学校長からのメッセージ

令和6年度 第1学期 終業式 式辞

心をマネジメントすること

 今日で1学期が終了しますが、この機会に4月からの学校生活を振り返ってみてください。1学期の学校生活を振り返ると、これまでの成果と課題が見えてくると思います。成果と課題が見えてくると、夏休みを有意義な時間とすることができ、2学期からのスタートがスムーズになります。

 さて、3年生にとっては、進路選択もいよいよ大詰めになります。夏は雌雄を決する天王山ですから、就職する人も進学する人も、悔いのないように全力で頑張りましょう。夢の実現のためには、大志を抱き、果敢に挑戦することが必要です。そのために自分の将来をイメージし、具体的な行動計画を立てなければなりません。

 具体的な進学先、就職先、資格取得を考えたら、その目標のレベルと現在の自分がもっている力のギャップとを客観的に認識し、そのギャップを埋めるための努力をしなければなりません。この現状をしっかり把握し、目標とのギャップを埋めていくための行動を「マネジメント」といいます。

 目標の達成を目的とする「マネジメント」によって、様々な行動をコントロールして計画通りに進めることで、目標に対する考えや態度を変えたりモチベーション(やる気)を維持したりすることができ、行動様式を変えることもできます。そして、この「マネジメント」の原動力こそが、皆さんの「心」です。

 ですから、「現状をしっかり把握し、目標とのギャップを埋めていく」という基本を、皆さんの「心」の中に据えることが必要です。何ができていなくて、何ができるようになりたいのか、何が足りなくて、どこまで到達しなければならないのか、これらを「心」に訴えながら行動することが大切なのです。例えば、なりたい自分になるための言葉を声に出したり、書き出したりすることも有効だと思います。

 40日に近い夏休み、この時間を生かすも殺すも皆さんの「心」次第です。学習や資格取得に励む、部活動に頑張る、映画や芸術を堪能する、多くの本を読んで知識の獲得をする。今、皆さんはどんな夏休みを過ごそうと思っていますか。この時間を有意義に使うか、無為に過ごしてしまうかでは、大げさに言えば、この先の皆さんの未来を大きく変えることにもなります。

 他人と過去は変えることができませんが、「心をマネジメントすること」で、自分と未来は変えることができます。つまり、これからの自分の選択次第で、未来の自分を変えることができるということです。大きく変化する社会では、「マネジメント能力を持った人材」が求められています。だらだら過ごす夏休みではなく、目標に挑戦し続ける「チャレンジの夏」となるようにしてください。

徳島県立城南高等学校長 佐山 哲雄