令和6年度活動内容
Science Introduction(生物)
応用数理科1年生 Science Introduction(生物)の基礎実験を行いました。1クラスを2グループに分け、15人ずつ少人数での基礎実験になります。今回は原核細胞と真核細胞の大きさの違い、並びに真核生物の組織による細胞の大きさの違いの確認です。
材料はグランド横に自生しているイシクラゲ(ネンジュモ)とオオカナダモです。
ミクロメーターの使い方を説明した後、実際にミクロメーターを使い、イシクラゲの細胞の数や大きさ、オオカナダモの表と裏の細胞の大きさの違いやとげの細胞の観察などをしてもらいました。さらに、細胞の大きさや形の違いから細胞分化について考えてもらいました。事後レポートではなぜ大きさや形の違いが生まれているのか考えてもらいました。
よく観察することからいろいろな疑問が湧いてきます。
朝永 振一郎さんの言葉「ふしぎだと思うこと、これが科学の芽です。 よく観察してたしかめ、そして考えること、これが科学の茎です。 そうして最後になぞがとける、これが科学の花です。」
Science Introductionでは、科学の芽や茎を養い、2年生からの理数探究やAdvanced Scienceで、科学の花を咲かして欲しいです。
よく観察することから生まれる疑問を大切にし、これから科学的に探究する芽や茎を育みたいと思います。始まったばかりの応用数理科での学びが、素晴らしいものとなるよう、素晴らしい学びを提供したいと思います。
応用数理科2年生課題研究研修 徳島文理大学訪問並びにフィールドワーク
応用数理科2年生 課題研究のグループが徳島文理大学 薬学部で行われている「あおさのり の陸上養殖」に興味を持ち、課題研究として、あおさのり の陸上養殖に関わる研究がしたいとのことで、4月26日(金)、5月23日(木)の両日、徳島文理大学 薬学部 山本 博文 教授の研究室を訪問させいただき、あおさのりの生態やあおさのりの陸上養殖についてお話しを聞かせていただきました。
徳島文理大学 薬学部の山本博文教授は、「あおさのり」の生育過程で必要な成長促進因子サルーシン(海洋プランクトンが産生する極微量成分)を化学的に人工合成することに成功し、世界初の「あおさのり」陸上養殖を達成しておられます。お話を聞かせていただいている中で、高知県で陸上養殖場の設置を計画していることをお聞きし、今後、徳島で陸上養殖をするならどこの川がいいのかと疑問を持ち、「あおさのり の葉状体を育てるには、徳島県のどの川(汽水域)の水がいいのか」を研究テーマにすることになりました。
山本博文教授からあおさのり の葉状体をいただき、養殖法を教えてもらいました。また、5月17日(金)に、吉野川、勝浦川、神田瀬川、今切川の4カ所の川の水を採取しに行きました。これら4つの川の水をオートクレーブで滅菌し、あおさのりを生育させていきます。
今後、川の水の違いによる生育の差を調べるとともに、徳島文理大学と連携し、川の水の成分分析を行っていき、生育の違いが起こる原因について考察していきたいです。
また、山本博文教授が人工合成に成功されたサル-シンはいろいろな土壌に含まれているとのこと、どの土にサル-シンが多く含まれているのか検証実験にも繋げていければと思います。
今後、研究者の資質能力を養うために、生徒の主体的な学びを進める高大連携による課題研究を推進していきたいです。
4月26日(金)、5月23日(木)の2日間、徳島文理大学 薬学部 山本 博文 教授の研究室を訪問させていただきました。
アオサノリ以外にもアサクサノリなどの陸上養殖について、研究されています。
5月17日(金)に吉野川、勝浦川、神田瀬川、今切川の4カ所の川の水を採取しに行きました
応用数理科2年生課題研究研修 徳島大学にて
5月8日(水)の午後、これから課題研究を行っていく本校応用数理科2年生のグループが「微生物の培養と音の関係について」をテーマに研究を進めていきたいとのことで、徳島大学教養教育院 教授 渡部 稔先生のところに研究テーマの検証可能性について、お話しを聞きに行くとともに微生物の培養法の研修に伺いました。
音によりアルコール発酵が進むとの論文があり、そこからテーマを設定しましたが、渡部先生からの意見として、音により振動が起き、好気性である酵母菌の生育を進めている可能性が大きいとのことでした。課題研究のテーマについて、専門的な意見をいただき、深く考える機会となりました。
その後、大腸菌、枯草菌、乳酸菌、酵母菌の培地の説明と培養法の実習をおこなっていただきました。滅菌し、微生物を培養する方法を理解することができました。微生物の培養法を生かして、課題研究を進めていきたいと思います。
これから私たちも、生徒達と一緒に、どのようなテーマが検証可能で検証意義があるものなのか、考えていきたいと思います。
今後も、高大連携をさらに進め、生徒の主体的学びを進めることができる、より発展的な課題研究を実施できるようにしていきたいです。
微生物についての説明とその培養法について説明していただきました
阻止円形成の大きさにより、抗菌性を示す 実際に酵母菌や枯草菌を培養し、持って帰らせていただきました
指標になることを教わりました 課題研究に活用させていただきたます
徳島県立博物館企画展での本校課題研究展示について
徳島県立博物館にて、令和6年(2024)4月26日(金)~ 6月9日(日)で実施されている企画展「令和6年度企画展 海からどんぶらこ」にて、本校応用数理科3年 課題研究「魚類消化管内に存在するプラスチックとその検出法」が、「高校生の研究」として、ポスター並びに魚類消化管内から取り出されたプラスチックの展示を行っております。さらに、課題研究として行ってきたマイクロプラスチックの検出法もTOPICとしてポスター展示していただきました。
また研究グループの一員である応用数理科3年 山本真綺さんが継続して行っているビーチコーミングの展示も行っています。
漂流物と共に本校課題研究の内容について、展示発表することで、環境について考える機会になれば幸いです。
今後も博物館等の地域研究施設と連携し、課題研究やその発表を進めていきたいです。
「高校生によるの研究」としてポスター展示を 「マイクロプラスチックを探す」として、本校の研究について
行っていただいています ポスター展示を行っていただいています
魚類消化管内から検出されたプラスチックを展示 山本真綺さんの集めた漂流物の展示
していただいています を行っていただいています
応用数理科2年生(207HR)「理数探究」オリエンテーション
4月17日(水)理数探究のオリエンテーションを行いました。1年生の11月の課題研究研修会からテーマを磨いてきました。いよいよ課題研究の始まりです。
初めに、城南版実験ノートの書き方と研究倫理について説明し、その後年間スケジュールを確認しました。これから始まる課題研究に期待を膨らませると共に、発表会等で活躍したい気持ちが生徒たちからあふれていました。説明の後は、実験計画を担当と話したり、予備実験を行ったりしました。
城南高校の校風である自主自立の精神を生かした生徒の主体的なアイディアからの課題研究をモチベーション高く行うことで、研究者としての資質・能力を磨いていってほしいです。我々理科教員も全力でサポートします。