化石ツアーin唐浜
7月29日(金)、ついに化石ツアーの本番です。従来は県南の那賀町や香川県高松市などを訪れていましたが、今回は初の高知県です。徳島市から110km先の室戸岬、そしてそこから30km先の安田町唐浜(とうのはま)が目的地です。バスをチャーターして、朝7時に学校を出発しました。
宍喰で休憩した後、山と海に挟まれた海岸線をずっと走ります。天気が回復して海に日が差し込んできました。すると、海の色が徳島とは違います。岸辺は薄い青色ですが、沖に行くに従ってグラデーションのように少しずつ色が濃くなります。そして、ほとんど黒に近い青色になりました。これが黒潮なのですね。皆が何となく感動していました。
10時半頃に室戸岬に到着しました。ここではタービダイトという砂岩と泥岩の互層が見られます。教科書でも取り上げられているほど有名な場所です。思ったほど暑くないので、バスから降りて野外で昼食をとりました。その後は定時まで自由散策して、遊歩道を歩いたり展望台に登ったり地層や植物を観察したりしました。
12時に室戸岬を出発し、唐浜に向かいました。全国的にも有名な場所で、260万年前の新生代化石を産出します。化石が出る土手を保存しており、事前に町役場に許可を申請しておくとそこで採集できます。今回は化石を産出する現地とバス駐車用に多目的広場をお借りしました。
13時頃から14時半まで活動しました。土手の西側に沿って、何十人もがハンマーを振るっている様子は壮観です。最初はどうやればよいかわからない人が多かったですが、慣れてくると土中から様々な化石を掘り出していました。ほとんどが白くなっている化石でしたが、中には色付きの物がありました。また、やや大型のキヌガサガイが複数見つかりました。きれいに形が残った二枚貝はまるで生きているようで、中身が詰まっているのではないかと錯覚しそうです。しかし、弘法大師さんの食わず貝伝説にあるように、そういうことはありません。
水分補給を怠りなくしていましたが、そろそろ体力的にも限界のようです。名残惜しそうにしている人もいましたが、今日はこれで打ち止めとしました。帰りは2箇所の道の駅に立ち寄り休憩や買い物をしました。次はどこへ行きましょうか。
後日、参加者にアンケートを実施しましたが、9割以上の人が内容的にちょうど良かったそうで、全員が普通以上に満足したと回答しました。また来年も楽しみにしておいて下さい。これをご覧の皆さんもぜひ城南に来られて、私たちと一緒に野外に繰り出しましょう。
末筆ながら、徳島化石の会と安田町役場・教育委員会の方々には大変お世話になりました。