応用数理科3年生が、8月20日(木)~8月21日(金)に沖縄科学技術大学院大学(OIST)で開催された「第28回中国・四国・九州地区理数科高等学校課題研究発表大会(沖縄大会)」に参加してきました。
「とくしま生徒まんなか探究活動推進事業」における「課題研究を発表する」「全国で研究内容を共有する」活動として参加した今大会にて、本校から出場した2グループがポスター発表生物部門(全16演題)で最優秀賞(第1位)と第2位を獲得し、見事ワンツーフィニッシュを飾る快挙を達成しました!
【発表テーマ・受賞結果】
■ ユリ花弁創傷時に見られる蛍光の正体
【ポスター発表部門 最優秀賞(1位 / 16演題中)】
研究者:松尾 紗花
埼玉大学の豊田正嗣教授、京都大学の飛松裕基教授、徳島文理大学の久保美和教授のご協力(サイエンスメンタープログラム採択)のもと、中学校の時に興味を持った傷ついたユリ花弁に生じる蛍光現象を分析しました。アルカリ抽出やLC/MS分析を行った結果、蛍光物質が傷口を病原菌や紫外線から保護する「フェルラ酸の異性体」である可能性を突き止めました。
■ ヒト腸内由来放線菌の生育とその代謝物について ~食品パウダーの効果~
【ポスター発表部門 優秀賞 第2位(2位 / 16演題中)・ステージ口頭発表 優良賞】
・研究者:杖谷 樹音、松尾 理佐、安原 陽奈
徳島文理大学薬学部の阪口義彦准教授・松本可奈子先生のご指導のもと、薬剤耐性菌問題の解決を目指して「ヒト腸内由来放線菌」の研究に取り組みました。ココアやお茶などのカフェインを含む食材や、徳島県特産のレンコンパウダーを添加することで菌の増殖が促進されることや、特異的な代謝物が生成されることをHPLC分析にて確認しました。ポスター発表での第2位受賞に加え、ステージでの口頭発表も堂々と行いました。
【大会の様子】
■ 1日目:8月20日(木)ポスター発表・審査
会場である沖縄科学技術大学院大学(OIST)に到着後、OISTポスター発表の審査に臨みました。沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、世界最高水準の科学技術に関する教育研究を行うため、2011年に沖縄県恩納村に設立された5年一貫制の博士課程のみを持つ大学院大学です。会場の雰囲気が非常に良く、主体的に研究に取り組む雰囲気を肌で感じることができました。
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| OISTにやってきました |
OISTは衣食住が備わった素晴らしい環境です |
世界トップレベルの研究設備です |
さて、ポスター発表ですが、生物分野では全16演題がひしめく中、本校のブースには多くの参加者や審査員が訪れ、審査員の先生からの鋭い質問や他校の理数科生との熱のこもった質疑応答が1時間半にわたり活発に行われました。
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| 一生懸命に説明します |
質問にもしっかり答えます |
審査員の質問にも的確に答えることができました |
■ 2日目:8月21日(金)ステージ口頭発表・生徒交流会・表彰式
2日目の午前中は、講堂にてステージでの口頭発表を行いました。大舞台での発表となりましたが、これまでの研究成果を分かりやすく堂々とプレゼンテーションすることができました。午後からの生徒交流会で各県理数科の仲間と親睦を深めた後、表彰式が行われ、本校2チームのワンツーフィニッシュが発表されました。
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| 口頭発表では大勢の前で堂々とした発表ができました |
ポスター交流会では、理数科の生徒と研究を通じて交流を深めました |
非常に良い雰囲気で仲間を作ることができました |
世界屈指の研究環境を備えたOISTという素晴らしい舞台で、1位・2位という結果を残せたことは、生徒たちにとって大きな自信となりました。特に放線菌のチームは一緒に考察を一生懸命に考え、徐々に思考力を伸ばしてきた粘り強い取り組みが実を結んだ結果です。
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| 松尾 紗花さん 最優秀賞の受賞です |
城南高校最優秀賞、優秀賞のワンツーフィニッシュです |
