2014年7月の記事一覧

理科・実験 園瀬川総合科学調査

 7月16日(水)午後、応用数理科1年生40名は、毎年恒例の園瀬川総合科学調査を行いました。園瀬川は本校の校歌で歌われている川です。この日は梅雨明けしたような晴天で、活動時は手元の温度計で33℃を超えていましたが、水温24℃ぐらいの川の流れに足を浸しての調査だったので、それほど暑くは感じませんでした。
 参加生徒は上流・中流・下流に分かれ、それぞれの地点でパックテストによる6種類の化学分析(pH、COD、アンモニア、亜硝酸、硝酸、リン酸)、水温や流速の計測、水生生物(水質指標生物)の採集などを行いました。 その他、魚類やエビ・カニ・イモリなどを捕らえましたが、それらは生物教室の水槽に放ちました。

☆上流

☆中流

☆下流

お知らせ evaluation speech

 応用数理科の学校設定科目Science Englishの授業では,ネイティブ及び英語科の先生方のレクチャー,そして簡単なTopicについて各自で英文を考え,それを暗記し,マンツーマンやグループでお互いに発表し合うことなどを通し,発表の姿勢・適切なジェスチャー・視線の配り方・声の大きさや強調など,効果的な英語スピーチに関する様々な項目を体験的に学びました。
 先日行われた1,2年生の“evaluation speech”ではみんなの前で,各自のスピーチを披露し,同時にTravis先生・Wood先生による評価と講評を実施しました。英語弁論大会の経験者,“ミニTED”と言えるような優れたスピーチを披露する者,度胸だけはあって聴き手を笑わせた者,普段の英語科目は苦手な者など,生徒の状況は様々でしたが,みんな自分なりに精一杯のパフォーマンスを披露してくれました。Travis先生・Wood両先生も手応えを感じているようでした。「課題研究の英語発表」というゴールに向けて,今後も頑張っていきます。

応用数理科3年 高大連携講座(徳島大学・三好先生)

 7月1日(火)午後,応用数理科3年生は,班別に高大連携講座を行いました。化学班17人は,徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部教授の三好德和先生のご指導の下,「色の変化を考えよう〜様々な無機イオンの反応を学ぼう〜」という内容での実験講座を受講しました。
 講座では,銀,銅,ニッケル,鉄,マンガンのイオン反応を例に,沈殿や錯イオンの生成や色の変化を確認し,化学平衡の移動についても学びました。
 平常の授業では進度の関係でまだ実験をしていない分野ということもあり,色が変化したり,沈殿が生成したり消失したりすると,思わず歓声が上がるほどの盛り上がりを見せました。

 銀イオンの実験では,生じた沈殿にさらに試薬を加えて反応させて,反応の可逆性を確認し,化学平衡の移動の観点から解説してくださいました。普段の授業では,沈殿が生成することだけを確認して終わってしまうところです。そこからさらにいろいろな変化を起こすことで,化学で学ぶさまざまな理論が典型的な例だけではなく,あらゆるところに関連していることを示す,奥の深い実験でした。生徒たちも,三好先生が矢継ぎ早に繰り出す質問にたじたじといった感じでしたが,全く別の分野の知識が関係しているとは思いもよらなかったはずで,教員にとっては,普段の授業の展開に貴重な示唆をいただいたように思います。
 マンガンを用いた実験では,「高校入試に出てくる反応です」といいつつも,過酸化水素の酸化剤としての働きと還元剤としての働きがpHによって変わってくること,反応速度と触媒が大きく関係していること,いずれも高校化学の内容を鮮やかな実験で示してくださいました。
 実験後には,大学入試に向けての勉強で留意すべきことや,大学入試の出題者の考え方についてのお話を伺うこともできました。