@パンフレット写真(城南)

「一球一心 ~心はひとつ~」

本校は徳島県における野球発祥校です。

1887(明治20)年に、本校の前身である旧制徳島中学校の学生が、体操伝習所で新式体操として野球を教わったとされる旧制徳島中学校教師の森萬吉氏、岩佐直氏により野球の手ほどきを受けたと伝えられています。このことが、徳島県における野球の始まりであると云われています。

それから10年あまり経った1898(明治31)年。徳島中学校に徳島県内初となる野球部が創設されたことをきっかけに、徳島県に野球の文化が広まりました。

その後、校名は徳島第一高校、城南高校と変遷し、強豪として名を馳せた時期もあれば低迷期もありましたが、たったボール3個から徳島県における野球文化の発展に尽力した先輩方の熱い思いは、現在に至るまで引き継がれています。

その思いが実を結び、ついに2011(平成23)年の第83回選抜高等学校野球大会では21世紀枠で選出され、創部113年目にして初の甲子園出場を果たしました。1回戦では兵庫県の強豪・報徳学園高校に8-5で勝利し、100年を超える甲子園の歴史に名を刻んだことでも知られています。

徳島県内で最も長い歴史と伝統を誇る城南高校硬式野球部の生徒たちは、徳島県における野球文化の先駆者としての責任と常に自覚した行動を心がけて、日々の生活に有意義に取り組んでおります。

本校の「自主自立」という校風のもと、創部以来の伝統である「文武両道」の精神を大切にし、学校生活においても生徒会長をはじめ、各種委員会やクラス委員長などのリーダーを務める者が多く、名実ともに学校を牽引する存在としてグラウンド以外の場面でも活躍しております。

部活動、学習のどちらにも全力で取り組む部員たちは、受験においても実力を発揮し、各個人が理想とする最善の進路を獲得しております。卒業後は城南高校での生活、硬式野球部での経験を活かし、良き社会の形成者として実力を発揮し、世界や地域の幅広い分野において活躍しております。

日々の練習では、限られた時間の中で自らの課題に真摯に向き合いながら、効率よく工夫された多彩な練習メニューをこなすだけでなく、自主練習にも主体的に取り組むことにより、お互いを高め合っています。

チームは2021年度の秋季大会以降、春夏秋すべての主要大会において初戦を突破しており、昨年夏の選手権では9年ぶりとなるベスト4進出を果たしております。今年度のチームも秋季大会ベスト8といった実績を挙げておりますが、さらに上位進出を目指すことのできる潜在能力を持っており、今後の躍進が期待されます。

「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、部員一人ひとりが城南高校硬式野球部の一員であることに誇りとプライドを持ち、野球が出来ることの喜びと感謝、応援してくださる方々の熱い想いを胸に全力で戦い抜きます。

チーム、卒業生はもとより、城南高校硬式野球部に関わるすべての方の悲願である次の甲子園出場、そして甲子園での2勝目を達成し、次の世代においても徳島県の野球文化の発展に貢献する存在であり続けたいと思います。

城南高校硬式野球部の活動に対する皆様のご支援、誠にありがとうございます。今後とも応援よろしくお願いします。

野球部活動報告

2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(練習試合)

2022年12月1日 00時00分 [管理者]

グラウンドでは、先輩も後輩もない!

熾烈な各種争奪戦、絶賛展開中!!

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日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございます。

今回は、11月に実施されました練習試合について報告させていただきます。

日本高野連の規定により、12月から3月第1週にかけて対外練習試合を行うことができなくなるため、11月は他校との実戦経験を積み、冬の強化に向けて課題を明確にする今年最後のチャンスとなりますが、すべての試合がチームとして学びの多い試合となりました。

11月 6日(日)

 城南  〇 5 ー 4 長田(兵庫)

 城南  △ 5 ー 5 神戸(兵庫)

11月12日(土)

 城南  △ 2   ー 2 徳島北

 城南   ●  6   ー 8 徳島北

11月19日(土)

   城南     ● 2 ー   3 未来富山(富山)

 城南   ● 6 ー 8 未来富山

11月20日(日) 

    城南  〇 6 ー 4 阿波

  城南  〇  16 ー 0 川島

11月27日(日) 

     城南 〇  14 ー 6 富岡西

昨年度は選手10名ということで、競争の概念はなく自立(自律)が養われた期間でしたが、選手が15名に増えた今年はエース争奪戦、レギュラー争奪戦といった激しい各種争奪戦が展開されています。

