理科・実験 化石採集フィールドワーク

実施日:2011年8月5日(金)
採集地:那賀郡那賀町(臼ヶ谷層・中生代三畳紀中期)

 応用数理科では1年生の夏休み中に、徳島化石研究会会長の鎌田誠一先生を講師にお招きして、化石採集のフィールドワークを実施しています。今年のフィールドは、平成19年夏に行った坂州木頭川沿いの露頭です。前回行ったときは昼過ぎから雷雨に見舞われ、フィールドワーク開始から1時間ほどで撤退を余儀なくされてしまいました。そして今年も目的地のある県南部では曇り時々雨という予報でした。しかし現地では、わずかに弱い雨に見舞われた程度で、概ね天候に恵まれた上、今回のターゲットであった二枚貝のダオネラを比較的豊富に含む泥岩層を発見して多数の化石を採集し、前回の雪辱を果たすことができました。今回採集したダオネラは、約2億3500万年前に浅海で埋没したもので、発掘作業はその壮大な時間を封印したタイムカプセルを開けるというロマンを感じさせてくれました。
 また今回は化石採集に加えて、今年2月に国の天然記念物に指定されたばかりの「坂州不整合」(檜曽根層群:古生代ペルム紀後期の付加体/寒谷層:中生代三畳紀後期)の露頭や、枕状溶岩なども見学でき、大変有意義なフィールドワークとなりました。
 現地でご指導いただいた鎌田先生、そして資料をご提供くださった徳島県立博物館の辻野泰之先生に厚く御礼申し上げます。
鎌田誠一古代ロマン博物館→http://www7b.biglobe.ne.jp/~fossil-kamada/

ハゼ科のヌマチチブ(もちろん化石ではない)

正面木立の下が「坂州不整合」露頭