徳島県立城南高等学校
 
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秋山仁スーパーサイエンスセミナー

 平成15年9月9日,城南高校体育館において秋山仁教授の授業及び講演会、が開催されました。
 9月とはいえ気温35度近い猛暑の中,秋山先生の熱のこもった講演に会場はますます熱くなりました。
 一部ではありますがここに先生の講演内容を掲載しますので,その思いに少しでも触れて頂けたら幸いです。

第1部 講演
 演題 「秋山仁の人生と数学」
 「私は放浪の数学者である。」(秋山仁)

前半は、数学について話がありました。その中で印象に残ったものを幾つか挙げてみます。

  1. 「数学は宗教ではない。」  頭の髄から納得するものである。
    なぜその定理が出てきたかを考え、知る………「数学を学ぶ」ということ。
    自分で新しいものを作り出すことができるようになることが大切である。
    昨年度、各国10ヶ所で「菱形十二面体の体積」について講義をしたが日本の高校生は知識に頼ろうとして,わからないとすぐにあきらめる。他国の高校生は工夫して求めようとする。その違いは大きい。
  2. 「難しいものは必ず易くしてから解く」
    未知のものは既知のものに帰着して考える。逆転して考えてみる(面の外側からでなく、内側から考える)。見方を変えてみることが大切だ。
  3. 「数学は日常生活の中でも大切なものである。」
    天気予報,ナビゲーション、携帯電話などのGPS,CTスキャン,MRI,キャッシュカードやクレジットカードの暗号化のために素因数分解,バーコード(13桁めにチェック・ビジットがある)などのお話や,CDの表面に傷をつけても音は飛ばない(エラーコレクティングコードが16桁めにあって、欠けた音を補う)を目の前で実験して頂きました。
    音楽にも、医学、文学、スポーツにも、日常生活のあらゆるところに数学は使われていることが解りました。アコーディオンと音階の模型を使っての和音・不協和音の法則の実験。さらには,マンホールのふたはなぜ丸いのか=ふたが外れても落ちないから。これも模型を使って実験でした。またルーローの三角形を使った技術(直径の幅が常に同じ)はマツダのロータリーエンジンに応用されていることなども模型を使って分かり易く話されていました。また,今年、7月27日 北海道・網走「オホーツク数学ワンダーランド」開園して,たくさんの定理について視覚的にわかるよう、様々な仕掛けを作ってあるから是非訪ねてほしい。」とのことでした。
秋山仁スーパーサイエンスセミナー1
秋山仁スーパーサイエンスセミナー2

秋山仁スーパーサイエンスセミナー4秋山仁スーパーサイエンスセミナー5
秋山仁スーパーサイエンスセミナー3秋山仁スーパーサイエンスセミナー6
城南高生を前に講演されている秋山先生

最後に、城南高生にむけて7つの提言をして下さいました。

  1. 北海道大学の創立時に来校されていたクラーク博士のことを話されて、「高い志」をもつようにとおっしゃいました。
  2. 昨日までできなくて、今日できるようになったことを記録していくような「進歩ノートを作ろう!」。毎日各教科で最低5つずつノートにつけて、できていなければできるまで寝ずにがんばれと厳しいお言葉でした。
  3. 「嫌なこと、嫌いなことにぶつかっても、冷静・着実に笑顔でこなしていくこと」朝5時におきて、家の手伝いや人の嫌がることを率先してやろう。努力・我慢・忍耐が進歩につながる。何でもかんでもを人のせいにするような心の腐った人間になってはいけない。 自己中心や小ざかしい人間は相手にされない。自分自身を作っていこうと励まして下さいました。
  4. 「本を読もう」本を読まないと薄っぺらい人間になる。城南高校の図書館の本をしっかり読もう。7月に講演して頂いた梅原猛さんの話の中のドストエフスキ-も出てきました。
  5. 「感動は買ってでもしろ」映画、演劇、コンサート、展覧会に行こう。
  6. 日本にいると分からないけれど、外国に行ってみると自分たちの環境が如何に恵まれているかがわかる。世界を知ろう。「外国語を始めよう」これからの時代には外国語を使えないと世界が狭くなる。大きな世界で自分の存在を認識しよう。あらゆることに挑戦しよう。
  7. 「体を鍛え、生き方、思想を培うこと」自分の人生を安売りするな。天賦の才能を無駄にするな。世界の人々を感動させるような仕事をしよう。

以上の趣旨で話をされました。
「自分の打ち込めるもの、好きなものを探し、それに向かって努力しよう。自分の人生は自分で作ろう」という、熱いメッセージをいただきました。

秋山仁スーパーサイエンスセミナー7

第2部 体感授業
 (SSHコ-スの生徒より希望者30人) 「問題を解くことは大切だが,
問題を見つけることはもっと大切だ」(秋山 仁)

第2部は1年SSHコ-スの内希望者30人の生徒に体育館ステージ上で授業をしてくださいました。わずか30分の数学の授業は生徒の起立、礼の挨拶が終わるか終わらないかの瞬間にはもう始まっていました。30分の授業時間では少なすぎるといった、1分1秒を惜しむかのような始まりでした。3つ用意して頂いた課題は時間の関係で2つしかできませんでしたが最後に、自らの実践をアコーディオンの演奏で示してくださいました。みっちり3時間の講演と授業で疲れていましたが、時間のたつのも忘れてしまうような演奏でした。

第2部 体感授業1
第2部 体感授業2

第2部 体感授業3第2部 体感授業4
SSH授業
第2部 体感授業5
アコーディオン演奏

以上の内容については第2回SSH通信にも掲載されます。10月下旬発行予定ですが、ホームぺ-ジにもPDF形式で載せますので、それも印刷してどうかご覧下さい。