学校長からのメッセージ

令和7年度 第1学期 終業式 式辞

2025年7月18日 10時38分 [校長]

目標の実現

 今日で1学期が終了しますが、この機会に4月からの学校生活を振り返ってみてください。1学期の学校生活を振り返ると、これまでの成果と課題が見えてくると思います。そして、成果と課題が見えてくると、目標が見えてくると思います。さらに、目標が見えてくると、現在地からゴールまでの道筋が見えてくると思います。

 今日は、目標を実現できる可能性について、改めて考えてみます。自分の目標というのは「なりたい自分」であり、それに対して、現在の自分というのは「できる自分」であるといえます。そして、「なりたい自分」と「できる自分」の重なる部分(共通部分)が実現できる可能性になると思います。

 まず、大切なことは「なりたい自分」をしっかりと定めることです。理想とする自分をはっきりと描くことです。目標が定まっていないと、目標の実現に向けて努力すべきことが定まらないので目標に近づくことはできません。

 次に、大切なことは「できる自分」を見つめることです。現在の自分にどれだけの力があるのかを知ることです。今の自分にできることが分かっていないと、目標の実現にどれだけの努力が必要となるかも分かりません。

 例えば、進路について考えてみた場合「なりたい自分」は進路目標になります。進路目標を定めるためには、世の中にどんな仕事があり、その仕事にどんな知識や技術が必要なのか、その仕事を通してどんな生き方があるのかを知る必要があります。進路を考えることは、どんな人生を送りたいのかを考えることになります。

 将来の自分像「ライフデザイン」をイメージして、そのためにどの大学に進学すれば良いか、どの企業に就職すれば良いかなど、情報収集をしなくてはいけません。本校は、大学の先生や学生など、外部の方との出会いの場を教育活動に多く取り入れています。その出会いを通して「なりたい自分」の幅を広げていきましょう。

 一方で、目標を実現するためには「なりたい自分」と「できる自分」の重なりを広げる必要があります。定めた目標に向かって自己を高める努力をしなければ、目標に近づくことは絶対にありません。万里一空の精神で打ち込むことが必要です。

 日頃の学習を一つ一つ丁寧に重ねていくことで学力を向上させるとともに、学校行事や部活動に積極的に取り組むことで社会力や人間力を高めていきましょう。様々な活動を通して「できる自分」の枠を広げることは、「なりたい自分」との重なりを広げることにつながります。意識の持ちようによって人生は変わります。

 明日から夏休みが始まります。2つの自分の重なりを広げる努力の積み重ねが、進路実現の可能性を高めることにつながります。「目標に向かって歩みを止めない」高校生活にするためにも、明日からの夏休みを有意義に過ごしてください。

                                        徳島県立城南高等学校長 佐山 哲雄