プレ化石ツアーin藤川層

 7月10日(日)、月末の化石ツアーを前に希望者だけで近くの化石産地を訪れました。城南から車で40分の勝浦郡上勝町は、恐竜発見地の勝浦町と並んで化石の有名な産地です。白亜紀の地層が広く分布し、シダ植物や三角貝(トリゴニア)などを産出します。また、変わったところでは強粘結性瀝青炭という石炭も出ます。しかし、今日の狙いはアンモナイトです。

 正木ダムの湖面より少し標高が高い位置に藤川層が走っています。黒い泥岩からなり、乾燥するとタマネギ状に割れていきます。その岩を少しずつ削りながら丹念に見ていくと、平たい巻き貝のような物体がはさまっているのが見つかります。それこそが目的のアンモナイトなのです。デスモセラス・シコクエンスと称されます。大きさは5cm前後とかなり小型で、突起物もなくすべすべして丸まった貝のようです。いつもはなかなか見つからないのですが、今日は1時間くらいで4つも見つけました。

 時間が余ったので、ついでにトリゴニアの産地も見に行きました。藤川層と違ってこちらは砂岩からなる地層です。ところが、化石を含む母岩が余り見つからないため採集できませんでした。ちょっと残念でした。

 さあ次はツアーの本番です。このリベンジをしっかり果たしたいと思います。城南では、SSHや科学部を問わず野外活動を精力的に行っています。これを見ている皆さんも一緒に野外へ飛び出しませんか!