令和6年度活動内容

応用数理科2年生課題研究研修 徳島文理大学訪問並びにフィールドワーク

応用数理科2年生 課題研究のグループが徳島文理大学 薬学部で行われている「あおさのり の陸上養殖」に興味を持ち、課題研究として、あおさのり の陸上養殖に関わる研究がしたいとのことで、4月26日(金)、5月23日(木)の両日、徳島文理大学 薬学部 山本 博文 教授の研究室を訪問させいただき、あおさのりの生態やあおさのりの陸上養殖についてお話しを聞かせていただきました。

徳島文理大学 薬学部の山本博文教授は、「あおさのり」の生育過程で必要な成長促進因子サルーシン(海洋プランクトンが産生する極微量成分)を化学的に人工合成することに成功し、世界初の「あおさのり」陸上養殖を達成しておられます。お話を聞かせていただいている中で、高知県で陸上養殖場の設置を計画していることをお聞きし、今後、徳島で陸上養殖をするならどこの川がいいのかと疑問を持ち、「あおさのり の葉状体を育てるには、徳島県のどの川(汽水域)の水がいいのか」を研究テーマにすることになりました。

山本博文教授からあおさのり の葉状体をいただき、養殖法を教えてもらいました。また、5月17日(金)に、吉野川、勝浦川、神田瀬川、今切川の4カ所の川の水を採取しに行きました。これら4つの川の水をオートクレーブで滅菌し、あおさのりを生育させていきます。

今後、川の水の違いによる生育の差を調べるとともに、徳島文理大学と連携し、川の水の成分分析を行っていき、生育の違いが起こる原因について考察していきたいです。

また、山本博文教授が人工合成に成功されたサル-シンはいろいろな土壌に含まれているとのこと、どの土にサル-シンが多く含まれているのか検証実験にも繋げていければと思います。

今後、研究者の資質能力を養うために、生徒の主体的な学びを進める高大連携による課題研究を推進していきたいです。

4月26日(金)、5月23日(木)の2日間、徳島文理大学 薬学部 山本 博文 教授の研究室を訪問させていただきました。

アオサノリ以外にもアサクサノリなどの陸上養殖について、研究されています。

5月17日(金)に吉野川、勝浦川、神田瀬川、今切川の4カ所の川の水を採取しに行きました

 

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応用数理科2年生課題研究研修 徳島大学にて

5月8日(水)の午後、これから課題研究を行っていく本校応用数理科2年生のグループが「微生物の培養と音の関係について」をテーマに研究を進めていきたいとのことで、徳島大学教養教育院 教授 渡部 稔先生のところに研究テーマの検証可能性について、お話しを聞きに行くとともに微生物の培養法の研修に伺いました。

音によりアルコール発酵が進むとの論文があり、そこからテーマを設定しましたが、渡部先生からの意見として、音により振動が起き、好気性である酵母菌の生育を進めている可能性が大きいとのことでした。課題研究のテーマについて、専門的な意見をいただき、深く考える機会となりました。

その後、大腸菌、枯草菌、乳酸菌、酵母菌の培地の説明と培養法の実習をおこなっていただきました。滅菌し、微生物を培養する方法を理解することができました。微生物の培養法を生かして、課題研究を進めていきたいと思います。

これから私たちも、生徒達と一緒に、どのようなテーマが検証可能で検証意義があるものなのか、考えていきたいと思います。

今後も、高大連携をさらに進め、生徒の主体的学びを進めることができる、より発展的な課題研究を実施できるようにしていきたいです。

微生物についての説明とその培養法について説明していただきました

  

阻止円形成の大きさにより、抗菌性を示す  実際に酵母菌や枯草菌を培養し、持って帰らせていただきました

指標になることを教わりました       課題研究に活用させていただきたます  

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徳島県立博物館企画展での本校課題研究展示について

徳島県立博物館にて、令和6年(2024)4月26日(金)~ 6月9日(日)で実施されている企画展「令和6年度企画展 海からどんぶらこ」にて、本校応用数理科3年 課題研究「魚類消化管内に存在するプラスチックとその検出法」が、「高校生の研究」として、ポスター並びに魚類消化管内から取り出されたプラスチックの展示を行っております。さらに、課題研究として行ってきたマイクロプラスチックの検出法もTOPICとしてポスター展示していただきました。