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普段は徳島県で最も仲が良いのではないかとまで思わせるチームですが、グラウンドの中では全員が先輩、後輩に関係なく、忖度なしで競争しています。

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良く言えば人材豊富ですが、言い換えると昨年度のバッテリーに代表されるような絶対的存在が少ないということであり、学年・ポジションに関係なく15名の選手全員にレギュラー抜擢、投手陣にはエースナンバー奪取のチャンスがあります。

お互いの強みを認め合いつつも、自分は何を武器にこの競争を勝ち抜くのかを常に考えながら、この期間の練習試合で見つけた課題を克服し、また自分の強みを最大限に伸ばす。このような取り組みの積み重ねで、より層の厚いチームとなるように一人ひとりが取り組んでいます。

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冬を越したときに誰がレギュラーを獲得し、エースナンバーを背負うのか。

普段の生活から生徒たちの姿を見ていると、すべての部員がぜひレギュラーを取ってほしい、レギュラーで活躍する姿を見てみたいと応援したくなる存在です。

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また、本校で開催される試合においては、マネージャーが試合進行時にアナウンスを行います。こちらは当日のじゃんけんで担当が決定しますが、意欲的に取り組んでいるマネージャー全員にとって、記録員と並ぶ人気業務として定着し、当日のアナウンサー争奪戦も展開されています。

阿波弁と標準語のアクセントの違いや、多くの選手交代が発生したときの整理の難しさに悪戦苦闘しながらも、試合をこなすごとに上達し、アナウンス技術と同時に国語力も向上している、と内外から好評です。こちらにはレギュラー定着はありませんが、自分の出番の時にはうまく務めたい、という前向きなエネルギーが全員から見られます。

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本校での開催ゲームでは、バックネット裏での観戦も可能となり、保護者等の関係者はもとより、たくさんの方に試合を観戦していただきました。私たちは多くの方に応援されていることを実感し、徳島県の野球文化をリードする存在として、グラウンドはもとより日々の学校生活を大切にしていかなければならないと改めて自覚しました。

12月からは練習試合ができなくなり、トレーニング中心となるだけでなく、期末考査も始まるということで、生徒たちにとって学力・体力ともに力を付ける季節が到来します。

2年生にとって、甲子園出場を目指せるのはあと1回。そして、大学入試共通テストをはじめとした各種試験まであと1年となりました。もう二度と戻ってこない、この冬の取り組みに後悔を残さないという意識を大切に日々の学校生活に取り組んでほしいと思います。

また、各学年ともこの冬に自分と戦い、限界に挑戦することによって、今年届かなかったあと一歩、あとひと伸びを手に入れ、春にはその成長を実感できるようになってほしいと願っております。

皆様、今年も城南高校硬式野球部の試合に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。

創部125年目の来年、さらに飛躍することを目指し、この冬に力をつけていますので、今後とも応援よろしくお願い申し上げます。

《文責》尾形

2022(令和4)年度 Liga徳島・三本松

2022年11月5日 00時00分 [管理者]

~ 高校野球の「新時代」を切り拓く、今年も熱い秋の戦い ~

10月から11月にかけて、徳島科学技術高校第二グラウンドを主会場に開催された「Liga徳島・三本松」に参加しました。

このリーグの位置づけは、春夏秋に行われるトーナメントの大会とは別に、全国各地で行われている『選手たちの未来にフォーカスした』リーグ戦形式の取組み「Liga Agresiva(リーガ アグレシーバ)」の一角をなすものであり、徳島県でも本校をはじめ、趣旨に賛同した11チームが参加しております。徳島県では昨年度まで「オータムリーグ」と呼ばれておりましたが、今年度から地理的に近い香川県の三本松高校が参戦し、名称も「Liga徳島・三本松」と装いも新たになりました。

試合は特別ルールを適用して行われました。

特別ルールの一例として

 ・ 1試合7イニング制で延長戦なし、5回5点差でコールドゲーム成立

   ※ クライマックスシリーズのみ無死満塁からのタイブレーク適用

 ・ 打者は低反発バット(木とカーボンの複合)もしくは木製バットを使用

 ・ バントは禁止

 ・ 投手は変化球の投球禁止(ただし、クライマックスシリーズでは2ストライクから投球可)

 ・ ストライクの見逃しは1球目でもアウト(見逃し三振扱い)

 などが挙げられます。

審判やボールボーイなどは試合をしていないチームが行い、生徒が主体となって運営にあたります。

ここからは、本校関係の試合結果について報告いたします。

(リーグ戦)