ご指導・ご協力いただきました大学の先生方ならびに関係者の皆様に心より感謝申し上げます。これからも生徒の伴走者として、生徒の主体的学びを支え続けていきたいと思います。
8月5日(水)~7日(金)の3日間、全国のSSH指定校等の代表研究グループが神戸に集い、日頃の探究活動の成果を発表する「全国SSH生徒研究発表会」が神戸国際展示場にて開催されました。本校からは、応用数理科3年生の菊山結衣さん、疊谷綾乃さん、山西美華さんによる研究グループが参加しました。本研究「アオサノリの生育と金属イオンの影響について」は、先輩方の研究を引き継ぎ、さらに一歩深めた内容です。アオサノリを陸上で上手に育てるために、吉野川の水に含まれるわずかな金属成分(ニッケルやルビジウムなど)が、根や葉の成長にどう影響するかを調べました。
この研究の第一人者である徳島文理大学の山本博文教授からは、「金属成分とアオサノリの成長の関係を調べる取り組みは世界でも例がなく、非常に興味深い。データの数を増やしていけば、大きな発見につながる可能性がある」と期待の言葉をいただいています。
実験では、水にニッケル(Ni)を入れると根がよく伸びる一方で、入れすぎると葉の成長が邪魔されてしまうことが分かりました。そこで「最初はニッケルを入れて根を育て、途中からルビジウム(Rb)に変える」という新しい方法を試したところ、根も葉もバランスよく成長させることに成功しました。水の成分を調整することで、アオサノリの育ち方をコントロールできるという大きな可能性を示すことができました。
大会初日の8月5日(水)は準備日となり、ポスターの掲示後に熱心に発表練習を重ね、翌日からの本番に備えました。
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| ポスター準備もでき、用意万端です |
ポスター発表では聴衆のレベルが高く、活発な質疑応答がなされました |
8月6日(木)は終日ポスター発表が行われました。審査委員の先生方や他校の生徒、一般観覧の方々で会場は熱気にあふれ、生徒たちは何度も発表と質疑応答を行いました。鋭い質問にも的確に応答し、プレゼンテーション能力の向上はもちろんのこと、自らの研究を客観的・多角的に見つめ直す大変貴重な機会となりました。惜しくも全体8校による代表発表への選出は逃したものの、「非常に着眼点が良く、データ分析から考察に至るプロセスが素晴らしい」お褒めの言葉をいただくことができました。
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| 会場はすごい熱気です |
SSH研究員や高校の課題研究に関わっている先生方への質問にも答えていきます |
8月7日(金)は代表8校による口頭発表を観覧しました。全国トップレベルの研究は、社会実装を見据えたアイデアや数学的・データ科学的な検証が高度になされており、どの発表も非常に刺激的で大きな学びを得ることができました。
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| 口頭発表は社会実装を含んだものが非常に多かったです |
文部科学大臣賞は魚の眼の世界を再現した発表でした |
最後に、主催である科学技術振興機構(JST)から送られた「SSH活動が進み、課題研究が発展している。主体的学びを進めることで、現在求められている複雑な課題解決に向かう力を身に付けることができる。」という言葉は、探究学習の本質を象徴していると感じました。先輩から受け継いだ疑問や探究心をさらに深め、素晴らしい結果へと結びつけた生徒たちの姿は、今後の探究学習を進める後輩たちにとっても大きな道標となると感じました。
本校の応用数理科では、主に2年生で行ってきた課題研究の校内優秀発表に対し、夏休みに全国発表を行う機会を提供しています。第一弾は、秋田県で開催された「第50回全国高等学校総合文化祭 自然科学部門」(7月29日〜31日)に参加しました。なお活動費は高文連並びに三菱みらい財団の支援を受けて実施いたしました。
本校から出場した越川嘉門さんと加藤大暉さんによる発表テーマは、「メダカカイロモンとミジンコ尖頭形成について」です。
先行研究において、マギレミジンコが捕食者であるフサカ幼虫の放つ化学物質(カイロモン)を感知して頭部を尖らせる防御形態(尖頭形成)をとることに興味を持った2人は「他のミジンコでも捕食者によって尖頭形成が起こるのか」という問いを立て、タイリクミジンコ(Daphnia similis)を対象とした探究に取り組みました。
