令和5年度第5回SSH科学部野外巡検in鳴門
1月20日(土)の小雨が降る中で、ずっと順延していた化石ツアーを実施しました。天候が思わしくなく再びの中止も考えられましたが、活動しているうちに雨も上がり寒くもなく過ごせました。この産地は中生代の地層が発達し、砂岩と泥岩が交互に沈殿したタービダイトを形成しています。その中に比較的大型のアンモナイトや、古代アマモと呼ばれていた生痕化石を含んでいます。今日はそれらを探しに来ました。
画像の黒っぽいのが粘土などからなる泥岩で、アンモナイトがときどき含まれています。白っぽいのが砂岩で、さっきの生痕化石が至る所に見られます。まずは、簡単な生痕化石から採集していきました。切り立った崖の垂直な岩壁を丹念に見ていくと、規則的に並んだ筋のような物が見つかりました。これはどう見てもアンモナイトのようです。はぎ取ろうと頑張って割ってみましたが、ひびが入っていたようでそのまま割れてしまいました。
次に、砂岩の表面を見渡すと黒い筋が幾重にも重なって伸びています。アマモという植物に似ているのでそう呼ばれてます。これはたくさん見つかりましたが、すでにひびが入っていて断片しか採取できませんでした。それでも初めてこの場所に来たのに十分な成果を得られました。なお、化石の種類は後からでも調べられますが、産地(採った場所)を忘れてしまうと標本としての価値が半減します。生徒たちが早速記録してラベルを書いていました。
帰りに少しだけビーチコーミング(漂着物の採集)をしました。余り広くない海岸には、材木や発泡スチロール、釣りの仕掛けや養殖で使っていたブイなどが打ち上げられています。お目当ての物を拾うことができて、意気揚々と引き上げました。
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