SSH野島断層フィールドワーク事前講座・現地実習

11月15日(金)と11月22日(金)に、淡路島の野島断層に関する講義と現地実習を行いました。これは応用数理科の1年生を対象に毎年実施している行事で、地学への興味関心を高め防災減災の意識を持たせるとともに、現地調査の意義を知ってもらうことを目的にしています。

 

  

徳島大学名誉教授の村田明広先生を講師としてお招きして、107HR生徒全員で現地へ行きました。

 1995年1月17日午前5時46分に発生した阪神淡路大震災で、史上初の震度7が記録されました。そのとき動いたのが淡路島北部を南西から北東に走る野島断層でした。その一部が野島断層記念館に保存されています。生徒たちにとっては生まれる前のことなので余り実感がないようですが、館内で村田先生の説明を受けそのパネルから垣間見える惨状に言葉を失っていました。

  

  

  

断層の説明を受けた後、被災した住宅内部を見学しました。当時は断層のすぐ横にあった家屋で、柱がずれて傾いたり台所に食器が散乱したりしていました。外周でもコンクリの塀が割れていたり、生け垣がずれていたりしたそうです。再び館内に戻って、過去の地震災害や地震が起こるモデルなどを見学しました。災害がいつ起こるかわからない。だからこそこうした研修が必要だと実感しました。

  

  

  

  続いて、明石大橋の淡路島側のアンカレッジまで移動しました。大震災のときに橋脚(橋を支える柱)が動いて、橋長が1mも伸びました。その様子はここからではわかりませんが、橋桁ができる前だったので計算をやり直して建造し開通したそうです。また、途中で震災公園も車窓見学しました。ちょうど防波堤の継ぎ目から断層が海峡に沈んでいました。災害発生のメカニズムを知ることで防災減災の施策につなげていくことの大切さを知りました。有意義なフィールドワークでした。

  

 その後、1月1日午後4時10分に石川県能登半島を中心とする大地震が発生したり、8月8日午後4時42分に日向灘沖地震が発生しました。8月には、南海トラフ地震臨時情報が発表され、生徒たちもかなり気になっているようでした。本県でも南海トラフによる大地震の懸念が高まっています。いざというときのためにどういった準備をしておくべきか、そのときはどのように行動すれば良いのか、自分で考えて行動することが求められています。