令和5年度活動内容
日本学生科学賞徳島県審査 最優秀(徳島県知事賞)に関する読売新聞への掲載
11月30日(木)読売新聞朝刊に、日本学生科学賞 最優秀3作についての取材内容が掲載されました。本校から「ウズムシに必要な摂食器官の研究」を行った 上野佳那子 池田あやみ のグループが最優秀(徳島県知事賞)選ばれ、研究内容について取材された内容が掲載されました。タイトルには「800匹の変化見逃さず」とあり、論文に載せられなかった実験も含め、自分たちで多くの検証実験を考え、実施することができました。最初に持った疑問について検証していく中で新たな疑問が生じ、それを再び検証していくことができました。研究を通じて、知的忍耐力や分析検証力が育まれたと感じます。
さらに、多くの発表会を通じて、たくさんの人たちからアドバイスをもらい、その内容を受け入れていくことで、とてもよい研究になったと感じています。これからも課題に対し、科学的に検証していく力を伸ばし続け、未来を切り開く科学技術人材に育っていって欲しいと思います。
第1回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会
11月25日(土)13:00~ 「第1回徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会」が徳島大学理工学部で行われました。「徳島県SSH高等学校課題研究及び科学部研究研修会」は、課題研究を実施するに当たって最も大切である、テーマ決めの実習として、徳島大学理工学部の全面的なご協力と徳島県教育委員会のご助力を得て、本校が主となり実施しております。
県内課題研究の発展のため、県内の高校へ参加を促し、一緒に実施しております。今年度は、県内4校96名の生徒、11名の教員の参加があり、遠方の高校は1校はオンラインで、残りの3校は徳島大学理工学部で対面で実施しました。指導については、徳島大学の先生方8名、TAとして大学院生5名、参加教員11名で指導に当たっていただきました。
内容は、昨年度から少し改善し、まず「良い課題研究について」と「研究倫理について」の講義を実施していただきました。「良い課題研究について」は例を挙げながら説明していただき、「研究倫理について」は、データの改善や盗用は許されないことであると共に、研究ノートを確実に書き、残していくことの重要性なども説明していただきました。
その後、「研究テーマの選び方と研究のすすめ方」について、ブレインストーミングとKJ法によってアイデアをまとめていくという手法を体験的に学びました。研修は3つのSTEPに分かれ、STEP1では、興味があることを自由に上げ(抽象)、STEP2では、その中で、分かっていない解明されていないと思われることを上げ(やや具体に)、STEP3では、どのようにしたら明らかにすることができるか(具体に)各テーマについて班ごとに活発な話し合い、発表が行われました。自分達の興味のあることを研究に昇華させるイメージをつかんでもらったと思います。この研修をきっかけとして、12月・1月に各校で課題研究のテーマ決めと班編制および研究の進め方について考えていきます。
なお、宿題として、課題研究テーマ・仮説・研究方法・予想される結果をまとめ、提出し、徳島大学の先生からコメントをもらいます。そのコメントを参考にし、第2回研修会が行われます。
2月10日(土)予定の第2回研修では、各校各研究班で課題研究テーマ・仮説・研究方法・予想される結果などを5分程度でポスター発表を行い、大学の先生方からアドバイスをいただくという内容で行う予定です。第1回に参加できなかった学校も参加可能です。このような機会により、本校並びに県内各校での課題研究がますます発展して欲しいと思います。
令和5年度「科学の甲子園」徳島県大会に出場しました。
本日、徳島県立総合教育センターにて行われた『令和5年度「科学の甲子園」徳島県大会』へ応用数理科1年生が2チーム、普通科2年生が1チーム出場しました。
新型コロナウイルスによって実技競技が行われていなかった期間が終わり、今年度、実技競技が再開されて大いに盛り上がりました。
結果としては残念でしたが、参加することで自分の周りには様々な角度から物事を見て、考えて、行動する同世代の生徒に影響を受け、これからの勉学に繋げてくれることでしょう。
