2023年8月の記事一覧

課題研究 マイクロプラスチック班 京都大学研修

8月8日(火)京都大学 地球環境学堂 田中周平准教授の研究室に魚類の消化管内に存在するマイクロプラスチックの検出法を教わりに行きました。

本校の課題研究で、魚類の消化管に取り込まれたプラスチックを調査している班がいます。この班では、今まで田中先生の論文を基に実験を行っていましたが、論文だけでは十分に手法が分からず、夏休みを利用して研究室を訪問させていただきました。我々が行っている実験では、強塩基で生物の有機物(消化管)を溶かし,残った物質がプラスチックかどうか染色して調べています。京都大学 田中先生の研究室では赤外分光光度計(FTIR)を利用し、プラスチックかどうか調べることができます。非常に高価な機械ですが、我々の処理済みのものに対し、赤外分光光度計(FTIR)を使わしていただき、プラスチックかどうか調べさせてもらいました。結果、我々の処理では、損傷が激しく、はっきりとプラスチックを検出することはできませんでしたが、処理方法や赤外分光光度計(FTIR)の仕組みなど、多くの学びがありました。また、研究室内の多くの実験機器や行っている研究について説明していただき、大変興味深かったです。田中先生の「機器の使い方が分からなくても実際に触って覚えよう」という言葉が印象に残っています。経験に勝るものはないと言いますが、一流の方は常にその姿勢であると感じました。

これからも、生徒達の研究を推進していくために、多くの経験を与えていきたいです。

消化管を溶かした残りを調べます  赤外分光光度計(FTIR)について教わっています 様々な環境に存在したプラスチック

  

  赤外分光光度計(FTIR)を使っています          時計台の前で記念撮影

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第2回天体観測会in城南

 8月22日(火)午後6時より、本校大会議室並びに北駐車場にて行いました。薄雲がかかってコンディションは余り良くないですが、月や星が見えるのでそのまま実施にこぎ着けました。まず、大会議室で生徒有志によるスライドショーをしました。旧の七夕に当たるというので、夏の大三角をつくる星座についてギリシャ神話に関する説明をしました。次に、これも生徒が作った星座しおりを配ったり、石鉄隕石にも含まれるというペリドット(かんらん石)を黒砂から探したりしました。

 午後7時を過ぎると空がすっかり暗くなっていました。望遠鏡4台をセットして月や星を見ていきました。月齢5くらいなので細いながらもクレーターが見えました。天頂付近に大三角も見えて順番に☆を視野に入れました。圧巻ははくちょう座のくちばしにある二重星です。黄色と青色の星が回っています。アルビレオといいます。とてもきれいでした。

 楽しい時間は瞬く間に過ぎ、特別延長時間も超えてしまいました。こうして様々な体験をすることができました。来校された児童生徒並びに保護者の方々、いかがだったでしょうか。また、スタッフとして動いた生徒諸君、たいへんお疲れ様でした。次回は12月頃を予定しています。またどうぞお越し下さい。

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第25回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会

8月17日18日に鳥取県で開催された中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会に

「ウズムシの摂食行動」研究グループと「脈動変光星みずがめ座CY星の測光観測」研究グループが参加しました。

70もの研究が参加しており、本校生徒も発表し、またそれ以外の時間で他校の発表を聞くことで交流し考えを深めました。

結果は、「ウズムシの摂食行動」研究グループがポスター発表で最優秀賞、ステージ発表で優良賞を獲得しました。

 

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令和5年度SSH生徒研究発表会参加

令和5年8月9日(水)・10日(木)に神戸国際展示場で令和5年度SSH生徒研究発表会が開催されました。本校からは「糸電話でできた楽器 ストリングラフィの波の特性」についての研究発表を行いました。

 1日目となる8月9日には,SSH指定校及び過去に指定経験のある学校のうち参加を希望する学校(220校)の生徒が,ポスター発表を実施し,審査委員による審査を経て,代表校が選出されました。9時30分からの開会行事の後,9時45分よりポスター発表をしました。発表を行っていない時間には他の研究班の発表を見学し,様々な分野の研究に触れることができました。また,研究内容や研究の進め方について交流が行われました。大学などの研究機関の方からも質疑をいただき,新たな発見につながるような指摘を受けました。今後の研究のヒントとなる見識もいただきました。16時15分からの全体会では,8月10日に行われる全体発表校6校が選出され,各分野の講評をいただきました。

2日目となる8月10日には,午前中に6校による全体発表,午後からはポスター発表と全大会が行われました。全大会では表彰と全体公表が行われました。SSH最高峰の発表会であり,参加生徒にとっては大変貴重で成長につながる経験ができました。また,運営のスタッフや審査の方々など多くの人々に支えられた大会であることを強く感じ,発表会は終了しました。

 

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J-LINKツアーin神戸ポートアイランド(理化学研究所・甲南大学)

8月3日(木)に応用数理科1・2年生が、J-LINKツアーin神戸ポートアイランドとして、理化学研究所 生命機能科学研究センター(BDR)と甲南大学を訪問しました。午前中は理化学研究所 生命機能科学研究センター(BDR)を訪問しました。まずは施設で行われている研究の説明が行われ、ヒトのライフサイエンス研究として、iPS細胞やES細胞による再生医療についての研究や細胞を見るために透明化する技術や蛍光させるための研究などの紹介が行われました。その後、実際に緑色蛍光タンパク質を発現させたマウスの胎児やiPS細胞、ロボットで細胞培養をしている所など、先ほどの説明にあったiPS細胞などを実際に見ることができ、理解が深まったと感じました。

午後からは甲南大学フロンティアサイエンス学部へ行き、まず「化学反応を利用した樹脂の導電化処理」の実験を行いました。柔らかいプラスチックの基板に化学反応で金属被膜を析出させ、導電化を行うものです。化学を十分に学習していない1年生には少し難しかったかと思いましたが、分かりやすい説明と大学院生のサポートにより、どの生徒も十分理解できているようでした。特に、イオン化するために、KOH溶液に浸した時間によって、導電率が変わることは、分かりやすい比較実験で、生徒達はスムーズに理解できたと感じました。

その後は、キャンパスツアーを行いました。多くの実験器具や研究室を見せていただき、大学での研究のイメージが湧いたのではないでしょうか。アンケートにも「大学生になると様々な実験装置を使って実験すると思うとワクワクしました。」という意見があり、実際の大学での学びを見ることで、進学へのモチベーションになると感じました。高大連携事業を通じて、高大の学びをスムーズにし、学習意欲の向上に繫げていきたいです。

【理化学研究所】

 理化学研究所での研究の説明     透明化+GFP遺伝子導入したマウス   iPS細胞やニワトリの発生などの見学

【甲南大学 実験】

 

水酸化ナトリウム水溶液を加熱しています  プラスチックの表面に金属を析出     導電率を測っています

【甲南大学 キャンパスツアー】

 世界第二位の大きさのDNA分子模型        電子顕微鏡             研究室の見学

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