令和5年度活動内容
応用数理科1年 高大連携授業【主張出前授業】(徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所)
6月30日(金)午後、徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所から先生をお迎えし、応用数理科1年生を対象に出張出前授業が開催されました。徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所は「未知の可能性を秘めた新しい光で未来を切り開く」をテーマに工学のみならず、医療など、様々な分野で光科学によるイノベーションの創造を目指されています。
今回来ていただいた先生は有機合成化学がご専門の八木下 史敏 ( やぎした ふみとし )先生です。
内容は3つセッションからなっており、①研究者になった経緯 ②現在の研究内容のご紹介「キラリと光る有機物」をつくる ③「身近な物質で光るものを見つけよう」 でした。
①研究者になった経緯では、「好きこそものの上手なれ」 研究が楽しくてのめり込んでいったお話や学生時代に国際論文が7報科学雑誌に掲載され、同級生より早く博士課程を卒業したお話などをしていただき、生徒たちは徐々に先生とその生き方に興味を惹かれていきました。
②現在の研究内容のご紹介では、有機光工学についての説明で、有機物がキラリと光る発光現象とはどのようなメカニズムで起こるのか、アニメ等も利用してわかりやすく説明していただくと共にキラリと光る有機物の医療や環境、工学等への応用の可能性を次々とお話しいただき、どんどん引き込まれていきました。また、最後に国際論文の執筆や発表会のお話をしていただき、生徒たちへ非常に良い刺激になりました。
③「身近な物質で光るものを見つけよう」では、飲み物でビタミンB₂やトニックウォーターに入っているキニーネという成分が紫外線照射で蛍光する現象を見せていただき、生徒たちは今までの講義の内容を目の当たりにし、非常に感動していました。
最後の質疑応答では、まず、国際論文の執筆や科学雑誌への掲載、発表会への参加についての質問が多くでました。多くの質問に丁寧に答えていただき、生徒たちはアンケートで「英語を学ぶ必要を強く感じた」「早く大学で研究をしてみたい」等の意見が多くありました。また吸光して局所のみで反応できる抗がん剤についての質問では、深部ではどのように反応させるのかなど、鋭い質問が飛び出し、八木下先生の講義をよく聞き、自分のものにしていると感じました。
「本物に出会うこと」これがSSH活動・高大連携授業等の目的の1つだと思います。
「本物に出会うこと」で「自分の感性や感覚にしたがって、本当のとこを生きることができる」のはないでしょうか。
これからも、多くの刺激を生徒たちに与えていきたいと思います。
有機光工学の説明です エナジードリンクやトニックウオーターが紫外線照射で光ります
パイン飴も光ります 研究室で合成した光る有機物です
多くの質問がでました 大切にしている言葉を
紹介していただきました