 10月1日(土) 

     城南 〇 1 - 0 ● 徳島科学技術

     城南 〇 2 - 0 ● つるぎ 

 10月2日(日) 

     城南 〇 4 - 0 ● 徳島科学技術

     城南 〇 4 - 1 ● つるぎ

 10月9日(日) 

     城南 〇 8 - 0 ● 小松島西B

 10月15日(土) 

     城南 ● 2 - 3 〇 吉野川・池田辻

   城南 〇 4 - 2 ● 脇町

 10月22日(土) 

     城南 〇 6 - 1 ● 名西

   城南 〇 2 - 0 ● 小松島西A

 10月23日(日) 

     城南 △ 0 - 0 △ 小松島西A

   城南 〇 6 - 7 ● 小松島西B

 10月30日(日) 

     城南 〇 3 - 1 ● 三本松(香川)

   城南 ● 1 - 4 〇 徳島科学技術

          計  9勝 3敗 1分け(リーグ2位)

 今年のリーグ戦は、開始直後から昨年度のリーグ王者らしい戦いを展開し、白星を重ねてきましたが、最終節で逆転され2位となり、残念ながら連覇を逃しました。

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(クライマックスシリーズ)

 11月3日(木) 

  準決勝 城南 〇 7 - 0 ● つるぎ(5回コールド)

  決 勝 城南 〇 5 ー 1 ● 名西

 

~ 昨シーズンの忘れ物を取り戻す、悲願のCS初制覇!! ~       

リーグ連覇を逃した悔しさを晴らし、昨年度タイブレークの末に敗れたクライマックスシリーズの借りを返したい。チーム全員が強い思いを持って迎えた準決勝では、見事な攻撃力を発揮してつるぎ高校にコールド勝ちし、2年連続の決勝進出を果たしました。

決勝戦は、秋季大会1回戦で激闘を展開し、城南にサヨナラ負けを喫したリベンジを期する難敵・名西高校との対戦となりました。

試合は1回表に先制を許して以降、先発國平は最少失点でしのぎますが、攻撃が不発で6回裏まで0-1とリードされる苦しい展開が続きました。しかし、この回先頭の代打蔭山が右翼手の頭上を遙かに超える三塁打を放ったことを皮切りに、頼れる2年生の連打で見事、逆転に成功。最終回は炭谷が無失点に抑え試合終了。1,2年生の戦力が見事に機能し、悲願の初優勝を果たしたことによって、今後のチームの躍進につながる大きな自信を得ることができました。

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~戦いの先にある、高校野球と球児の「未来」~

トーナメント方式とは違い、多くの選手に出場・活躍のチャンスがあるリーグ戦では、新戦力の発掘という視点を冷静に持つことができます。

今年度であれば、ストレートのみという制限がありながら、41イニングを投げ抜く力投で最多勝投手になった馬詰や、主に先発投手としてそれに続く31イニングを投げてきた大川といった投手陣、攻撃面ではここまで公式戦未出場ながらチーム内で打率トップの活躍を見せた遠藤やチーム最多安打を放った中山と大野、捕手として守備率と盗塁阻止率でトップとなった上原を筆頭に、多くの選手が攻守に自信を付けたように思います。

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また、現在の高校1年生が3年生になる2024(令和6)年の春から、硬式金属バットは飛びすぎないように規格変更することが決まっています。打席に立つことにより、そこへの移行をスムーズにできるだけでなく、木製バットを使用する大学・社会人・プロといった上のカテゴリーで通用するスキルを身につけることができます。

リーグ戦で試合を戦う中で、部員一人ひとりが未来における日本の野球界のあり方と、それぞれの夢へと続く道をいかに進むのか。これらについて考える良い機会であったように思います。

普段は限られたスペースでの活動を余儀なくされている本校にとって、この時期に多くの実戦経験を積むことができたことは意識の向上につながりました。リーグの運営に携わっていただいた事務局をはじめとする皆様への感謝を申し上げるとともに、本校を含め県内はもとより全国すべてのリーグ参加チームが熱い秋の戦いを活かし、今後活躍することを期待しております。

《文責》尾形

2022(令和4)年10月 硬式野球部活動報告(練習試合)

2022年11月4日 00時00分 [管理者]

日頃は、本校硬式野球部の活動にご理解、ご協力いただき、誠にありがとうございます。

9月、10月に行われました練習試合につきまして、報告させていただきます。

 

