2024年8月の記事一覧

第48回全国総合文化祭「清流の国ぎふ総文2024」自然科学部門への参加について

83日(土)~5日(月)岐阜協立大学で行われました第48回全国総合文化祭「清流の国ぎふ総文2024」自然科学部門に応用数理科3年生3名が参加しました。83日(土)には、口頭発表が行われ、「単弾性振り子」の発表を行いました。堂々とした発表で、審査員の方から非常に興味深い研究内容であるとの評価をいただきました。84日(日)も引き続き口頭発表が行われ、見学しました。2日間にわたり行われた発表は、さすが全国発表、どの発表も的を得た検証実験と鋭い考察が行われていました。午後からは巡検研修が実施され、私たちは岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の見学を行いました。人類初の動力飛行に成功したライト兄弟のライトフライヤーをはじめとする、航空機産業の歴史について学び、ISS日本実験棟「きぼう」の実物大模型に触れながら、航空宇宙産業について実学を通して学びを深めることができました。総文祭自然科学部門に参加して、岐阜県の方々、特に岐南工業高校の方々のおもてなしに感動しました。そして、全国の方々と一緒になって課題研究を頑張っていこうと思いました。

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「ようこそ先輩 研究室からこんにちは」

8月10日(土)14:00から化学室にて、1年生から3年生の希望者を対象に、城南高校卒業生で研究者になられた方をお迎えし、研究者や研究について話をしてもらう「ようこそ先輩 研究室からこんにちは」を行いました。講師として、森俊夫先生をお迎えしました。森先生は城南高校を1997年(平成9年)に卒業され、現在、大阪大学 量子情報・量子研究センターで、量子コンピューターの研究開発を行っておられます。量子コンピューターは、昨年、理化学研究所が国産初号機を公開し、大阪大学も国産3号機を公開しました。先生はその両方の開発チームで、現在運用も行っておられます。また、理化学研究所の『スーパーコンピュータ「富岳」と量子コンピュータ「叡」の連携利用を実証』についても行っておられます。
テーマは「量子コンピュータについて」「研究職になるためには」です。初めに、「量子コンピューターについて」お話しいただきました。量子コンピューターとは、量子の振る舞いを用いたコンピューターで、これから開発が加速し、より量子ビット数が多くノイズ補正ができる量子コンピューターが開発されてくるとのことでした。量子の世界で見られる重ね合わせや量子もつれなど基本的内容を説明してただき、実際シュミレーションを用いて量子コンピューターの仕組みについて教えていただきました。難しい内容でしたが、物理分野である「量子の振る舞い」が情報分野である「情報処理」に利用される最先端科学に触れ、生徒達は不思議な世界観に引き込まれると共に新たな発見をしているようでした。

その後「研究職になるためには」では、自分の道を行くために、「とりあえずやってみる」ことや、人が遊びでやるようなことでも「ガチる」ことの大切さを説明していただきました。30代で、懸命に取り組んできたことが実を結んだという森先生の言葉は実感があり、一生懸命取り組むことの大切さを実感したようでした。

これからも、研究職に就かれている先輩から研究についてお話しいただける会ができればと考えております。メンターとして今の生徒達にお話しいただける先輩がおいでましたら、ぜひご連絡ください。

これからも生徒達に、研究や最先端科学に触れる良い機会が与えられるような機会を提供していきたいと思います。

量子コンピューターについて説明していただいてます   多くの生徒が残って質問していました

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J-LINKツアーin関西(SPring-8 SACLA・理化学研究所計算科学研究センター)

 8月6日(火)夏休みを利用して、応用数理科・普通科の希望者がJ-LINKツアーin関西として、SPring-8・SACLA及び理化学研究所計算科学研究センター:スーパーコンピューター「富岳」の見学研修に行きました。

