冬の天体観測会2023

 2月17日(金)の夕方、本校からバスで阿南市科学センターへ向かいました。3年ぶりの天体観測をするためです。月齢は29日くらいとほぼ新月だったので、月の明るさに悩まされることもありません。星を見るには絶好のコンディションです。期待を膨らませて応用数理科から39名が参加しました。

 エントランスで夕食をとった後、天文館のシアタールームへ移動しました。最初に館長補佐の堀さんからスライドショーと講演がありました。その中で、氏は「南天病(なんてんびょう)」にかかっていることを告白されました。日食の観測のため初めて南半球を訪れたとき、平原で見た星空に圧倒されました。日本では見られない大小マゼラン星雲やエータカリーナ、太陽系に最も近い星のアルファ・ケンタウリやエリダヌス座のアケルナルなど、そしてそれらを取り巻くように流れる天の川の美しさに魅せられたそうです。それ以降すっかり南天のすべての星々(サザンオールスターズ)にはまってしまい、毎年のように出かけているとのことです。生徒たちも話にのめり込んで熱心に聞いていました。

  いよいよこれから星空を見に行きます。3階に設置している113cm反射望遠鏡は口径が四国最大で、全国でも6番目に大きいそうです。一昨年に反射鏡を磨き直したので解像度もよくなりました。学芸員の今村さんから望遠鏡の説明があり、ドーム内の電灯が消されました。まずは木星からです。今日は4個のガリレオ衛星がよく見えました。衛星とは惑星の周りを公転している天体で、木星には現在92個も確認されています。お月様だらけの夜空とはどういうものなのでしょうか。ちょっと興味がわきました。次に、オリオン座の小三つ星の下にある星雲を見ました。トラペジウム(不等辺四角形)という4個の星がきれいです。他にもいくつかの星団を見せていただきました。

 生徒たちは望遠鏡をのぞきながら楽しそうでした。人工衛星を見つけた人もいました。また、スマホで星雲の写真を撮ってメールで誰かに送ったり、待ち受け画面にしている人もいました。後から行ったアンケートでも好評で、このような体験を積んで将来の自分の進路を決めて欲しいです。