2023年6月の記事一覧
生物系三学会での発表について
日本生態学会、植物学会、日本動物学会における中四国部会の3学会合同での発表会が5月13日(土)にオンラインで行われました。本校からは課題研究 生物班の3グループ(植物学会で1グループ、動物学会で2グループ)が高校生の部で参加しました。LINC Bizを使い、事前にポスターをオンライン上にアップロードしておき、発表まではアップロードしているポスターへの質問に受け答えし、当日口頭発表する方法で実施されました。事前のLINC Bizでの質疑では、中四国国公立大学の先生から多くの建設的な質問をいただき、対話的な質疑応答により、課題研究におけるこれからの展望につながったと感じました。今後、全国発表を行う班は、この経験での気づきから新たな視野からの検証をおこなって欲しいと思います。
なお、当日は口頭発表の後、公開シンポジウムが行われ、「ゲノム編集技術が切り拓く未来」として、「進化するCRISPRテクノロジー – 新規ゲノム編集ツールの開発とその利用 –」「ゲノム編集による遺伝子改変ブタの作製」「食用コオロギの社会実装とゲノム編集による品種改良について」の3つのテーマについて実施されました。私と生徒達でシンポジウムの内容について話をしながら、オンラインでの視聴を行いました。私自身、今後のゲノム編集の利用についての考察を深める良い機会となりました。
今後も、大学の先生とのつながりや校外での発表等で多くの刺激を受けながら、幅広い視野を獲得して欲しいと思います。
物理チャレンジにおける課題実験の実施
5月25日、27日、29日の3日間で、応用数理科3年生3名が物理チャレンジにおける課題実験を校内で実施しました。
今回の物理チャレンジにおける実験課題レポートの内容は「単振り子の周期を、振れ角を変えて調べてみよう」でした。
空気抵抗の影響を少なくするために、3mのテグスと5kgのメディシンボールを用いて巨大な単振り子を作成しました。
誤差を小さくする方法や、正しく周期を測定する方法を考案することに苦労しましたが、仲間と協力して楽しく実験することができました。
また、本番の理論問題コンテストに向けて過去問を1年分挑戦しました。
難易度の高い試験ですが、本番も自信をもって頑張ってきてほしいと思います。
海南文化村見学と砂鉄採取(海部刀)
6月11日(日)は大雨でした。しかし、私たち(生徒4名・教員1名)は行動に出ました。すでに3回も予定が雨で流れているので、今後のことを鑑みて今日は何としても行きたかったのです。牟岐町の貝の博物館モラスコ牟岐の海岸へやって来ました。ここは砂鉄が採れる砂浜です。10年前にこの場所を発見してからずっと、海部刀の原料の砂鉄はこれではないかと考えていました。それを実証するために頑張っています。
砂浜での採取を終えて、次は海部川河口へ移動しました。この流域にはかつて多くの海部刀の刀匠が工房を構えていました。工房があるということは刀の元である「玉鋼(たまはがね)」があるということで、それは即ちその原料の砂鉄があったと考えられます。ここは大里海岸から延びる砂州が発達して、まるで河口を塞ぐような形になっています。以前の調査では余り砂鉄が含まれていませんでした。それでも何かがあると思ってここを選びました。
応用数理科1年 高大連携講座(徳島文理大学薬学部)
☆ DNAを長さで分けて光らせて見よう!
遺伝情報を担う物質DNAを、長さで分けることのできるアガロース電気泳動を行い、エチジウムブロマイド染色した後、紫外線照射装置にて観察する。
5/26(金)午後、応用数理科1年生が標記の講座に参加しました。講座の概要説明と、お世話くださるスタッフの皆さんに自己紹介をしていただいた後、操作を進めていきました。
本校に入学して、最初の高大連携講座への参加ということで、ドキドキとワクワクの両方の思いを胸に抱きつつ、生徒たちはこの日の講座に臨みました。まだまだ実験操作には不慣れな高校1年生が実験を行うということで、円滑に、かつ安全に実験が進められるように、工夫と配慮をしていただきました。そのおかげで、生徒たちも終始楽しい気持ちで、この日の講座を受講することができました。そして、そもそも“DNA”とは何者か、“電気泳動”によってDNAの何が分かるのか、電気泳動する前に“制限酵素”で処理を行うことで、ヌクレオチド鎖にどのような変化が生じるかなど、多くのことを学ぶことができました。
改めまして、葛原先生をはじめ、生化学教室のみなさんには、この講座のために、貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございました。
お礼の言葉とともに、城南高校のSSH事業に対しまして、今後もますますのご支援、ご協力賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
ジャパンハート ミャンマーの養育施設Dream Train とのオンライン実験教室並びに国際交流の実施について
5月19日(金)17:00(現地時間14:30)からジャパンハートがミャンマーで運営する養育施設 Dream Trainと城南高校とオンラインで繋いで、実験教室並びに国際交流を実施しました。
この取り組みの目的の1つ目は、城南高校が今まで培ってきた実験用具を送付したオンライン実験教室の手法を生かし、様々な国や地域でオンラインでの実験・実習を行い、理科に対する興味・関心を高めることです。
2つ目は、本校生徒が実験や文化交流を行うことで、プレゼンテーションの能力の育成や科学に対する知識を伸ばすことはもちろん、異なる国や地域の文化や習慣を理解し、尊重することで相互の多様性を認識し、幅広い視野を獲得し、グローバルな視点を育成することです。
応用数理科(科学部)の生徒たちは理科実験、普通科の生徒たちは文化交流を実施しました。
最初は普通科の生徒達2グループが日本のアニメの紹介と時代による髪型の紹介を行いました。和気あいあいとした交流で、クイズをしたり、みんなでギャルポーズをしたりと相互でコミュニケーションを取り合いながら交流を行い、場が和みました。
次に、応用数理科(科学部)の生徒達は、事前に送付していたギムネマ茶とミラクルフルーツを使い、砂糖が味がしなくなったり、レモン汁が甘くなったりする現象を体験してもらい、味覚の仕組みを受容体から理解しました。
最後はDream Trainの子供たちからミャンマーの伝統衣装を紹介してもらったり、お正月が4月にあることなど説明してもらったりして、生徒達は興味津々でした。
終始笑顔が絶えない交流で、生徒達にとって、非常に良い経験になりました。
年間3回実施予定で、次回は物理の内容で9月に実施予定です。
このような体験を経て、幅広い視野を身につけ未来を切り開くイノベーターとして活躍していって欲しいと思います。
準備中です
ミャンマー語で日本の紹介です 髪型の紹介の際に、みんなでギャルポーズ
ZOOMでの交流 オンライン交流の良さが出たと感じました 受容体と受容物質の説明
最後はみんなであいさつして終わりました
DreamTrainYangonのインスタグラムに国境を越えた共同授業として紹介されています。https://www.instagram.com/dreamtrain_yangon/?hl=ja