 9月  7日(水)  城南 ●  4 - 8 ○ 徳島北

 9月10日(土)  城南 ●  6 - 8 ○ 川島

 9月11日(日)    城南 ○  4 ー 3 ● 板野

10月 8日(土)  城南 ○  9 ー 2 ● 東灘(兵庫)

        城南 ○  1 ー 0 ● 東灘 ※3回まで

10月16日(日)   城南 ○  3 ー 0 ● 洲本実(兵庫)

          城南  ○ 10   ー 4  ● 洲本実

10月29日(土) 城南 ○  7 ー 6 ● 穴吹

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~課題は強くなるために、強くなる資格を持った者だけに与えられる~

9月前半の練習試合は、新人ブロック大会の辞退以降続いていた悪い流れが切れず、投手陣を中心に故障者が相次いだことも相乗して非常に内容の悪い試合が続きました。練習試合で苦しんだことが秋季大会1回戦を勝つことにつながったと言えばプラスですが、まだまだ課題が多いと感じさせられました。

10月の主戦場は「Liga 徳島・三本松」ということもあり、通常の形式での練習試合はあまり行われていません。10月の練習試合は結果でいえば全勝ですが、まだまだ春から勝ち上がるためには課題も多いと感じさせられるものであり、秋の深まりとともに下がる気温のごとく、寒い展開になる試合もありました。

この時期に求められるのは、新戦力の台頭とレギュラー陣の課題克服の両面から見たチーム力の底上げです。能力的にも15名の選手全員にレギュラー獲得のチャンスがあり、いかに強みを活かして競争を勝ち抜くのかを見守っている段階で、今後の成長が求められます。

10月からは本格的に、技術練習と並行してトレーニングが行われており、特にまだ身体が未成熟でパワー不足感が否めなかった1年生にとっては厳しい表情を浮かべる日々が続いています。とはいえ、2年生はより厳しい選手10名の状況から成長を遂げたことを考えると、仲間が1.5倍に増えた今年は必ず全員で乗り越えることができると信じています。

11月で練習試合は終わり、いよいよ冬を迎えます。今年のうちに練習試合を通じて課題を明確にし、この冬は課題意識を持って鍛え抜くことにより、春・夏には素晴らしいパフォーマンスを発揮できるよう取り組んでいきます。

《文責》尾形

2022(令和4)年11月 硬式野球部活動報告(環境防災活動)

2022年10月20日 00時00分 [管理者]

~今年も全員全力、全集中!!~

2学期中間考査最終日の10月14日(金)午後、本校では各部活動と有志生徒による環境防災活動が行われました。

硬式野球部は、選手は昨年度同様に学校東側にある側溝の掃除、マネージャーはグラウンド内の除草活動を行いました。

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昨年度は2年ぶりの実施かつ、選手10名という少人数であり、男子硬式テニス部とともに長時間かつ過酷な清掃活動となりました。しかし今年度は、選手の人数が5人増えただけでなく、男子ソフトテニス部という強力な援軍が加わたため、昨年度より大幅に負担が軽減されたことはもとより、充実した活動を展開することができました。

昨年度のこの活動を通じ、ゾーン(Zone:理想的心理状態)に入った経験を持つ2年生が先頭に立ち、今年初めて体験する1年生に「ゾーン(Zone)に入るぞ」と声をかけていました。今年も部員、スタッフ全員が「全集中」、地域と仲間のために泥にまみれ、すべての集中力を清掃活動に注ぎました。

やはり汚れも2年分と1年分では大きな違いがあり、人数という戦力も手伝い昨年度より短時間で、きれいにすることができました。

マネージャーは、グラウンドではフェアゾーンからファウルゾーンにかけての除草作業と、秋の始まりとともに落ち葉の目立つ倉庫や監督室の周辺を丁寧に清掃し、部員たちが健やかな気持ちで活動できるようにと環境整備に取り組みました。

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私自身も、昨年度に続き側溝に入り作業をしていましたが、今年は側溝内に丈の長い草が多く生えていることに気づきました。これはグラウンドからの土の流出と生活排水による水分、栄養分の供給により、本来なら草が生えるはずがない場所であるにも関わらず、すべての要素を成長につなげることで大きく育つということでしょう。

「この草のごとく、強くなろうやないか」夏の選手権以降、本来のパフォーマンスとはほど遠い屈辱的な経験をしてきましたが、春にはどんな困難にも負けないチームに成長できるよう、一人ひとりがすべての悔しさを成長への原動力へ転換しろ、と草が教えてくれたように思います。