実験では、メダカを飼育した水(カイロモン含有水)にタイリクミジンコを曝露させ、画像解析ソフト等を用いて体長や頭部の形状(尖頭率)の変化を精緻に測定・解析しました。その結果、メダカのカイロモンを受容することで脱皮や成長速度が促進されることや、すべての体サイズで頭部が尖りやすくなり、特に幼若期においてその効果が顕著にあらわれることを明らかにしました。
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| 発表会場にやってきました |
堂々とした発表を行うことができました |
全国からハイレベルな研究が集まる緊張感のある雰囲気の中、生徒たちは堂々としたプレゼンテーションを行い、審査委員や他校の生徒からの質疑応答にも的確かつしっかりと答えることができました。また、参観していただいた富岡西高校の先生からは「生徒の興味関心から始めた観察をデータ分析を経て考察に至っている過程が素晴らしい」とのお褒めの言葉もいただきました。課題研究を通じて、自ら深く考える力や自分の考えを表現する力が確実に育成されたと感じました。
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| 自分たちで頭の尖り具合を尖頭率として定義しました |
データ分析から全体の傾向を把握しました |
発表が終わった7月30日(木)の午後からは、体験的学びの時間である巡検研修に参加しました。多種多様な21のコースが用意されている中、本校生徒は「火山と様々な火山地形を楽しもう」のコースに参加しました。秋田の豊かな自然やダイナミックな火山地形・地質環境に直接触れる貴重な学びの機会となり、フィールドワークを通して地域の自然現象に対する科学的なアプローチや地学の魅力に触れ、大変深い感動と刺激を受けました。
最終日となる7月31日(金)は、会場を秋田県児童会館けやきシアターに移し、生徒交流会、記念講演、そして表彰式・閉会式が行われました。生徒交流会では、全国から集まった高校生同士で科学クイズなどを通して大いに盛り上がり、交流を深めました。
続く記念講演では、秋田大学名誉教授の林信太郎先生から「キッチンで作る噴火現象―そして科学の伝え方」をテーマにご講演いただきました。身近な素材を使ったユニークな「キッチン火山実験」を交えながら、科学の知識を親しみやすく伝える工夫や、専門知識を社会へ還元する姿勢の大切さを教えていただき、探究活動における新たな視点を得ることができました。
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| 生徒が行う秋田弁リスニングは大盛り上がりでした |
全総文石川のキャラクターにバトンタッチです |
2泊3日の全国総文祭自然科学部門は、非常に充実したものとなりました。
来年は石川県での開催となります。今の応用数理科2年生の皆さんも、日頃の観察や検証から見えてくる現象に真摯に向き合い、素晴らしい課題研究を作り上げて、ぜひ全国発表の舞台に挑戦してください。
6月26日、応用数理科1年生「Science Introduction」の授業として、徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所の柳谷伸一郎先生を講師にお迎えし、特別講義を実施しました。本講義は、生徒が研究や研究者への理解を深めるとともに、最先端科学への興味・関心を高めることを目的として実施しました。
講義では、ナノマテリアルとレーザー技術を活用した最先端の医療研究について紹介していただきました。ガラス内部に金属ナノ粒子を導入し、レーザーを照射することで局所的に熱を発生させ、細胞へ薬剤を届けやすくする技術や、レーザーによって発生する微細な気泡(バブル)の力を利用してがん細胞を破壊する光熱治療など、物理・化学・医学が融合した研究について学びました。生徒たちは、基礎科学の知識が医療技術の発展につながっていることを実感し、最先端研究への理解を深めることができました。
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| 研究者になった経緯についてご説明いただきました |
ナノバブルを発生させ、細胞膜を壊す現象を観察しました |
金属を使うことで、局所的に熱を発生させることができます |
