理科・実験 化石採集フィールドワーク

実施日:2012年8月10日(金)
採集地:香川県香南町(三豊層群・新生代第四紀更新世)

 応用数理科では1年生の夏休み中に、徳島化石研究会会長の鎌田誠一先生を講師にお招きして、化石採集のフィールドワークを実施しています。今年は初めて県外に行きました。といってもお隣の香川県の県境に近いところなので、徳島市から県南部の山奥に行くのと時間はそれほど変わりませんでした。
 高松空港近くの香東川の河岸に三豊層群の露頭が見えており、はっきりした砂層やシルト層、泥炭層が順序よく地層をつくっています。地層中からはヒメバラモミやトガサワラ、ハシバミ等の球果化石や材化石が採集できます。ヒメバラモミは現在は八ヶ岳や南アルプスの高地にわずかに生き残っているだけですが、およそ100万~200万年前の寒く乾燥した氷期の気候の下では、四国を含め日本の広い範囲で針葉樹林を形成していたそうです。
 この日は猛暑で湿度も高く、野外でのフィールドワークは大変でしたが、3時間ほどの活動で全員が球果化石を手にすることができました 猛暑の中、現地で熱心にご指導いただいた鎌田先生に厚く御礼申し上げます。
※鎌田誠一古代ロマン博物館

ヒメバラモミ球果の産状 地層中のヒメバラモミ球果は圧力で押し潰されている
イバラの棘(帰路で折れてしまいました)  ブナ科の果実(いわゆるドングリ)