さらに防災上の観点からは、側溝が道路下を横断する区間にも多くの土砂が堆積しており、この活動で少しでも掘っておかなければ、いつか詰まって甚大な浸水被害につながりかねない、と感じました。

「気づきを行動に」改めて、この活動は地域を守るためのものであると実感しました。

環境防災活動の後は、全体練習を行いました。この活動の後、本校で行われた練習試合で対戦したチームの関係者からも「きれいな学校ですね」と声をかけられ、非常に清々しい気分でした。「この前、学校全員でやったんですよ」と話しましたが、外部から来られた方にも城南高校のエネルギーを実感していただける、非常に充実した活動であったように思います。今後もこの環境を維持し、改めて地域のサポートに対する感謝を忘れず、日々の活動に取り組んでいきたいと思います。

《文責》尾形

第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦

2022年9月27日 00時00分 [管理者]

春季大会準決勝以来の再戦・令和の「徳島の早慶戦」

~「一球一心」の挑戦者として、

勝利を目指して全力で戦い抜くチームの「心はひとつ」~ 1664668996227

9月25日(日)、鳴門市の鳴門オロナミンC球場で、第75回徳島県高等学校野球秋季大会2回戦が行われました。

本校は第1シードの徳島商業高校と対戦しました。

春季大会準決勝以来、今年二度目となった令和の「徳島の早慶戦」は、最終回まで両校の執念がぶつかり合う好ゲームとなりました。1664668996708

《バッテリー》

 (城南)神戸,馬詰-上原(徳島商)森(煌)-滝上

《長打》

  ▽三塁打 (徳島商)森口

1回表、この日1番に起用された炭谷が内野安打で出塁し、盗塁でチャンスを広げます。しかし、この好機で後続を打ち取られ無得点に終わりました。

1回裏、徳島商の先頭打者を安打で出し、死球で一死一・二塁。4番打者を捕邪飛に打ち取り二死としますが、5番打者に左前への安打を打たれ先制を許します。なおも二死一・二塁で6番打者に左前への安打を許しますが、本塁に突入する二塁走者を左翼蔭山からの好返球によって本塁でタッチアウトに仕留め、追加点を阻止し、最少失点に抑えます。

2回裏には1番打者に右翼炭谷の頭上をはるかに超える三塁打を打たれ、リードを2点に広げられます。以降も再三にわたりピンチを作りますが、エース神戸は2けた四死球と絶不調で精彩を欠いた1回戦とは違い、強打者が続く徳島商業打線を相手に、要所を締める粘りの投球を展開します。

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高校野球において、試合の流れが最も変わりやすいと云われている、グラウンド整備後の6回の攻防。

円陣の中心に立った副主将の上原が、全員に掲げた後半戦のテーマは「大和魂」。

反撃を期して臨んだ6回表、城南は1番炭谷からの好打順でしたが3者凡退に打ち取られます。

逆に6回裏、先頭打者である徳島商の4番打者が放った強烈な打球が二塁への強襲安打となり、犠打とバント安打で一死一・三塁。7番打者への2球目に盗塁を許し、二・三塁と局面が変わりカウント2-0からの3球目。ここでボークを取られ、最終的には決勝点となる手痛い1点を献上します。さらに走者を三塁に残した局面が続き、3-0から投じた球が暴投(打者は四球)となり、走者がもう一人生還。リードを4点に広げられます。その後、遊撃の失策で二死一・三塁となり、打順はこの日2安打の1番打者。一塁走者が盗塁し二・三塁と局面が変わり、ここで安打が出たら下手をすると7回コールドになりかねない状況で、ベンチは申告故意四球を選択。この作戦が功を奏し、二死満塁から2番打者を三振に打ち取り、これ以上の追加点を許しませんでした。

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7回からは、ここまで力投を続けてきた神戸が三塁に回り、ベンチで声を出しチームを鼓舞し続けながら出番を待望していた1年生の馬詰が登板します。こちらも故障明け初のマウンドとなりましたが、勢いのある投球で走者を出しながらも要所を締め、2イニングを無失点に打ち取り、9回表を迎えます。

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今こそ「大和魂」を発揮すべき時だ。何もできずに負けるわけにはいかない。一点ずつ積み重ね、絶対に逆転する!

