SSH台湾海外研修4日目
2024年12月19日 00時00分 [管理者]12月19日 SSH台湾海外研修4日目です。本日は午前中に国立故宮博物院で研修、午後から金瓜石周辺のフィールドワーク並びに黄金博物館での研修です。
故宮博物院では中国4000年の歴史を感じることができる歴代皇帝の至宝が収蔵されています。歴史を体感すると共に、象牙や翡翠を用いて詳細な加工がなされている作品を見ると、物作りにおける技術の素晴らしさを感じることができます。また、身近に利用されていた青銅器や釉薬により装飾を施された陶磁器の美しさに見惚れてしまいます。音声ガイドの解説を受けた後、事前研修で行っていた数学的デザインについて、美術品の中から見いだす研修を行いました。
午後からは場所を移し、金瓜石周辺にやってきました。金瓜石周辺は北東からの強い季節風と開鉱、土壌の性質変化の影響により一部植生が破壊されておりながら、亜熱帯性多雨林とともに温帯の植生を持つ特徴的な場所になります。また、台湾はフィリピン海プレートとユーラシアプレートが複雑に衝突するところに位置し、多くの鉱床が存在し、金や銅の採掘が盛んであった場所です。フィールドワークでは、特徴的な植生が見られるポイントで説明した後、歩きながら、亜熱帯多雨林に特徴的な着生植物などの説明を行いました。その後、黄金博物館で台湾の特徴的な地形や鉱床や鉱石の学習を行いました。
その後、夕食は九份周辺でとり、幻想的な夜の雰囲気を楽しみながら本日の研修を終えました。雨の中、少し寒かったですが、体調不良者もなく無事に研修を進めることができて何よりでした。
以下生徒のレポートの一部抜粋です。
「数学的視点を意識しながら展示物を鑑賞しました。清朝などの時代から使用されている対称性やフラクタルを美術品の中に発見することで、私より以前に生きた人々もそれらを美しいと感じていたのだと実感しました。博物院では日本から中国王朝へ、中国王朝から日本へ送られた美術品が展示されていた。それらの美術品から、両国の歴史的交流についても理解できました。」
「植生が日本と大きく異なり、亜熱帯性の植生を実際に見ることができた。また風が強く季節風の影響だと分かった。地層については、フィリピン海プレートとユーラシアプレートが複雑に衝突することで、特徴的な地形が形成され、また、鉱石が多く取れることが知りました。実際に、このあたりでとれた特徴的な鉱石を博物館でを見ることができました。」