2023年7月の記事一覧

応用数理科2年生 課題研究中間発表Ⅰ

6月28日(水)5~7限の3時間を通して、応用数理科2年生の課題研究中間発表Ⅰが行われました。

現時点での研究成果を9の研究班が発表しました。この中間発表は、お互いの研究についての情報共有、並びに先生やクラスメイトなどからのアドバイスを受け、今後の研究を深化させることが目的です。

理科教員の他、英語科の先生、ALT、6限には本校運営指導委員の先生方などにもご参加いただきました。生徒も最初は緊張がありましたが、徐々に雰囲気にも慣れ、生徒同士でも大変活発な意見交換ができました。

本校運営指導委員の方々などからのご意見として、「検証実験はまだ十分ではないが、テーマ設定が素晴らしい。知的好奇心に満ちたテーマ設定がなされている。」とのお褒めの言葉をいただきました。

テーマの選定に苦慮し、実験データが十分に得られていない研究班もありますが、今回いただいた質問やアドバイスを今後の糧とし、研究が進み成果が得られることを期待します。

令和4年度のアンケートでは、課題研究で学んだことは、研究の楽しさ・難しさ、協力の大切さなどが上位の項目となっています。また、研究への意欲が高まったとほとんどの人が答えています。

これから、テーマ(課題)設定→仮説設定→検証実験→考察のサイクルをまわす中で、再び新たな疑問が生じ、次のテーマ(課題)設定→仮説設定→検証実験→考察とつながっていく、課題研究における本当に深い学びを実現してほしいと思います。

次回は、ルーブリック・ポートフォリオ、今回の意見を参考に担当教員と今後の研究方針を決めていきます。私たち教員は研究班にしっかり寄り添っていきたいと思います。

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生物学オリンピック講習会

6月25日(日)に徳島大学で行われました生物学オリンピック講習会に本校5名が参加しました。

また先だって、前日の6月24日(土)には、本校講義室Ⅲで13:00から、生物学オリンピックの過去問題の解説を行いました。

生物学オリンピック講習会では、徳島大学のそれぞれの専門の先生が解説して下さりました。生物学オリンピックの問題に関わる知識だけでなく、興味を引かれるようなお話もしていただき、長時間ですが、生徒たちは集中して受講できていました。

7月16日(日)に行われる生物学オリンピックで力を発揮し、ぜひ本戦出場を目指して下さい。

問題は難しいですが、しっかり考え、取り組むことで身につく力があると思います。粘り強く取り組むことで、思考力や判断力を伸ばしてほしいと思います。

 

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高大連携講座 応用数理科3年(生物分野 第3回)

6月27日 徳島大学教養教育院で応用数理科3年生 アドバンスドサイエンス生物分野選択9名の生徒に対して、第3回目高大連携講座(生物分野)が行われました。

今回は「ホタルの発光タンパク質の実験」です。

ホタルの発光タンパク質であるルシフェリンを用いて、タンパク質の基本的な性質を理解することが目的です。

実験材料は酵素であるルシフェラーゼと基質であるルシフェリン、あと発光に必要なATPです。

実は、この実験キットはキッコーマンというお醤油を作る会社から売り出されていたものです。キッコーマンでは、衛生状態を確認するため、ホタルの発光タンパク質であるルシフェリンとルシフェラーゼを利用するのです。この発光はそこに存在するATP量に比例して発光の強さが変わります。発光の強さを確認することで、そこに存在する細菌のATP量を測定し、細菌の数を求めます。これは教科書に載っている内容ですが、生徒達に理解してもらうことが難しいと感じている内容です。今回、わかりやすく説明していただき、生徒達が理解できたと感じました。

 さて、実験ですが、高温条件、低温条件、酸、塩基を加えた場合に発光がどうなるか確認しました。

 

 

なお、塩基を加えた場合は、ルシフェリンの立体構造において、発光に関わる部分が少し変化して、黄色の発光からオレンジの発光になるそうです。タンパク質の構造や働きを理解するために、非常に良い教材であると思いました。

不思議に光るルシフェリンの光に生徒達は引き込まれており、酵素並びにタンパク質の性質の実験として、本校でも実施したいと思いました。

なお、3回の実験を実施していただいた徳島大学渡部先生には、高大連携講座以外にも課題研究のテーマ設定の研修や課題研究等で多大なご協力いただいております。この場をお借りして、感謝申し上げたいと思います。

   ルシフェリンの発光です       ウォーターバスで高温処理、氷で低温処理を行いました

          酸を塩基を加えます           塩基を加えた場合は光が弱くなるだけでなく、

                             ルシフェリンの立体構造が変化し、色が変わります。

                               上と比べて色の違い分かりますか?