瀬戸内海環境保全特別措置法制定 50 周年記念式典 ポスターセッションへの参加について
11月12日(日)に応用数理科2年生4名が神戸市国際会議場で行われました瀬戸内海環境保全特別措置法制定 50 周年記念式典での 高校生ポスターセッションにおいて、「魚類の消化管に存在するマイクロプラスチックの検出方法とその結果」というテーマで発表をしてきました。「理数探究」の授業で行っている課題研究についての発表です。
初めての県外での発表でした。聞いてくれる人に伝わるように、発表直前まで4人で事前打ち合わせを行い、発表方法を考えていました。
ポスターセッションは21校が参加し、非常に活気がありました。多くの人が聞きに来てくれ、生徒達は時間いっぱい一生懸命に説明していました。残念ながら優秀賞には選ばれませんでしたが、非常に多くの刺激を受けることができました。
ポスターセッションが終わってからは、第2部として、まず大学生達の瀬戸内海の活性化についての活動報告がありました。さすがは大学生。瀬戸内における課題解決についての提案はもちろん、司会や発表の上手さに感動しました。生徒達も大きな刺激を受けたようです。
最後はパネルディスカッションが行われ、高校生や大学生、大学教授等が自身の研究や今後の瀬戸内海がどのようになるのかディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、意見交換をすることの大切さを感じることができたのではないでしょうか。
校外にでて、大きな刺激をもらえました。他の高校生が研究や課題解決に頑張っている姿を感じ、今後もっと研究を加速させるモチベーションになったと思います。多くの機会を通して、探究・協働・創造する力を伸ばしていって欲しいと思います。
事前打ち合わせを最後まで行っています いよいよ発表です
ポスターセッションは非常に活気がありました
大学生の発表は非常に上手でした パネルディスカッションは意見交換の大切さと面白さを実感しました
Science Dialogue
サイエンスダイアログとは、日本学術振興会JSPSのフェローシップ制度により、世界各国より日本の大学・研究機関等へ研究のために滞在している優秀な若手外国人研究者(JSPSフェロー)を、講師として高等学校等に派遣し、自身の研究や出身国に関する講義を英語で行うプログラムです。
10月25日(水)に岡山大学から外国人研究者のDr.Nutanben H. BHINGARADIYA(Ms.)さんに来校していただき、「加齢に伴う骨組織脂質化の材料学的検討と再現」というタイトルで応用数理科2年生に講演していただきました。生徒は最先端の内容で慣れない単語を解釈するのに苦労していましたが、付き添いの松本拓也教授のサポートもあり、なんとか理解し興味をもって聞くことができていました。講演内容は難しかったですが、Nutanbenさんがインド出身であることを聞いたので、インドの事や日本に来ての感想を尋ねたりして交流をしました。
小学生対象理科実験教室
10月14日(土)に小学生対象理科実験教室を開催しました。今年度はコロナ対応で3年間中止をしてきたため、大勢の来場者に対応できない恐れがあり、広報を控えていました。予想より来場者は少なかったですが、来ていただいた方は全てのブースをゆっくり体験できたようで満足しているようでした。普通科・応用数理科のサポート生徒も教えることの難しさや楽しさを体験して満足していました。
「第67 回日本学生科学賞」の県審査の結果について
科学研究の成果を競う 「第67 回日本学生科学賞」の県審査が 1日板野町の県立総合教育センターでありました。本校からは応用数理科2・3年生計11グループが出品し、1グループが最優秀(県知事賞)、2グループが優秀賞、3グループが入賞となりました。検証実験や考察に今まで一生懸命に取り組んできた成果だと思います。なお、最優秀(県知事賞)のグループは、県代表として 、11月11日と12日に東京で開かれる中央予備審査に出品されます。
最優秀(県知事賞)
ウズムシの摂食行動に必要な器官の研究 上野 佳那子 池田 あやみ
優秀賞(教育長賞)
甲虫目を主とした跗節による分類~並びに跗節腹面に生える毛の生態的意義~ 立石 桃 林 心羽 藤原 由望 堀北 明李