実習では、回折格子を用いて窓から差し込む太陽光と蛍光灯の光を観察し、それぞれの光の見え方を比較しました。太陽光は虹色が連続したスペクトルとして見える一方、蛍光灯は特定の色が強く現れる線状のスペクトルとして観察され、生徒たちは同じ白い光でも光源によってスペクトルが異なることを実際に確認しました。また、観察した内容を言葉で表現する活動を通して、科学における「観察し、伝える力」の重要性について学びました。
さらに、柳谷先生からは「理学」と「工学」の違いについても分かりやすく説明していただきました。理学は自然現象を観察し、その仕組みを解明する学問であり、工学はその現象を利用して新たな技術や製品を生み出す学問です。また、「観察した現象を他者に正確に伝え、同じ条件で再現できるように表現することが科学では重要である」「分からないという結果も大切な結果である」とのお話もあり、生徒たちは探究活動に必要な観察力や表現力、論理的に考察する姿勢について理解を深めました。
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| 回折格子を通して、蛍光灯と窓の光を見て、それぞれの光について言語化します。 |
回折格子を通して、蛍光灯を見た様子です。あなたならどのように表現しますか。 |
それぞれが考えた意見をまとめていただきました。 |
講義の最後には、光を細かく分析する分光技術や、限られた条件の中で最適な方法を考える工学的な発想についても紹介していただき、研究者がどのような視点で課題解決に取り組んでいるのかを学ぶ貴重な機会となりました。
今回の特別講義を通して、生徒たちは最先端のフォトニクス研究に触れるだけでなく、科学において「観察すること」「考察すること」「伝えること」の大切さを学びました。今後の課題研究や探究活動においても、この経験を生かし、科学的な見方・考え方をさらに深めてくれることを期待しています。
7月8日(水)、応用数理科2年生「Science EnglishⅡ」の授業で、英語による科学実験を実施しました。
今回のテーマは "Let's Understand Enzyme Effects"。酵素の働きを実験を通して学びながら、科学英語に親しむことを目的とした授業です。
科学は世界共通の言語であり、国際的な舞台で活躍するためには、科学の知識だけでなく、それを英語で理解し、発信する力が求められます。前回のオンラインでの海外交流で英語による科学発表を経験したことを踏まえ、夏休み前に「英語で科学を学ぶ」機会として今回の授業を計画しました。
授業を担当したのは、本校ALTのケイレブ先生です。ケイレブ先生は科学に精通されており、理科教員と協力しながら授業を企画・実施してくださいました。
最初の実験では、過酸化水素を分解する酵素「カタラーゼ」の働きを観察しました。カタラーゼが過酸化水素を分解して酸素を発生させる様子を確認するとともに、加熱によって酵素の立体構造が変化し、働きを失う「失活」の現象についても学びました。実験中は、ケイレブ先生が各グループを回り、英語で質問を投げかけながら、生徒たちの考察を丁寧に聞いてくださいました。
続いて行った実験では、胃腸薬に含まれるアミラーゼの働きを調べました。片栗粉に含まれるデンプンがアミラーゼによって分解されることで、粘り気がなくなり、さらさらとした状態へ変化していく様子を観察しました。さらに、ヨウ素デンプン反応が見られなくなることから、デンプンが分解されたことを確認しました。
授業中、生徒たちは英語による説明や指示を自然に受け入れ、仲間と協力しながら実験に取り組んでいました。英語を「学ぶ」だけではなく、「英語で科学を学ぶ」経験を積むことで、科学的思考力と実践的な英語力の両方を育むことができた授業となりました。
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| ユーモアも交えながら今回の実験の背景について説明してくれました |
実験で過酸化水素が分解され、酸素が発生したことを確認します |
ケイレブ先生はグループに話しかけ、一緒に考察について考えました |
今後も、日常の中に英語と科学が自然に存在する学習環境をつくり、生徒たちが世界を舞台に活躍できる力を育成していきたいと考えています。
7月10日(金)、応用数理科1年生を対象に、文化の森下を流れる園瀬川で水質・生物調査を実施しました。
本活動は、三菱みらい育成財団の支援を受けた「サイエンスゼミ」の一環として実施しました。
