令和5年10月21日 徳島科学技術大賞の表彰式がときわホールにて行われました。

この賞は県内外で優秀な成績を収めた研究グループに送られるものです。本校から2グループが徳島科学技術大賞 こども科学者部門に入賞しました。

1グループは第25回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会でポスター発表部門で最優秀となったこと、もう1グループは、科学経験発表会で最優秀かつ徳島県SSH生徒研究合同発表会で優良賞となったことが評価されました。

入賞したグループと研究内容は以下の通りです。

「ウズムシの摂食行動に必要な器官の研究」  池田 あやみ 上野 佳那子

「甲虫目を主とした跗節による分類 ~並びに跗節腹面に生える毛の生態的意義~」

立石 桃 林 心羽  藤原 由望 堀北 明李

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海部刀班による金属学会ポスターセッション発表

 9月26日(火)の午後、本校においてオンラインによるポスター発表を行いました。金属学会から毎年学会案内が届いていましたが、今回が初めての参加となりました。ちょうど海部刀班が砂鉄と玉鋼の成分分析をしていて、その結果が先日まとまったところでした。そこで、この機会に金属関係の学会での発表にこぎつけました。

 発表は14時から前半の班が始まりました。自分たちは後半だったので、他校がどのように発表しているのか見ていました。ポスターではなくパワポを用いている学校もあって少し驚きましたが、焦らずにそのときを待ちました。15時半から後半が始まりました。新参だからかそれともテーマが響かなかったのか、わずか4校しかのぞきに来ていただけませんでした。しかし、生徒たちはいつもと同じように説明をして質疑応答にもきちんと受け答えをしていました。他校や大学の先生との話は大変貴重なものでした。

 残念ながら入賞はできませんでしたが、いただいたご意見を取り入れてより一層の研究活動に邁進します。ご覧になってくださった皆様方、ありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。

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電子顕微鏡操作実習

 8月から9月にかけて、課題研究の海部刀班が神戸市立工業高等専門学校を訪ねました。研究を進めるに当たって元素分析の必要が生じたため、こちらの機器をお借りして分析をするためです。今回も走査型電子顕微鏡(SEM)でした。電子線が試料に当たると跳ね返り、それを受け止めて元素を特定するものです。

 初めてこれに参加した生徒もいて、興味津々で画像に見入っていました。また、砂鉄や玉鋼の分析結果が出るとその数値から様々な意見が出ました。まだまだ半人前ですが、ひとかどの研究者を目指して頑張っています。機器を使わせてくださった神戸市立工業高等専門学校の方に御礼申し上げます。

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ジャパンハート が運営するミャンマーの療育施設Dream Train とのオンライン実験教室(物理分野)の実施

10月5日(木)18:30~(現地時間15:30~)本校化学室にて、ジャパンハート が運営するミャンマーの療育施設Dream Train とのオンライン実験教室(物理分野)が実施されました。

今回は物理分野として、「分光器を作成しよう」を実施しました。これは、今まで本校がコロナ禍において、培ってきたオンライン中学生対象理科実験教室の手法を生かしたものです。まず、分光器を作成しました。そして自然光を分光器にて観察し、光が分散される様子を確認しました。その後、蛍光灯の光を見て、自然光とは違うところに気づいてもらいました。合わせて虹についてや蛍光灯の光の説明などを本校生徒が行いました。

質疑応答の際には、Dream Train の子供達から活発に質問が出ており、本校生徒がしっかりと質問に答えていました。オンライン実験教室が終わった後も、Dream Train の子供達は分光器を使って、様々な光を見ていたそうです。この取り組みの目標である、本校が培ってきた手法により多くの地域で理科教育を推進すること、本校生徒のプレゼンテーション能力向上や多様な視点の獲得による個性を尊重する力、さらに協働力の向上に向かえていると感じました。これからもオンラインの良さをしっかりと生かしながら、活動を進めていきたいと思います。

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SSH海外台湾研修 事前研修会

9月29日(金)徳島大学大学院社会産業理工学研究部教授 村上敬一先生をお招きして、12月に実施予定のSSH海外台湾研修 事前研修会を行いました。

村上先生から「国際交流で感じて欲しいこと」として、国名が中華民国、台湾、チャイニーズタイペイと複数の名称を持つ台湾の生徒達とふれ合うことで、今までになかった複数の視点を持って欲しいとのお話をしていただきました。台湾のパスポートには、複数の台湾の名称が書かれていることや、台湾から海外へ行くときは出国とは言わずに出境ということなど、我々にはない歴史・文化について説明していただきました。また台湾ドルを実際に見せていただいての説明など、興味深く、分かりやすくお話をしていただきました。さらに、多様な文化に対する柔軟性と個性の尊重=「インクルーシブ社会」の実現について、今回の海外研修を通して学んで欲しいとのことでした。

より学びの深い海外研修となるよう、今後も事前研修に取り組んでいきます。

 

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応用数理科1年生自由研究発表会

9月29日(金)夏休みの宿題であった自由研究の発表会を地学室と物理室に分かれて行いました。

日焼け止めが付いたまま洗濯してしまい、それが洗剤成分と反応し赤色となりお母さんが驚いたことから、日焼け止めと洗剤の関係について研究したり、ある植物が土壌中のpHの違いにより生育が違うことを文献で見て、そこから検証実験を行ったりと、身近な現象に疑問を持ち、検証を行っていました。