豆苗に有効なLED環境についての研究 阪東 歩華 武富 心雪 宮本 和果
入賞
ストリングラフィの波の特性 新居 千鈴 相原 悠汰 奥田 陽介
みずがめ座CY星の測光観測 江淵仁尊 中岸 奏登 村上 裕紀
海部等の原料の砂鉄はどこからきたかⅡ 加藤 開成 友成 亨太 登佐古 翔也 小泉 千宗
なお、この内容は11月2日(木)の読売新聞朝刊に掲載されています。
令和5年度科学経験発表会について
11月3日(金)徳島県教育会館において、科学経験発表会が行われました。本校からは、2年生応用数理科「理数探究」で実施している課題研究の5グループが参加しました。初めての校外の発表会であり、先日11月1日(水)の課題研究中間発表Ⅱでいただいた意見を発表に入れるなど、どのグループも短い時間の中、十分準備して臨みました。結果は、以下の通りです。
特選(最優秀)
ばね振り子 入山 志乃介 長尾 光一朗 前田 大貴
特選
魚類の消化管内に存在するマ イクロプラスチックの検出方法とその結果 山本 真綺 日野 桧実 市川 花音 大家 百葉
電磁誘導を用いた波高観測装置の開発 後藤 梨玖 永峰 帆ノ香 橋本 愛美 西口 舞
入選
空気砲で輪を遠くまで飛ばすためには 妹尾 俊輝 森村 莉玖
SEMを用いた元素分析が刀剣の原料となる砂鉄産地の特定につながる可能性について
加藤 開成 友成 亨太 登佐古 翔也 小泉 千宗
特選5点のうち城南高校のグループが最優秀含む3点に選ばれました。まだまだ検証は途中です。今回いただいた意見を参考にし、2月の最終発表に向け、研究を加速していって欲しいと思います。
科学の祭典にてブース開設!
10月28日(土)と29日(日)、実に4年ぶりに阿南市科学センターで開催された「科学の祭典」に参加しました。前日から準備に入り、ブース会場の設営やグッズの搬入を行いました。いつも展示や工作がメインですが、今回はペリドットのストラップです。小さなガラス小瓶に好きなだけペリドットを採って、ストラップを付けて簡単な飾りを作るものです。
朝10時の開場とともに多くの来館者が訪れました。私たちのブースは2階にあるので、最初のお客さんが来るには時間がかかります。ところが、すぐに何人か来られて採集会が始まりました。今回用意したのは鹿児島県の黒砂です。溶岩が海に入り細かく砕かれて分離されます。それが潮流により再び海岸に戻ってきたところを採取した物でした。石言葉は「陽気」だそうです。次々にお客さんが来られます。他のブースより座席は多めでしたが、それでもすぐに埋まってしまいました。特に時間制限は設けていませんが、2時間も粘った方もいました。同時に設けた砂鉄の取り放題コーナーも盛況でした。
2日目も活況を呈していました。生徒たちも受付や説明、容器の交換と多忙を極めていました。その合間で他のブースを覗くこともできました。また、おいしい弁当も頂きました。こうして、延べ500人を超える方がブースを訪れました。生徒の感想は、忙しかったけれど楽しかったそうです。また来年も参加しようと思います。今回来場された方々、ありがとうございました。
本校SSH活動 徳島新聞への掲載
10月27日(金)徳島新聞朝刊に本校SSH(科学部)の活動が「自由に実験 知識深める」というタイトルで掲載されました。本校科学部の活動はSSH活動の1つを担い、物理・化学・生物・地学と分けはあるものの、それぞれが興味のある分野について自由に実験を行うことができます。また、フィールドワークや小中理科実験教室、科学験ツアーなども活動の一つです。今回は、活動の一つであるミャンマーとのオンライン理科実験教室の際に取材がありました。
記事には
部長の笹川善正さん(18)=応用数理科3年=は「先生に相談すれば自由に実験をさせてくれる。失敗から学び、自分から調べることで知識が身につく」
とあり、SSH活動の目標である主体的学びの実現ができていると感じました。
多くのSSH活動を通じて、科学の知識はもちろん、スクールポリシーである探究(好奇心を持つきっかけ)・協働(自分の強みを理解し、活動で周囲と力を合わせる)・創造(探究・協働を通じて、よりよい手法を生み出す)する力を育成していきたいです。
なお、徳島新聞web版にも、詳しい内容が掲載されています。