Science Dialogueの開催
サイエンス・ダイアログとは、(独)日本学術振興会JSPSのフェローシップ制度により来日している外国人研究者(JSPSフェロー)有志が、近隣の高等学校等において、英語で研究に関するレクチャーを行う機会を提供するプログラムです。
今年のサイエンスダイアログは、愛媛大学からDavid Muranyi博士(ハンガリー)が講師としてご来校くださり、応用数理科2年生に対して講義をしていただきました。(ハンガリー+英会話の組み合わせは、映画「My Fair Lady」を連想させますね。)
Muranyi先生はハンガリー自然史博物館(Hungarian Natural History Museum)の河川生態学がご専門の学芸員です。現在は昆虫のカワゲラ/stonefly/Plecoptera(水生である幼虫は1年夏の「園瀬川総合科学調査」での水質指標生物でおなじみ)の系統分布を研究されており、「日本産河川昆虫カワゲラの種多様性の系統発生学的再評価:DNAと形態に基づく種分類」の研究のために来日されているそうです。今回が初徳島で、これで四国四県全てご訪問となったそうです。(ご講演前に眉山山頂をご案内した際は、生物学者らしく土壌やコケを採集されていました。)
事前に、ご講演のAbstractやkey words 、当日ご使用の5つのPowerPointファイルを全てお送りいただいていたので、生徒配付資料として印刷するとともに、英語科及びWood,Travis両先生のご指導をいただき、Science English Ⅱの時間を用いて、グループワークによる事前学習を行いました。
ご講演は「Taxonomy, the biological discipline that has a single question: what is it?」と題して(1)ハンガリーの歴史文化等(2)ハンガリー自然史博物館について(3)カワゲラ類の謎-分類学的研究プロジェクト(4)形態分類学の仕事(5)現在の研究内容 の5部構成でした。生徒にとって、All Englishのご講演はやや難解でしたが、事前学習と、図や写真を多用したビジュアルなプレゼンのおかげで、それなりに理解できたようです。
生徒からは「英語プレゼンテーションの良いお手本となった」「スライドがとても見やすくて分かりやすかった」「昆虫に興味があるので、興味を持って聞くことができた」「内容よりも英語そのものが難しかった」「英語を聞き取るのは難しかったけど楽しかった」「違う言語に触れつつ、Scienceを学べて良かった」「もっと英語を勉強してからもう一度聞きたい」といった感想が寄せられました。
Muranyi先生、愛媛大学大学院の渡辺先生、そして機会を与えてくださったJSPSに感謝いたします。