実験を行い、定量し、比較する手法については、まだまだ十分ではないですが、身近な現象に疑問を持ち、研究に向かう姿勢は十分見られました。また、パワーポイントによるスライドの作成もある程度できていました。今後はスライドの見やすさやグラフや表の効果的な示し方など、自分の意見や考え方を効果的に伝える手法を学んで欲しいと思います。2年生の「理数探究」での課題研究へ発展していって欲しいと思います。

なお、自由研究のスライドは模造紙に貼り、文化祭にて展示を行いました。

 

 

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令和5年度SSH研究成果発表会について

9月22日午後 令和5年度徳島県立城南高等学校SSH研究成果発表会が本校大会議室、体育館等で行われました。

徳島県教育委員会からは藤本智美 統括指導主事はじめ5名の先生方、本校運営指導委員2名の先生方、富岡西高校、城北高校6名の先生方にお越しいただきました。

最初に事業報告を行いました。その後、体育館で行われている2年生普通科「未来探Q」101本、応用数理科「理数探究」9本(中間発表)、3年生応用数理科「課題研究」11本のポスター発表を見ていただきました。今年度2年生普通科では、今年度より学問分野別の課題研究を実施しており、理科教員による実験の実施も行っています。ポスター発表を見ていただいた後、大会議室にて、3年生の代表3グループによる課題研究の口頭発表を見ていただきました。

全体会の後は、情報交換会が実施されました。運営指導委員や徳島県教育委員会の方々にも残っていただき、活発な情報交換が行われました。

運営指導委員の方々からは、3年生応用数理科の課題研究について、時間がたつにつれ、研究が進んでおり、非常に興味深く面白かったとの意見をいただきました。実験結果の考察から次の検証実験に繫げている点が評価されました。また、2年生普通科の課題研究については、テーマ設定はとても面白いものが多いが、検証方法を工夫する必要があるとの意見をいただきました。これらの意見を参考にさせていただき、実験への見直しや、アンケート結果に数学的な統計処理を用いるなど、検証方法の見直しを行っていきます。

生徒の主体的な学びを進められるよう、検証を繰り返しながら、計画を進めていきたいです。

研究成果発表にお越しいただいた方々、本当にありがとうございました。

今回発表した研究要旨、ならびに口頭発表のスライドを以下に載せておきます。

9.22発表要旨一覧.pdfウズムシの摂食行動.pdfストリングラフィの波の特性.pdf跗節による分類と跗節腹面の毛の生態的意義.pdf

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課題研究 マイクロプラスチック班 京都大学研修

8月8日(火)京都大学 地球環境学堂 田中周平准教授の研究室に魚類の消化管内に存在するマイクロプラスチックの検出法を教わりに行きました。

本校の課題研究で、魚類の消化管に取り込まれたプラスチックを調査している班がいます。この班では、今まで田中先生の論文を基に実験を行っていましたが、論文だけでは十分に手法が分からず、夏休みを利用して研究室を訪問させていただきました。我々が行っている実験では、強塩基で生物の有機物(消化管)を溶かし,残った物質がプラスチックかどうか染色して調べています。京都大学 田中先生の研究室では赤外分光光度計(FTIR)を利用し、プラスチックかどうか調べることができます。非常に高価な機械ですが、我々の処理済みのものに対し、赤外分光光度計(FTIR)を使わしていただき、プラスチックかどうか調べさせてもらいました。結果、我々の処理では、損傷が激しく、はっきりとプラスチックを検出することはできませんでしたが、処理方法や赤外分光光度計(FTIR)の仕組みなど、多くの学びがありました。また、研究室内の多くの実験機器や行っている研究について説明していただき、大変興味深かったです。田中先生の「機器の使い方が分からなくても実際に触って覚えよう」という言葉が印象に残っています。経験に勝るものはないと言いますが、一流の方は常にその姿勢であると感じました。

これからも、生徒達の研究を推進していくために、多くの経験を与えていきたいです。

消化管を溶かした残りを調べます  赤外分光光度計(FTIR)について教わっています 様々な環境に存在したプラスチック

  

  赤外分光光度計(FTIR)を使っています          時計台の前で記念撮影

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第2回天体観測会in城南

 8月22日(火)午後6時より、本校大会議室並びに北駐車場にて行いました。薄雲がかかってコンディションは余り良くないですが、月や星が見えるのでそのまま実施にこぎ着けました。まず、大会議室で生徒有志によるスライドショーをしました。旧の七夕に当たるというので、夏の大三角をつくる星座についてギリシャ神話に関する説明をしました。次に、これも生徒が作った星座しおりを配ったり、石鉄隕石にも含まれるというペリドット(かんらん石)を黒砂から探したりしました。

 午後7時を過ぎると空がすっかり暗くなっていました。望遠鏡4台をセットして月や星を見ていきました。月齢5くらいなので細いながらもクレーターが見えました。天頂付近に大三角も見えて順番に☆を視野に入れました。圧巻ははくちょう座のくちばしにある二重星です。黄色と青色の星が回っています。アルビレオといいます。とてもきれいでした。

 楽しい時間は瞬く間に過ぎ、特別延長時間も超えてしまいました。こうして様々な体験をすることができました。来校された児童生徒並びに保護者の方々、いかがだったでしょうか。また、スタッフとして動いた生徒諸君、たいへんお疲れ様でした。次回は12月頃を予定しています。またどうぞお越し下さい。

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