9回表は2番から始まる好打順。

一死から主将の3番大村が右前への安打で出塁し、4番神戸の死球、5番島の内野安打で一死満塁のチャンスを作ります。ここで6番蔭山の遊ゴロの間に三塁走者大村が生還し、やっと1点が入ります。

なおも二死一・三塁、好救援を見せた7番馬詰が左前に安打を放ち、三塁走者神戸が生還。点差を2点に詰めます。

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こで、代打に起用された中山が四球を選び、なおも二死満塁のチャンス。9番川丘の打球は高いバウンドのゴロとなりましたが、遊撃手の好守に阻まれ、一塁走者中山が二塁フォースアウトとなり、反撃もここまで。

2対4で敗れ、残念ながら2年連続のベスト8進出を逃しました。

~私たちは聖地で心技体を磨き、負けない力を身につけて春を迎える~

今大会ナンバーワン投手との呼び名も高い徳島商業のエース・森投手とは、春季大会準決勝以来の対戦となりました。

そのときと比べてさらに威力が増した常時140km台のストレートを中心に、制球が少し高めに浮きながらも押してくる投球スタイルに序盤から苦しめられ、なかなか攻撃の糸口をつかむことができませんでした。

しかし、1回戦の名西戦までに多かったフライアウトを減らし、低い打球を意識した攻撃を徹底することができました。

好投手を擁するチームから勝機をつかむためには、まず自分のできることを徹底し、低く速い打球を打っていくことが大切です。ただコンパクトに、タイミングを早く、というのではなく、振り負けないようにする。そこが一歩及ばなかったのが課題であり、鋭いスイングができる体力を全員が身につけることこそ、攻撃面における冬の課題であると痛感しています。

加えて、大量得点が見込みにくい展開の試合では、出してはいけない走者を出塁させ、本塁に返すという「絶対に取られてはいけない失点」が命取りになります。

この試合ではボークと暴投が決勝点となりましたが、その伏線には守り切れなかったことがあります。

記録が強襲安打になった打球、送球が間に合わなかった内野安打、これらはアウトにできなかっただろうか。このような記録に表れないエラーもことごとく失点につながった事実を受け止め、次に同じような思いをすることがないよう、練習で鍛えてどのような打球も処理する対応力と守備範囲、送球力を身につけることが望まれます。守備は信念を持って練習し続けることで必ず成長します。勝ち切るためには、まず「負けない」ことがベースになります。

この大会で、1年生もスタメン4名をはじめ、8名が出場しました。今大会で存在感を示す活躍を見せた者も、そうでない者も15名全員、平等にレギュラー獲得のチャンスがあります。

この秋、冬で様々な経験と鍛練を積み、自分の武器を明確にしてそのクオリティーを向上させ、もう一回り大きくなって今度は必ず先にリズムをつかみ、勝つことができるよう取り組んでいきたいと思います。春にはより多くの戦力が台頭することを、スタッフも楽しみにしています。

今年の徳島県は、まさに戦国模様。2回戦で敗れたという結果は悔しいですが、この試合内容からも決して甲子園には手が届かないものではない、ということを実感した秋でもありました。

そして、体調不良者の続出による新人ブロック大会途中棄権、その後の極度の不振、投手陣の相次ぐ故障、と他校以上に多くの試練を乗り越えてきたことによって、コンディション管理の難しさと重要性に気づき、困難から逃げずに戦い抜くことのできる、目に見えない力をつけることができた秋になったとも実感しています。

冬を越したときには、他のチームもレベルアップし、さらに戦国模様が顕著になるものと見込まれます。この期間に、徳島県のどのチームよりも成長し、春に花を咲かせるための一歩を踏み出す準備として、試合の翌日は1日をかけて、部員・スタッフ全員で私たちの「聖地」である練習場の環境整備に取り組みました。

2年生が甲子園を目指して戦うことができるのも、来夏の第105回全国高等学校野球選手権徳島大会を残すのみとなりました。

「今ありて未来も扉を開く 今ありて時代は連なり始める」

ここからは、日々の取り組みに後悔を残さないことが大切になります。

2023(令和5)年に創部125周年を迎える城南高校硬式野球部。

先輩方が築き上げた伝統をより発展させ、夏の選手権初出場という形で125年目の夏を迎えることは、城南の総意です。

日々の練習におけるこの一球、この一本が成長につながると信じ、「一球一心 ~心はひとつ~」のチームスローガンのもと、負けないチームを目指して成長できるよう取り組んで参ります。

皆様、今大会もそれぞれの場所から応援いただき、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

 

《文責》尾形