応用数理科2年サイエンスダイアログ

 10月27日(水)14:00~15:50の日程で、本校の大会議室にて行いました。これは毎年2年生を対象とする活動で、外部の研究者の方を招いてその最先端の研究についてレクチャーして頂くものです。今回は岡山大学資源植物科学研究所のDr.David WARI先生をお招きして、「Plant-Microbe-Insect(PMI)interactions(for healthy plants)」と題した講義をして頂きました。先生はパプアニューギニアのご出身で、農学・環境学・植物保護科学が専門であり、特に昆虫共生微生物を基盤とした植物抵抗性誘導因子の新機軸スクリーニングを研究されています。少し緊張した雰囲気の中で講義が始まりました。

 まずはパプアニューギニアの話から入って、少し打ち解けてきた頃合いで専門的な内容になりました。植物はどのような昆虫によって害されているのか、その過程を明らかにすると共に植物が害虫に打ち勝とうとする対応について詳しく教えて頂きました。できるだけ農薬を使わずに、植物の秘めた能力を利用して農作物を害虫から守ることは、これからの農業にとって必要なことだと思います。一方で、ワサビに含まれるカラシ湯配糖体やジョチュウギクのピレストロイドなどの二次代謝物の研究にも関心を持ちました。

 先生はとても気さくに話しかけられて、和やかな雰囲気の中で講義を聴くことができました。また、生徒の質問にも終始にこやかな感じで対応して頂きました。昆虫が苦手な生徒も多いですが、このような研究の観点から学習して関心を持った者もいました。本日は大変お忙しいなか、ありがとうございました。