平成29年度
物理学会中国四国支部「ジュニアセッション」参加
7月29日(土)午後、物理学会中国四国支部「ジュニアセッション」が愛媛大学で開催され、2年生の課題研究物理班から「ギター弦の基本振動に含まれる振動数」の研究をしている1チーム3名が「ランチ懇親会」や「「研究発表」に参加しました。初めての対外的な発表であり、参加者の多くが大学関係者であったことから、生徒たちは非常に緊張していましたが、休憩時間には控え室でリハーサルを繰り返し、自分たち研究を伝えることができました。発表後は多くの先生方からご意見をいただき、大きな刺激を受け今後の研究に対するモチベーションが上がったようです。尚、発表に際して今年3月に卒業した応用数理科の先輩が応援にかけつけてくれました。応用数理科のつながりの深さを感じる一コマでした。
園瀬川総合科学調査
7月13日(木)の午後、応用数理科1年生及び科学部員によって園瀬川総合科学調査を実施しました。実施場所は園瀬川「上流」「中流」「下流」の3カ所です。主な調査内容はつぎのとおりです。
☆化学分野
事前研修では、「滴定について」「酸化還元について」「CODについて」の資料を配布し、本来は滴定などで行う調査をパックテストで確認する事と、川の水の状況を観察し酸素を豊富に含む流水部分と水の動きが少ない部分に分けて、班どうしの話し合いで条件の違う水を分析し、採水場所についても記録しておく事を確認しました。
上流では、まず班ごとでパックテストを行い記録しました。使用済みのパックテストを科学部化学班の生徒が受け取りハサミで切り開いて、持参した簡易比色計でも計測しました。今回は、自作の簡易比色計の評価や手順確認が中心であったので、事前に実験室で計測した標準溶液を持参して、河川での計測との差なども確認しました。結果を持ち寄って、有意な差が観測できたか、化学班で継続的に行うか、更に装置を改良するか等の検討をして、今回比色計の計測を行わなかった中流や下流も計測するかどうかを決めていきます。
☆生物分野
事前研修では、現地の予備観察による写真などを見て、河川の見方、網の使い方と生物の追い出し方、同定の仕方、サンプルの保存法やラベリングについて学習しました。
今年度は、上流の調査場所を少し川上に移動したほか、方形枠を用いた生息密度調査を取り入れました。また、同定について以前から使用しているシートの他に、IT活用としてタブレットタイプのコンピュータを用いた検索なども試みました。教員からセル瓶設置の演示、網の使い方と生物追い出し方の実演、方形枠の設置指導を受けそれぞれの班で協力してデータ収集ができました。
各調査場所の教員の話を総合すると、今年度は、梅雨時期の降水量が少なく、前年度豊富に見られた川虫などが少なかったり苔の状況が違ったりしていたようです。
【上流】
【中流】
【下流】
応用数理科3年 高大連携講座(徳島大学理工学部)
6/27(火)午後、応用数理科3年生はクラスを進路や興味関心によって3班に分かれ,高大連携講座を行いました。そのうち物理系の班では,徳島大学理工学部社会基盤システムコースにお邪魔させていただき,前半は実験施設を3ヶ所見学をしました。後半は,小川宏樹教授による「社会基盤としての建築のあり方~社会基盤デザインコースで何を学ぶか~」という内容で体験授業を行いました。本校の理科室では見ることのできない実験施設を見て,生徒たちはとても興味・関心を持っていました。また,体験授業を経験し,今後の進路選択について考える良い時間になりました。
化学グランプリ講習会参加報告
化学グランプリ講習会について
2017年6月17日(土曜日)に徳島大学常三島キャンパスのスタジオで行われました。
日程は次の通りです。
9:30頃~ 受付
10:00~10:30 高校化学1(徳島県立総合教育センター徳島県立総合教育センター学校経営支援課 研究支援担当班長 平田 義明 先生)
10:40~12:00 有機化学(徳島大 教授 三好徳和 先生)80分
12:00~13:00 昼食
13:00~14:10 高校化学2
14:20~15:40 物理化学(鳴門教育大 教授 武田清 先生)80分
15:50~16:00 アンケート記入
四国総体その他の行事が重なって、参加者数が心配される中、本校は科学部と有志合わせて25名が参加しました。積極的に前の方に座ったため、平田先生の実験の提示にも協力できました。化学グランプリの委員長である徳島大学三好先生や鳴門教育大学の武田先生から直接講義を受けました。まだ習ってない内容も多く含む化学グランプリの問題にどの様に挑むかを過去問題を例に例に丁寧に解説し見た目に負けないようエールも頂きました。1年生は化学関連の授業がまだ無いため、事前に校内で化学班の勉強会も行いました。
108HR高大連携講座(香川大学・笠先生)
応用数理科1年生は、6月23日(金)午後、香川大学教育学部の笠先生をお招きして、課題研究に関する高大連携授業を行いました。
前半は「探求活動とは何か~高校で科学する~」をテーマに、探求活動と普通の授業の違いから始まり、「聴き手」に対して「証拠」を示す、そのために研究の全過程でいつも研究の見直しを心がけることが大切であるとを学びました。
後半は「変数とは何か」をテーマに、「変数(variable)」と「値(value)」について具体例を示しながらお教えいただき、「気柱の振動数を決定するのは何か」について、何をどのように調べるか実験計画を立て、実験を行うアクティビティを体験させていただきました。「アクティブラーニング」のお手本となる授業で、生徒は楽しみながら思考と理解を深め、参加していた教員にも大いに参考となる内容でした。
笠先生の講義の続きは年度後半にも予定されております。応用数理科1年生は、笠先生に教わったことを参考に、夏休みの自由研究、3学期から2年次にかけて課題研究に取り組んでいくことになります。