まずは、水温や川幅、水の透明度などの環境を測定し、河川の状態を記録しました。その後、パックテストを用いてCOD(化学的酸素要求量)や各種イオン濃度などの水質を調査しました。
調査後は、全員でデータを持ち寄り、結果について考察を行いました。有機物量はやや多く、水質の指標としては「やや汚れた川」という結果でした。一方で、溶存する各塩類量は非常に少なく、水そのものはきれいであることが分かりました。一見すると矛盾しているようにも見える結果ですが、「なぜこのような結果になったのか」について生徒一人ひとりが考え、周囲の環境や流域の特徴などを踏まえながら議論を深めました。実際の自然環境では、さまざまな要因が複雑に影響し合っており、「きれい」「汚い」と単純に二分できるものではありません。現象をデータとして数値化し、その背景を考察することこそが科学の出発点です。そして、その分析の土台となるのは、現場をよく観察することです。
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| 水を採取しパックテストを行います |
色見本を使って水に存在する塩類の濃度を測定します |
川に入り、水温等を測定します |
続いて、生徒たちが楽しみにしていた生物調査を行いました。指標生物を用いて、水質を生物学的な視点から評価します。生物採集の方法について説明を受けた後、生徒たちは網を片手に川へ入り、石の下や草の根元などを丁寧に調べ、多くの水生生物を採集しました。
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| みんな上手に生物採取を行います |
しっかり草の根元や石の下を狙って採取します |
ハグロトンボのヤゴなどたくさんの生物が採取できました |
採集後は、生物の種類を同定し、確認された指標生物から水質を評価しました。その結果、「ややきれいな川」と「少し汚れた川」の中間程度という評価になり、水質調査の結果とも比較しながら考察を行いました。
調査終了の時間が近づくと、「もう少し生物採集をしたい」という声が生徒たちから上がり、最後まで夢中になって川の中を観察する姿が見られました。フィールドワークならではの楽しさや発見を実感できる、大変充実した活動となりました。

落ちている岩石についても説明しました
「よく見て、よく考える。」これは科学の基本です。教科書だけでは学ぶことのできない本物の自然に触れ、自ら観察し、データを集め、考察する経験を通して、科学することの面白さを実感してもらえた一日となりました。
6月23日(火)、応用数理科3年生(生命科学分野選択者)を対象に、徳島文理大学で高大連携授業を実施しました。授業を担当していただいたのは、徳島文理大学 薬学部薬学科の深田俊幸教授です。
今回のテーマは「亜鉛」。皆さんは亜鉛と聞いて、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。深田先生は、亜鉛を細胞内外へ輸送する分子が骨格筋の形成に重要な役割を果たしていることを世界で初めて明らかにされ、フレイルやサルコペニアなど筋肉の病気に対する新たな治療法の開発につながる研究成果を発表されています。
まずは、亜鉛が体内でどのような働きをしているのかについて講義を受けました。亜鉛が不足すると成長や免疫機能などに大きな影響を及ぼすことや、細胞内では情報を伝える「シグナル」としても働いていることなど、最新の研究を交えながら学びました。
続いて、実験について説明を受けました。今回のテーマは「どのような条件で培養した細胞が、細胞内に多くの亜鉛を取り込むのか」です。細胞内の亜鉛量の測定は、亜鉛と結合すると蛍光を発する試薬を用いて観察し、蛍光の強さから細胞内の亜鉛量を調べました。
全体の蛍光については、蛍光顕微鏡を用い、蛍光状態を確認しました。
一つ一つの細胞が持つ亜鉛の量の分析については、フローサイトメトリーを用いて、一つ一つの細胞の蛍光を測定しました。この装置は、高校生物で学ぶ細胞周期やDNA量の変化を示すグラフでもよく登場します。実際に装置がどのように細胞を解析しているのかを目の前で見ることができ、高校で学ぶ内容と大学で行われている研究がつながる貴重な機会となりました。
最後に、得られた結果について考察を行い、授業を終えました。亜鉛という身近な元素を題材に、最先端の生命科学研究や実験手法に触れることができ、生徒たちにとって大変有意義な時間となりました。
