神戸市立工業高等専門学校を訪問

 12月15日(日)に、神戸市の学園都市にある神戸高専を訪ねました。本校の応用数理科では、生徒たちが自身の興味関心があるテーマを基に課題研究をしています。そうしたなかで、サンプルの成分分析がどうしても必要になったので、神戸高専の西田真之先生のご厚意により機器分析をさせて頂きました。生徒1名と教員1名で参加しました。
 当日は徳島から舞子駅まで高速バスで、そこから路線バスで学園都市駅へ移動し、さらに西田先生の案内により徒歩15分くらいで到着しました。この辺りには大学が4つもあるので学園都市と呼ばれているそうです。研究室で簡単に挨拶を済ませた後、早速レクチャーして下さることになりました。まずは、走査型電子顕微鏡(SEM)による分析です。この装置は対象物に電子線を照射することで、それに含まれる元素を調べることができます。サンプルの準備から実際の測定まで、先生と学生の方より説明を受けながら実際に操作してみました。生徒にとって、自分が用意したサンプルを自身で分析して結果を出すのは初めての体験です。対象物を慎重に選びながら、数回にわたって測定していました。午後からは、蛍光X線分析をさせて頂きました。粉末にして薄く広げた試料にX線を照射して、ターゲットにした化合物の結晶を調べます。SEMにてある程度の含有量がわかっていないと難しいそうです。また、非晶質の物質は解析できないとのことでした。
 分析結果はかなり厳しいものでした。マーカーにしていた元素が検出できず、研究は暗礁に乗り上げてしまいました。その後のディスカッションでは、今後の方針の見直しや新たな提案が行われました。どこまでできるか見通しが不透明になりましたが、研究が深化していくとよく起こることでもあります。できることをやっていこうということで、互いに情報をやりとりしながら進めて行くことになりました。一方で、研究の仕方や学生生活などの話もあってとても有意義な内容でした。後日、各方面に助力を仰ぎ何とか進むべき道が見えてきました。
 お世話になった神戸高専の関係者の方々に厚く御礼申し上げるとともに、今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。