 

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高大連携講座 応用数理科3年(生物分野 第2回)

6月20日(火)に徳島大学で応用数理科3年生 アドバンスドサイエンス生物分野選択9名の生徒に対して、第2回目高大連携講座(生物分野)が行われました。

今回は「お米の品種のDNA鑑定」です。コシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれの三種類のお米、それぞれに特有のDNAの部位をPCR法で増幅し、電気泳動を行うことで、それぞれの品種が特定できます。

まずPCR法の説明をしていただきました。PCR法は温度変化だけでDNAが増幅できる手法です。原理だけでなく、PCR法を発明したマリス博士の人生についてやミイラや化石に含まれるわずかなDNAでも分析できることなどを聞き、生徒達も興味津々でした。

 

今回の実験の手法としては、プライマー、バッファー、耐熱性DNAポリメラーゼ、滅菌水を混ぜ、マスターミックスを作ります。そしてマスターミックスをPCR用のチューブに入れます。その後、お米を砕き、ほんの少しだけのお米をPCR用のチューブに入れます。そのチューブをPCRの機械にかけます。その後、PCR法により増幅されたDNAを電気泳動にかけるという流れです。

多く取り過ぎたことにより、お米がおかゆのようになって上手に電気泳動のバンドができなかったり、増幅がうまくいっていたり、いってなかったりと実際にPCR法→電気泳動を行うことで、授業で習った手法への理解が深まったようでした。

  PCRに必要なDNAポリメラーゼやプライマーを         3種類のお米を砕きます

  チューブに入れます       

 

チューブに端に残らないように遠心分離にかけます        PCRで温度変化を35サイクル

                               これで特定のDNAを増幅できます

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高大連携講座 応用数理科3年(生物分野 第1回)

徳島大学教養教育院 渡部先生ご指導の下、応用数理科3年生 アドバンスドサイエンス生物分野選択9名の生徒に対して、高大連携講座が行われました。生物分野においては、3回にわたって行われます。

高大連携講座は、大学の施設・設備を使い、高校で行いづらい実験を実施し、学習内容を深めること、また、大学での授業を経験することで、学習意欲の向上を図り、高校と大学の連携をスムーズにすることが目的です。第1回は6月13日(火)に実施され、テーマは「制限酵素地図を作ろう」でした。

まず、マイクロピペットの使い方の練習を行いました。10μLを1μLごと10回で取れるかどうかの練習です。さすがは応用数理科生徒、上手にマイクロピペットを使っていました。その後、制限酵素を使い、DNAを特定の場所で切断します。その後、切断したDNA断片に対して電気泳動を行い、DNA断片の長さを測り、制限酵素で切断される場所を推定しました。

 

電気泳動の待ち時間には、実験で使用しているたくさんの生物を見せていただきました。遺伝子操作により、双頭のイモリの幼生やアルビノのイモリやアフリカツメガエル、染色したカエルの骨格標本などを見て、生徒達は大学での学びに胸を膨らませていました。

 

   マイクロピペットの練習です      制限酵素を加えてきます   マイクロチューブの端に溶液が

                                    残らないように遠心分離にかけます

制限酵素で切断したDNA断片を電気泳動にかけます  くぼみ(ウェル)にDNA断片を入れます

                 遺伝子操作で双頭のイモリの幼生です   イモリです

遺伝子操作でのアフリカツメガエル(アルビノ)     骨と筋肉を残し染色されたカエル

                                   電気泳動の結果です。横にはDNAマーカーを一緒に流してあります。 

           ①制限酵素無し ②EcoRⅤ  ③EcoRⅠ  ④EcoRⅤ + EcoRⅠ 

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