2022年12月の記事一覧

108 HR高大連携授業(香川大学笠先生)実施

 応用数理科1年生は、12月19日(月)午後、香川大学教育学部の笠先生からオンラインで、課題研究に関する高大連携授業を受けました。まだ課題研究に着手していない1年生のため、導入では冷たい水を入れたガラスコップに水滴が生じる現象の複数の説明モデルについて、それぞれの検証実験を考えさせました。次に理科と探究活動の違いを考え、「変数(variables)」をテーマに、「変数とは何か」(変数を見つけ、複数の変数間の関連性を考えるアクティビティ)、「実験を計画する」(気柱が発する音について、何をどのように調べるか実験計画を立て、実験を行うアクティビティ)など、「アクティブラーニング」のお手本となる授業で、生徒は楽しみながら思考と理解を深め、参加していた教員にも大いに参考となる内容でした。
 応用数理科1年生は、笠先生に教わったことなどを参考に、今年度中には各自で課題研究のテーマや研究計画などを決定し、3学期~2年次にかけて課題研究に取り組んでいくことになります。

 

 

 

ある日の化学実験「石炭からのタール抽出」

 期末試験が終わってほっとしたある日の放課後、化学実験室に生徒有志が集まって何やら実験をしていました。今日のテーマは「石炭」です。石炭の産地と言えば北海道の夕張や釧路の太平洋炭鉱、九州の三池炭鉱や山口県の宇部とか茨城県の常磐などが有名です。ところが、余り知られていませんが徳島県下にもいくつか炭鉱があったのです。

 先週の休日に有志の一部がバスに乗って、現地へ赴いて石炭を採集してきました。それをお披露目していると、ついでだから燃やしてみようという話になったのです。細かくした破片を試験管に入れ、バーナーで熱してみました。すると、真っ黒な煙が上がり粘性のある黒い液体ができました。コールタールです。初めて見る者がほとんどで興味深そうにしていました。

 コールタールは、大正から昭和にかけて石炭産業が隆盛だった時代に道路の舗装として用いられました。真夏の炎天下の道路でコールタールが融け、ベトベトして運動靴の裏にくっついてなかなか取れませんでした。他にも公園の遊具の接着や防腐剤の代わりに使われていたこともあります。そうした昔のことを話してみると、彼らは面白そうに聞いていました。

 年号が2回も変わって昭和はすでに遠くなりました。私たち教員の中にも平成生まれの方が増えてきました。そして、今ここにいる生徒たちはこれからの時代を背負って立つ者たちです。彼らの興味や関心をもっとかき立てて、視野の広い研究をして欲しいです。

皆既月食の観察

 11月8日(火)の夕方から始まった皆既月食を観察しました。天候は晴れの予報でしたが、途中から雲が出てきて途切れ途切れにしか見えませんでした。皆既中は完全に見えなくなるのではなく、茶色い赤銅(しゃくどう)色と表現できるような色合いになりました。上手く撮影できなかったのが残念ですが、次の機会にまたチャレンジします。

 他にも流星群や月に惑星が近づくなどの天体ショーが目白押しです。皆さんも一緒に見ませんか?

サイエンスキャッスルin岡山 ポスター発表について

 12月10日(土) 岡山コンベンションセンターで行われたサイエンスキャッスルにて、本校207HR生徒2グループ6名が課題研究のポスター発表を行いました。サイエンスキャッスルは単なる探究活動の発表会から、「研究の登竜門として参加した中高生の研究を本気で加速させるための場」とすることを目的としています。

 基調講演では株式気社ウィズレイ代表取締役 森山 圭 氏より「イノベーションは経験からしか得られない」「情熱を持って社会の仕組みを変えていって欲しい」とのメッセージをいただきました。その後、事前発表の選考で選ばれた研究による口頭発表が行われました。どの発表も興味深い内容が多く、プレゼンテーションの技術も非常に高かったです。

 午後からはポスター発表が行われました。どのポスター発表も自分の研究に自信を持っており、パッションあふれるものばかりでした。本校生徒も、自分たちの研究内容を、聞いてくれる人に熱心に伝え、見ている人たちからも積極的な質疑応答が行われました。今後の研究に対して、良い意見をもらえたと思います。閉会式では、「皆さんの研究はだれにやらされたわけでもない。目の前の現象を不思議と感じる好奇心から課題を見出し、課題解決へ仮説検証を繰り返す人こそ研究者だ」というメッセージを受け取り、非常に良い経験になったと感じました。これからも多くの刺激を受け、未来のイノベーターとしての資質・能力を磨いていって欲しいと感じました。

地学野外研修(活断層と地層)

11月25日(金)午後に「Science Introduction」で淡路島の北淡町震災記念公園へ行きました。生徒たちは先週、徳島大学名誉教授の村田明広先生の講義を受けており、今回は現地での研修となりました。バスに揺られて50分くらいで記念公園に到着し、野島断層保存館を見学しました。そこからバスで15分ほど走って道の駅「あわじ」に行きました。村田先生の説明を受けながら、明石海峡大橋を支える主塔やアンカレッジなどを遠くから見学しました。当時建設中の橋の真下でも断層が横滑りし、主塔間の距離が1m伸びたおかげで橋の長さは最終的に1m長くなったそうです。生徒たちの地学への興味関心が高まった非常に良い機会であったと思います。
 最後に、徳島大学名誉教授の村田先生には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

 

 

Science Introduction(物理・地学)

10月21日(金)と11月11日(金)に応用数理科1年生のScience Introductionで基礎実験を行いました。

今回は物理分野と地学分野の基礎実験です。実験内容は以下のものになります。

【物理分野】乾電池の電流と電圧の関係を調べてみよう

 新しい乾電池と古い乾電池を可変抵抗に接続し、乾電池を流れる電流と電圧の関係を調べてました。回路を組むことに苦戦しつつも、乾電池の電圧が変化することに疑問を感じたようでした。実験データについては、実験ノート形式のプリントにどのように記載するかを各々が工夫し、乾電池の電流-電圧特性について理解と古い乾電池はなぜ使えないのか考察をしました。

 

 

【地学分野】単振り子の周期を用いた重力加速度の測定

 単振り子の周期を用いて重力加速度を測定しました。平面を振動する振り子の周期は重力の平方根に反比例します。この関係式を使って、重力加速度を求めました。重力は万有引力と遠心力の合力であるため、極付近で最大、赤道付近で最小となります。さらに、地面から離れれば離れるほど自転軸からの距離が大きくなるため、遠心力が大きくなり、重力は小さくなります。今回はこれを検証すべく、1階から4階までの実験室で実験を行い、自分の班が求めた値は妥当な数値なのか考察しました。また、今回の実験の過程において、何が誤差の要因となっているのかを考え、レポートにまとめました。来年度の課題研究では、自らが行った実験の誤差要因を分析し、判断する能力が求められます。今回の実験が来年度の課題研究に役立ってもらえたらと思います。生徒は他にも、周期の測定方法の工夫、ノギスの使い方など実験の基本操作についても学習しました。