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| 薬学部で使うマイクロピペットについて練習します |
フローサイトメトリーについて説明を受けます |
細胞1つ1つずつの蛍光状態が分かります |
教科書や入試で学ぶ知識を覚えるだけではなく、大学の研究現場で実際の実験や研究機器に触れ、その仕組みを体感することで、学びはより深い理解へとつながります。今後も大学との連携を通して、理論と実践を結び付けた学びを実現し、生徒たちの探究心を育む教育に取り組んでいきたいと思います。
6月16日(火)午後、応用数理科3年生の「Advanced Science」で、徳島大学教養教育院の渡部稔教授による高大連携授業を行いました。毎年継続して、行っており、高校の学習内容に合わせた形にご準備していただきました。
今回のテーマは「DNAの制限酵素地図の作成」です。制限酵素によるDNAの切断、電気泳動法によるDNA断片の解析と、高校生物で学ぶ内容を実際に体験できる盛りだくさんの実験です。
まずは、制限酵素やPCR法、電気泳動法について講義を受けました。高校で学んだ内容を振り返りながら、大学での研究とのつながりについても分かりやすく説明していただき、生徒たちは興味深そうに話を聞いていました。
講義の後はいよいよ実験です。まずはマイクロピペットの操作練習からスタートしました。応用数理科の生徒たちは日頃から実験に取り組んでいることもあり、慣れた手つきで正確に操作していました。その後、DNAを制限酵素で切断し、PCR法で増幅、さらに電気泳動によってDNA断片の長さを確認し、制限酵素地図の作成に挑戦しました。
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| 分かりやすく講義をしていただきました |
制限酵素でDNAを切断します |
切断したDNAを電気泳動法で分析します |
電気泳動の待ち時間には、プラナリアの再生実験も行いました。プラナリアは非常に高い再生能力を持つ生物で、切断しても体の位置情報を作り直しながら再生すると考えられています。また、昆虫の脚の再生を例に、「もしここで切断したら、どのように再生するのだろう?」という思考実験にも取り組みました。生徒たちは友達と意見を交わしながら予想し、生命の不思議さについて考えを深めていました。最後には実際にプラナリアを切断し、今後どのように再生するのかを観察する準備を行いました。
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| 再生の仕組みについて考えます |
実際に切断し観察します |
DNAの切断した結果について分析します |
今回の授業では、高校で学んだ内容を大学レベルの実験で確かめることができ、生徒たちは生命科学の面白さや奥深さを実感していました。大学の先生から直接指導を受け、最先端の実験技術に触れることができたことは、生徒たちにとって大変貴重な経験となりました。
今後も大学との連携を深めながら、大学の知を学びに取り入れ、生徒たちの探究心や科学への興味をさらに育んでいきたいと思います。
6月24日(水)13:00~階段教室にて、応用数理科2年生が「理数探究」で実施している課題研究の中間発表Ⅰがありました。第一回目の発表であり、まだまだ予備実験等の段階ではありますが、全員しっかりと発表できました。昨年度から徳島文理大学との連携による研究が進んでおり、先輩の研究における継続研究なども出てきて深みが出てきています。
まだまだ、発表に自信がなく、研究についても試行錯誤の状態ですが、発表会を目標にしていくことで、研究を進めていくことができ、自信を持って発表や質疑応答が行えるようになっていきます。課題研究で論理的思考力はもちろん、問題解決能力、プレゼンテーション能力、実験計画能力、コミュニケーション能力などが向上されます。我々教員は、「促す」「支える」「励ます」のサポートを行っていきます。ぜひ、応用数理科での経験から科学の中から課題を見いだし、解決方法を考える力を身に付けて欲しいと思います。
今年度の研究班は11班で、発表テーマは以下の通りです。
生物分野:ヒト腸内由来放線菌が人腸内にもたらす影響について、プラナリアのアリルイソチオシアネートへの忌避行動について、パルス波によるユーグレナの活性化について、クラゲ由来タンパク質を用いた生分解性プラスチックの実用性と分解条件の検証
物理分野:引き波時の津波漂流物の多体衝突、スーパー糸電話を作ろう!