また研究グループの一員である応用数理科3年 山本真綺さんが継続して行っているビーチコーミングの展示も行っています。

漂流物と共に本校課題研究の内容について、展示発表することで、環境について考える機会になれば幸いです。

今後も博物館等の地域研究施設と連携し、課題研究やその発表を進めていきたいです。

「高校生によるの研究」としてポスター展示を   「マイクロプラスチックを探す」として、本校の研究について

行っていただいています              ポスター展示を行っていただいています   

魚類消化管内から検出されたプラスチックを展示  山本真綺さんの集めた漂流物の展示

していただいています              を行っていただいています

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応用数理科2年生(207HR)「理数探究」オリエンテーション

4月17日(水)理数探究のオリエンテーションを行いました。1年生の11月の課題研究研修会からテーマを磨いてきました。いよいよ課題研究の始まりです。

初めに、城南版実験ノートの書き方と研究倫理について説明し、その後年間スケジュールを確認しました。これから始まる課題研究に期待を膨らませると共に、発表会等で活躍したい気持ちが生徒たちからあふれていました。説明の後は、実験計画を担当と話したり、予備実験を行ったりしました。

城南高校の校風である自主自立の精神を生かした生徒の主体的なアイディアからの課題研究をモチベーション高く行うことで、研究者としての資質・能力を磨いていってほしいです。我々理科教員も全力でサポートします。

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応用数理科1年生(107HR)「Science Introduction」オリエンテーション

【オリエンテーション】4月19日(金)5限目応用数理科1年生(107HR)での、Science Introductionが始まりました。前日の4月18日(木)にはホームルーム活動の時間に探究的学びついてグループで考えてもらい、発表してもらいました。

本日はオリエンテーションとして、スケジュールとやるべきことの確認です。

 

今年度より、ポートフォリオを改訂し、1学期の流れが分かると共にそこで得られた学びが記録できるようにしました。1学期のスケジュールを確認していく中で、基礎実験や高大連携授業の説明をしていくと、生徒たちの目が輝いていました。これから始まる「実際に見て、触れて、体感して得られる学び」に期待を膨らませていました。

 

後半は、コインを重ねて落とした時に裏返る現象ついて、なぜ裏返るのかを検証するための実験を考え行ってもらいました。

身近な現象から疑問を見つけ、検証実験を行い、考察を得る。その中で新たな疑問が生じ、再び検証実験を行う。主体的で深い学びは本当に面白いものであることを、少しでも理解してもらったらと思います。これからは基礎実験・高大連携授業が始まります。

応用数理科での学びにより、研究者としての資質・能力を身に付けていってほしいと思います。

2024SIポートフォリオ1学期.pdf

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第1回小・中学生対象地域フィールドワークin高越山・川田川

 5月3日(金・祝)、昨年度と同じ吉野川市山川町の川原で鉱物採集をしました。今年度は50名を超える参加者がいるため広場では駐車できないと判断し、駐車場を河川敷の道路沿いに変更しました。当日は真っ青な空が広がる晴天でした。これは暑くなりそうだと考えて、生徒各自に帽子や飲料水を用意させました。

 現地で受付を済ませて9時から活動を始めました。昨年の場所はすっかり草に埋もれていたので、500mほど離れた草の少ない川原へ移動しました。しかし、移動途中にもいくつか採集可能な場所があるため、いくつかの小集団に分かれてしまいました。それらはスタッフの生徒・教員を分けて対応しました。ちょうど一家族に生徒1~2名を割り当てられたので助かりました。最初はワイワイ言っていたのがだんだんと閑かになりました。どうやら鉱物採集に集中し始めたようです。

 最初のレクチャーで、この産地でぜひ見つけて欲しい物を伝えました。まず、徳島県の岩石に選ばれた藍閃石(らんせんせき)と、同じく鉱物に選ばれた紅簾石(こうれんせき)です。前者は青紫~黒紫色で、後者は桃色をしています。これらは早々と見つかりました。次に、高越山を代表するチタンの鉱物です。それぞれ金紅石(きんこうせき)・チタン石・チタン鉄鉱と言います。最近ではこれらはかなり見つけにくくなっています。しかし、最初に見つけた男子小学生と中学生を皮切りに次々と結晶が見つかりました。歩き回るのではなく一ヶ所にとどまってその付近を重点的に探すことが功を奏したようです。