 最初の研修先はSPring-8・SACLAの見学研修です。初めに、SPring-8・SACLAの概要説明をしていただきました。生徒達は、X線については、なんとなく分かっていますが、X線がどうすれば発生し、どのように利用するのか十分に分かっていません。分かりやすい説明をしていただき、X線の発生方法やX線を利用することで物質の分子構造や原子の種類が分かることに驚いていました。次は、SPring-8・SACLAの見学です。すごい磁力を生み出しているアンジュレーターや電子を放出する電子銃、電子を加速させる加速装置など、それぞれ説明を受けながら見学することで、理解を深めていました。最後は、SPring-8・SACLAで研究員をしている犬伏先生から、研究者についてやご自身の研究について説明していただきました。犬伏先生は、X線を測る装置の開発などを行われており、生徒達は見学してきた総まとめとして、お話しを聞かせていただき、非常に興味を惹かれているようでした。最後の質疑応答では、多くの質問が出て、研究者についてやX線の利用についての理解が深まったと思います。犬伏先生は徳島県のご出身ということで、生徒達は犬伏先生を非常に身近に感じ、最後までお話しをしておりました。

X線の発生と利用、施設の概要説明をしていただきました SPring-8の説明を受けながら見学しています

SACLAの見学です               磁場を作り出す装置は非常に強力な磁力を持つので、

(加速器で電子を高速まで加速します)      アルミがゆっくりと落ちます

      犬伏先生の講演です                最後に記念写真

 次に、神戸市に移動し、理化学研究所計算科学研究センターのスーパーコンピューター「富岳」の見学研修に行きました。初めに「富岳」の概要説明を受け、その後「富岳」の見学、質疑応答がなされました。実際に「富岳」を目の前にしての質疑応答で、生徒達も気持ちが上がり、時間いっぱい積極的に質問がなされました。利用法についての質問が多く、様々な自然現象についてシミュレーションを行い、現象の分析に活用されていることが理解できたと思います。最後は展示スペースで教員と一緒にディスカッションをしながら見学しました。自然科学現象の分析は、その仕組みを把握した後、シミュレーション等が必要になります。天気予報など、そのシミュレーションを「富岳」で行っていることを知り、科学技術に対し、理解が深まったと感じました。

 実際に見ることに勝る学習はありません。経験や感動による学びを増やし、科学技術人材としての種を増やしていきたいと思います。

   「富岳」を目の前に解説を聞きます       たくさんの質問に答えていただきました

展示スペースで教員と一緒にディスカッション        最後に記念撮影

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第2回電子顕微鏡操作実技研修に参加して

 前回に引き続き、7月28日(日)に再び電子顕微鏡操作実技研修を行いました。今回は男子4名が参加しました。

 分析する対象物は「隕石」です。コンドライトという石質隕石のうち、熱変性をほとんど受けていない未分化の隕石を分析しました。ケイ酸分が多く、マグネシウムやアルミニウムも検出されました。また、鉄分が多くて隕鉄に近い隕石ではやはり鉄が多く含まれ、他にもナトリウムや硫黄、マンガンなども検出されました。想像していなかった元素も含まれているとわかり、大変貴重な体験ができました。ありがとうございました。

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応用数理科2年生課題研究アオサ班 徳島文理大学研修

7月30日(火)応用数理科2年生課題研究アオサ班が、中間発表までの研究内容の報告と水の成分分析をするため、文理大学薬学部山本 博文先生のところを訪問しました。現在、アオサノリは地球温暖化の影響もあり、河川での養殖が難しくなってきています。そこで、山本博文先生は陸上養殖に必要な葉状体形成因子を発見し、完全陸上養殖を可能にしています。アオサ班は山本先生の研究に興味を持ち、指導を受けながら、課題研究を進めています。

アオサ班は、現在までに、吉野川、今切川、勝浦川、神田瀬川の4つの川の水でアオサの葉状体を1ヶ月間養殖し、成長の様子を記録しました。1ヶ月間の養殖後、4つの川の中で最も吉野川が成長し、今切川、勝浦川、神田瀬川の3つの川の水ではそれぞれ成長に変化がないという結果を得ました。

これから、徳島文理大学でそれぞれの川の水の成分分析をしていただき、どのような成分の違いで成長の違いが出たのか考察すると共に、それぞれの川の水で仮根のでき方が異なっていることに注目し、どのような塩類が仮根の成長に関与するのか調べていくことになりました。

最初はどのような目標を目指すべきなのか分かりませんでしたが、実際に研究を進めてみると、調べることがどんどん出てきます。研究機関である大学のお力をお借りしながら、より発展的な課題研究に取り組めるようにしていきたいです。

 課題研究について指導していただいています    水の塩類成分等を分析する機器を説明してくれています

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