化学分野:マイクロプラスチックの性質について
情報・数学分野:カオス理論、自転車青切符対策に関する研究、英単語パズルでの記憶強化、気分で選ぶ、あなただけの琥珀糖
ここから1年間、課題研究を進めていき、主体的で深い学びを実施して欲しいと思います。本当の学びに触れ、その面白さの一部を知って欲しいと思います。
2026年6月9日(火)、本校応用数理科2年生の生徒30名が、台湾の竹南高級中学(CNSH)の生徒24名とオンラインによる研究発表会を開催いたしました。今回の発表は、生徒たちが「ScienceEnglishⅡ」の授業において、1学期でまとめてきた自分たちの研究のIntroduction部分になります。初めての研究発表で少し不安や緊張もありながらでしたが、良い経験になったと感じています。
■各グループの発表テーマ
本校からは「理数探究」で行っている課題研究の研究背景のみを、竹南高級中学からはプレゼンテーションを学んでいるTed EDクラスから、環境問題や持続可能性についての発表を英語で行いました。
【城南高校】・tsunami blind spot・Efficient memory learning using puzzles・Actinomyces・string telephone・Activation of Euglena by pulse waves・The impact of microplastics on drink beverage ingredients・Habituation to Aversion Stimuli and Memory Retention in Planarians ・Yukou Jam Recommended by Your Mood・A Smart Bicycle Navigation Gadget・Chaos Theory・Verification of Degradation Conditions for Jellyfish-Derived Biodegradable Plastics
【CNSH(台湾)】・Food and Agriculture Education and Sustainable Agriculture: Feed the Mind, Save the Future・Environmental education at school: Green Schooling・Wildlife Conservation: Save the Shihu, Save the Wild ・Marine Conservation: Protecting Ocean・Green transportation: Green Moves, Smart Future・Alternative energy: Wind Energy
研究発表の終了後にはフリートークの時間が設けられました 。自分たちの英語力を活かし、お互いの趣味や好きなことなどを話し、交友を深めました。同世代の海外の高校生と相互発表を行ったことは、今後の研究活動への高いモチベーションへとつながる機会となったと感じます。今後も海外とつながる機会を増やし、生徒に良い刺激を与えていきたいと考えています。


5月21日(木)、台湾の姉妹校である竹南高級中学校の皆さんが本校を訪問し、国際交流を行いました。
歓迎会では、両校の生徒・教員が顔を合わせ、和やかな雰囲気の中で交流がスタートしました。お互いの学校紹介を英語で行ったほか、本校ダンス部によるパフォーマンスが披露され、会場は大いに盛り上がりました。
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| お互いの学校を紹介しました |
お土産の交換です |
ダンス部のパフォーマンスで盛り上げます |
その後、階段教室へ移動し、ホームステイを受け入れる本校生徒との交流会を実施しました。自己紹介やグループでの会話を通して親睦を深めるとともに、昨年度、本校生徒が台湾を訪問した際にホームステイでお世話になったお返しとして、本校生徒が竹南高級中学校の生徒を受け入れるホームステイを行いました。
午後は、本校207HRの生徒と竹南高級中学校の生徒が、「英語によるScience実験」と「鳴門金時を使ったスイートポテト作り」の2つのプログラムに分かれて活動しました。どちらのプログラムでも、英語で積極的にコミュニケーションを取りながら協力して取り組み、笑顔あふれる交流となりました。
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| 植物の緑色の不思議を探究しました |
光合成色素について分析します |
スイートポテトを作りました |
続いて、本校307HRの生徒と竹南高級中学校の生徒による課題研究の相互発表を行いました。それぞれが取り組んでいる研究について英語で発表し、活発な質疑応答が行われました。また、実際に実験を体験できる発表もあり、科学を通して交流を深めながら学び合う貴重な機会となりました。
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| ScienceEnglishでの成果を発表します |
実験を考えてくれました |
竹南生徒も発表します |
その後は、普通科の生徒と竹南高級中学校の生徒が合同で体育の授業を行い、バドミントンやバレーボールを楽しみました。スポーツを通して交流を深めるだけでなく、待ち時間にも積極的に会話を交わすなど、終始和やかな雰囲気の中で交流を深めることができました。
放課後には、竹南高級中学校の生徒たちはそれぞれのホームステイ先へ向かい、日本の家庭での生活や文化を体験しました。
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| 積極的にコミュニケーションが取れました |
楽しい時間になりました |
ホームステイ先で一枚 |
翌朝には解団式を行い、今回の交流を振り返るとともに、お互いの再会を約束し、2日間のプログラムを締めくくりました。
今回の交流を通して、生徒たちは英語で積極的にコミュニケーションを図るとともに、互いの探究活動への理解を深め、国際的な視野を広げる貴重な経験となりました。本校では今後も、「探究活動×国際交流」を進めていくことで、多様な文化や価値観を理解し、世界で活躍できるグローバル人材の育成に取り組んでまいります。