Science introduction 第一回基礎実験(107HR)
前週のオリエンテーションに引き続き、4月23日(金)4週間にわたり、107HRのScience Introduction(SI)の第1回基礎実験が始まりました。きめ細やかな指導のため、物理・化学・生物・地学の各分野15人ずつで実験を行います。生徒たちは4週で全分野の実験から基礎技能を学び、今後の課題研究につなげていきます。以下は各分野の内容です。
【物理分野】
物理分野の一回目の実験は重力加速度の測定でした。最初にまだ習っていない加速度について、どのような量が分かれば求められるのか説明を受けました。
実験にはスタンドに取り付けた記録タイマーで磁気テープに記録をさせて加速度を求めます。生徒達はどのようにすれば精度の高い実験データが得られるのかを話し合いながら、何度もおもりをつけた磁気テープを落下させていました。
今回は、かなり質量の大きいおもりをいくつか用意したため、かなり精度の高い実験データが得られる班が多かったです。実際の重力加速度を教えられると、どうして誤差が出たのか、ほかにどのような工夫をすれば実際の値に近くなるのか、活発に意見を述べ合う姿がありました。
実験のスキルや誤差が出る場面をどのようにして減らすのか、生徒達の収穫は大きかったようです。
【生物分野】顕微鏡によるオオカナダモの観察と表皮細胞のミクロメーターによる測定
まず、オオカナダモのプレパラートを作り、光学顕微鏡で観察します。
その後、観察顕微鏡下でどのようにすれば大きさを測定できるか考えます。2種類のミクロメーターが必要であることに気づき、そこから実際の大きさの測定を行いました。生徒たちは、顕微鏡操作の技術も高く、スムーズに測定まで行うことができました。細胞質流動も観察でき、移動時間と距離を求めることで、速度の測定まで行うことができると感じました。
【化学分野】試験管となかよくなろう!
今回は、試験官の使い方を学びました。液体を入れて振り混ぜるときの適切な量、固体を水に溶解させるときの試験官の振り方、ガスバーナー点火の手順も含め、ガスバーナーによる試験管の内容物の加熱、試験管ばさみの正しい使用法を順に学習しました。最後の再結晶には、急激な変化に生徒たちは驚いていました。試験管などのガラス器具を適切に使用できることは、化学実験においてとても大事なことです。
【地学分野】 岩石・金属試料の密度測定
地球の内部は、地殻・マントル・核の層構造になっています。大陸地殻上部は花こう岩、下部は斑れい岩、上部マントルはかんらん岩、核は主に鉄でできていると考えられています。今回はこれらの試料を用意し、アルキメデスの原理を用いて密度を測定してもらいました。これらの値と地球の平均密度とを比較し、地球の内部がどのような物質でできているか考察してもらいました。