2019年6月の記事一覧
ある日の授業で化学実験
応用数理科では、学校の授業においても多くの実験や実習をしています。課題研究など自分たちが興味のあることだけを学ぶのではなく、将来研究者として活躍するためにも様々な経験を積むことも大切なのです。物理・化学・生物・地学といった垣根を取り払い、関心の薄い分野にも関わってみました。
今日は理数化学の授業を使って、モール法を用いた塩分濃度の測定です。塩化銀とクロム酸銀の溶解度の違いを利用した滴定法で、高校では余り行われていません。しかし、中和滴定に慣れている生徒にとってはたやすいものでした。試料として吉野川河口で採取した水を用いました。海水は3.5%くらいですが、淡水の混じった汽水域では濃度が低くなるはずです。結果は各班とも2.2~2.6%の範囲になりました。妥当な数値だと思われます。
今後も機会があればこうした実験を行い、生徒の意欲と関心を引き出し、研究者としての人材を育成したいです。
高大連携事業 徳島文理大学薬学部訪問
6月25日(火)の午後、高大連携事業の一環として徳島文理大学薬学部を訪問しました。薬学体験実験ということで、薬品分析学研究室の田中好幸先生を中心として6名のスタッフの方にご指導いただきました。
まず、大学の講義さながらに実験の基本原理の説明を受け、実験計画の立案と化合物の同定を行いました。シンプルに色や臭いなどからある程度の目安を付けることができました。次は、試料を持って7階に上がり核磁気共鳴(NMR)を用いた測定をしました。強い磁場を用いてスペクトルを測り、その結果を分析しました。分裂したシグナルや積分による面積から、化合物の構造決定ができました。
高等学校では絶対にできない実験ばかりで、参加生徒は貴重な体験ができました。スタッフの皆様に感謝いたします。
高大連携事業 徳島大学理工学部社会基盤デザインシステムコース訪問
高大連携事業 徳島大学理工学部社会基盤デザインコース訪問
6月25日(火)午後,ASの授業で2週連続となる高大連携事業を実施しました。物理科学選択者を中心に19名が今回は社会基盤デザインコースを訪問しました。最初に地盤系実験室,コンクリート実験室,水理実験室の各施設を見学しました。遠心力で経年変化を観察する施設やコンクリート破砕実験やダムを模した実験装置など大がかりな実験装置は高校では見ることができないものばかりで生徒たちは興味深く説明に聞き入っていました。建設棟に移動してからは理工学部小川先生から「社会基盤としての建築のあり方」というタイトルで社会基盤デザインコースで何を学ぶかを産業構造の変化や建設業のあり方など様々な角度から説明を受けました。最後の懇談会では講義をしてくれた小川宏樹教授,武藤裕則学科長をはじめ本校卒業生でもある中野晋教授,広報として案内してくれた河口洋一准教授が防災や環境の観点から様々なお話をしてくれました。東北の高校生の取り組みも紹介され,社会基盤デザインがいろいろと関わっていることがよくわかりました。
2週続けて連携事業を実施してくださった徳島大学の皆様どうもありがとうございました。
令和元年度 「化学グランプリ」講習会
1.日時 令和元年6月22日(土) 午前10時から午後4時
2.場所 徳島大学総合科学部3号館1階スタジオ
3.日程等
10:00~10:30 高校化学1 (総合教育センター 平田義明 班長)
酸塩基指示薬を用いた「化学ショー“魔法の色水”」の演示とその内容について解説
10:40~12:00 物理化学 (鳴門教育大学教授 武田 清 先生)
昨年度の化学グランプリ大問2(物理化学分野)の解説
13:00~14:10 高校化学2 (総合教育センター 平田義明 班長)
生徒実験「胃薬に含まれる炭酸水素ナトリウムを定量してみよう!」
14:20~15:40 有機化学 (徳島大学教授 三好德和 先生)
昨年度の化学グランプリ大問4(有機化学分野)の解説
15:50~16:00 アンケート記入・解散
3年生高大連携事業による授業(化学)
6月18日(火)の6・7時間目、本校の化学実験室にて3年生の選択者を対象に化学の高大連携事業による授業が行われました。講師として徳島大学理工学部の三好德和先生をお招きし、金属イオンに関する実験をしました。銀・銅・鉄など基本的な金属イオンに様々な試薬を適量加えて、その結果を観察しました。ほぼ教科書通りの沈殿や呈色が見られましたが、適量以上に加えてしまったため異なる結果が出た班もありました。簡単そうに見える内容でしたが、思いのほか奥が深かったです。また、先生のご厚意で放課後に他の生徒にもご指導いただきました。ありがとうございました。