 活動の中盤くらいから参加者の質問が多くなってきました。スタッフの生徒たちも頑張って回答していますが、どうしてもわからないものは教員の方に話を回してきます。そうしたなかで、薄い青紫色の母岩にざくろ石を含む標本が見つかりました。女子小学生が見つけたもので、全体をよく見てみるとエクロジャイトの特徴が現れていました。国内でたった5ヶ所でしか見つかっていない岩石で、地下50~100kmのマントル上部の組成を残している言われています。めったに見つからない岩石が拾えたことで、それを聞きつけた参加者やスタッフが目を皿のようにして探しました。そのおかげで、さらに2個も見つけることができました。

  あっという間に2時間半が経過し、元の場所に引き上げました。ここから名付けの時間です。採集した岩石や鉱物を小袋に入れ、名前を調べて付せん紙に書き込んでいきました。黄鉄鉱の金色の結晶や磁鉄鉱の黒い結晶、毛のように延びた緑簾石(りょくれんせき)や透緑閃石(とうりょくせんせき)の結晶も見つかりました。帰りに実施したアンケート調査では、このイベントに参加者全員が満足されたようです。ありがとうございました。今後もこうした活動を続けていきます。また次の機会にお目にかかれるのを楽しみにしています。

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令和6年度SSH関連イベントについて

 本稿では昨年度からSSH推進課を立ち上げて、生徒・教職員だけでなく県内全域の小・中学生とその保護者、県内外の高等学校、地域住民の方々に向けた様々なイベントを企画・運営しています。今年度の主なイベントを下記にまとめました。ご案内は約1ヶ月前からです。関心のある方はときどきHPをご覧になってください。なお、これら以外のイベントは部活動の『科学部』にも活動報告を挙げているのでそちらも是非ご覧ください。

 5月 3日(金・祝)第1回小・中学生対象地域フィールドワーク(吉野川市)

 7月12日(金)第1回天体観測会(本校)

 (8月16日(金)中学生体験入学・・・教務課主催)

 8月23日(金)第2回天体観測会(本校)

 9月22日(日)小学生対象理科実験教室(本校)

10月13日(日)中学生対象理科実験教室(本校)

10月26日(土)第2回小・中学生対象地域フィールドワーク(未定)

11月23日(土)24日(日)科学の祭典にてブース開設(阿南市科学センター)

12月20日(金)第3回天体観測会(本校)

 1月26日(日)第3回地域フィールドワーク(未定)

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令和6年度 第12回四国地区SSH生徒研究発表会に参加して

 まだ春休み中の4月6日(土)、愛媛県立西条高等学校に四国内のすべてのSSH校が集まりました。SSHというのは「スーパーサイエンスハイスクール」の略で、高等学校で先進的な理数教育を行い、大学との共同研究や国際性を育むための取組み、創造性・独創性を高める指導方法や教材開発をしています。その成果をこの場で発表するために来ました。

 会場の体育館でポスターを掲示します。10校から各10グループ程度の発表が行われるので、400人近い人がいるので準備だけでも大変です。12:15から開会式があり、12:30からポスター発表が始まりました。本校からは以下のテーマで参加しました。

 ① プラナリアの咽頭の働きについて

 ② 空気砲で輪を遠くまで飛ばすためには

 ③ レンズフードを用いた場所と時間による光害の影響

 ④ 海部刀の原料はどこから来たかⅡ

 ⑤ シリコンにものをつける

 ⑥ 魚類消化管内に存在するプラスチックの検出方法とその結果

 ⑦ ゼブラフィッシュの不安行動の定量化とその個体数の割合

 ⑧ 電磁誘導を用いた波高観測装置の開発

 ⑨ ばね振り子について

 ポスター発表は4交代制で3回ずつ行われました。自分が発表するときは、学校で練習したように相手にわかりやすく説明することを心がけました。質問もいくつかあって戸惑うこともありましたが、概ね何とかなったようです。それ以外の時間には他校の発表を見に行きました。徳島県内の高校発表は一度聞いているので、主に県外の高校の発表を見に行きました。地域性が表れたユニークなテーマや、ありふれているけれど独自の視点に立った内容もあり、大変興味を持って会場内を回りました。参加された各校の皆様、お疲れ様でした。今後も素晴らしい研究を続けていきましょう。

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